あけまして天才ダボールだす。
2019シーズンの開幕戦は敵地でのNYJ戦。苦しんだ末、16点差を終盤にひっくり返して17−16で逆転勝利を収めシーズン初戦を白星で飾りました。
ちなみに、チームとして第4Qで13点差をひっくり返したのは1997年以来だそうです。

単なる一勝ではなく非常に意味のある勝利だったと言えるでしょう。

1 勝利の意味
試合は序盤から攻守ともにBUFが押していた印象。しかし、要所要所で出るBUF(というかJosh Allen)のミスをNYJがしっかり拾うという展開で、非常にフラストレーションの溜まるものでした。あのまま負けていたらとんでもないトラウマが残る試合だったと思います。
同地区チーム相手で、敵地での試合というただでさえ難しい試合を拾っただけでも大きいのに、その内容は非常に濃いものでした。もちろん、反省すべき点は多いですが、序盤はどのチームもそんな感じです。その中で勝利を拾えたこと、それが自信と勢いをつけるようなものであったということは単なる一勝ではなく、非常に意義深いものだったといえるのではないでしょうか。試合後のチームの雰囲気も随分と良かったようですね。
逆に、NYJの視点から見れば、このオフの補強の目玉であるLeVeon BellとC.J.Mosleyが活躍しても勝てなかったこと、そのモズリーが出なくなって守備がガタガタになったこと、期待のSam Darnoldが同地区チーム相手に結果を出せなかった、ということはかなりのダメージになるのではないでしょうか。ライバリーに精神的ショックを与えた勝利という意味でも大きいです。

2 Josh Allenは稀代の役者かそれとも。。。
さて、2年目を迎える我らがアレンの成績は、24/37、254Y、1TD、2INTでQBレート71.2。ランでは10回38Yで1TD。これ以外に2回のファンブルロストをやっちゃってます。

さて、この試合を象徴するような数字は、コレ。
A  16/27 59.3% 152Y 0TD 2INT QBR44.1
B  8/10 80.0% 102Y 1TD 0INT QBR142.5

Aは1-3Qの数字でBは4Qの数字。4Qになりギアを一気に上げるというのはエリートQBの必須条件。相手の明白なやらかしが無い中で2つのTDをもぎ取り逆転を導いたのは大いに評価出来ます。

一方、やらかし要素がふんだんにあるところは気になるところ。
4回のターンオーバー献上で印象が悪いですが、最初のインセプはCole Beasleyのチップですし、2つ目もDラインにチップされたのをPickされたもので彼の責任とは言えないと思います。むしろ、反則で取り消されたインセプや終盤のほぼインセプを守備選手がドロップした2つのプレーの方が印象が悪いですね。二つともカバーが見えてませんでした。相手が狙っているプレーでインセプを献上するのはよろしくありません。
ファンブルの方も、一つはサックを受けてのもので、まあありがちといえばありがち。ただ、それ以上に気になるのは両方ともscoring driveで出たこと。出どころが悪すぎます。

それはさておき、QBとしては全体的に確実に成長していることが確認できました。パス偏重のプレーコールにかかわらず、ポケット内で落ち着き、レシーバーを切り替え、パスコントロールも安定してパスを決めました。
また、スナップ前に守備を見てプレーを変えるという場面も何度かあり、このあたりは昨年とは違います。
スクランブルの方はNYJがかなり警戒していたのでしょう。カバーが厳しく昨年のように抜けるということは今後も期待できないと思います。
最後のJohn BrownにヒットしたTDパスも素晴らしかったし、QBとしては着実に成長していると思いますし、このまま行けばパサーとしても開花してくると思います。

この試合では、二つの顔を見せたアレン。果たして、稀代の役者なのか、やらかしキャラなのか。今年のプレーである程度見えてくるような気がします。

3 私が天才ダボールだす。
って、どこぞのブログで10年ほど前に使われていたような気もしますが。

この試合、ダボールOCはなんと試合開始から18回連続でパスプレーをコール(アレンのデザインランも含む。)。この理由について、ダボールさんは「ランを出すための必要な戦略。」などと説明していますが、実際はNYJのCB陣が弱点となっていることを徹底的に突こうという「Pats脳」でしょう。
アレンの成長具合に自信を持っているのは確かなようですが、流石にそれだけではここまでやらないでしょう。

いかにも「天才」と一部で称されるダボールさんらしい戦略ではありますが、アレンはTom Bradyでは無いし、チーム自体もそこまで成熟していませんので、はっきり言ってやりすぎです。
アレンのパスはこの戦略にしっかり応えてはいましたが、最終的にはミスをして結果に結び付いておらず、ある意味でいえばやりすぎた必然的な結果とも言えます。

後半になってDevin Singletaryを使い出し功を奏しました。これがアジャストなのか、最初からの戦略なのか、単にハマっただけなのか、は分かりませんが、勝ったから良かったようなものの、負けてりゃ総袋叩きですよ、アンタ。この人、あんまりHCには向いてないでしょうねえ。

まあ、それはともかく新加入のシングレタリー、WRの2人、OLユニットはいずれも活躍しました。彼らを活かすことができれば良いオフェンスが構築できそうです。

特にOLは昨年が酷すぎたことを差し引いても素晴らしかった。強力なNYJのDL相手にQBプレッシャーを与えず、ランでも良いブロックを見せました。特にRGに起用されたJoe Felicianoが頑張っていたようです。
にしても、Ptrick DeMarcoをモーションからレシーバーセットさせるのはおもろ過ぎるイリュージョン。これがそこそこ機能しそうなところが天才と言われる所以なんでしょう。いつか大失敗しそうな気がすると思うけど。

4 鬼守備状況
この試合が勝てた9割くらいは守備のおかげでしょう。前半のオフェンスのgdgd劇場の合間もしっかりとNYJオフェンスを押さえ込み試合をメイキング。TD&2PTは取られたものの失点はこの8点のみ。オフェンスの酷さにブチ切れても良いところを耐え忍び後半の逆転に結びつけました。この精神力はホントに素晴らしく誇らしい。

功を奏したのがQBへのラッシュ。ブリッツをあまり仕掛けないゾーンDフィロソフィーのチームですが、この日はブリッツを積極的に仕掛け、相手QBのダーノルドのパスアタックを機能させませんでした。
また、ランでもベルの変態走りに苦労したもののトータルでは17回60Yで1回平均3.5Yという平凡な数字に押さえ込むことに成功。特に、LBとDB陣のカバーリングとタックルが素晴らしくDLが仕留められなくても確実に止め、Big Playを許さなかったことが大きかったですね。
戦略としてはボックスに選手を集めずワイドに守ることで変幻自在のベルの動きに対応したようです。ある程度は走られてもセカンドレベルで止めれる自信がある故の戦略がしっかりと実行できたと思います。

守備の印象としては、システムとしての完成度はかなり高いレベルになっていると思います。昨年、数字は残したものの明白な弱点もあったので心配していましたが、問題ないようです。あとはBigプレーのProduction。この試合では4つのサックを奪いましたが、TOはありませんでした。これが出てれば完璧でしたね。

ちなみに、この試合はNYJのパスを175Yに抑え、これで昨季より9試合連続で相手パスを210Y以下に抑えています。これは2004年以来のチーム記録。んで、リーグ記録はSEAが2013〜2014年に達成した13試合です。Richard Sherman、Earl Thomas、Kam Chancellerを擁してLegion of Boomでリーグを席巻した頃に作られたものですね。Week4には怨敵Patsと当たりますが、是非とも達成してほしいところです。

注目の新人Ed Oliverはこんなプレーも披露。

ちなみに、投げ飛ばした相手はRGのBrian Winters。プロ7年目を迎えるベテランで71試合先発出場となるNYJのOLの要の選手です。

で、評価としても(都合のいい時だけ参考にする)PFFではBUFの全選手中最高のGradeがつけられました。こちらもプロへの順応に心配しましたが問題ないようです。

5 ゲームボール
この試合で選手として一番光ったのはRBのシングレタリーでしょう。ほぼ後半だけの活躍でラン4回70Y、レシーブ5回28Yを記録しました。オフェンスが手詰まりとなっていた中での活躍で、彼がいなければ勝ててなかったでしょう。
とにかく、ブロックとスペースの使い方が上手く、パワーもスピードもそれほどないのにスルスルと抜けていきます。
レシーブもブロックもでき、この選手は大当たりになる予感です。まあ、身体が大きくなく体力的な問題はあるのでワークホース的な使い方は出来ませんが、使いどころをしっかりやれば大きな武器になることは間違い無いでしょう。
ファンタジーフットボールをされている方は今から抑えておく方が良いですよ。

7 次行ってみよ〜
さて、次週はat NYG。2週続けてメットライフスタジアムでの試合となります。NYGは昨日の試合ではDALに17~35で大敗しています。
試合はチラッとしか見ていないですが攻守共精彩を欠いている模様で、事前予想ではウチが2.5ポイントのfavorite予想とか。
NYGは個人的には湾岸ボウル以来、苦手意識しかありませんが今年は是非とも勝っておきたいです。