自律神経と免疫の法則について、大まかな概要を今までかきつづってきました。
自律神経の揺れが、免疫細胞と連動していて、
1. 交感神経へその揺れが移行すると、
(1) 血管系は収縮し、
(2) 免疫細胞の顆粒球の働きが活発化する。
2. 副交感神経へその揺れが移行すると、
(1) 血管系は拡張し、
(2) 免疫細胞のリンパ球の働きが活発化する。
このことは、生物が自然環境の中で生き抜くために進化の過程で身につけたシステムともいえると思います。このとてもシンプルな考え方で、人間の病気を考えると、少なくても90%くらいは説明がつくというのが、「自律神経と免疫の法則」です。
皆さんは「免疫」というと、「免疫力が高い」方が病気にかからななくてすむとか、「免疫力が弱くなった」から病気になったとか、思ってはいなかったでしょうか。免疫力が弱くなると確かに病気になりやすいですが、「免疫力が高くても」病気になる場合があるんです。そして、それらは、すべて自律神経と関わり合いがあります。
他の表現をすれば、
● 免疫システムとは、
○ 古い免疫システム
1. 自分の細胞が、自分の細胞であるにもかかわらず
(1) 異常な細胞として認識できるのか(自己応答性)
(2) 異常な細胞に対応する武器を作ることができるのか(自己抗体産生)
○ 新しい免疫システム
2. 自分以外の異物が、生体内に侵入したときに
(1) 自分以外の異物として認識できるのか(主要組織適合抗原)
(2) 自分以外の異物に対応する武器を作ることができるのか(外来抗原産生)
ということを、生体の中で日夜頑張っているシステムなのです。
そして、上記区分が重要なのは、1. や 2. の働きが、免疫システムの中で、ちゃんと役割分担をしていて、拮抗的に働いているということです。
1. と 2. の関係を頭に描いていただきながら、リンパ球の種類と働きが、どのように、上記免疫システムと関連しているのかみてみたいと思います。
● リンパ球
1. NK 細胞
(外来抗原ではなく、身体の異常を監視するという自己応答性を有する。また、マクロファージほどではないが、異物を飲み込む作用も持つ)
2. 胸腺外T細胞
(外来抗原ではなく、身体の異常を監視するという自己応答性を有する)
3. T細胞(胸腺由来T細胞)
(1) ヘルパーT細胞(CD4、MHC2)
・ Th1細胞(主にキラーT細胞の分化や働きを助ける)
・ Th2細胞(B細胞(B2細胞)の抗体産生を助ける)
(2) キラーT細胞(CD8、MHC1)
4. B細胞
(1) B1細胞(自己抗体産生)
(2) B2細胞(外来抗体産生)
以上をまとめると、
リンパ球のうち、
● 1. NK細胞と 2. の胸腺外T細胞、4. のB細胞のうち、(1)のB1細胞(自己抗体産生)は、ともに自分自身の生体内にある細胞の異常に対する対応、すなわち、自己応答性や自己抗体産生を持っていて、古い免疫システムとして働く。
● 3. のT細胞(胸腺由来T細胞)と、4. のB細胞のうち、(2)のB2細胞(外来抗体産生)は、外来抗原向けのシステムとして、新しい免疫システムとして働く。
これらのシステムは、以下のようなさまざまな条件で、拮抗的に働きます。
1. 加齢現象にともなう免疫システムの移行
(1) 20歳を過ぎると、加齢による退縮が始まる。
・新しい免疫システムから古い免疫システムへ免疫体系が移行する。
・外来抗原向けのシステムから自己応答性として働くシステムへ移行する。
2. ストレスなどによる免疫システムの移行
(1) 自律神経を介して、交感神経型へ、
(2) 視床下部、下垂体を介して、副腎皮質へ
・この状態が続くと、胸腺が萎縮する(胸腺由来T細胞の働き抑制)
・新しい免疫システムから古い免疫システムへ免疫体系が移行する。
・外来抗原向けのシステムから自己応答性として働くシステムへ移行する。
・ストレスなどの原因がなくなると、加齢以外の場合、元の新しい免疫システムへ戻る。
これらの免疫システムの移行は、非常に合目的に作動しており、人間の進化の過程の中で対応していったということで、とても神秘的です。
そして、自律神経の揺らぎによって、顆粒球やリンパ球の働きが亢進することや、古い免疫システムと新しい免疫システムの概要を理解することで、いろいろな病気の本質を考えることができます。これらの関係と、病気の関係はまた後日投稿する予定です。
病気の症状だけにとらわれるのではなく、病気を引き起こしている原因にアプローチすることが可能となり、それが、植物療法と密接に関連してきます。
関連情報
・「福田安保理論」
・「福田青理論と植物療法」
・「胃カメラ検査と免疫学問答」
自律神経の揺れが、免疫細胞と連動していて、
1. 交感神経へその揺れが移行すると、
(1) 血管系は収縮し、
(2) 免疫細胞の顆粒球の働きが活発化する。
2. 副交感神経へその揺れが移行すると、
(1) 血管系は拡張し、
(2) 免疫細胞のリンパ球の働きが活発化する。
このことは、生物が自然環境の中で生き抜くために進化の過程で身につけたシステムともいえると思います。このとてもシンプルな考え方で、人間の病気を考えると、少なくても90%くらいは説明がつくというのが、「自律神経と免疫の法則」です。
皆さんは「免疫」というと、「免疫力が高い」方が病気にかからななくてすむとか、「免疫力が弱くなった」から病気になったとか、思ってはいなかったでしょうか。免疫力が弱くなると確かに病気になりやすいですが、「免疫力が高くても」病気になる場合があるんです。そして、それらは、すべて自律神経と関わり合いがあります。
他の表現をすれば、
● 免疫システムとは、
○ 古い免疫システム
1. 自分の細胞が、自分の細胞であるにもかかわらず
(1) 異常な細胞として認識できるのか(自己応答性)
(2) 異常な細胞に対応する武器を作ることができるのか(自己抗体産生)
○ 新しい免疫システム
2. 自分以外の異物が、生体内に侵入したときに
(1) 自分以外の異物として認識できるのか(主要組織適合抗原)
(2) 自分以外の異物に対応する武器を作ることができるのか(外来抗原産生)
ということを、生体の中で日夜頑張っているシステムなのです。
そして、上記区分が重要なのは、1. や 2. の働きが、免疫システムの中で、ちゃんと役割分担をしていて、拮抗的に働いているということです。
1. と 2. の関係を頭に描いていただきながら、リンパ球の種類と働きが、どのように、上記免疫システムと関連しているのかみてみたいと思います。
● リンパ球
1. NK 細胞
(外来抗原ではなく、身体の異常を監視するという自己応答性を有する。また、マクロファージほどではないが、異物を飲み込む作用も持つ)
2. 胸腺外T細胞
(外来抗原ではなく、身体の異常を監視するという自己応答性を有する)
3. T細胞(胸腺由来T細胞)
(1) ヘルパーT細胞(CD4、MHC2)
・ Th1細胞(主にキラーT細胞の分化や働きを助ける)
・ Th2細胞(B細胞(B2細胞)の抗体産生を助ける)
(2) キラーT細胞(CD8、MHC1)
4. B細胞
(1) B1細胞(自己抗体産生)
(2) B2細胞(外来抗体産生)
以上をまとめると、
リンパ球のうち、
● 1. NK細胞と 2. の胸腺外T細胞、4. のB細胞のうち、(1)のB1細胞(自己抗体産生)は、ともに自分自身の生体内にある細胞の異常に対する対応、すなわち、自己応答性や自己抗体産生を持っていて、古い免疫システムとして働く。
● 3. のT細胞(胸腺由来T細胞)と、4. のB細胞のうち、(2)のB2細胞(外来抗体産生)は、外来抗原向けのシステムとして、新しい免疫システムとして働く。
これらのシステムは、以下のようなさまざまな条件で、拮抗的に働きます。
1. 加齢現象にともなう免疫システムの移行
(1) 20歳を過ぎると、加齢による退縮が始まる。
・新しい免疫システムから古い免疫システムへ免疫体系が移行する。
・外来抗原向けのシステムから自己応答性として働くシステムへ移行する。
2. ストレスなどによる免疫システムの移行
(1) 自律神経を介して、交感神経型へ、
(2) 視床下部、下垂体を介して、副腎皮質へ
・この状態が続くと、胸腺が萎縮する(胸腺由来T細胞の働き抑制)
・新しい免疫システムから古い免疫システムへ免疫体系が移行する。
・外来抗原向けのシステムから自己応答性として働くシステムへ移行する。
・ストレスなどの原因がなくなると、加齢以外の場合、元の新しい免疫システムへ戻る。
これらの免疫システムの移行は、非常に合目的に作動しており、人間の進化の過程の中で対応していったということで、とても神秘的です。
そして、自律神経の揺らぎによって、顆粒球やリンパ球の働きが亢進することや、古い免疫システムと新しい免疫システムの概要を理解することで、いろいろな病気の本質を考えることができます。これらの関係と、病気の関係はまた後日投稿する予定です。
病気の症状だけにとらわれるのではなく、病気を引き起こしている原因にアプローチすることが可能となり、それが、植物療法と密接に関連してきます。
関連情報
・「福田安保理論」
・「福田青理論と植物療法」
・「胃カメラ検査と免疫学問答」
matt さんは、確かフィトネス関係の方でしたよね。
免疫システムを上記のように分けて考えると、病気の本質が見えてくるというのは、福田安保理論の骨格です。
私もこの骨格に沿った形で、病気の本質、それがもとで症状がでている部分に対して、植物素材は何を、どのように利用するのか考えるような体系で植物療法を勉強しています。
このような、現代医学で理論として確立され、また臨床データもそろっているにも関わらず認めることができない医療従事者の方も数多くおられるかもしれません。
代替療法も前にお話のあった、波動理論で科学的に説明し理解される日が来るかと思いますが、いつになることでしょうか。
いつもコメント、どうもありがとうございます。