● ひまわりが勝手に選んだ植物療法関係の記事一覧の目次です
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昨日は、東北地方の南部まで梅雨入りしたと思われる宣言が出されました。秋田市でもほとんど一日中小雨の状態でした。もう梅雨入りは時間の問題ですね。この雨にお店の前もしっとり濡れて、ラベンダーはさらに成長し、そして、花の色を一段と青紫に染め上げています。バジルもすごい勢いで大きくなるのがわかります。

20060609店の前のラベンダー 20060609木の下のラベンダー 20060609バジル

ばっぱは朝から、ダイコンやニンジンのスライス、そして笹巻きで大忙し。朝取り立ての笹の葉にモチ米を入れて、ビニールのヒモでくくり作ります。とても手が込んだお料理。

20060609笹巻き1 20060609笹巻き2 20060609笹巻き3

今日のお料理、お昼がチャーハン、夜はシカのヒレ肉とモヤシ炒め、そして山菜のミズとシーチキンの煮つけでした。本当はまだおかずがあったのでした。

20060609チャーハン 20060609シカ肉炒め 20060609ミズとシーチキン

先日から、
2006.05.31 いろいろな皮膚のトラブル
2006.06.01 光毒性とフロクマリン類
2006.06.02 光毒性とアレルギー反応
2006.06.05 ガン細胞免役細胞の死滅誘導

というように、「薬剤性光線過敏症」から始まり、防御能として働く皮膚や身体と免疫細胞との関係について投稿してきました。そして、2006.06.05「ガン細胞免役細胞の死滅誘導」という記事では、福田安保理論との関連でとても興味を引きました。

今日のブログタイトル「生体防衛ってすごいなぁ」は、改めて生体における防御能について、アウトラインをまとめてみました。この図を見渡すことで、とても複雑で難解な「生体防御」の仕組みがある程度ご理解いただけるかと思います。下記の図は、詳細な説明を省いて、ひまわりが興味を持っている内容をポイント的に書いたものなので、多少説明不足の所があるかもしれません。また、間違っているところがあるかもしれませんので、気がつかれた方がいらっしゃったら、ご指摘いただければ幸いです。

20060609生体防御

まず、異物が外から侵入してきた場合、生体防御機構は、
1. 物理化学的なバリアーの機能を発揮させ、
・皮膚や粘膜上皮細胞、呼吸器系及び腸管上皮細胞の繊毛運動などで、侵入してきた異物を排泄させるよう働きます
・皮膚や鼻腔、口腔、消化管などには、常在細菌叢が住みついて異物をやっつけてくれます

2. そのバリアーをかいくぐってきた異物は、自然免疫といわれる免疫機能で
・食細胞の顆粒球(好中球)やマクロファージが異物を処理します
・補体が顆粒球(好中球)やマクロファージなどの食細胞を活性化(オプソニン化)や、リンパ球の働きをお手伝いしたり自ら異物を攻撃
・インターフェロンは、ウイルスの感染症を予防(感染阻止因子)、リンパ球のウイルスを認識する力を助けたり、直接リンパ球の働きを活性化

3. 自然免疫の防御ラインを突破して、さらに侵入した異物は、獲得免疫機能で
・特異的な生体防御機能により、個々の異物を個別的に認識する免疫機構で排除
・異物の情報は、繰り返しの侵入に対して、素早く、長期間にわたって抵抗性を発揮するために記憶される

● 特異的な生体防御の仕組みは
・樹状細胞(突起を四方八方へ伸ばした形をしている細胞で、侵入した異物(抗原)を認識して、その抗原を提示する細胞)や、食細胞で抗原提示細胞でもあるマクロファージが担当
・認識された抗原をT細胞(CD4+T細胞)へ抗原提示(その時にMHC2クラス分子と抗原の残骸であるペプチドを細胞表面に提示)
・MHC2クラス分子は、抗原提示細胞が持っている目印
・CD4+T細胞は、提示された抗原を認識することで、炎症性T細胞(Th1)とヘルパーT細胞(Th2)へ増殖・分化
・CD4+T細胞、CD8+T細胞の CDなになには、CDマーカーと呼ばれ、リンパ球の分化していく途中の目印
・T細胞には、CD4+T細胞とCD8+T細胞の種類に区分され
・CD4+T細胞は、さらに、炎症性T細胞(Th1)とヘルパーT細胞(Th2)に分類される
・ヘルパーT細胞(Th2)に分化したT細胞(CD4+T細胞で Th2)は、その情報をB細胞へ伝え
・B細胞は増殖・分化して形質細胞となり「抗体」を産生して、抗原(異物)に特異的に反応して抗原を中和したり、貪食されやすくする(液性免疫)
・一方、炎症性T細胞(Th1)に分化したT細胞(CD4+T細胞で Th1)は、その情報を CD8+T細胞へ伝えることで
・キラーT細胞(CD8+T細胞)へ増殖・分化して、ウイルス感染細胞などの感染細胞上に残骸であるペプチドとMHC1クラス分子に特異的に結合することで、細胞を排除する(細胞性免疫)
・MHC1クラス分子は、生体のほとんどの細胞(赤血球や角質細胞などは持っていない)が持っている目印

福田安保理論では、この 3. の獲得免疫の機構を「新しい免疫システム」と呼んでいるようです。これに対して、「古い免疫システム」は、2. の自然免疫に位置する「NK細胞」と「胸腺外T細胞」を差しているようです。

新しい免疫システムは、骨髄や胸腺で作られるリンパ球が活躍する生体防御のシステムで、外来からの異物(抗原)に対して作動します。キーラーT細胞(CD8+T細胞)は、主にウイルス感染細胞をターゲットにしているようで、ウイルス(外来からの異物)によって、生体(宿主(しゅくしゅ))に寄生された自分の細胞という意味に理解するとわかりやすいかと思います。

一方古い免疫システムは、主に腸管や肝臓で作られるリンパ球が活躍する生体防御のシステムで、体内で発生した異物や老廃物を処理するように作動します。

おもしろいのは、
1. 年齢との関係で
・新しい免疫システムは、20頃から古い免疫システムへ移行
・加齢により、古い免疫システムは活性化
・これは、外来からの異物に対応する免疫システムが、生体内部で発生する異物を取り除く免疫システムへスイッチすることを意味しているようです

2. 自律神経系の関係で
・交感神経が緊張すると、古い免疫システムと顆粒球は「亢進」し、新しい免疫システムは「抑制」されます
・副交感神経が緊張すると、古い免疫システムと顆粒球は「抑制」され、新しい免疫システムは「亢進」されます
・ただし、NK細胞は、交感神経緊張でその「数」は増加しますが、活性化を引き起こすのは「副交感神経」によります

3. 副腎皮質刺激ホルモンの関係で
・副腎皮質刺激ホルモンにより、古い免疫システムは「亢進」し、新しい免疫システムは「抑制」されます

4. まとめると
・若くても、ストレスなどで、自律神経系が交感神経に傾き、ストレスホルモンが放出された状態が続くと、免疫システムは、新しい免疫システムから古い免疫システムへ切り替わることで、生体防御能を外来の異物に対抗するシステムから内部の異物を処理するシステムへ移行
・ストレスが解除されると、もとの状態へ戻る(若い人)
・加齢により、古い免疫システムは活性化し、外来からの異物に対応する免疫システムが、生体内部で発生する異物を取り除く免疫システムへ移行する

言葉で説明すると、とても長く、何がなんだかわからなくなりますが、もう一度文章を読んでいただき、アウトラインの図をご覧いただくと、その概要がなんとなくご理解いただけたかと思います。

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