今日は、朝からどんよりと曇り空。雨が降り出しそうな天気なのですが、結局先ほどまでは降らずじまいでした。昨日は、暑かったのですが、気温をみてみると、今日の方が最低、最高とも高かったようです。

朝の最低気温は 19.6度、日中の最高気温は 28.9度でしたが、何となく湿っぽく湿度が高い感じです。

下の写真、左は、店の前のラベンダースピカです。写真を撮っていたら、トンボが帽子にとまり、なかなか離れてくれません。まるで、生きたアクセサリー。右は、お昼に食べたハンバーグカレーです。

20070614ラベンダースピカ 20070614トンボ 20070614ハンバーグカレー

下の写真、イチョウの木に植え込んであるラベンダー早咲き 3号です。道行く人たちのほとんどが、目を向けてくれるようです。紫色に煙るラベンダーは、やはり人気があるようですね。右の写真は、昨年、挿し木で増やしたラベンダー早咲き 3号です。

20070614ラベンダー早咲き3号 20070614ラベンダー早咲き3号 20070614ラベンダー早咲き3号挿し木

下の写真は、今日の晩ご飯です。ギョウザに、カボチャとナスと高野豆腐の組み合わせ、そして、カリフラワーのマヨネーズ和え。

20070614ギョウザ 20070614カボチャとナスと高野豆腐 20070614カリフラワー

下の写真も、今日の晩ご飯。タマゴご飯に、カブとキュウリのがっこ、そして、柚子味の塩辛です。これだけでも、ご飯を平らげることが出来そう。

20070614タマゴご飯 20070614カブとキュウリのガッコ 20070614柚子味の塩辛

午前中、アロマテラピーのセミナーをしていました。ちょうど、サイプレス Cupressus sempervirens のお話をしていたところに、ケモタイプ・アロマテラピー 2007 68号が届きました。お茶の時間に、中をパラパラめくってみると、おもしろそうな記事がたくさん載っているではありませんか。

今年の「
アロマテラピー・セミナー」の講師紹介の中に、講演内容が書かれていました。

・ハーブや精油に多数登場するシソ科のお話と、
・バジル Ocimum basilicum の精油成分分析結果

・メディカルアロマテラピーと混合診療の壁
・ボランティア活動を通してのアロマテラピー

・4 つの特徴を備えた身体の炎症反応とアロマテラピー
・炎症反応にかかわる白血球(好中球)と精油の作用

などが、紹介されています。また、連載ものの「微生物と香り 第9回」では、

・精油はなぜ微生物を殺してもヒトに害がないのか

と、あまり考えても見なかった内容に、改めて「そうだよなぁ〜、どうしてなのかなぁ〜」と、的確に答える事のできない疑問に対して、基礎研究の結果をもとに、詳しくその内容が書かれていました。

国産のローズウォーターが、現在欠品中です。それを生産している農場が山梨にありますが、今回は、

・農場からのレポート No.20 の中で
・特に、ローズ ダマスケナの成長記録と蒸留風景

が、カラーの写真で掲載されていました。そして、今日のセミナー中に出てきたサイプレス Cupressus sempervirens の事が、グッドタイミングで、アロマニュースとして掲載されていました。

・ベルギーより「Aroma News」33号
・サイプレス Cupressus sempervirens

このサイプレス Cupressus sempervirens という精油については、以前2006.07.09 サイプレスとセドロールでも投稿しました。

・セスキテルペンアルコール類の「セドロール」の固有作用に変更があった
・「エストロゲン様作用」という固有作用が追加
・精油事典 Ver.4 のときにも追加があった
・そのときは「鎮静作用」という固有作用の追加

新しく追加された「エストロゲン様作用」は、サイプレス Cupressus sempervirens のセドロールに固有の作用、と捉えたほうがよいのかもしれません。というのも、セスキテルペンアルコール類(芳香成分類)の芳香分子のリストに記載されているセドロールには、この「エストロゲン様作用」は見つからないからです。

また、

・モノテルペン炭化水素類のα-ピネンの量が増えた
・それにともない、全体としてモノテルペン炭化水素類の全体に占める割合が増えている

など、過去の成分を数値で比較しました。今回届いたケモタイプ・アロマテラピーのアロマニュースには「検知されたおよそ 150種の分子のうち 10種類が精油全体の 87.98%を占めている」とした「ガスクロマトグラフィーと質量分析計による計測結果」が載っていました。

それを見ていたら、前回調べた比較表に、このデータを追加して比較検討したくなってしまいました。今回は、それに、

・ケモタイプ精油事典 2001.01.31 改訂版 Ver.2 に記載されていた「基準値」と
・2010.06 月保証期間、ロット番号「BIOCSRMPH0605」のケモタイプ精油の数値

を加えてみました。その比較表が下記に示されています。

20070614サイプレス Cupressus sempervirens

2010.06 月が保証期間のケモタイプ精油のデータに示されるように、やはり、モノテルペン炭化水素類の「α-ピネン」が多くなってきているようです。数値でいえば「61.49%」と「基準値」で示されていた「40~60%」の範囲を超えているようです。

一方、今回のアロマニュースで示されていた「α-ピネン」は「46.10%」と「基準値」の範囲内にあります。ただし、いつの蒸留なのかなどについては公表されていなかったようで、昔のデータの可能性も考えられそうです。

モノテルペン炭化水素類の「δ-3-カレン」の数値も結構高いようですね。「tr.」と書かれているのは、精油中に含まれている成分が、検出限界近く、分析機器の感度ぎりぎりで数値を確定できない場合に使われる記号のようです。

2006.11.12 ゲラニルピロリン酸とリモネン合成2では、

・ゲラニルピロリン酸から、リモネンシンターゼという酵素によって、四つの主要なモノテルペン炭化水素が生成
・リモネン、ミルセン、α-ピネン、β-ピネンが作り出される
・この 4種類の芳香分子は、針葉樹の作り出した樹脂の主要な成分ともいわれている
・これらの樹木が病害虫などにより被害を受けたときに、その被害を最小限に食い止める作用を備えている

というお話をしました。α-ピネンが多くなってきたのには、そのような「植物の防御能」に理由があるのでしょうか。

アロマニュースでは「もう一つ」の発見がありました。それは、

「長い間治療家はホルモン依存型がん疾患の患者に適用するのを避けていたが、今日では研究が進み、専門出版物によってこの禁忌がはずされた。この種のエストロゲン様作用は合成のエストロゲンと異なる受容体を通して働くことが解明されたからだ」

という記述が前述の「ケモタイプ・アロマテラピー p24」に記載されていた点でした。ケモタイプ精油事典における「禁忌事項」や「注意事項」が、改訂版を通して、サイプレス Cupressus sempervirens の欄では変化がありました。

● 2001.01.31 改訂版 Ver.2
○ 禁忌事項
・乳房に痛みを伴う胸のしこりや、張り(乳腺症)がある場合の使用は避ける
○ 注意事項
・原則として、妊産婦、授乳中の女性には使用しない
・処方投与期間の延長には医師の指導を必要とする
・病理学上ホルモン依存型疾患(がん)に対する使用はしない

● 2005.01.10 改訂版 Ver.4
○ 禁忌事項
・乳房に痛みを伴う胸のしこりや、張り(乳腺症)がある場合の使用は避ける
○ 注意事項
・病理学上ホルモン依存型疾患(がん)に対する使用はしない

と「原則として、妊産婦、授乳中の女性には使用しない」、「処方投与期間の延長には医師の指導を必要とする」が、削除されています。また、

● 2006.07.01 改訂版 Ver.5
○ 禁忌事項
・病理学上ホルモン依存型疾患(がん)に対する使用はしない
・乳房に痛みを伴う胸のしこりや、張り(乳腺症)がある場合の使用は避ける

と「注意事項」が削除され「病理学上ホルモン依存型疾患(がん)に対する使用はしない」が「禁忌事項」へと書き改められています。

今回のアロマニュースに記載されている記述に信頼性があるとすれば、再度、
サイプレス Cupressus sempervirens の「禁忌事項」が書き換えられる必要がありそうですね。

ただ「
毒性について」と記述されていた「このサイプレス」に、学名が書かれていました。「Cupressus sempervirens var.strica」でした。また「この種のエストロゲン様作用」ということも書かれていました。この種は、エストロゲン様作用にかかるのか、この学名のサイプレスの種にかかるのか判断しかねる表現でした。

植物の種を分類して、学名などを表すとき「同じ種の中で明らかな形質の相違が認められ、細分化が必要な場合、下位のランクの分類群がつくられる」そうです。通常のサイプレスは「
Cupressus sempervirens」ですが、その下に「var.strica」がついていますから、違うケモタイプの精油となるのでしょうか。

これらの点については、今後明らかにしたいと考えています。

・・以下は、2017.10.10(水)に追加した情報です・・・・・・

2007.06.15 学名について調べてみました。「Cupressus sempervirens var.strica」を完全一致の条件で、Google にて検索したのですが、ヒットしたのが、1件でした。ところが「Cupressus sempervirens var.stricta」で検索すると、約「140」」ヒットしました。

また、ラテン語で「
stricta」は「直立した、まっすぐな」という意味のようです。サイプレス、イトスギは、まさに、その形容にふさわしい姿形をしていますから、表記の間違いかもしれませんね。

2017.10.10 サイプレスの禁忌事項を改めて考えさせられる
2007.06.15 早咲きラベンダーの開花とサイプレス

・・以上は、2017.10.10(水)に追加した情報です・・・・・・

なお2005.10.16 女性ホルモンと肺ガンの関係3では、植物由来のイソフラボンのエストロゲン様作用の事をご紹介しました。サイプレスの場合とは違うかもしれませんが、

・その構造がステロイドホルモンに似ている
・したがって、ステロイドホルモンの受容体に結合することが可能
・しかし、その作用は、エストロゲンほど、性ホルモン様作用は強くなく
・受容体との関係でも結合の状態が緩いといわれている
・植物由来のイソフラボンは、とても穏やかなエストロゲン様作用を持っている
・そのため、更年期を迎えた不定愁訴の軽減に働く
・一方、エストロゲンが過剰な場合には、エストロゲンを受け取る受容体に「植物由来のイソフラボン」が結合することで、本来のエストロゲンの結合をさえぎる形で、抗エストロゲン作用を示す

という内容でした。今回のアロマニュースでは「合成のエストロゲンと異なる受容体を通して働くことが解明された」ということですので、違う作用機序が働いているようですね。

今回の「
ケモタイプ・アロマテラピー」は、頭の中がパニックになるような内容でした。

・・以下は、2017.10.10(水)に追加した情報です・・・・・・

○ サイプレスの禁忌事項とエストロゲン様作用については、下記の記事を参照下さい。
2017.10.10 サイプレスの禁忌事項を改めて考えさせられる
2010.01.01 エストロゲン様作用と精油の禁忌との関係

・・以上は、2017.10.10(水)に追加した情報です・・・・・・

● 関連記事
精油の化学関連の目次
2007.06.15 早咲きラベンダーの開花とサイプレス
2006.07.09 サイプレスとセドロール
2006.12.15 デヒドロエピアンドロステロン
2006.11.12 ゲラニルピロリン酸とリモネン合成2
2005.10.16 女性ホルモンと肺ガンの関係3