栄養素の過不足

人体を構成する細胞一つ一つは、生命活動をするのに多くのエネルギーを必要としています。そのために生体内に必要な栄養素を取り入れ、細胞や組織での化学反応によってそれぞれに必要な物質につくりかえて、エネルギーとして使っています。これら一連のプロセスは代謝と呼ばれ、細胞や組織で起こる物質のつくりかえは「同化」、物質の分解は「異化」といわれています。

三大栄養素として、タンパク質、糖質、脂質がありますが、これらは、複雑な過程を経て消化吸収され、生体で利用されます。

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特に、タンパク質は、生体を表現する物質として、細胞の核や細胞質のいたるところに存在して機能しています。タンパク質は、約20種類のアミノ酸から成り立っていますが、これらのアミノ酸の組み合わせにより、異なったタンパク質の種類が存在します。

先ほどの代謝のプロセスの中で、細胞や組織での異化、同化をスムーズにするのに生体内の触媒である酵素が働いて、化学反応の速度を飛躍的に高めています。この酵素が働かないと生体内での化学変化が起こりません。

酵素は、生体内のすべての化学反応を促進するもので、約37度C(体温)、一気圧、pH7(一部を除く)という非常に限られた範囲で働いています。この酵素もまた、タンパク質からできています。

糖質は、生体のエネルギー源や、遺伝情報をになう核酸の成分、それにムコ多糖として細胞間物質や生体の組織の構成物質となっています。

脂質は、エネルギー源として皮下脂肪に貯蔵され、リン脂質やコレステロールなど細胞膜の成分として、プロスタグランディンなどの局所ホルモンといわれる生理活性物質として、とても大切な働きを持っています。

生体の恒常性に欠くことのできないものに、ビタミンがあります。これらは、生体内でまったく合成されないものや、必要な量だけしか合成されないため、食事によって摂取しなければなりません。

体内での代謝は、すべて体液という水の中で行われています。この体液は生体の恒常性をたもつためにとても重要で、ミネラルがそれらの反応や恒常性に深く結びついています。

これら体を構成し、エネルギー源や生体の化学反応の触媒、恒常性維持など、いろいろ重要な働きをになう栄養素やビタミン、ミネラルの過不足は人体や皮膚に当然いろいろな歪みとしてあわわれてきます。

植物療法の考え方の範疇に、分子整合栄養医学という学問体系を取り入れていますが、一人一人の身体の条件を考え、基本的な三つの栄養素、特にタンパク質を中心に、生体内で繰り広げられる様々な化学変化に働く酵素と、体の補酵素となって、酵素反応を支える作用や、体内の代謝を円滑にする働きなどがあるビタミンやミネラルの必要性は、昨日の投稿で紹介した「活性酸素」でもお話した通りです。