昨夜東京から帰り、寝不足気味。午前中は、アロマのセミナーでした。午後から栗拾いと栗の木の下草刈りにでかけました。
まだ途中になっている記事がありました。それはアロマテラピーでよく利用する「キャリアオイル」に関するものです。この「キャリアオイル」と呼ばれている植物油が、皮膚における経皮吸収や、「皮膚の状態を外面から考える」という側面と多いに関係があるからです。
そして、この二つのキーワードは、まだこのブログでは未完成であったり、投稿されておりません。
キャリアオイルに関連する情報
・「2005.09.13 植物油の消化吸収」
・「2005.08.30 酸化・酵素反応と過酸化脂質」
・「2005.08.06 キャリアオイルの化学」
そこで今日は、日頃疑問だったことを簡単にまとめてみました。何が疑問だったか、それはタイトルの「ロウエステル」です。それも、このロウエステルの中でアロマテラピーではおなじみの「常温で液体」である「ホホバオイル」についてです。
なぜ疑問だったかというと、
1. ある書物では、ホホバワックスと称して、
「飽和脂肪酸類」が全体の 93%、次いで「一価不飽和脂肪酸類」が 6%、多価不飽和脂肪酸が 0.5%、そして、脂肪族アルコール(炭素数 18、20、22、24 まで)と説明されています。
要するに、一価の高級アルコール(炭素の数が多いアルコールで水酸基が一個結合した状態「脂肪族=炭素が鎖状に結びついている炭化水素」、「アルコール=水酸基が結合」)に、ほとんどと、「飽和脂肪酸(93%)」ということ。この「飽和脂肪酸」という文言が大切(以上は「2005.08.06 キャリアオイルの化学」を参照下さい)。
2. ある書物では、液体ワックスと称して、
グリセリンと脂肪酸とのエステルではなく、「脂肪族アルコール」と「不飽和脂肪酸」とのエステルからなっている、とあります。ここでは、「不飽和脂肪酸」という文言です。
3. ケモタイプ精油事典では、
正確には「油脂」ではなく、「不飽和の高級アルコールが主成分の不飽和ロウエステル」で炭素数が 42 エステル 49%、 40 エステル 30%、 44 エステル 8%、 38 エステル 6% と表現しています。これをわかりやすくいいあらわせば、「高級アルコール」と「高級不飽和脂肪酸」ということになるでしょうか。
さあ、皆さんは、これで「ホホバオイル」を化学的におわかりいただけたでしょうか???
一番大切なのは、「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」でしょうか。
だらだら説明するのも、さらなる混乱を招く恐れがあるので、結論からお話しましょうね。
まず、「ホホバオイル」は、油脂の分類ではなく「ロウ」だということ。ここで、「油脂」とは、グリセリン一つに、三つの脂肪酸がエステル結合しているモノでしたよね。じゃあ、「ロウ」は?
「ロウ」は、高級アルコールと高級脂肪酸のエステル結合しているモノだということです。ポイントは、二つです。
1. グリセリンではなく、アルコールであるということ。ところが、グリセリンはグリセロールというアルコールですから、また疑問がわきますね。それで、次の二つ目がでてきます。
2. 高級という意味。これは、アルコールと脂肪酸の両方にいえます。
高級というのは、「炭素の数が多いこと」をいいます。そこで、1. の疑問ですが、グリセリンは三価のアルコール、すなわち、炭素三つと、水酸基を三つもっている化合物でした。その三つの水酸基が、「エステル結合」という結合の仕方によって、三つの脂肪酸と置きかわったモノが、「油脂(トリグリセリド)」でした(その過程で水もできましたよね)。
だから、ここでの、「グリセリン」はアルコールでも、炭素数が少ないですから高級アルコールとは呼ばれないんです。大切なのは、「高級アルコール」でした。
また、グリセリンにエステル結合する脂肪酸についても、炭素数の少ない脂肪酸もあれば、多い脂肪酸との組み合わせもありました(もちろん、飽和・不飽和の脂肪酸もありました)。
「ロウ」は、「高級アルコール」と「高級脂肪酸」のエステル結合で、しかも1価のエステル結合からなります。ですから、高級アルコール一つと、高級脂肪酸一つがエステル結合したモノ、となるかと思います。
そして、次のポイントです。それは、その高級脂肪酸が、「飽和脂肪酸」か「不飽和脂肪酸」かで、固体のロウエステルになるのか、液体のロウエステルになるのか、違ってきます。
もうおわかりでしょう。ホホバは、化学的には「高級アルコールと、高級不飽和脂肪酸からなる、常温で液体のロウエステルだ」ということが。
ちょうど、「現在の肌の状態を内面から考える」という部分については、ある程度整理されましたので、「関連情報」として、合わせて参照いただければ幸いです。
「現在の肌の状態を内面から考える」に関連する情報
● 現在の肌を内面から考えるについて
・「2005.08.26 現在の肌を内面から考える3」
・「2005.08.25 現在の肌を内面から考える2」
・「2005.08.22 現在の肌を内面から考える1」
・「2005.08.19 肌傾向と実際の肌質との関係」
● 活性酸素について
・「2005.08.28 シトクロームP-450」
・「2005.08.25 現在の肌を内面から考える2」
● プロスタグランディンについて
・「2005.08.06 キャリアオイルの化学」
・「2005.07.27 薬とハーブの作用の違い」
・「2005.07.13 総合病院で導入しているのは珍しい」
● トータルな考え方について
・「2005.08.19 肌傾向と実際の肌質との関係 」
・「2005.08.17 肌や身体と季節の関係 」
・「2005.07.11 まず第一に体質の把握 」
・「2005.07.10 植物療法の概要」
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栗拾いと夕ご飯 結構中栗の「筑波」という栗が落ち始めました。この栗が落ち始めて通常は「農林四号」という栗が盛りとなります。だいたい10月10日の昔でいう体育の日です。そのころアケビも盛り。季節は少し早めに巡っているようです。夕食おいしかった〜。これから「チャングム」見よっと。 |
まだ途中になっている記事がありました。それはアロマテラピーでよく利用する「キャリアオイル」に関するものです。この「キャリアオイル」と呼ばれている植物油が、皮膚における経皮吸収や、「皮膚の状態を外面から考える」という側面と多いに関係があるからです。
そして、この二つのキーワードは、まだこのブログでは未完成であったり、投稿されておりません。
キャリアオイルに関連する情報
・「2005.09.13 植物油の消化吸収」
・「2005.08.30 酸化・酵素反応と過酸化脂質」
・「2005.08.06 キャリアオイルの化学」
そこで今日は、日頃疑問だったことを簡単にまとめてみました。何が疑問だったか、それはタイトルの「ロウエステル」です。それも、このロウエステルの中でアロマテラピーではおなじみの「常温で液体」である「ホホバオイル」についてです。
なぜ疑問だったかというと、
1. ある書物では、ホホバワックスと称して、
「飽和脂肪酸類」が全体の 93%、次いで「一価不飽和脂肪酸類」が 6%、多価不飽和脂肪酸が 0.5%、そして、脂肪族アルコール(炭素数 18、20、22、24 まで)と説明されています。
要するに、一価の高級アルコール(炭素の数が多いアルコールで水酸基が一個結合した状態「脂肪族=炭素が鎖状に結びついている炭化水素」、「アルコール=水酸基が結合」)に、ほとんどと、「飽和脂肪酸(93%)」ということ。この「飽和脂肪酸」という文言が大切(以上は「2005.08.06 キャリアオイルの化学」を参照下さい)。
2. ある書物では、液体ワックスと称して、
グリセリンと脂肪酸とのエステルではなく、「脂肪族アルコール」と「不飽和脂肪酸」とのエステルからなっている、とあります。ここでは、「不飽和脂肪酸」という文言です。
3. ケモタイプ精油事典では、
正確には「油脂」ではなく、「不飽和の高級アルコールが主成分の不飽和ロウエステル」で炭素数が 42 エステル 49%、 40 エステル 30%、 44 エステル 8%、 38 エステル 6% と表現しています。これをわかりやすくいいあらわせば、「高級アルコール」と「高級不飽和脂肪酸」ということになるでしょうか。
さあ、皆さんは、これで「ホホバオイル」を化学的におわかりいただけたでしょうか???
一番大切なのは、「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」でしょうか。
だらだら説明するのも、さらなる混乱を招く恐れがあるので、結論からお話しましょうね。
まず、「ホホバオイル」は、油脂の分類ではなく「ロウ」だということ。ここで、「油脂」とは、グリセリン一つに、三つの脂肪酸がエステル結合しているモノでしたよね。じゃあ、「ロウ」は?
「ロウ」は、高級アルコールと高級脂肪酸のエステル結合しているモノだということです。ポイントは、二つです。
1. グリセリンではなく、アルコールであるということ。ところが、グリセリンはグリセロールというアルコールですから、また疑問がわきますね。それで、次の二つ目がでてきます。
2. 高級という意味。これは、アルコールと脂肪酸の両方にいえます。
高級というのは、「炭素の数が多いこと」をいいます。そこで、1. の疑問ですが、グリセリンは三価のアルコール、すなわち、炭素三つと、水酸基を三つもっている化合物でした。その三つの水酸基が、「エステル結合」という結合の仕方によって、三つの脂肪酸と置きかわったモノが、「油脂(トリグリセリド)」でした(その過程で水もできましたよね)。
だから、ここでの、「グリセリン」はアルコールでも、炭素数が少ないですから高級アルコールとは呼ばれないんです。大切なのは、「高級アルコール」でした。
また、グリセリンにエステル結合する脂肪酸についても、炭素数の少ない脂肪酸もあれば、多い脂肪酸との組み合わせもありました(もちろん、飽和・不飽和の脂肪酸もありました)。
「ロウ」は、「高級アルコール」と「高級脂肪酸」のエステル結合で、しかも1価のエステル結合からなります。ですから、高級アルコール一つと、高級脂肪酸一つがエステル結合したモノ、となるかと思います。
そして、次のポイントです。それは、その高級脂肪酸が、「飽和脂肪酸」か「不飽和脂肪酸」かで、固体のロウエステルになるのか、液体のロウエステルになるのか、違ってきます。
もうおわかりでしょう。ホホバは、化学的には「高級アルコールと、高級不飽和脂肪酸からなる、常温で液体のロウエステルだ」ということが。
ちょうど、「現在の肌の状態を内面から考える」という部分については、ある程度整理されましたので、「関連情報」として、合わせて参照いただければ幸いです。
「現在の肌の状態を内面から考える」に関連する情報
● 現在の肌を内面から考えるについて
・「2005.08.26 現在の肌を内面から考える3」
・「2005.08.25 現在の肌を内面から考える2」
・「2005.08.22 現在の肌を内面から考える1」
・「2005.08.19 肌傾向と実際の肌質との関係」
● 活性酸素について
・「2005.08.28 シトクロームP-450」
・「2005.08.25 現在の肌を内面から考える2」
● プロスタグランディンについて
・「2005.08.06 キャリアオイルの化学」
・「2005.07.27 薬とハーブの作用の違い」
・「2005.07.13 総合病院で導入しているのは珍しい」
● トータルな考え方について
・「2005.08.19 肌傾向と実際の肌質との関係 」
・「2005.08.17 肌や身体と季節の関係 」
・「2005.07.11 まず第一に体質の把握 」
・「2005.07.10 植物療法の概要」
チャングム、もう最高です。また泣いちゃった。
「皇后」に借りを作られ、かつ、おどしをかけられ、その立場を多さ間(どうしても王様がでてこないよ)に悟られ、チャングムの身を案じた王様が、国始まっての命令をチャングムに。医女が王様の主治医となること。
一方チャングムは、愛する人とすべてを投げ捨て都を後にするも、結果的に、愛する人の、これまた身を案じ、主治医になる決意をする。・・・
本当に最後の山場にさしかかったようです。
こんな事どうでもよかったですね。
実は、私も「ホホバオイル」の事、ずっと疑問を持っていたのでした。たぶん、この考え方でいいかと思いますが、何かお気づきの点があれば、皆さんアドバイス下さいね。
これらの事が、皮膚のトリートメントや管理に多いに関係があるんです。続きはまたね。