April 10, 2011

なんとなく、、、おしまい

そうか、もう1年近く書いてなかったのか。

遠いとおい昔のようだ。この1年、いいろいろあってBlogにかまってる余裕はなかった。多分これからもそうそう書く時間はとれないだろう。そういうわけで、このRacing Blogは今回が最終回。

ついでにHPのほうも4月いっぱいで閉鎖する。当Blogの記事はこのまま残しておく。多分機会があれば、別のところで別のことをテーマに書き始めるだろう。その時はこの場を借りて告知するつもりでではあるけれど、それが何時どこでというと全くわからない。
競馬に限らずいろいろなことを書きたい気持ちはある。が、それはこのRacing Blogとはかなり違ったものになるはずで、当分はサヨナラです。

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先日、友人にあった。追いつめられており、いつ首をくくっても不思議のない彼のことが心配で私は時間の許すかぎり会うようにしているのだが、その彼が私に言った。

「おまえほど人生の整理がついてる奴はいないんじゃないか」と。

自分がそんなに整理ついてるかどうか、自分ではわからない。ただ、あれとこれとこれと、死ぬまでにこれだけはやっておきたい事というのが2、3あって、それができれば何時死んでも悔いはないだろうとは思ってる。それが残り少なくなりつつある人生という時間の最優先課題、そういうわけだ。

     ****

3.11の大震災以来TVに釘付けで東電や政府の記者会見を見てるが、ほんと日本のメディアはひどいね。東電や政府の当事者に批判されるべき事は多々あるだろうが、その批判のネタをその場で彼ら自身から取ろうとしてるように見える。「泥を吐かせる」ってな感じ。
だから絶対記事にはしないだろうというような重箱の隅をつつくような質問ばかりしてる。放射能が健康に及ぼす悪影響は何ミリシーベルトから?なんてことは自分たちで調べろよ。自分たちで調べず、相手の言うことが信頼できないって、どーいう感性なんだ??独自の調査なんてほとんどする気がないんじゃないか???

遅い、曖昧、不正確、こういう情報の混乱は情報を出す側だけでなく、受け取るメディア側にも原因がある。

以上Blogger根性で最後っ屁。


                         サ・ヨ・ナ・ラ









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June 06, 2010

2010 第60回安田記念(GI)予想

知人から日曜日に競馬場で会いませんかとメールが入って、そういや安田記念だったかと、好きなレースではあるので今日はおっとり刀で行くことにした。
有馬記念でリーチザクラウンにしこたまぶち込んでやられた私は、しばらく馬券とは縁切り状態だった。それが久々にダービーで馬券を買い、予想の段階ではかなり自信を持ったペルーサにまたまたしこたまぶち込んで、全く同じように金をどぶに捨てたような気分にさせられたわけだが、いや何もここで出負けしなくたっていいだろうに、藤沢和雄調教師はダービーに嫌われてるんじゃなかろうか?
あのエイシンフラッシュの鬼脚をVTRで見るにつけ、ペルーサがまともに出ても勝ったかどうか微妙な気はするが、それでも6着までは追い上げたわけだしなあ、、、とひとりごちている。

まあそんなわけで軍資金がない。
競馬場に行って馬券を買わないなんてちょっと耐えられん。ということで、少額投資でハイリスク・ハイリターンを狙うことにした。もともと混戦模様だし、スローだったマイラーズCを勝ったリーチザクラウンが人気ならこれを嫌ってみる手はあるだろう。
スペシャルウィークという種牡馬はシーザリオやブエナビスタという牝馬の大物を出してる割に、牡馬にもうひとつ大物が出ないのはどうしたわけなのか。リーチザクラウンはそういう大物候補の一頭で、菊花賞の競馬は5着に破れはしたものの強い競馬をしている。それが折り合い難で年明けからマイルに鉾先を向けてきた。わからないではないが、スペシャルウィーク産駒でマイラーというのはどうも私のイメージじゃない。できれば2000〜2400の王道で戦ってほしいと思ったりしている。

で、安田記念はマルカフェニックスから買う。目下11番人気で単勝20倍ついてる。京王杯SCは2着といえども完全に脚を余しており、勝ちに等しい内容。それも前半45.9-57.0という流れを追走して32.9で上がっているのだから距離が200mのびるとはいえ想定される安田記念のペースとほぼ同じペースをすでに経験していることになる。今は折り合いもつくし、距離の不安は解消しつつある。前走と同じレースができれば好勝負必至だろう。

安田記念というと10年前、私はフェアリーキングプローンとディクタットの馬連14700円を取っており、その日は返す刀で最終レースの10460円までとってウハウハ状態で家に帰ったのだが、あれ以来何となく相性のいいレースと勝手に思いこんでる。久しぶりに良い思いをしたいのだがどうなるか。
 

birdcatcher at 03:23|PermalinkComments(0)TrackBack(0) レース予想 

May 20, 2010

生き延びた牝系〜ミズノコマチ

「ミズノコマチ」という繁殖牝馬の名を最後に見たのはいつのことだったろう?たぶん20年ぶりか、いや、それ以上前のことだったと思う。

その最後の記憶は定かではないが最初の記憶ははっきりしている。1986年5月26日。第53回日本ダービーがダイナガリバーの優勝をもって終わった、その翌日。私は毎年ダービー直後の火曜日に行われる行われるPOGドラフト会議指名馬の候補をさがしていた。当時、競馬を知ってまだ1年か2年しかたっていない私は候補馬の絞り方など全くわからず、ただ漠然とトウショウボーイの産駒をさがしていた。むろんトウショウボーイやその産駒について深い知識があったわけではなく、代表産駒のミスターシービーもナマでは見ていなかった。当時、私が気に入っていたのは、ウインドストースやダイヤモンドラーンといった産駒たちで、軽くも重くもない粘りの効いたスピード感になんともない魅力を感じていた、そんなことが理由だったと思う。とはいえ、私は調教師は誰が優秀なのか、良馬が多く集まる厩舎はどこで、その厩舎の主戦騎手は誰か、そういった馬を指名する際の基本も何も知らなかった。そして、そんななかで、週刊競馬ブックの登録馬のページをめくりながら目がいったのが「ジャックボーイ」という馬だった。

父トウショウボーイ、母ミズノコマチ、母の父フィダルゴ。
佐藤征助厩舎、馬主千早クラブ、生産者三勝牧場。

当事者には申し訳ないが、今見ると、調教師、馬主、生産者、どれをとってもなんと地味だったことだろう。佐藤征助調教師は開業当初こそメジロ牧場からアマゾンウォリアーの産駒が預託されたりして期待されてもいたのだろうが、2004年に定年前に引退するなど結局最後まで大きな栄光には恵まれぬ調教師だった。馬主の千早クラブも08年末前後におよそ30年にわたる細々とした馬主活動を終わらせている。生産者三勝牧場についてはよくわからないが、その生産馬が最後に中央登録されたのは92年でその年の当歳が7頭登録されている。中央へ入厩する馬が7頭もいていきなり倒産は考えにくいが、その繁殖牝馬群は何ヶ所かの牧場に移っているところを見ると、おそらく何らかの事情で馬産から撤退したのだろう。

とにかく、競馬の現場で働く人間ならいざ知らず、それを取り巻く競馬マスコミの、そのなかでも予想一辺倒の場末のような場所で、5年10年と競馬というより馬券の世界に浸かっている人間なら誰もPOGで指名しようとは思わない、そんな馬でしかなかったジャックボーイを私は指名し、周囲からは嗤われた。当時POGでファッショナブルと思われたのは「社台」のノーザンテースト産駒、それに「メジロ」や「シンボリ」の馬で誰もがそうした馬を競って指名していた。さらに「佐藤征助厩舎はデビューが遅い」と教えられがっかりした私だったが、実際ジャックボーイはいつまでたってもデビューすらしそうになかった。

そのジャックボーイがようやくデビューしたのは旧齢4歳の2月28日。中山の新馬戦芝1800mで5番人気で7着。スローペースを好位先行したにもかかわらず最後は差されての結果だけに私はがっかりした。
しかしそれまでの私の落胆をよそに、ジャックボーイは2戦目で一変した。3ヶ月の休養を挟んだ5月23日東京のダート1600m戦で初勝利をあげ、ダービーまでが期限のPOGの終了直前に私のために一矢報いてくれたのだ。ただ単純にうれしかった。そして3戦目は福島のかきつばた賞。POGは終わっていたが、ここでは狭い馬群を割ってハナ差の勝利をものにするという尋常ならざる勝負根性を見せて大いに私を喜ばせてくれた。「結構強いかも、、、」そう思わせたレースだったが、その後夏の函館で3勝目をあげて900万条件も卒業、「夏の上がり馬」と注目される存在にまでなった。が、秋は京都新聞杯5着、菊花賞は15着と惨敗した。
その後休養に入り旧齢5歳時は春に1戦したのみで、今度は脚部不安から2年以上に及ぶ長期休養、旧齢7歳、当時の常識なら引退して不思議ない年齢でカムバック、福島で織姫賞(900万)、新潟で朱鷺S(オープン)と連勝して見せた。この2年以上のブランクを経ての復活劇は当時としては非常に珍しく、その闘病生活を乗り越えた馬と厩舎スタッフは競馬マスコミによって絶賛された。佐藤征助調教師にとってアサクサスケール(エリザベス女王杯1番人気2着)やコクサイプリンス(フェブラリーH1着)の活躍と並ぶもうひとつの栄光となっているだろう。そして馬主千早クラブ所有馬の稼ぎ頭でもあったに違いない。

ジャックボーイはその後新潟日報賞6着を最後に引退した。脚部不安の再発が原因だったと記憶する。ジャックボーイは不良のダート戦で初勝利をあげたり、芝のレースも稍重や重で勝ったりしており、振り返るとどこか泥臭く、スピードがウリの他のトウショウボーイ産駒とはちょっと異なったタイプ、「らしくない」馬だったように思う。おそらく母系の血の影響が強かったのだろう。
母ミズノコマチはタケフブキ(72年オークス)タケホープ(73年ダービー・菊花賞 75年天皇賞・春)の姉弟を産んだハヤフブキの妹に当たり、その牝系はオーマツカゼを経て小岩井のビューチフルドリーマーにさかのぼる。シンザンやタケホープに代表される重厚長大、そんなイメージの名牝系だが、急速にスピード化が進みノーザンテーストが揺るぎない地位を築きつつあった80年代半ばの当時、10年前にタケホープの活躍があったにせよ、すでにこの牝系は「古い血脈」に分類されかけていたように思う。加えてミズノコマチ自身はジャックボーイの他に目立った活躍馬を出すこともなく、その子孫も今ではただ1頭の繁殖牝馬によって未来をつないでいるにすぎない。その繁殖牝馬の名はムーンザドリーム、ミズノコマチの孫で、今週のオークスに出走するショウリュウムーンの母である。

あれからおよそ四半世紀、その調教師も馬主も生産牧場もすでに舞台から姿を消した。それでも細々と生き延びた牝系である。それがようやく大輪の花を咲かせるかもしれぬ。私としては応援しないわけにいかないのである。



birdcatcher at 10:33|PermalinkComments(3)TrackBack(0) 競馬エッセイ 

May 05, 2010

ジャガーメイルが天皇賞・春(GI)制覇

ジャガーメイルがとうとうGIホースに登りつめてしまった。ジャガーメイルは06年の北海道トレーニングセールで1575万円(税込み)で落札された馬で、それまでの育成を担当したのが新冠の大作ステーブル。その大作ステーブルの代表村田大作さんからコメントをいただいた。

コメントにあるとおりトレーニングセールの当時、私は競走馬の育成について知りたく思い、村田さんとそのスタッフを取材していた(GC 06年夏放送「馬組の人」)。大作ステーブルは新冠町のダービースクエア(旧早田牧場新冠支場)を本拠に育成を行っていたが、そこで上場予定馬を見せてもらい、彼が期待している馬も教えてもらっていたのだがその中にのちにジャガーメイルと命名される「ハヤベニコマチの2004」はいなかった。それがセール当日、素人の私でもはっきりわかるくらい他馬とは一味違った、実にのびやかな素晴らしい走りを披露した。私が「あの馬、いいね」というと、村田さんも「うん、あんなに走るとは思わなかった」 と返してきたので、よくよく聞くと、当時から弱いところのあった馬で、育成場にはおかず他に預けてあったという。つまり満足な追い切りもできないまま上場された馬だったのだ。

以来、私はジャガーメイルのデビューを心待ちにしたが、 やはりそう順調には行かなかったようで、結局緒戦は3歳秋、3歳限定の未勝利戦にぎりぎり間に合うというデビューだった。しかし、ここを好時計勝ちすると、3戦目で500万も卒業、この分では来春は重賞戦線へと期待したが、その後も体質の弱さはついてまわり、オープンまで出世したのは1年後の4歳秋。重賞初挑戦となったアルゼンチン共和国杯で2着。このときの勝ち馬スクリーンヒーローがその直後JCに優勝しているのだからジャガーメイルがGI戦線で好勝負できる裏づけはあったのだが、それでもGIを勝つまでに更に1年半もかかってしまった。いや「1年半も」と言うべきかどうか、ずっとついてまわっている体質の弱さを考えれば「わずか1年半で」なのかもしれない。ジャガーメイル自身はそう思っているかもしれない。
競走馬に対する一般的な見方をすれば6歳はもう高齢だが、個体としての馬を考えれば、単に晩成に過ぎず、強い調教を消化できるようになった今、ようやく充実期に入ったのかもしれない。2着のマイネルキッツとは3/4馬身差だったが3着とは更に5馬身差をつけている。先に抜け出したマイネルキッツを追い詰め交わし去る脚も見事だった。鞍上の腕も確かにあるが、だからと言ってこれはフロックでできる芸当じゃないだろう。馬が以前と比べずっとよくなっているのだ。それだけに辛抱強く、馬にあわせて世話し、結果を出した調教師や厩舎スタッフは賞賛に値する。

堀宣行厩舎は今年GI2勝目。そういえば06年同じGCの番組でトレセンの獣医さんを取材した折、私はキンシャサノキセキの取材もしている。獣医さんがキンシャサノキセキの運動をGPSを使ってモニターしつつ心電図とリンクさせて研究していたのだ。キシャサノキセキもGIを勝った。また、これも同じシリーズだがセレクションセールでコンサイナーを取材した折にインタビューさせてもらったハッピー・ネモ・ファームも去年ジョーカプチーノでNHKマイルCを勝っている。こうしてみると私が他の競馬マスコミがあまり注目していない段階で取材し、その後にそれぞれ結果を出していて、これは取材者としても鼻を高くしてもいいのだろう。ちょっとうれしかったりする。
 
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さて、ジャガーメイルの次は普通に考えれば宝塚記念になるのだろう。ドリームジャーニーやブエナビスタと雌雄を決してほしいものだ。

第141回天皇賞・春(GI) 京都・芝3200M(良)
6 12 ジャガーメイル 牡6 ウィリアムス 58 3.15.7  
8 16 マイネルキッツ 牡7 松岡正海 58 3.15.8 3/4
2 4 メイショウドンタク 牡4 武幸四郎 58 3.16.6 5
4 7 ナムラクレセント 牡5 小牧太 58 3.16.8 1 1/2
1 2 エアジパング セ7 岩田康誠 58 3.17.2 2 1/2
2 3 フォゲッタブル 牡4 内田博幸 58 3.17.3 1/2
7 13 ジャミール 牡4 安藤勝己 58 3.17.4 3/4
3 5 フィールドベアー 牡7 秋山真一 58 3.17.5 1/2
3 6 トウカイトリック 牡8 藤田伸二 58 3.17.6 1/2
10 7 14 メイショウベルーガ 牝5 福永祐一 56 3.17.7 1/2
18 4 8 トーセンクラウン 牡6 江田照男 58 3.17.8 降着
11 5 10 テイエムアンコール 牡6 浜中俊 58 3.18.1 1 3/4
12 5 9 メインストリーム 牡5 川田将雅 58 3.18.5 2 1/2
13 8 17 ゴールデンメイン セ10 太宰啓介 58 3.18.6 1/2
14 6 11 ミッキーペトラ 牡4 池添謙一 58 3.18.8 1 1/4
15 8 18 ベルウッドローツェ 牡4 的場勇人 58 3.19.1 2
16 1 1 カネトシソレイユ 牡6 幸英明 58 3.20.0 5
17 7 15 エアシェイディ 牡9 戸崎圭太 58 3.20.3 2
LAP 13.3-11.9-12.0-11.5-12.0-11.6-12.2-13.8-13.5-12.8-
12.6-12.5-11.8-11.3-11.4-11.5




birdcatcher at 05:14|PermalinkComments(0)TrackBack(0) レース結果 

January 08, 2010

見えない話だよ

勝負服を盗まれるって。。。???

犯人は競馬場で盗んだといってるらしいが、通常、勝負服は調教師とか助手とか臨場する厩舎の人間が競馬場で騎手に手渡しし、(最近は騎手を補佐するバレットが管理しているケースが多いらしい)ロッカーにしまっておくのが普通だろうと思う。ロッカーはジョッキー・ルームにあり、ここは一般者の観客はもちろん報道人も入れない(多分馬主も入れない)。 基本的にジョッキー・ルームは検量室に隣接しており、検量室へ通じる通路の入口には警備員が立っており通行証を見せないと入れてもらえない。一般人から見たら厳重な警備のもとにあると考えて良い。

一般人が入る可能性があるとしたら全レース終了後人の少なくなった時間帯のわずかな隙をつくことは考えられるが、それにしても一定の時間になれば部屋には鍵がかかるはずだし、ある程度内情がわかってないとホイホイと下見もせずに空き巣に入る感覚で盗める物ではない。本当に競馬場で盗まれたのなら、JRAの管理責任者は処分を免れないだろう。

とりあえず勝負服はレプリカでも何でも、「ブエナの、、、」と言ってしまえばネット・オークションで値は上がるわけで、厩舎人に知り合いがいればお古でももらって適当に言えば作れる話でもある。犯人が「盗んだ」と言ってるのだから盗んだに違いないだろうが、全部本当のことを言ってるとはちょっと信じられない。共犯がいる可能性もある。

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で、松田博資調教師。ネット見て被害届出したって(笑

馬主から勝負服を何着預かってるか、いちいち確認してないんだろうな、この人は。まあ、いかにもありそうな話だが、被害届の遅れについては、これも管理責任問われそうな気がする。ただ、妄想をたくましくすれば「ブエナの勝負服」という謳い文句に釣られて、ついつい「盗まれた」と信じ込んじゃったんじゃないのか?。およそPCにもネットにも縁が無さそうに見えるだけに、そういうことがあっても不思議じゃない気がする。

いずれにせよ「筋」のはっきり見えない話で、どこか狂言ぽいなあというのが実感ではあった。

と、ついついネタに釣られてしまった、、、、




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January 07, 2010

つれづれ

あけましておめでとうございます。
ことしもよろしくお願い申し上げます。

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めっきり記事を更新をしなくなったこのブログにも、まだ毎日何人かの方が覗きに来てくれる。よろこんでいいのかどうか、よくわからない。他人様のブログを読みに行くこともめっきり少なくなった。

競馬へのモチベーションが下がっているのか?
と、思うこともあるのだが、どうもそうではない。競馬を通じていろいろやってみたいことはあるし、その熱は醒めていないと思う。ただ時間も金もない。ゆっくり焦らず、時間をかけるしかないだろう。時間をかけすぎて気がついたらボケ老人ということにだけはなりたくないが。。。

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いつだったか、CATVでやってるアメリカのドラマでこういう台詞があった。

「嘘をついて生きるには、人生は短かすぎる」

吹き替えなので、実際の台詞の言い回しがこの通りであるかどうか知らないが、凄い台詞だと思った。何の変哲もないホームドラマでこういう台詞が書けてしまう、アメリカの脚本家の底力というか、オーバーかも知れないが、アメリカ人の底力のようなものを感じてしまったのだ。

我々のほとんどは嘘をつく。他人にも自分にも。私は生涯一度も嘘をつかなかったという人間を知らない。他人につく嘘は「嘘も方便」という言葉があるように、許されてしかるべき嘘も多々ある。しかし、自分につく嘘は時として病である。自分に嘘をつき続けて、それでも幸せそうにしている人間は多い。自分に嘘をつきすぎて何がホンネかとうの昔に忘れてしまった、そういう人間もいる。どんな生き方をしようがそれぞれ個人の勝手だからそれを責める気はないが私には到底信じられない生き方で、果たしてそこに彼らの信じる「幸せ」が本当にあるのかどうか。

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「オスカーとルシンダ」という映画で、主人公でギャンブル好きの牧師オスカーが いう台詞。(うろ覚えで正確とは言えないが)

「死んで天国に行けるか地獄に堕ちるかは神様次第、だったら人生はギャンブルそのものじゃないか、ならば神様が我々のギャンブル好きをお許しにならないはずがない」 

そう、人生はギャンブルだ。このギャンブルは競馬どころの騒ぎではない。「ホンネ」に賭けるか「嘘」に賭けるか。選択肢は他にもあったかも知れないが、何年か前に勤めを辞めた時点で私は「ホンネ」に賭けた。どちらかと言えば日和見な私にとって、できればやりすごしたい選択ではあったのだが、おそらく自分についてきた「嘘」の重みに耐えられなかった部分はあったと思うし、逆に言えばいつも自分のホンネの在処は自覚してもいた。だから「少しでもホンネに忠実に」と生活を変えたときにほっとした。
人生が明るくなったように感じたものだ。その「幸せ」をかみしめもした。
しかし、甘くはないもので、今じわじわと「ホンネ」の重みも感じている。「嘘」も「ホンネ」も表裏一体で、裏のない表も、表のない裏も存在しない。その表裏の境が重いのだ。多分そういうことなのだろうと思っている。

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表裏の境とは神にも悪魔にもなれる場所のことだ。そんな場所で生きていけるのだろうか?自信はない。いや、そもそも空想ではない実人生という時間の中にそんな場所が本当に存在できるのだろうか?
言えることは、いずれにせよやり過ごすことは出来ないのだろうということ。なにひとつ「賭ける」ことなく人生という短い時間をやりすごして、なにげに向こう側へフェイドアウトしてしまおうなんてことは、もうできないだろうということくらいか。

まだ、すぐにとはいかないが、ゆるゆるとおっぱじめようかと、(毎年思うことではあるけれど)今年も思っているところではあります。
 

birdcatcher at 04:43|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 雑記 

December 30, 2009

吉田直哉氏講演「国際化に対応した馬産」について

昨年9月に取材させていただいた米・Winchester Farm代表吉田直哉氏の講演記録をようやくHPにUPすることことができた。なかなか時間が取れず、結果1年がかりの作業になってしまったが、楽しみに待たれていた方には本当に申し訳ない。(右サイドバーのバナーから入ってください)

 この講演はJRA日高育成牧場、JBBA、HBAの共催で毎年開かれている「強い馬づくり講演会」の一環で、直哉さんは07,08年と2年続けて招聘され、07年は「鍛えて育てる」というタイトルで講演し、昨08年は「国際化に対応した馬産と経営」というタイトルになっている。07年の講演はすでにHPに掲載してあるので読まれた方もいると思うが、牧場における馬の管理のあり方を現場に沿った形で語っているのに対し、08年の「国際化に対応した馬産と経営」ではどちらかというと管理者、経営者の立場からマネジメントの重要性とその実際を具体的に語っている。

講演は最初から熱い語り口で国際化への「覚悟」を説く。セリに香港やシンガポールから客が来て馬を買えば、それは彼らを顧客としていたオセアニアの生産者から客を奪うことになる。そうなれば海外の生産者との厳しい競争が始まる、逆に日本の顧客(馬主)を海外に奪われるかも知れない、そういう危惧もあるだろう。その覚悟を持たねばならない。そういう時代に中小の生産者が生き残るにはどうすればよいか?
そういう話を文化の違いや相互理解の不足から説き起こし、中小牧場の経営の合理化やセールス(セリ)のあり方に至るまで実例を挙げながら語っているのがこの講演である。

馬券好きの一般的なファンにはなじみにくい話かも知れないが、競馬は生産に始まり生産に還ってくるスポーツでありドラマである。生産牧場という場所でどれほど多くのことがなされているか、それを知るだけでもかなり興味深く読めると思う。ご一読頂ければ幸いである。

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生産牧場の良し悪し、評価を我々ファンがするのはむずかしい。ノーザンファームや社台ファームは凄いというのは結果を見れば一目瞭然だが、その他の牧場となるとちょっと、、、と言うファンも多いだろう。

吉田直哉氏のWinchester Farmはどうか?
HPの講演者プロフィールにも書いたが、07年BCジュベナイルターフの優勝馬ナウナウナウ、08年のウッドメモリアルステークス(G1)とシガーマイルH(G1)を制したテイルオブエカティはウィンチェスターファームの生産馬である。これらは馬主から預託された繁殖牝馬から生まれている。だから、「なんだ、馬主が配合を決めたんだろ。それじゃ牧場の実績にならないのでは?」と思うかも知れない。
しかし、アメリカでは生産牧場が配合について意見を言いアドヴァイスもしている。そして、それ以上に生まれてから競馬場に送り出すまでの健康管理や飼料管理には大変なものがある。健康に優れ、丈夫で激しい競走に充分耐えられる馬、精神的にも強い馬というのは競馬場の厩舎に入ってから作られるのではない。生産牧場で生まれたときから人間と触れあい、その馬にあった管理を施され、健康に育ち、その上で生まれ持った資質が開花されて初めて良馬が誕生するのである。
馬主にとってコストパフォーマンスが高く、より高い確率で馬を競馬場に送り出し、更により高い勝率を維持できる、そういう牧場は評価するに値する。

Winchester Farmの日本における実績を見てみよう。
獲得賞金額による生産者ランキングは10月6日現在28位にすぎないが、これは出走頭数が少ないからでしかたないが、勝率は34頭の生産馬が265回出走して47勝、18%で4位ある。首位は3頭が13出走で5勝したハッピーネモファーム(勝率38%)で2位3位とも出走頭数、出走数とも比較的少ない、そういう中での4位。さらに出走頭数に対する勝利頭数の比率で見ると34頭中26頭が勝利して76.5%、2位。首位は4頭出走して4頭が勝利(100%)というのだから、出走頭数を考えればWinchester Farmが実に素晴らしい結果を残しているかわかるだろう。

Winchester Farmは今年で創業7年目、これまで6世代(今年の2歳を含む)61頭を日本に送り込み、年々成績を上げてこの結果である。今年の活躍馬にはエーシンエフダンズとエアマックールがいてそろそろ重賞に手が届きそうである。やがては日本のG1を勝つような馬も送り込んでくるだろう。その日を楽しみにしたい。

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最後になるが、講演を通じて生産について知らなかったことを沢山学ばせて頂いたことを、打合せなど煩わしい労をとっていただいたことと併せて直哉さんに深く感謝。また講演記録のHP上での公開に快く了解を頂いた主催者にも深く感謝の意を表したい。





birdcatcher at 23:59|PermalinkComments(1)TrackBack(0) 雑記 

November 30, 2009

'09JC(GI)回顧

ウオッカ陣営は「この秋は3戦」と語っていたはずで、勝っても負けても、このJCがウオッカのラスト・ランになるんだろうなあと漠然とながら思っていた。天皇賞・秋では戦意の喪失を危惧したが、展開の綾で破れはしたがあれだけのレースをした。強いウオッカをもう一度見るなら今回だろうと思っていたので、競馬場にはどうやっても行こうと思っていたのだが結局スケジュールの調整がつかずTV観戦。レースは私の期待通り2400mでも強いウオッカが戻ってきたが、その後鼻出血を発症、いよいよ引退が現実味を帯びてきたと思うのは私だけではないだろう。ナマで見ることができなかったことが悔やまれる。

ウオッカには牧場に戻ってからも仕事が待っている。繁殖牝馬としても大きすぎる期待をかけられる馬だ。繁殖牝馬はよい仔を出すためにもレースをあまり使いすぎない方が良い、ということはよく言われる。科学的に証明された事実ではないと思うが、経験に裏付けられたある程度の真実味を感じさせる説だと思う。ウオッカは既に5歳、このJCを含めて25戦している。数字だけ見れば決して使いすぎとは思わないが、2年連続出走した安田記念や天皇賞・秋、JCに至っては3年連続出走している。常に牡馬を相手に死闘を繰り返して来たわけで、その歴戦の疲労はあるだろう。ダービーを勝っただけでなく、連覇した安田記念、ハナ差の死闘を制した昨年の天皇賞・秋と今日のJC、まぎれもなく史上最強牝馬であり、もうやり残したことはない。あえていえば海外遠征を見たかったが、引退には潮時というものがあるだろう。

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実際には少数派とは思うがウオッカのことをマイラーという人がいる。私はそうは思わない。かかりやすい気性からペースが速くなるマイル戦の方が走りやすく成績も安定しているのは確かだが、実際には2000も2400も走れるオールラウンダーだろうというのが私の見方だった。そして今年はその絶好の舞台、勝つための条件が揃った舞台となったように思う。

その第一は何と言ってもC・ルメール。差し馬を一転好位でレースをさせ、折り合って最後の爆発力を導き出す、その巧さはハーツクライ(有馬記念)やリトルアマポーラ(エリザベス女王杯)で実証済み。今日も前に壁を作れず掛かり気味になるウオッカを上手く宥めてギリギリの所で折り合っていた。ウオッカ陣営が彼に期待したのはこの巧さであったことは充分に想像できるし、であればこその一番人気でもあったろう。豊騎手には失礼だが、彼が手綱を取っていたら一番人気になっていたかどうか。C・ルメール騎手の技術については、GCで根本康弘調教師が「引っぱるのではなく」、「包み込むようにして」「こぶしで壁を作る」と表現していたが、なるほどそういう感覚なのかと非常に印象的だった。
第二はペース。豊騎手のリーチザクラウンが創り出したペースは前半6Fで見ると71.2秒、レースの前後半が全く同じ平均ペース、しかも中間の3Fから9Fまではペースが緩むところが全くなく、全て12.0秒前後で推移している。
昨年のJCではペースが12秒台後半まで緩んだ3角手前では岩田騎手が半ば立ち上がるような仕草でウオッカを抑えたことを考えるとこのペースは馬をコントロールする上では大きなプラスに働いただろうし、その分、余力を残せたことが最後抜け出した後の粘り強い末脚につながったことは確かと思われる。

ウオッカの数々のレースの中で、後続を千切ったダービーやヴィクトリア・マイルも印象深いが、彼女の本領は今回のJCや昨年の天皇賞・秋のように、実は平均ペース以上の最後に底力を問われるようなレースで最後まで頑張り勝ちきるところにあるのでは無かろうか、抜け出すときの爆発力だけでなく、その後も持続する末脚の粘りにこそ彼女の本領があると思うのだがどうだろう。

 
第29回ジャパンカップ(GI) 東京・芝2400M(良)
5 ウオッカ 牝5 55 ルメール 2.22.4
10 オウケンブルースリ 牡4 57 内田博幸 2.22.4 ハナ
6 レッドディザイア 牝3 53 四位洋文 2.22.6 1 1/2
16 コンデュイット 牡4 57 ムーア 2.22.8 1 1/4
3 エアシェイディ 牡8 57 後藤浩輝 2.23.0 1 1/4
4 エイシンデピュティ 牡7 57 戸崎圭太 2.23.1 1/2
7 ジャストアズウェル 牡6 57 ルパルー 2.23.2 1/2
8 マイネルキッツ 牡6 57 松岡正海 2.23.2 ハナ
9 リーチザクラウン 牡3 55 武豊 2.23.4 1 1/2
10 2 ネヴァブション 牡6 57 北村宏司 2.23.7 2
11 12 シンティロ 牡4 57 モッセ 2.23.8 クビ
12 17 コスモバルク 牡8 57 五十嵐冬 2.24.4 3 1/2
13 18 スクリーンヒーロー 牡5 57 デムーロ 2.24.5 1/2
14 14 インティライミ 牡7 57 スミヨン 2.24.6 1/2
14 15 インターパテイション セ7 57 コーエン 2.24.6 同着
16 1 アサクサキングス 牡5 57 岩田康誠 2.25.5 5
17 11 マーシュサイド 牡6 57 カステリ 2.25.6 1/2
18 13 ヤマニンキングリー 牡4 57 柴山雄一 2.26.6 6
LAP 12.7-10.5-12.0-12.0-11.8-12.2-12.1-12.0-12.0-11.4-
11.4-12.3
上り 71.2-59.1-47.1-35.1


2着のオウケンブルースリは最後方からの競馬で直線勝負に賭けたがハナ差届かなかったが、最後の脚色ではウオッカにまさっていただけに脚を余したとも取れる。最後の爆発力よりは長く脚を使って勝負するタイプだけに展開に左右されるタイプではあるが、天皇賞・秋でも前が塞がって脚を余しただけに今回は人気になって当然だったし、それだけの競馬をしたが運がなかったとしか言いようがない。C・ルメール騎手も相手はこの馬と思っていたようで、オウケンブルースリが迫ると併せにいった。後ろから一気に来られると案外脆いところもあるウオッカだけに計算し尽くしていたとも言えるだろう。
3着のレッドデザイアには正直びっくりした。秋華賞に勝ったとはいえ、牝馬限定GIであるし、それだけ今の牡馬陣は弱いとも言えるが、取りやめになったとはいえブエナビスタが凱旋門賞を目指したり昨今の牝馬の強さには目を瞠るものがあるのは確か。来年を楽しみにしたい。
この他コンデュイットはやはりローテーションに無理もあったろうし、よく走っている方だと思う。スクリーンヒーローは祖母ダイナアクトレスもそうだったが好調が長続きするタイプではない上に、案外スローペースを前で競馬して流れ込むタイプでペースが速くなると脆いところがありそうな気がする。


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November 03, 2009

'09天皇賞・秋(GI) 回顧

ミラクルアドマイヤは08年秋に供用停止されてます、という話はとりあえず措いとく。まずレースから。

09天皇賞・秋


武豊騎手は「完敗」と語ったようだが、いくつか明暗を分けたと思われるポイントがあって、ウオッカには流れが向かなかった、不運なレースだったように思う。
勝ったカンパニーの勝ち時計は昨年と同タイム。流れがスローになった時点で後方4、5番手ではさすがに上がり勝負での不利は否めない。しかも当面の敵カンパニーはウオッカより前にいる。その位置取りの差がそのままゴールでの差になったように思われる。この位置取りの問題はスタート直後、好位を狙って外から殺到する馬群に否応なく後方に追いやられたもので、ここで脚を使いたくない鞍上としてはしかたない結果だった。しかも流れは前半5Fが59.8という緩いペース。これでは直線向いて馬群が固まるのも、そこから出すのに苦労するのも必然、前にカンパニーがいることを考えれば外に出すロスは致命的だろうし、馬場もインが伸びるコンディション。抜け出して一瞬の豪脚は見せたがカンパニーを追いつめることは出来なかった。上り3F32.9は究極の上りとも言えるが、これもカンパニーと同じ。位置取りが決まった時点で勝ちはなかった。

豊騎手は自身のサイトでウオッカにとって「2000mは本質的に長い」と書いており、更にレース後の「完敗」発言。さて、ウオッカはどこへ行くか。更に距離が伸びるJCや有馬にウオッカが出走することに意味はあるか?

ウオッカの過去のレースを見れば確かにベスト・パフォーマンスはマイルだろうとは思うのだが、だからこの馬をマイラーと位置づけることには違和感を覚える。2000でも2400でも牡馬を相手にGIを勝った馬だ。私個人は結果を気にせず王道(JC)を歩んでほしい。昨年だって差のない3着だったのだから今年もチャンスはあるはずだ。

       ****

勝ったカンパニーは8歳にして初のGI制覇。最近の充実ぶりは見事と言うしかない。展開の綾があったともいえそうだが、それだって力がなければ勝てるものじゃない。素直に拍手を送りたい。
馬主は近藤英子氏。父のミラクルアドマイヤ95年生まれ、父トニービン母バレークイーンで弟に皐月賞馬アンライバルド、兄にダービー馬フサイチコンコルド、姉にグレースアドマイヤ(リンカーン、ヴィクトリーなどの母)がいる良血。現役時代は近藤英子氏の夫利一氏の所有馬として走り3戦1勝。00年に種牡馬入りしており、01年生まれのカンパニーは初年度産駒となる。これまで98頭が中央に登録(カク地は除く)されているがカンパニーの他は目立った活躍馬を出しておらず、結局08年に10頭に種付けしたのを最後に供用停止となっている。種牡馬廃用の後はどうなっているのか知らないが、あるいはカンパニーのこの勝利で種牡馬として復活ということもあるのかも知れない。

カンパニーの母のブリリアントベリーはカンパニー同様近藤英子氏の服飾で走り、7戦3勝。引退後もしばらくは英子氏の所有馬として繁殖登録されており、その時代にリンカーン、ニューベリー、カンパニーなど同氏所有の活躍馬を産んでいる。(その後ノーザンファームの所有馬となっている。)

近藤英子氏は自分で繁殖牝馬を持って自分で選んだ種牡馬を付け、その産駒が走るのを見るのが楽しみと、かって「優駿」誌上で語っていたことがあり、数少ない所有馬の中からヴィクトリーに次ぐ2頭目のGIホース誕生は素晴らしいのひとこと。

       ****

第140回天皇賞・秋(GI) 東京・芝2000M(良)
3 カンパニー     牡8 横山典弘 58 1.57.2
2 2 スクリーンヒーロー 牡5 北村宏司 58 1.57.5 1 3/4
3 7 ウオッカ      牝5 武豊   56 1.57.5 クビ
4 15 オウケンブルースリ 牡4 内田博幸 58 1.58.0 3
5 10 シンゲン      牡6 藤田伸二 58 1.58.0 ハナ
6 12 ドリームジャーニー 牡5 池添謙一 58 1.58.0 クビ
7 5 ヤマニンキングリー 牡4 柴山雄一 58 1.58.2 1 1/4
8 18 エアシェイディ   牡8 後藤浩輝 58 1.58.2
9 17 エイシンデピュティ 牡7 戸崎圭太 58 1.58.3 クビ
10 4 アドマイヤフジ   牡7 スミヨン 58 1.58.4  1/2
11 11 スマイルジャック  牡4 三浦皇成 58 1.58.4 ハナ
12 8 キャプテントゥーレ 牡4 川田将雅 58 1.58.5  3/4
13 14 サクラメガワンダー 牡6 福永祐一 58 1.58.5 クビ
14 1 コスモバルク    牡8 松岡正海 58 1.58.5 ハナ
15 9 サクラオリオン   牡7 秋山真一 58 1.58.7 1
16 16 ホッコーパドゥシャ 牡7 岩田康誠 58 1.58.7 クビ
17 13 マツリダゴッホ   牡6 蛯名正義 58 1.58.9 1 1/2
18 6 アサクサキングス  牡5 四位洋文 58 1.59.3 2 1/2
ラップ 13.0-11.2-11.4-12.0-12.2-12.0-11.7-10.8-11.3-11.6
上り 69.6-57.4-45.4-33.7


birdcatcher at 16:22|PermalinkComments(0)TrackBack(0) レース結果 

November 01, 2009

'09天皇賞・秋(GI) 注目馬(2)マツリダゴッホ

マツリダゴッホの馬主さんは名前から察するに女性だと思うのだが、どんな方なのか、どんな仕事をされてるのか全く知らない。ただ「マツリダ」という冠名がユニークというか印象深く、こういう冠をつける人って?と、馬主の所に目が行ってしまう。

競馬はギャンブルだ、という考えは偏頗でつまらないと思う私も競馬は祭りだと言われると納得してしまいそうだ。だからこの馬主さんの付ける馬名は冠以下の部分ではほとんど一貫性がないのだが、それはそれで、うん、お祭りだという気分にさせられる。

マツリダゴッホ マツリダガッツ マツリダヒトミ マツリダフジコ  マツリダボイス・・・・

まあ、そんな名前が並んでいて第三者の私なんぞには意味不明というか動機不明のにぎやかな命名に思わず笑ってしまうのだが、そう、競馬はお祭りだ。名前もにぎやかな方が良いに決まってる。

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さて、マツリダゴッホ。サンデーサイレンスのラストクロップの最強馬と言っても良いのだろう。馬鹿みたいに中山で強く、これまでの全10勝の内8勝を中山であげている。悲願のGI初勝利も有馬記念。かのダイワメジャー、ダイワスカーレットの兄妹を完封してしまった。

というわけで、中山におけるマツリダゴッホの成長を振り返ってみるのだが、それにはオールカマー3連覇という教材がある。

07オールカマー 2.12.5 8-8-5-2 5F61.0 上3F34.8
08オールカマー 2.12.0 2-2-6-3 5F61.8 上3F34.6
09オールカマー 2.11.4 1-1-1-1 5F61.0 上3F34.1

データは勝ちタイム、コーナーの通過順、前半5Fのレースラップ、上がり3Fの順で並べてある。5Fのペースは07年と09年は同じだが馬の位置取りが違うため、ゴッホ自身は年々速いペースをこなしていると思われる。ということは、年々前で競馬をするようになり、ペースも勝ちタイムも早くなっている。しかも3Fも早くなっている、ということだ。

明らかに成長している。それでも彼は、東京コースはダメでしょ、と言われる。そんなことはない。昨年のJCを見ればわかる。コーナリングに何の問題もなかった。道中は好位3番手追走、4角をまわって直線向くと馬ナリで先頭、手応え充分に見えた。単勝握りしめた私は一瞬夢を見たよ。勝った!とね。
でも結果は4着。

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データを見ればわかるのだが、この馬、足が遅い。というか瞬発力勝負にめっぽう弱い。なにしろ3F33秒台の脚を使ったことがない。昨年のJCだって前半5F61.8というぬるいペース。それでも3F34.4。サンデーサイレンス産駒とは思えぬ鈍足なのだが、こりゃ、母方のばあさんのフローラルマジックの血が出たかいな?と言う印象が強い。そういや叔父さんのナリタトップロードも勝てそうで勝てない詰めの甘さがウリだった。

そういう詰めの甘さというか瞬発力無さを見事に解決して見せたのが今年のオールカマーではなかったか。逃げ。それも相手になし崩しに脚を使わせる引き離した逃げ。これが、この天皇賞・秋に臨むマツリダゴッホの最大の武器になる。そしてマツリダゴッホが引き離して逃げるとき、ウオッカは後方の牡馬をにらみつつどこで仕掛けるか?最大の注目。

いや、その前にエビショーがノリと同じ事を出来るか?
それだけが心配、それだけが問題。

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他にも注目したい馬はいるが、もう時間切れ。今日は府中へ出撃です。




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October 31, 2009

'09天皇賞・秋(GI) 注目馬(1)ウオッカとカンパニー

ウオッカの秋連覇なるか?が、この天皇賞の最大の注目ではある。
これまで牝馬に、あるいは牝馬だからと言って、特に入れ込んだことのない私としては珍しく震撼する思いでこの馬を見つめている。ウオッカを安っぽい使い古された言葉で「女傑」なんぞと到底呼ぶ気にはなれない。たしかに馬体は成長し牡馬と見まがうばかりだが、それでも女の子らしいふくよかさや、しなやかさも充分に持っており、ついでに気難しさまで持っている。私にはフツーの女の子がたまたま持って生まれた才能を開花させて、それを彼女なりに楽しんでいる、勝ち負けはあんまり関係ないんじゃ無かろうか、彼女にとっては。まあ、あのダイワスカーレットという自分とまさるとも劣らぬ才媛に出会った時だけはかなり本気ではあったろうが。

で、この女の子は最近結婚したくなった、というか子供を育てるのも悪くないわね、何て思ってるんじゃないだろうか、と私は疑ってる。5歳と言えば年頃ではあるし、まあいいんじゃない?と言うのが私の返事。

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ウオッカは毎日王冠でカンパニーに敗れた。同じレースで昨年はスーパーホーネットにやはり敗れている。同じように逃げて、同じようにゴール前でつかまり2着。昨年は天皇賞で一変、ダイワスカーレットとの死闘をハナ差2cmで制した。歴史に残る名勝負だった、と思う。が同時に道中終始外を回されたウオッカとインをまわったダイワスカーレット、実際には2馬身以上の差があっても不思議ではないレースだったとも思う。ダイワスカーレットの尋常ならざる粘りを見るとコース取りが逆でもあるいは僅差だったかも知れぬが、それでも2cm差と言うことはなかったろう。もっとはっきりした差はついたように思う。

そしてこのレースでやはりインを縫って伸びたカンパニーは4着。ハナ+クビ+ハナという差でタイムはウオッカと同じ1.57.2。コース取り次第ではダイワスカーレット以上にカンパニーとはもっとはっきりした差がついていただろうと思うのだがどうだろうか。

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というようなことを考えて、私はウオッカの能力はカンパニーがいかに大成したと言っても、昨年のスーパーホーネットと同様本番では返り討ちだと思うのだが、どうにも気になるのが去年と今年の毎日王冠におけるウオッカの走りっぷりの違いなのである。

ウオッカの毎日王冠の5Fラップ、上がり3F、走破タイムは次のようになっている。

08毎日王冠 5F59.3 3F33.8 1.44.6(2着)
09毎日王冠 5F60.0 3F33.8 1.45.3(2着)

昨年より緩いペースで逃げて、上がりは同じ33.8、走破タイムも0.7秒遅い。そして、これは私の見た印象でしかないのだが昨年に比べフットワークに力強さがない、なにかアッサリ交わされたなあと言う気がするのだ。
昨年は敗れたとはいえ最後まで諦めずに走っていたように見えるのに対し、今年は走ることに本気になれてない、並ばれて交わされた瞬間に脚色が勢いを失っているように見えて気になるところではある。

「カンパニー?何、オジサンじゃん!ウザイから先に行ってヨ!!」てな程度のことで、本番は天皇賞、気力が充溢してきていれば杞憂に終わると思うのだが、さてさて結果はいかに?





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October 26, 2009

'09菊花賞回顧

菊花賞はダンスインザダーク産駒のワン・ツー。リーチザクラウンの掛かり気味の大逃げに最後は底力、タフな勝負になった感もあり、さすがといえばさすが。菊花賞と言えば毎年春の実績馬対夏の上がり馬、どちらを高く評価するかで予想が大きく変わる。私は前者を評価していた、というかもっと走れるはず、という半信半疑の評価ではあったのだが、神戸新聞杯で力を見せたイコピコは別として、スリーロールス(1着)やフォゲッタブル(2着)までは手が回らなかった。

春、実績を残してきたリーチザクラウン(5着)はあらかじめ予想された通りややかかりぎみの逃げで、前半1000m59.9秒はともかく、中盤ペースが緩むべき所で13秒台が1回だけと、勝つにはちょっと無理な、緩み無いペースで運んでしまった。鞍上も終始手綱を絞っており、これはかってのセイウンスカイやアドマイヤメインの長手綱でのリラックスした逃げとは違う。それでも5着に残ったのだから逆に立派と言えば立派なのだろう。

前半のペースを考えれば折り合いに不安のある馬にとってはむしろ走りやすいペースだったと思うのだが、それでもアンライバルド(15着)は行きたがっていたしセイウンワンダー(3着)も同じ。本来持っている能力をきっちり出し切ったレースとは思えない。これら春の実績組は気性的な成長を待つしかないのだろう。

結果、中団より前できっちり折り合っていた馬がワン・ツーとなったようにみえる。イコピコ(4着)は後方からの競馬で、リーチザクラウンさえ捕まえればと思っていたわけではないだろうが、リーチを捕まえたところがゴール、前にまだ3頭もいた。

第70回 菊花賞(GI) 京都・芝外・3000M(良)
1 1 スリーロールス 牡3 浜中俊 57 3.03.5
2 3 フォゲッタブル 牡3 吉田隼人 57 3.03.5 ハナ
3 12 セイウンワンダー 牡3 福永祐一 57 3.03.7 1 1/4
4 14 イコピコ 牡3 四位洋文 57 3.03.9 1
5 9 リーチザクラウン 牡3 武豊 57 3.03.9 クビ
6 7 ヤマニンウイスカー 牡3 和田竜二 57 3.04.3 2 1/2
7 11 セイクリッドバレー 牡3 松岡正海 57 3.04.3 クビ
8 2 シェーンヴァルト 牡3 秋山真一郎 57 3.04.5 1 1/4
9 4 トライアンフマーチ 牡3 武幸四郎 57 3.04.7 1 1/2
10 13 キタサンチーフ 牡3 藤岡康太 57 3.04.9 1
11 17 アドマイヤメジャー 牡3 川田将雅 57 3.05.1 1 1/4
12 16 ナカヤマフェスタ 牡3 蛯名正義 57 3.05.2 3/4
13 10 キングバンブー 牡3 小牧太 57 3.05.5 2
14 6 イグゼキュティヴ 牡3 川島信二 57 3.06.0 3
15 5 アンライバルド 牡3 岩田康誠 57 3.06.2 1 1/4
16 18 ブレイクランアウト 牡3 藤田伸二 57 3.06.3 1/2
17 15 ポルカマズルカ 牝3 横山典弘 55 3.06.8 3
18 8 アントニオバローズ 牡3 角田晃一 57 3.07.7 5

ラップ 12.9-11.5-11.7-11.9-11.9-12.1-12.6-12.6-12.5-13.4-12.9-11.7-11.4-12.2-12.2
上 り 73.8-60.4-47.5-35.8


birdcatcher at 21:53|PermalinkComments(0)TrackBack(0) レース結果 

March 13, 2009

無題

HP復活。書類送ったら1日で戻った。 ともあれ、ほっとした。

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March 11, 2009

生存報告

とりあえず、生きてます。 考えるところあって、Blogを書いてませんが、遠からず復活の気持ちは持ってます。 で、それはさておいて、実はHPのドメイン名の契約期限が切れていた事に気づいた。つまり、目下HPは見ることが出来ない状態だし、なによりflyingstuff.jpドメインのメールが不達状態に陥っています。ドメイン復活は4〜5日で可能と思うので、しばらくお待ち下さい。 お急ぎの方はご面倒さまでも、LiveDoorメール<birdcatcherアットlivedoor.com>まで送って頂ければ幸いです。

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January 10, 2009

なんとなく、お正月

09年賀
年末年始も有馬もなく忙しくしておりました。今更、アケ・オメでもないですね、なんぞと言いつつ、なじみの知人にはやっと昨夜年賀状を出したり、、、

今年はもう少し真面目に馬券にいそしもう、というのがしょうもない年頭の決意。

経済本など読むと世界の景気は今年いっぱいはどうも良くないらしい。トヨタや日産の減産=工場の操業停止とか派遣社員の解雇と言ったニュースを聞くといかに日本が外需に頼っていたか、今更のように感じてしまうが、馬産地はようやく、これから外需を求めていかなければならない。生き残るためにはイヤでもやらなければならないだろう。ひきつづき注目。

birdcatcher at 10:53|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 雑記