精油をイメージで分類するために、「香りの相性」を利用する場合があります。これは、抽出部位だけではなく、わらわれが一般的に持っている香りに対する一般的な一つのイメージ(一番わかりやすい例として柑橘系)をも考慮して、サークル上にそれらのグループを配置して、スタートラインからよ〜いどんで、出発すると、また同じ所に戻る、そんなグループ同士の関連性を示した図です。

私はこのグループ同士の香りの相関関係だけではなく、そのグループに分類される精油にある特徴的な特性を結びつけることができるのでは、と考え下記のような図を作りました。もっとも、これは、本当におおざっぱなグループと特性の相関関係図ですから、例外もでてくるとは思います。


香りの相性 香りの相性と作用の相関関係

樹木系のものは、刺激活性だけではなく、浄化作用も持ち合わせています。また、スパイスなどには、とても暖かみを感じるイメージがあり、沈み込んでいたり、落ち込んでいたりする心や身体に指摘を与え、暖かく包み込んでくれるイメージがあります。

当然、隣のグループとは相性がいいわけですから、全体からすると香りが一人歩きしているようなアンバランスなイメージはありません。よく、精油を十数本単位で箱の中に入れて管理していますが、ふたを開けるととてもバランスのとれたいい香りがします。もちろん、香りの相性を考えて入れているわけではありません。精油の香りって不思議です。

香りを調香する場合、香りの相性だけでなく、よく揮発スピードを考えてブレンドします。以前にも投稿したかと思いますが、精油のもつ香りのイメージを、「イコライザー(equalizer)」イコールにする、ブレンドの極端に強いものに丸みを与えるもの、それから、「モディファイヤー(modifier)」修飾するもの、個性を与える、個性化するもの、そして、「インハンサー(enhancer)」ブレンドを高める、というふうに三つに分類することでも、調香にとても役に立ちます。

ところで、下の画像は、マジョラム Origanum majorana と、ティートゥリー Melaleuca alternifolia ですが、何か変だとは思いませんか? 先日、この二つの精油のボトルのふたが、他の精油のふたと違うことを発見しました。あれっ、どこか違う。ふたがぶよぶよに変形して、マジョラムにいたっては、裂け目ができています。何ということでしょうか。


マジョラム ティートゥリー 左がマジョラム、右がティートゥリーです

ボトルキャップの縦の滑り止めのためについている凹凸の部分が、ぶよぶよになっています。また、マジョラムのふたには亀裂が入っています。

二つの精油は、香りの相性からすると、マジョラムは葉と茎、花が抽出部位となり、イメージとしては、私は花の分類(ハーブ)に入れたいと思いますが、精油はとても鋭い香りがしますので、葉の区分に該当するかもしれません。ティートゥリーは、抽出部位は葉ですが、イメージはユーカリやサイプレス、ジュニパーと同じような樹木となるでしょうか。

マジョラムティートゥリー成分表

二つの精油は、実は前から「とても組成成分が似ている精油」だなと思っていました。共通は、「モノテルペン炭化水素類」の α・γ-テルピネンと、「モノテルペンアルコール類」の テルピネン-4-ol です。そして、マジョラムには、モノテルペン炭化水素類のサビネンが、一方のティートゥリーには、パラシメンが。若干ではありますが、ティートゥリーは、酸化物類の1,8シネオールを含んでいます。二つの精油とも、組成成分は似ていますが、条件によって使い分けします。

どうですか? 香りの相性と、組成成分、そして、ボトルキャップの損傷という、いずれも香りの近い精油の相関関係が見えてこないでしょうか。

花の色の相関関係の比較(昨日も投稿したサルスベリの花とノウゼンカツラの花)。

20050809サルスベリ 20050810ノウゼンカツラ 左はサルスベリ(昨日も投稿しましたが並べてみました)、右はノウゼンカツラ

ラベンダーの畑に行く途中に、この二つの花を組み合わせて植え込んでいる家があります。夏になると、この二つの花は精油のブレンドのように見事に調和していていつもうっとり見てしまいます。

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2008.01.15 柑橘系特有の香りと特徴的な作用を持つ芳香分子の行方
2007.07.29 おかむらさきや他のラベンダーの成分
2007.07.28 ラベンダー爽快感の中にグリーンの香り
2007.07.27 ラベンダーらしさが審査の基準
2007.07.19 爽やかな風がラベンダーの香りを運ぶ
2005.08.27 おかむらさきの精油
2005.08.10 主要芳香成分がほとんど同じ
・「2005.08.10 香りの近い精油」