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今日は断続的に雪は降るものの夕方から一時雨が。この雪と雨でとても湿った重い雪へ。もう捨て場のない雪に道路は狭くなり、車はノロノロ運転、行きかう人達の挨拶は「雪」のお話ばかり。

午前中、山の小屋の雪を降ろしに行きました。80センチくらいはあろうと思われる屋根の雪が、軒先まで突き出てきて、それを支える垂木が限界。はしごを使って屋根まで登るんですが、それが恐怖。落ちたら命は大丈夫でしょうが、ケガすることは必死。

20051225雪降ろし1 20051225雪降ろし2 20051225雪降ろし3

ようやく無事にすみホットした所で写真を。上の左と中央の写真は屋根の上からラベンダーの畑を見下ろしたところ。上の写真右は下から上がってきた道です。スノーダンプ一台を太ももまで埋まりながら引いてきました。

下の写真は、杉林の中にあるみそ置き場からみそを運び出しているところ。おかげで、普段使わない体を使いすぎ、ちょっと筋肉痛。


20051225みそ出し1 20051225みそ出し2 20051225みそ出し3

お昼はご覧のような、チャーシュー入り豚骨の塩ラーメン(二回目の登場)を食べながら、高校駅伝大会を見ました。先日行った金閣寺や銀閣寺への道のりが中継されていましたが、宝ヶ池の歩道には、ところどころ雪が残っていましたね。

20051225ラーメン1 20051225ラーメン2 20051225ガッコ

さて、今日は先日の2005.12.21 脂肪酸とプロスタグランジンでリン脂質から、生体が必要とした場合に、不可欠脂肪酸を切り離し、プロスタグランジンが産生されるお話をしました。それは、「脂肪酸がどうして必要なのか」でした。今回は、「プロスタグランジンってどういう働きをすのか」という難題を福田安保理論との関係から「ひまわりがわかる範囲」でお話したいと思います。

生体は、自分自身を取り巻く環境に変化があった場合、とても狭い範囲でしか対応できないため、その影響を最小限にくい止めるようになっています。そのため、内分泌系や神経系を介して生体の合目的性のためにその変化に対応することで、個体を維持するシステムを持っています。これが恒常性といわれるシステムです。

その恒常性を、内分泌系や神経系がメインで支えていますが、微妙なコントロールを担っている調整役が「プロスタグランジン」といわれる局所ホルモンです。プロスタグランジンには、子宮、血管系、消化管及び気管支などの平滑筋の収縮と拡張を担う広範囲な生理活性作用を持っていて、血圧の調整や血小板の凝集にも深く関与しています。

とても複雑で多岐多様な働きをしますので、ここでは、福田安保理論との関係で、血管系や皮膚・消化管などの上皮に起こる炎症などを見てみたいと思います。

福田安保理論では、ストレスなどの要因が長く続くと、交感神経の緊張が起こり、一方では副交感神経の働きを低下させます。交感神経の緊張は、下記の図のように、循環器系にいろいろな障害を起こし、結果として、痛みや発ガン物質の蓄積、炎症の発生などによる諸症状が起こります。

また、顆粒球の増加に伴い、化膿性の炎症や、活性酸素のダメージによる組織の老化や破壊による炎症が引き起こされます。

ポイントは、交感神経の緊張による「血管系」への影響と、顆粒球による「炎症」反応です。

20051225福田安保理論

生体の合目的性のために、微調整を担っている「プロスタグランジン」の要求が起こると、細胞膜(生体膜)から、「プロスタグランジン」のもとになる不可欠脂肪酸を取り出すわけですが、そのとき、ホスホリパーゼ A2 という酵素が関与します。この酵素の働きによって、不可欠脂肪酸を切り離すのだそうです。特に、アラキドン酸経由で産生される2系統の炎症を引き起こすプロスタグランジン E2 との関係で重要視されています。

それは、下記の図のように、
・リン脂質からアラキドン酸へ遊離させるよう働く「ホスホリパーゼ A2」という酵素の働きを阻害するのが「ステロイド」
・また、アラキドン酸から 2系統のプロスタグランジン E2 を合成させるよう働く「シクロオキシゲナーゼ」という酵素の働きを阻害するのが「非ステロイド(アスピリン)」

20051225リン脂質から不可欠脂肪酸

「炎症」を引き起こさないようにするのを目的とする場合には、炎症を引き起こすプロスタグランジン E2 の合成を阻害することを考えるでしょうし、また、その元になるアラキドン酸そのものを遊離する酵素の阻害も考えることができるでしょう。

しかし、生体の合目的性を考えたときには、炎症を起こすことの必要性が個体維持のために生じたのなら、そして、その必要性がなくなった瞬間に、次の反応としてその炎症を沈静化するためのプロスタグランジンが生体で作られるということを考えたとき、それらの「炎症と抗炎症」の微調整を担うプロスタグランジンの合成を阻害すべきではないともいえると思います。

下記の図は、今述べた「炎症や抗炎症」、「血管系における血管収縮と拡張、血小板の凝集」などと各系統で産生されるプロスタグランジンとの関係を表したものです。もちろん、こんなに単純なものではありませんが、福田安保理論との関係からわかりやすく関連づけて書いてみました。

20051225プロスタグランジン

福田安保理論では、
・交感神経はエネルギーの消費、副交感神経はエネルギーの蓄積に働く
・交感神経は外での活動のため、エサを捕獲することができる方向へと働き、その過程で生じたけがに対応して、傷を癒すしたり、止血したり、侵入してきた異物を防御するために、免疫細胞である顆粒球が活性化する
・一方副交感神経では、捕獲したエサを消化吸収することができる方向へと働き、微細なウイルスなどや、消化管を中心とした内部に発生する異物の防衛に、免疫細胞であるリンパ球が活性化する

というのが、基本的な考え方です。ようは自律神経系と免疫細胞は連動していて(支配されていて)生体の合目的性を保っているということです。

そのとき、プロスタグランジンの働きを見てみると、すべて矛盾なく説明できるものではありませんが、
・血管収縮と血小板の凝集促進は、交感神経との関係から
・血管拡張と血小板の凝集抑制は、副交感神経との関係から

ただ、1 系統で産生される「プロスタグランジン E1」の働きである「血管拡張、血小板凝集抑制」と「抗炎症」、そして、2 系統で産生される「プロスタグランジン E2」の働きである「血管収縮、血小板凝集促進」と「炎症」との間をうまく説明することができません。「抗炎症」と「炎症」が、それぞれ逆(E1が炎症」で E2が抗炎症)であればうまく説明ができるのですが。

福田安保理論では、炎症を引き起こしたり、血管を拡張したり、発熱させるなどの症状を、副交感神経の働きとして、治るための治癒反応ととらえています。ですから、「消炎鎮痛剤」や「ステロイド」は交感神経へ再び戻すことになると考えられています。

いずれにしても、恒常性が保たれていれば、これら生体の微調整を司っているプロスタグランジンは、作られてから、血液循環で肺循環に入りその大半が活性を失うそうです。それが局所ホルモンといわれるゆえんだと思います。

ですから、生体が必要とするときに、必要なプロスタグランジンを産生し、それに拮抗するような形ですぐに別のプロスタグランジンが産生され、作られたプロスタグランジンはその必要性がなくなるとすぐに活性を失う、そういう生体の要求に対するフィードバックのスムーズな調整ができるかどうか、これが大切なことだと思います。

そして、それらは、自律神経と密接に関わり合いがあり、免疫細胞とも連動しています。

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2005.12.31 体調とプロスタグランジン
2005.12.27 プロスタグランジンと栄養素
・「2005.12.25 プロスタグランジンと福田安保理論」

2005.12.21 脂肪酸とプロスタグランジン