Xで新刊『英語<3週間>発音トレーニングラボ』に大きな反響をお寄せいただき、誠にありがとうございます!多くの方にご予約いただき、嬉しく思っております。
さて、今回、本書が632ページという分厚い本(3cm)になりました。

一部ではその分厚さから「明日香の鈍器セット」とも呼ばれています(笑)。
1. 「分厚いから学習意欲は下がるんじゃない?」
さて「これほど分厚いものをたった3週間でこなすのか」と驚かれた方も多くいらっしゃるでしょうが、実はこれには「ある仕掛け」があるからなのです。
「ある仕掛け」とは背表紙にも書かれていますが、「五線譜でイントネーションやリズムを視覚的に理解する」ことを目的として、Week 1の短文以外のダイアログのすべての文にイントネーションが描かれています。

英語学習者の多くは、「英文においてどこをどのように上げて下げればよいのか?」、つまり、「イントネーションをどのようにつければよいのか、いまいちわからない」と思っていらっしゃることでしょう。もちろん音声学では理論があり、「核、前頭部、頭部、尾部」など専門用語を使った解説書はあるのですが、それらはどうしても理解するのが難しいのです。実際、これまで音声学の授業でイントネーションやリズムを教えてきましたが、結局は、概念は理解できても、その概念を実践に結びつけるのは難しいのです。
とはいえ、イントネーションやリズムといった「超分節的特徴」は「英語らしさ」を作るうえで欠かせません。
そこで筆者は、「専門用語と理論だけに焦点を当てて書いた本ではなく、理論を踏まえて、五線譜で音楽のようにイントネーションやリズムを理解してもらう試み」を思いつきました。
したがって、分厚いのは「五線譜にイントネーションが描かれているから」で、その分、紙面を使っているからなのです。
また飽きないように、随所に写真やイラストを使っているので、楽しく学習できるような工夫が随所にありますので、学習意欲は下がることはないでしょう!
2. 「イントネーションはどのように記録したの?」
イントネーションの書き起こしについてですが、音を聞いて、イントネーションを書き起こすのではなく、より正確を期すために、音声分析ソフト(University College LondonのMark Huckvale先生が開発したWASP)を利用して、いったん科学的手法を用いて音声分析し、それを一つ一つ音とイントネーションを合わせるようにタブレットPCに手書きしていったものを本にするというステップをふみました。したがって、科学的分析に基づいたイントネーションとリズムの提示手法を用いました。
この音声分析と、それをタブレットPCに手書きしていくのは、とにかく時間のかかる作業でした。印刷したページ数は1000枚を超えました。

また音声分析ソフトは、かなり繊細なので、人間が耳で聞いた時にはわからない差などは、それを丸めてイントネーションとして示す必要があるのです。したがって、ベースは科学的手法を使用し、最終的には筆者の聴覚的分析を使用して、書いていったのです。
このように分厚い本ですが、それは文字での説明が多いのではなく、五線紙にイントネーションや読むときのアドバイスが書かれているからなのです。
発売は6月2日です。それまで今しばらくお待ちください。ご予約はこちらからどうぞ。