今年のドラフトが行われました。今年は30位というコレまでになかった低順位を経験して、改めてドラフト制度の意義がわかったような気がします。このような低順位でいかに結果を残すのかが、コレからダイナスティ建設に向けてのハードルになるでしょう。
1 Draft Picks
今年わがBillsが指名した選手は次のとおりです。
指名したのはEDGE2名、OT2名、OG1名、WR1名、CBが1名、Sが1名の計8名です。元々、7つの指名権だったのを5巡目の二つ目(174位)をHOUにトレードして二つの6巡指名権(203位、212位)を得ました。現Rosterの充実ぶりからUDFAで苦戦するだろうということを想定したため、より多くのドラフト指名権を確保したかったようです。

2 雑感
1日目、個人的には1巡で指名して欲しいと思っていた選手がみんな消えてしまっていたので、まあこうなるかなという印象。
で、指名したのはGregory Rousseau。やっぱりのロマン好き。どちらかというとスピードラッシャーが欲しかったのでもう一方のロマン枠であるJayson Owehの方が好きなタイプでしたが、選んだのはパワー型のGregory Rousseauでした。
まあ、これは単なる好みの問題です。タイプ的には指名したRousseauの方がチームが求めるDLかなと思います。
Boom or Bustの雰囲気を醸し出すRousseauですが、ポテンシャルはオールプロクラス。なかなかプレミアムなEDGEを手に入れることはできませんから、是非ともモノにして欲しいところです。

2日目は正直混乱しました。本来その年の戦力計算として考えるならば、この2日目の指名は大きく影響します。初日にプライオリティであるEDGEを埋めたことでRB、TE、CBあたりの比較的不安の残るポジションを埋めてくるかと思いました。

それがまさかのEDGE2枚抜き。個人的には先発CB2を無理して獲る必要はないとは思っていましたし、こちらも欲しいと思っていた選手は殆ど消えていたため2巡はトレードダウン希望でした。

ただ、後になって考えるとこの指名は全然アリ。指名したCarlos Bashamはもっと早くに消えているはずでValue指名は間違いありませんし、個人的には1巡をトレードダウンして2巡での指名も考えていた選手。チームには戦略的にもキャラクター的にも非常に合っていると思っている選手をこの順位で指名できたのは大きいです。やや将来に不安が残るRousseauに比べ、この人は確実に戦力になってくれそうです。

そして、ジワリ来ているのがSpencer Brownの指名。指名直後はWTF。ただ、その後は噛めば噛むほどの味わい深い指名。
確かにOTはDion Dawkins、Daryl Williamsと複数年契約をしている先発2枚がいるのでニーズではありませんが、常に穴としたくないポジ。Joah Allenが完全パサーに進化した今、コレから10年は戦略アレンでいくわけで、更にそのプレミアム度は増しています。ボードからOTを外すことは考えなかったのでしょう。特にダリルは2年続けて健康だった試しはなく今季以降も昨季と同様なパフォが期待できるか不安が残ります。ひとまず彼で時間を稼いでいる間にブラウンをしっかり仕込んで本格化を狙う。頼んだで、Bobby Johnsonさま。
ところで心配なのは我らがアイドルBobby Hart様の処遇。ただ、これを指名権に変えて見せるのがビーンマジック。

3日目。正直なところ5巡でのもう1人のOT指名はやり過ぎ。指名したTommy Doyleは確かに4巡での指名が予想されていた選手なのでValueではあるのでしょうが、1TのDTとかWRとかで良いのが残っていたような気がします。ブラウンとドイルが共存する未来が見えません。Ty Nsekheに替わるSwing使いでしょうか。
6巡ひとつ目で指名したMarquez Stevensonが今年の指名で1番のお気に入り。4巡くらいでの姉妹が予想されていたValue。欲しかったガチャ系とはチト違いロケット系のようですがリターナーとしても期待できます。

DB2人は戦術に合う選手。先発とまでは言いませんが、マクビーン下での下位指名DBは結構戦力になっているので、彼ら2人も期待です。

最後に指名したJack AndersonはRitchie Incognitoのクローンじゃねえかと思いましたが、実は学業優秀な優等生。シニアボウルでチームが接触したというニュースを聞いてから興味を持っていましたが当初から4巡くらいで指名される予想だったので、こちらは超バリュー。

3 未来志向なドラフト
2021年はガン無視の上位とロールプレーヤーを求めた下位という感じ。オールインとは無縁の未来志向でした。
ビーンさん曰く、最初っからこういう未来志向の指名方針だったわけでは無かったもののボード順に指名していったらこうなったとか。ただ、そのボードの付け方は未来志向型だったのは間違いありません。

Jeremiah Owusu-Koramoah、Asante Samuel Jr.、Ifeatu Melifonwuらファンの間で人気のあった選手はいずれも指名チャンスがありましたがスルーしました。彼らはチームも複数回コンタクトし十分リサーチしています。その上でスルーしたということは、今のチームのメンバーに入ってもそれほどインパクトはないと判断したのでしょう。それよりは、数年後のメンバー構成を考えて早めに手を打つ方が理に適っていると。ビーンさん自身が長期的視点>短期的視点とドラフト前にも言ってましたから、それを実践した形です。

さて指名した選手の紹介は次回から。