昨日からの雨模様、今日になっても一日中続いていました。先ほど(午後05:00頃)雨が上がり、雲の切れ間からちょっとだけ日が差しましたが、すぐにまた逆戻り。それでも雨だけは何とか収まりました。
畑のラベンダー中咲きのおかむらさき、たぶん全体に開花したことでしょうね。その花に雨の滴がたまり、花穂は地面近くまで押し下げられ、泥が跳ね返っている事でしょう。
上の写真右は、卵焼きですが、トレハロース入りの卵焼き。今日のブログタイトルでもありますが、不思議な、そしてとても興味を覚える物質です。上の写真右は、毎度ばっぱが簡単にしてとてもおいしく食べることのできる「キュウリのからし漬け」です。ビニールの袋でキュウリを漬けます。中央の写真は、ナンバンのみそ漬け。
下の写真は、雨が上がったときに撮った店の前のエキナセアとラベンダーの様子。昨日もご紹介しましたが、ラベンダー、特におかむらさきは、地面すれすれに頭をもたげています。エキナセアもお日様の方向へ向かって花芽を伸ばしたため、同じように地面すれすれ。ローズマリーの苗は、元気に新芽を伸ばしとても大きな株になっています。昨年挿し木したラベンダーの苗、植え替えが遅れましたが、かなり大きい苗になりました。
この頃、パンやお料理に「白い粉」を入れるのを目撃していたので、それが気になっていました。聞いてみると「トレハロース」というもの。その名前、テレビのコマーシャルで、宇宙人が会話するときに聞いたことがある名前。そのくらいしか知りませんでした。
それが、調べてみるととてもすごいものなんですね。最初「トリハロース」で検索してみたら、超少ない情報しかなく(それもそのはず、トリハロースではなく「トレハロース」でした)、その中でもとても印象に残ったサイト(ブログ)がありました。そこでは、NHK で放映された「ねむりゆすり蚊」の事が紹介されていました(「2006.06.05 脅威(驚異?)の生命力、ねむりゆすり蚊(外部リンク:MUC教室日記)」)。
・ねむりゆすり蚊の幼虫は、あらゆる環境に適応するために不思議な力を体内に秘めている
・その不思議な力を可能にしているのが「トレハロース」という物質
・極度に乾燥する条件、有害物質、マイナス196度の液体窒素、80度の高温のお湯など、生物が生きることの出来ない条件下でも「細胞を壊さずして休眠状態」で生きながらえることができる
ということなのだそうです(詳しくは上記リンクを参照下さい)。トレハロースは、グルコース(ブドウ糖)が二つくっついた形をしているのだそうですが、同じグルコース二個がくっついた麦芽糖(マルトース)とは、若干構造が違うようです。下記の図をご覧いただくとわかりやすいですね。
一番上は、グルコース(ブドウ糖)です。中央は、同じグルコースが二個くっついた形の二糖類である「麦芽糖」です。下は、同じようにグルコースが二個くっついてはいますが、麦芽糖とは若干違った形をしているのがわかるかと思います。この構造の違いによって、先ほどご紹介した「細胞を壊さずして休眠状態」で生きながらえることができる働きをするわけですからとても不思議ですね。
そこで、下記の図をご覧下さい。二糖類のトレハロースと、他の糖質の消化吸収の過程を示した図です(この図に使われている図は、ビジュアル生物 - 東京法令出版(株)p56から引用させていただきました)。多糖類のデンプンと違い、二糖類のトレハロース、ショ糖、乳糖は、直接小腸の粘膜表面に存在する酵素によりグルコースに分解され、小腸上皮で吸収されて毛細血管へ入り門脈から肝臓へ送り届けられます。
トレハロースが分解されるのに働く酵素が「トレハラーゼ」。ここからがおもしろいことですが、トレハロースから消化吸収されたグルコースは他のグルコースと同じように 4キロカロリー / グラムなのですが、小腸上皮での消化吸収のされかたが、他の糖質と違って、急激に血糖値を上昇させることなく「緩やか」に上げるそうです。また、血糖値の最大値も低く、その後も「緩やか」に低下していくそうです。これは、生体がエネルギーを使うとき、一方ではトレハロース以外のグルコース、他方ではトレハロース由来のグルコースを使うような、そんな取捨選択をすることができるようなエネルギー源とシステムがあるということなのでしょうか。
また、昨日のブログ「2006.07.01 納豆菌とγ-PGA」でもご紹介した「水和」、「抱水能」にも、この「トレハロース」が一役かっているようです。
トレハロースの分子が非常に高い水和力を持つことで、周りの水分子を引きつける働きを持っているようです。昨日といい、今日といい、一つの素材が、日常のいろいろな場面に役に立つだけでなく、いろいろな分野に応用できる、そんな可能性を秘めていることに改めて驚きました。その一つにコスメティックがあるわけで、エステティックの世界でも応用可能ですね。
そうそう、トレハロース入りの卵焼きのでき、ツヤがあっておいしかったですよ。
畑のラベンダー中咲きのおかむらさき、たぶん全体に開花したことでしょうね。その花に雨の滴がたまり、花穂は地面近くまで押し下げられ、泥が跳ね返っている事でしょう。
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上の写真右は、卵焼きですが、トレハロース入りの卵焼き。今日のブログタイトルでもありますが、不思議な、そしてとても興味を覚える物質です。上の写真右は、毎度ばっぱが簡単にしてとてもおいしく食べることのできる「キュウリのからし漬け」です。ビニールの袋でキュウリを漬けます。中央の写真は、ナンバンのみそ漬け。
下の写真は、雨が上がったときに撮った店の前のエキナセアとラベンダーの様子。昨日もご紹介しましたが、ラベンダー、特におかむらさきは、地面すれすれに頭をもたげています。エキナセアもお日様の方向へ向かって花芽を伸ばしたため、同じように地面すれすれ。ローズマリーの苗は、元気に新芽を伸ばしとても大きな株になっています。昨年挿し木したラベンダーの苗、植え替えが遅れましたが、かなり大きい苗になりました。
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この頃、パンやお料理に「白い粉」を入れるのを目撃していたので、それが気になっていました。聞いてみると「トレハロース」というもの。その名前、テレビのコマーシャルで、宇宙人が会話するときに聞いたことがある名前。そのくらいしか知りませんでした。
それが、調べてみるととてもすごいものなんですね。最初「トリハロース」で検索してみたら、超少ない情報しかなく(それもそのはず、トリハロースではなく「トレハロース」でした)、その中でもとても印象に残ったサイト(ブログ)がありました。そこでは、NHK で放映された「ねむりゆすり蚊」の事が紹介されていました(「2006.06.05 脅威(驚異?)の生命力、ねむりゆすり蚊(外部リンク:MUC教室日記)」)。
・ねむりゆすり蚊の幼虫は、あらゆる環境に適応するために不思議な力を体内に秘めている
・その不思議な力を可能にしているのが「トレハロース」という物質
・極度に乾燥する条件、有害物質、マイナス196度の液体窒素、80度の高温のお湯など、生物が生きることの出来ない条件下でも「細胞を壊さずして休眠状態」で生きながらえることができる
ということなのだそうです(詳しくは上記リンクを参照下さい)。トレハロースは、グルコース(ブドウ糖)が二つくっついた形をしているのだそうですが、同じグルコース二個がくっついた麦芽糖(マルトース)とは、若干構造が違うようです。下記の図をご覧いただくとわかりやすいですね。
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一番上は、グルコース(ブドウ糖)です。中央は、同じグルコースが二個くっついた形の二糖類である「麦芽糖」です。下は、同じようにグルコースが二個くっついてはいますが、麦芽糖とは若干違った形をしているのがわかるかと思います。この構造の違いによって、先ほどご紹介した「細胞を壊さずして休眠状態」で生きながらえることができる働きをするわけですからとても不思議ですね。
そこで、下記の図をご覧下さい。二糖類のトレハロースと、他の糖質の消化吸収の過程を示した図です(この図に使われている図は、ビジュアル生物 - 東京法令出版(株)p56から引用させていただきました)。多糖類のデンプンと違い、二糖類のトレハロース、ショ糖、乳糖は、直接小腸の粘膜表面に存在する酵素によりグルコースに分解され、小腸上皮で吸収されて毛細血管へ入り門脈から肝臓へ送り届けられます。
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トレハロースが分解されるのに働く酵素が「トレハラーゼ」。ここからがおもしろいことですが、トレハロースから消化吸収されたグルコースは他のグルコースと同じように 4キロカロリー / グラムなのですが、小腸上皮での消化吸収のされかたが、他の糖質と違って、急激に血糖値を上昇させることなく「緩やか」に上げるそうです。また、血糖値の最大値も低く、その後も「緩やか」に低下していくそうです。これは、生体がエネルギーを使うとき、一方ではトレハロース以外のグルコース、他方ではトレハロース由来のグルコースを使うような、そんな取捨選択をすることができるようなエネルギー源とシステムがあるということなのでしょうか。
また、昨日のブログ「2006.07.01 納豆菌とγ-PGA」でもご紹介した「水和」、「抱水能」にも、この「トレハロース」が一役かっているようです。
トレハロースの分子が非常に高い水和力を持つことで、周りの水分子を引きつける働きを持っているようです。昨日といい、今日といい、一つの素材が、日常のいろいろな場面に役に立つだけでなく、いろいろな分野に応用できる、そんな可能性を秘めていることに改めて驚きました。その一つにコスメティックがあるわけで、エステティックの世界でも応用可能ですね。
そうそう、トレハロース入りの卵焼きのでき、ツヤがあっておいしかったですよ。