今日の秋田市も青空が広がるいい天気。東北以外は、昨日梅雨が明けたのこと、ようやく「夏」が来たようです。ただ例年と違い、太平洋高気圧が梅雨前線を押し上げたのではなく、オホーツク海高気圧が梅雨前線を押し下げた形で消滅したとのこと。西日本は 30度を超す暑さのようですが、東京は 30度まで上がっていないとのことで、秋田より涼しかったようですね。今日の秋田市の最高気温は「30.2度」だそうです。
上の写真左は、スモモのジャム。スモモ自体は結構甘い方なのですが、煮込んでジャムにすると酸味が増してほどよい酸っぱさです。
上の写真は、昨年秋に挿し木したラベンダーの苗。春先、ポットに移し替える時期を逃し、成長にかなりの遅れがでてましたが、随分大きくなりましたよ。どれも同じ苗のように見えますが、わずかに特徴がでています。左から、早咲き3号、ナナ成沢、おかむらさきです。
上の写真は、ローズマリーの苗木です。どうも、挿し木して育てたローズマリーが少ないよう。「トレー」ごと誰かに持って行かれたような感じ?。中央は、鉢に植え替えたローズマリー。右はラベンダー早咲き3号、今花が満開です(一度、花芽をすべて切り戻したため、今の時期に第一回目の花が開花)。
今日は、セミナーのための調べものをしていました。病気の本質を「福田安保理論」の考え方で、別の観点から見た場合に、その原因をどのように考えることができるのか、それによって植物素材をどのように選択し、どのような手当が可能なのか、などなど。
そうしたら、偶然にも「テロメア」という考え方が頭に浮かんできました。下記の図は、生体がストレスなどの条件下におかれた場合、自律神経がどのようにそのストレスに対抗するために作動するのか、その結果、自律神経の支配を受けている免疫細胞はどのような挙動をするのか、をあらわしたものです。
いつもひまわりブログに登場する「福田安保理論」では、自律神経系が交感神経に傾くと、その末端から「アドレナリン」が分泌され、そのアドレナリンを受け取って活性化する免疫細胞の「顆粒球」が、
・化膿性の炎症を引き起こしたり、
・活性酸素の増加(顆粒球が利用する武器)が、組織の老化を促進させ、
・そして、今回のブログタイトルとも関わり合いのある「組織破壊による炎症」を引き起こしている、としまいます。
「活性酸素」は、顆粒球が、外から侵入してきた細菌などを攻撃するときに利用する武器でもありますが、過剰に働き過ぎると、体内に存在する「常在菌」を攻撃ターゲットとして結果的に、自分自身の組織を破壊、炎症を起こしてしまうもとになってしまいます。
もちろん、そのために、生体はその活性酸素を無毒化するシステムも備えています「2005.12.05 活性酸素とガンの関係」、「2005.08.25 現在の肌を内面から考える 2」。しかし、顆粒球の過剰な働きにそのシステムが追いつかないで、そのことにより、組織破壊が進んでしまうことになってしまいます。
この組織破壊は、
・胃潰瘍や潰瘍性大腸炎、クローン病、十二指腸潰瘍、甲状腺機能障害などを引き起こすだけでなく、
・破壊された組織が、細胞の分裂、増殖を繰り返すことで、「原型ガン遺伝子」が異常をきたして、ガン遺伝子となりガン化してしまいます。
当然、これに対しても、リンパ球がガン化した細胞を攻撃するシステムが備わっていますが、このリンパ球は「顆粒球」と拮抗しているため、その働きには限界があります。そこで、古い免疫システムが作動して「胸腺外T細胞」や「NK細胞」などのリンパ球が自分の体にできた異物を攻撃するために活躍します「2005.08.01 新・古の免疫システム」。
そういった二重、三重の防衛機能があるにもかかわらず「ガン化」する細胞を攻撃できない理由は、「過度のストレスや緊張」とそれにともなう「交感神経の一方的な緊張」の「継続的な習慣」だと思います。
活性酸素の組織破壊による炎症で、破壊された組織の細胞分裂、増殖が結果的にガン化につながる事を福田安保理論をもとにお話してきましたが、冒頭でも述べたように「細胞分裂」というキーワードで、「ヘイフリック限界」を思い出しました「2005.06.24 たばこの匂いと精油の香り」。
1961年、レナード・ヘイフリックというアメリカの細胞生物学者は、細胞分裂には限度があることを発表しました。30〜60回繰り返された時点で、いくら栄養を与えても分裂しなくなる「細胞分裂の回数の限界」が起こり、これは「ヘイフリック限界」といわれています。人間の成人の細胞数は60兆といわれており、このヘイフリック限界を考慮して計算してみると、1個の細胞が細胞分裂して2個になり、4個・・・「2の50乗」でほぼ60兆になるんだそうです。1個の細胞が50回の分裂を繰り返すことで、60兆の細胞となるということです。
この分裂回数の限界を裏付けるものとして「テロメア」という考え方がでてきました。細胞の核の中には染色体がありますが、その両端にある「テロメア」が、細胞分裂を繰り返すたびに短くなっていくことが1990年に発見されたそうです。テロメアが短くなった染色体どうしがくっつくとその細胞は変異するか、死んでしまう現象が起こるそうです。
細胞を「テロメア」というキーワードで区分すると、二つに分類されるようです。一つは「分裂細胞」、二つ目は「非分裂細胞」。
分裂細胞には「テロメア」があり、加齢を重ねるごとに、生まれたときに取得した「あと何回分裂すると分裂できなくなる(あと何回分裂できる)」という回数券を、その都度切り取られ、最終的にテロメアという回数券を使い切ると細胞はもう分裂できなくなり「アポトーシス」といって、「プログラムされた細胞の死」が訪れます。
アポトーシスをむかえる前に、テロメアがどんどん短縮してくると、細胞にある染色体が不安的になり、結果として「ガン化」や「遺伝病」などの不安定化につながります。
これに対して、非分裂細胞には、テロメアがないんだそうです。代表的な細胞に、脳の神経細胞や、心筋細胞などが掲げられます。
とても興味を引くのが、ガンが多発する臓器は、分裂細胞からなりたっていて、非分裂細胞ではほとんど見ることができないそうです。しかも、外界に接する表面の上皮(内膜)に発生するというのがガンの特性のようです(腫瘍のうち、上皮に由来する悪性のものがガンと呼ばれている)。この点においては、福田安保理論でも一致しているようです。
細胞がガン化しないように、ガン抑制因子が働くと、細胞は「ガン化」しませんが、ヘイフリック限界により細胞分裂の限界をむかえ、その先には、老化、アポトーシスという結果が待っています。ところが、ガン遺伝子が働くと、細胞は、ヘイフリック限界を、「テロメラーゼ」という酵素を使ってテロメアを再び複製して、あたかも回数券を不正使用しているかのようにふるまい、細胞分裂の限界を超えて分裂することが可能となります。
ひまわりは、顆粒球の攻撃を受けて破壊された組織の細胞が、このヘイフリック限界を超えて分裂、増殖が行われた結果、ガン化することで細胞が生きながらえることができるよう「生体の恒常性」ともうかがえる細胞増殖が起こる、ともいえるのかなぁと思いました。
「2006.06.05 ガン細胞免疫細胞の死滅誘導」では、ガン細胞が自らが放出する「TGFβ-1」という物質によって、ガン細胞の移転が達成される、という記事を投稿しましたが、結果的には、自分自身の死を持って、ヘイフリック限界を超えて分裂した細胞であるガン化した細胞も死に絶えるという、とても考えさせられる仕組みが働いているようにも思えます。
テロメラーゼによって、細胞分裂の限界を超えて分裂することで、修復に働く事が、
・結果的に「自己抗原」として自分の体に異物を作りだし、
・ヘイフリックの限界を超え、さらには、自己抗体として働く免疫細胞の攻撃をかわしてまで生きる
その結果が、自分自身の死、そして「ガン化した細胞」の死でもあるとは、何て皮肉な運命なのでしょうか。
最初のスタートラインに戻りますが、そのような最悪の状態を作りだしている基本的な原因は「交感神経の一方的な緊張」にあるようです。だからといって、副交感神経の一方的な緊張もまた、いろいろな病気の原因になるわけですから、結局は、交感神経の一方的な緊張の継続的な習慣をできるだけ避け、適度に緊張、適度にリラックスの世界が、人生を長く楽しく生きながらえる事のできる「生き方」というところに行き着きそうです。
そして、交感神経への一方的な偏りが起こった場合には、植物素材を、その原因に応じて利用すれば、軽減できるだろし、また、その逆も同じ事がいえるかと思います。
先日から投稿している「脳内神経伝達物質」も、これらのことに深く関係してきます。
上の写真左は、スモモのジャム。スモモ自体は結構甘い方なのですが、煮込んでジャムにすると酸味が増してほどよい酸っぱさです。
上の写真は、昨年秋に挿し木したラベンダーの苗。春先、ポットに移し替える時期を逃し、成長にかなりの遅れがでてましたが、随分大きくなりましたよ。どれも同じ苗のように見えますが、わずかに特徴がでています。左から、早咲き3号、ナナ成沢、おかむらさきです。
上の写真は、ローズマリーの苗木です。どうも、挿し木して育てたローズマリーが少ないよう。「トレー」ごと誰かに持って行かれたような感じ?。中央は、鉢に植え替えたローズマリー。右はラベンダー早咲き3号、今花が満開です(一度、花芽をすべて切り戻したため、今の時期に第一回目の花が開花)。
今日は、セミナーのための調べものをしていました。病気の本質を「福田安保理論」の考え方で、別の観点から見た場合に、その原因をどのように考えることができるのか、それによって植物素材をどのように選択し、どのような手当が可能なのか、などなど。
そうしたら、偶然にも「テロメア」という考え方が頭に浮かんできました。下記の図は、生体がストレスなどの条件下におかれた場合、自律神経がどのようにそのストレスに対抗するために作動するのか、その結果、自律神経の支配を受けている免疫細胞はどのような挙動をするのか、をあらわしたものです。
いつもひまわりブログに登場する「福田安保理論」では、自律神経系が交感神経に傾くと、その末端から「アドレナリン」が分泌され、そのアドレナリンを受け取って活性化する免疫細胞の「顆粒球」が、
・化膿性の炎症を引き起こしたり、
・活性酸素の増加(顆粒球が利用する武器)が、組織の老化を促進させ、
・そして、今回のブログタイトルとも関わり合いのある「組織破壊による炎症」を引き起こしている、としまいます。
「活性酸素」は、顆粒球が、外から侵入してきた細菌などを攻撃するときに利用する武器でもありますが、過剰に働き過ぎると、体内に存在する「常在菌」を攻撃ターゲットとして結果的に、自分自身の組織を破壊、炎症を起こしてしまうもとになってしまいます。
もちろん、そのために、生体はその活性酸素を無毒化するシステムも備えています「2005.12.05 活性酸素とガンの関係」、「2005.08.25 現在の肌を内面から考える 2」。しかし、顆粒球の過剰な働きにそのシステムが追いつかないで、そのことにより、組織破壊が進んでしまうことになってしまいます。
この組織破壊は、
・胃潰瘍や潰瘍性大腸炎、クローン病、十二指腸潰瘍、甲状腺機能障害などを引き起こすだけでなく、
・破壊された組織が、細胞の分裂、増殖を繰り返すことで、「原型ガン遺伝子」が異常をきたして、ガン遺伝子となりガン化してしまいます。
当然、これに対しても、リンパ球がガン化した細胞を攻撃するシステムが備わっていますが、このリンパ球は「顆粒球」と拮抗しているため、その働きには限界があります。そこで、古い免疫システムが作動して「胸腺外T細胞」や「NK細胞」などのリンパ球が自分の体にできた異物を攻撃するために活躍します「2005.08.01 新・古の免疫システム」。
そういった二重、三重の防衛機能があるにもかかわらず「ガン化」する細胞を攻撃できない理由は、「過度のストレスや緊張」とそれにともなう「交感神経の一方的な緊張」の「継続的な習慣」だと思います。
活性酸素の組織破壊による炎症で、破壊された組織の細胞分裂、増殖が結果的にガン化につながる事を福田安保理論をもとにお話してきましたが、冒頭でも述べたように「細胞分裂」というキーワードで、「ヘイフリック限界」を思い出しました「2005.06.24 たばこの匂いと精油の香り」。
1961年、レナード・ヘイフリックというアメリカの細胞生物学者は、細胞分裂には限度があることを発表しました。30〜60回繰り返された時点で、いくら栄養を与えても分裂しなくなる「細胞分裂の回数の限界」が起こり、これは「ヘイフリック限界」といわれています。人間の成人の細胞数は60兆といわれており、このヘイフリック限界を考慮して計算してみると、1個の細胞が細胞分裂して2個になり、4個・・・「2の50乗」でほぼ60兆になるんだそうです。1個の細胞が50回の分裂を繰り返すことで、60兆の細胞となるということです。
この分裂回数の限界を裏付けるものとして「テロメア」という考え方がでてきました。細胞の核の中には染色体がありますが、その両端にある「テロメア」が、細胞分裂を繰り返すたびに短くなっていくことが1990年に発見されたそうです。テロメアが短くなった染色体どうしがくっつくとその細胞は変異するか、死んでしまう現象が起こるそうです。
細胞を「テロメア」というキーワードで区分すると、二つに分類されるようです。一つは「分裂細胞」、二つ目は「非分裂細胞」。
分裂細胞には「テロメア」があり、加齢を重ねるごとに、生まれたときに取得した「あと何回分裂すると分裂できなくなる(あと何回分裂できる)」という回数券を、その都度切り取られ、最終的にテロメアという回数券を使い切ると細胞はもう分裂できなくなり「アポトーシス」といって、「プログラムされた細胞の死」が訪れます。
アポトーシスをむかえる前に、テロメアがどんどん短縮してくると、細胞にある染色体が不安的になり、結果として「ガン化」や「遺伝病」などの不安定化につながります。
これに対して、非分裂細胞には、テロメアがないんだそうです。代表的な細胞に、脳の神経細胞や、心筋細胞などが掲げられます。
とても興味を引くのが、ガンが多発する臓器は、分裂細胞からなりたっていて、非分裂細胞ではほとんど見ることができないそうです。しかも、外界に接する表面の上皮(内膜)に発生するというのがガンの特性のようです(腫瘍のうち、上皮に由来する悪性のものがガンと呼ばれている)。この点においては、福田安保理論でも一致しているようです。
細胞がガン化しないように、ガン抑制因子が働くと、細胞は「ガン化」しませんが、ヘイフリック限界により細胞分裂の限界をむかえ、その先には、老化、アポトーシスという結果が待っています。ところが、ガン遺伝子が働くと、細胞は、ヘイフリック限界を、「テロメラーゼ」という酵素を使ってテロメアを再び複製して、あたかも回数券を不正使用しているかのようにふるまい、細胞分裂の限界を超えて分裂することが可能となります。
ひまわりは、顆粒球の攻撃を受けて破壊された組織の細胞が、このヘイフリック限界を超えて分裂、増殖が行われた結果、ガン化することで細胞が生きながらえることができるよう「生体の恒常性」ともうかがえる細胞増殖が起こる、ともいえるのかなぁと思いました。
「2006.06.05 ガン細胞免疫細胞の死滅誘導」では、ガン細胞が自らが放出する「TGFβ-1」という物質によって、ガン細胞の移転が達成される、という記事を投稿しましたが、結果的には、自分自身の死を持って、ヘイフリック限界を超えて分裂した細胞であるガン化した細胞も死に絶えるという、とても考えさせられる仕組みが働いているようにも思えます。
テロメラーゼによって、細胞分裂の限界を超えて分裂することで、修復に働く事が、
・結果的に「自己抗原」として自分の体に異物を作りだし、
・ヘイフリックの限界を超え、さらには、自己抗体として働く免疫細胞の攻撃をかわしてまで生きる
その結果が、自分自身の死、そして「ガン化した細胞」の死でもあるとは、何て皮肉な運命なのでしょうか。
最初のスタートラインに戻りますが、そのような最悪の状態を作りだしている基本的な原因は「交感神経の一方的な緊張」にあるようです。だからといって、副交感神経の一方的な緊張もまた、いろいろな病気の原因になるわけですから、結局は、交感神経の一方的な緊張の継続的な習慣をできるだけ避け、適度に緊張、適度にリラックスの世界が、人生を長く楽しく生きながらえる事のできる「生き方」というところに行き着きそうです。
そして、交感神経への一方的な偏りが起こった場合には、植物素材を、その原因に応じて利用すれば、軽減できるだろし、また、その逆も同じ事がいえるかと思います。
先日から投稿している「脳内神経伝達物質」も、これらのことに深く関係してきます。