現在位置に開業して最初のBIKE-FITのお客様をお迎えしました。

お客様は昨年末からロードバイクに乗り始め、たまたま当店が近所ということでお立ち寄り頂いた際にシューズの話になり、見させて頂いたところブカブカの靴を履いておられました。足の測定を実施し、合うサイズを見出しましたが、ご希望の銘柄はその時点では欠品しており、入荷を待つ事になりました。

シューズが入荷しましたので、この際きちんとクリートの位置、サドル高さ、ペダリングについても見直したいという事で、ペダリング診断とクリートフィッティングを実施することになりました。

足を診断した結果、長さは左右ともに23.6cm、幅狭、偏平足でも、ハイアーチの足でもなく標準的。指は浮き気味で、重心は左足踵内側あたり、左足に6度程度の内反が見られました。
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画像のように、このような足裏診断器(自作)を使うと実に様々なことがわかります。荷重の掛かっているところは鏡に白く映っています。指にはほとんど荷重が無く、土踏まず付近はは幅の半分以下、アーチがしっかりしている(偏平足ではない)方です。重心は左足踵寄りということも分かります。
小指が大きく親指より後退している特徴もあります。単純に拇指球直下にペダル軸が来るような設定では浅すぎてダメであることが伺えます。クリート設定要注意です。

画像入りはここまでです。すべてのプロセスを画像入りで説明したいところですが、一人で作業をやっているので途中撮影が中々出来ません。以下から文章だけの説明です。わかりにくくて申し訳ありません。

次にご使用の自転車をコンピュートレーナにセットし、今使っているシューズでペダリング診断をした結果、左右の脚長差(左が短い)があり、尚且つ短い左脚の方が膝のブレが大きく、右脚は膝のブレはないものの、アンクリングが大きく煽るようなペダリングになっていました。履いているシューズのクリート位置も深すぎる状況。又、細身で骨盤が狭めの方なので、Qファクタ(左右ペダルの間隔)も調整が必要と判断しました。

新しく選定したシューズは 38サイズでした。因みにこれまで履いていたシューズは40サイズ。
クリートは、拇指球直下より1cm下げ、最大外寄りで、左足には3mmの追加シムとクリートウェッジ2枚(2度補正)を入れました。この結果、良好なペダリングとなりました。今回はたまたまサドル高さや後退量、角度を大きく変更する必要はなく(規定範囲の膝角度中心値)ご本人の感触も良好だったので、無理にあちらこちら変えないで、少し実際のライドで様子を見ていただくことにしました。

上半身については腕が伸びきった姿勢でしたので、ステムを短めに交換することも考えましたが、フォームのアドバイスと、乗り込み時のハンドルへの手の持って行きかたをアドバイスし、ブラケットの角度を少し起こすためにハンドルを2度ほど送り状態として良好なフォームができましたので、これで様子を見ていただくことにしました。

コンピュートレーナ上の数値データで、最大175W⇒260W と、強く踏めるようになっている様子が顕著でしたので、実際の走行でどうだったかお聞きするのが楽しみです。