税金・申告

資本金10億円以上の巨大会社の内部留保の推移

 法人の内部留保の合計は、現在の形での集計が始まった2012年から増加し続け、昨年には554.7兆円(今年9月財務省発表)です。しかも資本金10億円以上の大企業の分だけで511.4兆円(92%)を占めています。

※ 下町ロケット(2015年テレビドラマ化)の佃製作所は、従業員200名、資本金3,000万円、年の売上高が100億円に満たない設定なので、中小企業です。
 会社法は資本金5億円以上が大会社、中小企業基本法なら資本金が、製造は3億、卸売は1億、小売・サービスは5千万円超えで大企業です。
 資本金10億超えは、大会社の中でも明らかに大きいと言えます。


内部留保2023

1人10人分の署名を集めて営業と生活を守ろう!

 ガソリン税凍結、消費税減税、インボイス廃止を求める請願署名について、あらためてお願いします。

〇ガソリン税凍結 現在の日本ではガソリン価格の4割以上が税金で、これは米国の3倍以上です。一方で、石油の元売り企業35社へ補助すると決定された予算額は6.2兆円です。経産省はこの補助金を「小売価格の値下げをうながすものではない」と説明しています。
 ガソリン税を凍結して1年間なくすために必要な金額は2.9兆円、元売り企業への補助金をやめれば、2年間ガソリン税をゼロにできます(1㍑180円なら104円に下がります!)。

〇消費税減税 財務省はずっと「国の借金は増え続けている。社会保障のために消費税増税」と主張しています。しかし消費税の増税は法人税の減税とともに行われ、庶民の負担増は企業の貯蓄に変わり、社会保障財源は増えない状況が続いています。
 経済が成長し、普通の人が普通に働けば財産を形成できる国に戻すには、内部留保を増やし続ける大企業に、儲ける先である市場・社会を維持するための適正な負担を求めて、その分で消費税を減税しなければなりません。
 企業献金を受け取る政治家が大企業に有利な税制に変え続けた結果、しわ寄せを受けた大衆から購買力が失われ、有望な成長産業・投資先が無くなりました。企業にとっては貯めるしかなくなった結果の内部留保です。
 500兆円以上が日本経済に還流しないので不景気が終わらない悪循環が続いています。消費税減税が実現すれば、街角から国内経済全体まで確実に経済に好影響が現れます。

〇インボイス廃止 減税実現と共に廃止すべきなのが複数税率・インボイス制度です。
 区分経理の煩雑さは、個人・家族規模の事業者に見合わない事務負担を押し付け、仕入れ税額の仕組みがインボイス登録をしない免税業者を、取引から排除する圧力として働いています。
 インボイス制度は小規模・個人業者を廃業に追い込み、起業自体を困難にする制度であり、そもそもさらなる消費税増税に必要だからという理由で導入されたものです。
 この制度を廃止しなくては、安定した経済成長も、経済の礎である中小業者が輝く社会もありません。
 署名の目標は年内に1会員5名分、来年3月末までに更に5名分です。力を合わせて達成しましょう。

市町との懇談会に地元業者の参加を!

 尾北民商は、今年も3市2町に要望書を提出し、懇談を申し入れました。
 コロナ禍に物価の高騰、さらにインボイス制度の負担がのしかかる中で、小規模企業振興基本法に基づいた施策の充実が求められています。各自治体によるエネルギー、物価高騰に対する直接支援、値上げが続く市町村国保の改善や減免制度の運用などについて懇談します。
 市役所・町役場への要望がある人、行政との懇談を見聞してみたいという人は、もよりの役員や事務局にご連絡ください。

扶桑町 11月20日(月)13時30分~14時30分
江南市 11月21日(火)10時30分~11時30分
犬山市 11月22日(水)13時30分~14時30分
岩倉市 12月5日(火)11時~12時
大口町 12月19日(火)15時~16時

インボイス(適格請求書)に必要な記載は?

 番号は取ったが10月の仕事分からの請求書はどう書けばいいのか。インボイスのない外注先にどんな書式の請求書を要求すればいいのか。などの相談が民商事務所に寄せられています。

インボイスの書式 適格請求書に必要な記載は以下のとおりです。
①適格請求書発行事業者の氏名または名称および登録番号
②取引年月日
③取引内容(軽減税率の対象品目の場合はその旨)
④税率ごとに区分して合計した対価の額(税抜または税込)および適用税率
⑤税率ごとに区分した消費税額等
⑥書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称

 これまでに比べ登録番号、適用税率、消費税額(税率ごとに区分)の3点が増えています。
「食品も新聞も扱っていないから消費税は10%だけだよ」という人も、インボイス登録をしたなら適用税率と消費税額の記載が必要です。

適格簡易請求書等 小売、飲食、タクシー業など、お客さんが不特定多数になる業種では、適格請求書に代えて適格簡易請求書を出せます。
 適格請求書は「税率ごとに区分した適用税率」と「消費税額等」の両方が必要ですが、適格簡易請求書はどちらか一方の記載で良く、領収書を受け取る相手の氏名または名称を省略できます。

少額特例 次の条件を満たす時は、インボイス登録をしていない業者の領収書でも消費税(本則計算)の経費にできます。
・少額:税込み1万円未満の取引
・規模:請求・領収書を受け取る業者が、2年前の課税売上げ1億円以下、または特定期間の課税売上げ5千万円以下
※インボイス発行事業者の交付義務が免除されるものではありません。登録事業者は課税事業者からインボイスを求められたら、1万円未満でも適格請求・領収書を交付します。


適格請求書 簡易適格請求書 例

3市2町に「要望書」の提出と、懇談の申し入れ!

 尾北民商は例年通り、江南市、岩倉市、犬山市、扶桑町、大口町の、3市2町に「要望書」を提出するとともに懇談を申し入れました。
 小規模企業振興基本法に基づいた施策の充実、国民健康保険税の引き下げと、収入減や低所得者への減免制度拡充などについて、懇談を行う予定です。
 懇談の日程が決まり次第、お知らせします。
 自治体の行政の在り方は、私たちの営業と生活に大きく関わります。一人でも多くの業者の声を伝えましょう。自治体との懇談会に参加を希望する人は、最寄りの役員さんか事務局に連絡してください。
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