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2007.04.01 変形性膝関節症に見る精油

今日の秋田の朝は、昨夜の雨が上がったようですが、一日中、どうもはっきりしない天気でした。それでも、朝の最低気温は 5.7度と、今までには考えられないくらいの高い温度でした。最高気温は 10.5度ですから、いかに朝が暖かかったかですね。静岡だったか、日本列島今年初めての真夏日を記録し、台風一号が発生したようですね。

下の写真は、先日登場した「
ひろっこのかやぎっこ」のメインの材料となる「ひろっこ」です。ノビル類の種類ですから、ネギほど強くはありませんが、それなりの刺激的な香りがします。ハーブでは、チャイブス又は、シブレットと呼ばれているものに近い感じがします。

20070401ひろっこ 20070401ひろっこ2 20070401梅の花芽

春先に、フキノトウなどと一緒に芽を伸ばし、とても濃い緑色の茎をどんどん伸ばしてきますからすぐにそれとわかります。今日も、収穫してきました。きれいに食べる部分だけを取り出し、根っこの部分は、土へ返してあげます。

下の写真は、毎回登場しているスモモや梅の花芽です。昨日までは、ほとんどその花芽は動かない様子でしたが、今日の暖かな最低気温にでも誘われたのでしょうか、ちょっとだけ膨らみが増したようです。先端には、かすかに花の色がつき始めていましたよ。左から、スモモ、高田梅、普通の梅の花芽。

20070401すももの花芽 20070401高田梅の花芽 20070401梅の花芽

下の写真、右は、ブタの腎臓を料理したマメです。昨夜もご紹介しました。中央は、今日のお昼に食べた名古屋で有名なカレーウドンだそうです。右は、お菓子。でも、何でできているかというと、ひまわりは最後までわかりませんでした。表面はかりっと揚げられ、中がふんわりと、でもちょっとコシがあっておいしいんですよ。答えは、トウフでした。

20070331ブタの腎臓料理マメ 20070401カレーウドン 20070401トウフのお菓子

さて、先日「変形性ひざ関節症」とアロマの効用、サブタイトルが「患者の 8割痛み改善」という記事をご紹介しました(2007.03.26 アロマの効用 3 変形性膝関節症)。

一定の条件を満たした患者さんを対象に、湿布などそれまでの治療の代わりに

○ 鎮痛鎮静効果などを期待
・真性ラベンダーの精油を 1%(ラベンダー アングスティフォリア Lavandula angustifolia)

○ 血行促進効果などを期待
・ローズマリー カンファー Rosmarinus officinalis camphre の精油を 0.5%

○ 適用方法
・2週間にわたり朝夕 2回
・5、6滴患部に塗布しマッサージ

という方法で、適用されていました。精油を適応したときの「運動時の痛みの改善」が認められたようですが、「何がどう効いたかの解明はこれからだが、ここまでいい結果が出るとは予想していなかった」という驚きのレポートも紹介されていました。

そこで、
ラベンダー アングスティフォリア Lavandula angustifolia と、ローズマリー カンファー Rosmarinus officinalis camphre の精油に含まれている様々な「芳香分子」と、それらの芳香分子が属する「芳香成分類」を調べてみました。

そして、最新のケモタイプ精油事典 処方集(Ver.5)でも処方されていた「関節炎、関節症」に対するブレンドのうち、比較的よく登場する精油を、上記精油の組成成分とともに比較検討してみました。その結果が、下記の図で表されています。

20070401関節炎関節症に有効な精油一覧

芳香成分類の数値 (%) は、最新の精油成分の分析表から、その実数 (%) を示しています。また、各芳香分子の数値 (%) は、最新のケモタイプ精油事典(Ver.5)に示されている平均的含有量の最高値 (%) を示しています。赤い色で示されている数値 (%) は、20 (%) 以上の数値を表しています。

なお、モノテルペン炭化水素類の + と - の符号が、上記図に示されていませんでした。α-ベルガモテン、β-カリオフィレンという芳香分子は、モノテルペン炭化水素類 + の芳香成分類に、γ-クルクメンは、モノテルペン炭化水素類 - の芳香成分類に分類されます。

● 鎮痛鎮静効果などを期待
○ 真性ラベンダー(ラベンダー アングスティフォリア Lavandula angustifolia)
・ロッド番号:BIOLSSFAA1005、保証期間:2010年10月
・鎮痙れん、神経バランス回復、鎮静、鎮痛、抗炎症、血圧降下の主な各作用を示すエステル類を 40.98%含む
・エステル類の主な芳香分子は「酢酸リナリル」45%
・また、抗菌、抗ウィルス、抗真菌、免疫調整、神経強壮などの主な各作用を示すモノテルペンアルコール類を 41.41%含む
・その主な芳香分子は「l (エル) - リナロール」 40%で、鎮静、血圧降下、抗不安の各作用を示す

ということで、「鎮痛、鎮静の効果」が、これらの成分により達成されているかと思われます。また、

● 血行促進効果などを期待
○ ローズマリー カンファー Rosmarinus officinalis camphre
・ロッド番号:BIOROSF1IN0205、保証期間:2010年2月
・ケトン類のカンファーを 25%含み、筋肉弛緩、鎮痛、麻酔、抗神経痛、抗繊維形成などの各作用を示す
・ケトン類は、粘液溶解、脂肪溶解、胆汁分泌促進、去痰、瘢痕形成の各作用を示すが、利用する際には禁忌事項がある
・ケトン類には、神経毒性があり、乳幼児、妊産婦、授乳中の方、てんかん患者の方などには禁忌となっている
・また、酸化物類の 1,8シネオール(いちはちしねおーる)を 35%含み、免疫調整や抗炎症の各作用を示す
・酸化物類は、去痰、抗カタル、抗ウィルス、免疫調整、抗菌などの各作用を示す
・モノテルペン炭化水素類のα-ピネンを 30%含み、強壮作用を示し
・うっ滞除去、抗炎症、コーチゾン様、抗ウィルス、抗菌の各作用を示す

ということで、禁忌事項もあり、使い方によってはいろいろな問題を引き起こす可能性はありますが、目的である血行促進のみならず、筋肉のこわばりや痛み、免疫系の調整にもその効果を発揮しているようです。

よく、皮膚や関節などの炎症が起こっている場合に処方される精油に、
ユーカリ レモン Eucalyptus citriodora があります(ロッド番号:ECFEIL0904、保証期間:2009年9月)。これには、テルペン系アルデヒド類のシトロネラールを 85% 含み、抗炎症、鎮痛などの各作用を示します。

おもしろいことに、このテルペン系アルデヒド類の主な作用にも、抗炎症、鎮痛、鎮静、血圧降下などの各作用を備えていますから、抗炎症作用だけではなく、痛みや苦痛に対しても有効とされています。シトロネラールには、局所に対しての鎮痛作用があるため、リウマチなどの痛みを伴う疾患にもその効果が期待できるのだそうです。

さらに、モノテルペンアルコール類のシトロネロールを 10% 含んでいます。この芳香分子もまた、鎮静、筋肉弛緩、血圧降下などの各作用を示しますし、モノテルペンアルコール類という芳香成分類には、免疫調整、神経強壮などの各作用を持っていますから、この
ユーカリ レモン Eucalyptus citriodora が、頻繁に登場するのもうなずけます。

また、
タイム サツレオイデス Thymus satureioides もユニークな精油です(ロッド番号:TSSFPH1004、保証期間:2009年10月)。モノテルペンアルコール類のボルネオールを 35% も含んでおり、胆汁分泌促進作用を示すようですが、高すぎるγ-グロブリン血症を抑制してくれる作用も持ち合わせているようです。

γ-グロブリンは、免疫系で働く抗体である免疫グロブリンと呼ばれるタンパク質です。これが、高い場合には、免疫系に何らかの問題が起こっていることが推測でき、それを抑制してくれるように働くのだそうです。

また、フェノール類のカルバクロールやチモールを含み、特にチモールには、抗リウマチ、麻酔の各作用があり、腰痛やリウマチ、関節痛などの痛みに有効とされています。この作用は、先ほどの
ユーカリ レモン Eucalyptus citriodora との組み合わせによって、相乗効果が期待されるそうですから、各種の痛みや炎症を伴う諸症状に、この二つの精油のブレンドが処方されるのも納得できるかと思います。

さらに、モノテルペン炭化水素類のパラシメンを含んでいます。このパラシメンにも鎮痛作用があるようです。この芳香分子のグループであるモノテルペン炭化水素類という芳香成分類には、特に他の成分類にはない特殊な作用があります。

その一つが、コーチゾン様作用です。これは、内分泌系の疾患や、膠原病や腎疾患などそれらの疾患を改善するために、副腎皮質ホルモンのコーチゾンが分泌されたときと同じ状態にさせてくれる作用です。

このブログでは、一つ一つの芳香分子や芳香成分類の大切さを強調していますが、それだけに目を向けないで、精油丸ごとの働きを理解することが大切であることを、何度となくお話してきました。

しかも、精油単品ではなく、ブレンドすることによる相乗効果も見逃すことはできません。これらの精油以外に、

○ アカマツ ヨーロッパ Pinus Sylvestris
・ロッド番号:BIOPSAGIL0905、保証期間:2010年9月
○ ウィンターグリーン Gaultheria ProclumSbens
・ロッド番号:GPFEYD0405、保証期間:2010年4月
○ タイム ツヤノール Thymus vulgaris CT4 (Thujanol)
・ロッド番号:TVSF4BP0604、保証期間:2009年6月
○ ブラックスプルース Picea mariana
・ロッド番号:BIOPMAGAL0905、保証期間:2010年9月
○ ペパーミント(Mentha piperita)
・ロッド番号:BIOMPPALI1104、保証期間:2009年11月
○ ヘリクリサム Helichrysum italicum
・ロッド番号:BIOHSFVA0605、保証期間:2010年6月
○ ユーカリ ポリブラクティア CT2 Eucalyptus polybractea CT2 (Crypton)
・ロッド番号:BIOEPFE2PR1004、保証期間:2009年10月
○ ローレル Laurus nobilis
・ロッド番号:LNFEPHD105、保証期間:2010年1月

を同じ表にまとめましたが、何故、これらの精油が「関節炎や関節症」に利用されるのか、それらに含まれている芳香分子や芳香成分類の働きをひも解いて見て下さい。考えていくと、とてもおもしろいですよ。

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医療関連の目次
2007.04.02 アロマの効用 4 集中力
・「2007.04.01 変形性膝関節症に見る精油」

2007.03.30 緩和ケア外来
2007.03.28 酸素マスクとベルガモット
2007.03.26 アロマの効用 3 変形性膝関節症
2007.03.24 電気ショックとラベンダー
2007.03.20 アロマの効用 2 アロマ外来
2007.03.13 アロマの効用と題した新聞記事