今日の秋田は、朝は、やや曇りがちの天気でしたが、午後からは、快晴の素晴らしい天気となりました。最低気温は、プラス 4.9度と、朝起きたときに外へでましたが、春の香りが感じられました。最高気温もぐんぐん上がり 14.2度と、四月上旬の気温。
明日は低気圧の接近で、天候も少し崩れるとの予報が出ていましたが、最低気温の予想が 6度、最高気温の予想も 14度と、今日以上に暖かな日になりそうです。
下の写真、左は、昨夜の晩ご飯の天ぷら。シイタケ、ゴボウとニンジン、そして、セリの天ぷらです。中央と右の写真は、今日のお昼に食べたハッシュドカレーと大根ホタテ缶サラダです。
下の写真、左は、さんさんと降り注ぐ春の光にとても気持ちよさそうなオリーブ。中央は、ゼラニウムの斑入りレモンです。越冬してくれました。右の写真は、ゲラニオールの香りの元が入ったボトルです。
今日の新聞に「男「香る」ガム復活」というという記事が載っていました。よくよく読んでいくと、以前「2006.09.22 おやじ達の憂い」でも投稿したように、体臭を気にしているおやじ達をターゲットに販売されていたガムの再発売の記事でした。
その名称が「オトコ香る。」。このガムをかんでいると、体からガムの中に配合された香りの成分が発散されることで、もとの体臭が、その成分の香りに置き換わり、周囲におやじ臭を漂わせない仕組みのようです。
その成分とは「ゲラニオール」という成分。アロマテラピーの世界では、モノテルペンアルコール類という芳香成分類に属する芳香分子の名称として有名で、おやじならぬ、おばさん達の化粧品の素材としても欠かせない成分です。
それは、このゲラニオールという芳香分子の持つ固有作用にあります。ケモタイプ精油事典 Ver.5 によると、「鎮痛、興奮、収れん、抗不安、そして皮膚弾力回復」の各作用をそなえているようです。
この芳香分子単体の香りはというと、ひまわりの感覚では、「甘くてちょっと酸味のある香り」という感じがします。上記写真に写っているボトルに単体のゲラニオールの香りが入っています。
この成分を含んだガムが、再発売されるにあたり使われている「植物」、それがバラでした。あれっ、アロマテラピーをされている方は、ゲラニオールといば、パルマローザ Cymbopogon martinii を思い出すかと思います。
パルマローザ Cymbopogon martinii には、このゲラニオールを、平均的含有量の最高値として 85%も含んでいます(ケモタイプ精油事典 Ver.5 )。
ローズ Rosa damascena は、20%(ケモタイプ精油事典 Ver.5 )のようです。そうですよね、パルマローザよりも、バラの方が一般的な名前だし、その方が、おやじ達が感じる印象はとても「よい香り」というイメージになるでしょうからね。
ゲラニオールを含む他の精油をちょっと調べていました。本来であれば、表にして一覧できる図を作りたかったのですが、それだけの時間の余裕がないため、ご勘弁を。
ケモタイプ精油事典 Ver.5 によれば(各精油の主要な成分のみ、平均的含有量の最高値)、
● パルマローザ Cymbopogon martinii
○ モノテルペンアルコール類
・ゲラニオール 85%
○ エステル類
・酢酸ゲラニル 15%
● タイム ゲラニオール Thymus vulgaris CT2 (Geraniol)
○ モノテルペンアルコール類
・ゲラニオール 30%
・リナロール 10%
○ エステル類
・酢酸ゲラニル 45%
● ゼラニウム エジプト Pelargonium asperum (Egypt)
○ モノテルペンアルコール類
・ゲラニオール 25%
・シトロネロール 40%
・リナロール 10%
● シトロネラ Cymbopogon nardus
○ モノテルペンアルコール類
・ゲラニオール 25%
・ボルネオール 10
・シトロネロール 10
○ テルペン系アルデヒド類
・シトロネラール 10%
○ モノテルペン炭化水素類
・カンフェン 15%
・リモネン 15%
● シトロネラ ジャワ Cymbopogon winterianus
○ モノテルペンアルコール類
・ゲラニオール 25%
・シトロネロール 15%
○ テルペン系アルデヒド類
・シトロネラール 40%
● レモングラス Cymbopogon citratus
○ テルペン系アルデヒド類
・シトラール(ゲラニアール 50%、ネラール 40%)
● ローズ Rosa damascena
○ モノテルペンアルコール類
・ゲラニオール 20%
・シトロネロール 65%
ということのようです。ここで、ゲラニオールを調べていたら、
・テルペン系アルデヒド類のシトラール(ゲラニアールとネラールの混合)、シトロネラール
・モノテルペンアルコール類のシトロネロール
などの芳香分子も、ゲラニオールと一緒に含まれている精油が多いことに気がつきました。
・シトラール(ゲラニアール、ネラール)には、抗ヒスタミン、抗菌、抗真菌、鎮静の各固有作用
・シトロネラールには、蚊忌避、抗ウィルス、抗炎症、鎮痛の各固有作用
・シトロネロールには、蚊忌避、鎮静、筋肉弛緩、血圧降下の各固有作用
があるようです。これらの成分を含む精油は、イネ科の植物で、インドネシア、スリランカ、ベトナム、ジャワなどを主な産地としています。ゲラニオールをかなりの割合で含んでいるパルマローザ Cymbopogon martinii もまたイネ科の植物で、ベトナムやインドが主な産地です。
高温、多湿で、蚊の影響を受けやすい環境の中に育っている植物と、それらを巧みに生活の中に取り入れて利用する人間との間の共存共栄の関係が見えてくるようです。
ゲラニオールがおやじ達の匂いに有効に働きかけてはくれますが、蚊自体が嫌がる香り、そして、蚊の影響を受けた後の、痒みや感染症を未然に防ぎ、刺されたときのショックを和らげるように働いている各固有作用を示す各芳香分子、本当に不思議な関係です。
ガムをかむよりも、精油を利用したほうが、香りを楽しむことができるのでしょうが、このガムの価格は 158円だそうです。
● 関連記事
・「2007.03.04 オトコ香る香りと蚊忌避の香り」
・「2007.02.04 おやじ臭とHLAの関係」
・「2007.01.22 においを感じる仕組み仮説覆す」
・「2006.11.24 おやじ臭や体臭に強い味方のローズマリー」
・「2006.09.22 おやじ達の憂い」
・「2006.03.24 体臭あれこれ」
明日は低気圧の接近で、天候も少し崩れるとの予報が出ていましたが、最低気温の予想が 6度、最高気温の予想も 14度と、今日以上に暖かな日になりそうです。
下の写真、左は、昨夜の晩ご飯の天ぷら。シイタケ、ゴボウとニンジン、そして、セリの天ぷらです。中央と右の写真は、今日のお昼に食べたハッシュドカレーと大根ホタテ缶サラダです。
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下の写真、左は、さんさんと降り注ぐ春の光にとても気持ちよさそうなオリーブ。中央は、ゼラニウムの斑入りレモンです。越冬してくれました。右の写真は、ゲラニオールの香りの元が入ったボトルです。
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今日の新聞に「男「香る」ガム復活」というという記事が載っていました。よくよく読んでいくと、以前「2006.09.22 おやじ達の憂い」でも投稿したように、体臭を気にしているおやじ達をターゲットに販売されていたガムの再発売の記事でした。
その名称が「オトコ香る。」。このガムをかんでいると、体からガムの中に配合された香りの成分が発散されることで、もとの体臭が、その成分の香りに置き換わり、周囲におやじ臭を漂わせない仕組みのようです。
その成分とは「ゲラニオール」という成分。アロマテラピーの世界では、モノテルペンアルコール類という芳香成分類に属する芳香分子の名称として有名で、おやじならぬ、おばさん達の化粧品の素材としても欠かせない成分です。
それは、このゲラニオールという芳香分子の持つ固有作用にあります。ケモタイプ精油事典 Ver.5 によると、「鎮痛、興奮、収れん、抗不安、そして皮膚弾力回復」の各作用をそなえているようです。
この芳香分子単体の香りはというと、ひまわりの感覚では、「甘くてちょっと酸味のある香り」という感じがします。上記写真に写っているボトルに単体のゲラニオールの香りが入っています。
この成分を含んだガムが、再発売されるにあたり使われている「植物」、それがバラでした。あれっ、アロマテラピーをされている方は、ゲラニオールといば、パルマローザ Cymbopogon martinii を思い出すかと思います。
パルマローザ Cymbopogon martinii には、このゲラニオールを、平均的含有量の最高値として 85%も含んでいます(ケモタイプ精油事典 Ver.5 )。
ローズ Rosa damascena は、20%(ケモタイプ精油事典 Ver.5 )のようです。そうですよね、パルマローザよりも、バラの方が一般的な名前だし、その方が、おやじ達が感じる印象はとても「よい香り」というイメージになるでしょうからね。
ゲラニオールを含む他の精油をちょっと調べていました。本来であれば、表にして一覧できる図を作りたかったのですが、それだけの時間の余裕がないため、ご勘弁を。
ケモタイプ精油事典 Ver.5 によれば(各精油の主要な成分のみ、平均的含有量の最高値)、
● パルマローザ Cymbopogon martinii
○ モノテルペンアルコール類
・ゲラニオール 85%
○ エステル類
・酢酸ゲラニル 15%
● タイム ゲラニオール Thymus vulgaris CT2 (Geraniol)
○ モノテルペンアルコール類
・ゲラニオール 30%
・リナロール 10%
○ エステル類
・酢酸ゲラニル 45%
● ゼラニウム エジプト Pelargonium asperum (Egypt)
○ モノテルペンアルコール類
・ゲラニオール 25%
・シトロネロール 40%
・リナロール 10%
● シトロネラ Cymbopogon nardus
○ モノテルペンアルコール類
・ゲラニオール 25%
・ボルネオール 10
・シトロネロール 10
○ テルペン系アルデヒド類
・シトロネラール 10%
○ モノテルペン炭化水素類
・カンフェン 15%
・リモネン 15%
● シトロネラ ジャワ Cymbopogon winterianus
○ モノテルペンアルコール類
・ゲラニオール 25%
・シトロネロール 15%
○ テルペン系アルデヒド類
・シトロネラール 40%
● レモングラス Cymbopogon citratus
○ テルペン系アルデヒド類
・シトラール(ゲラニアール 50%、ネラール 40%)
● ローズ Rosa damascena
○ モノテルペンアルコール類
・ゲラニオール 20%
・シトロネロール 65%
ということのようです。ここで、ゲラニオールを調べていたら、
・テルペン系アルデヒド類のシトラール(ゲラニアールとネラールの混合)、シトロネラール
・モノテルペンアルコール類のシトロネロール
などの芳香分子も、ゲラニオールと一緒に含まれている精油が多いことに気がつきました。
・シトラール(ゲラニアール、ネラール)には、抗ヒスタミン、抗菌、抗真菌、鎮静の各固有作用
・シトロネラールには、蚊忌避、抗ウィルス、抗炎症、鎮痛の各固有作用
・シトロネロールには、蚊忌避、鎮静、筋肉弛緩、血圧降下の各固有作用
があるようです。これらの成分を含む精油は、イネ科の植物で、インドネシア、スリランカ、ベトナム、ジャワなどを主な産地としています。ゲラニオールをかなりの割合で含んでいるパルマローザ Cymbopogon martinii もまたイネ科の植物で、ベトナムやインドが主な産地です。
高温、多湿で、蚊の影響を受けやすい環境の中に育っている植物と、それらを巧みに生活の中に取り入れて利用する人間との間の共存共栄の関係が見えてくるようです。
ゲラニオールがおやじ達の匂いに有効に働きかけてはくれますが、蚊自体が嫌がる香り、そして、蚊の影響を受けた後の、痒みや感染症を未然に防ぎ、刺されたときのショックを和らげるように働いている各固有作用を示す各芳香分子、本当に不思議な関係です。
ガムをかむよりも、精油を利用したほうが、香りを楽しむことができるのでしょうが、このガムの価格は 158円だそうです。
● 関連記事
・「2007.03.04 オトコ香る香りと蚊忌避の香り」
・「2007.02.04 おやじ臭とHLAの関係」
・「2007.01.22 においを感じる仕組み仮説覆す」
・「2006.11.24 おやじ臭や体臭に強い味方のローズマリー」
・「2006.09.22 おやじ達の憂い」
・「2006.03.24 体臭あれこれ」
そうなんですか、首都圏が中心の発売となるんですね。
今日の国会のお話と似てるから不思議。
パフューム、ちょっとグロテスクな紹介でした。フランス人のスカートは、
広く長いので、誰が産み落としたか分からなかったようで、産み落とした
子供を、まるでゴミのような扱いをして、・・・というご紹介でした。
結局、赤ちゃんの泣き声で皆が気づいたそうですよ。
そんな中で生まれて初めて嗅いだ匂いがお母さんのお乳ではなく、
魚売り場の匂いだったようですから、主人公の香りに対する貪欲さ、
何となくわかるような気がします。