2012年02月21日

光市の事件に想う

(判決の日に書いて下書きのままだったものをアップします)

またしても人の命が軽く扱われた。

光市母子殺害事件の死刑判決である。

以前は「極刑を持って望む他ない」場合のみが死刑とされたが、この事件の差し戻し審(広島高裁)では「極刑を回避すべきとまでは言えない」と死刑ありきという大きな転換を行なった。

さらに、今回の上告審(最高裁)では、4名の裁判官のうち1名が反対意見を述べているにもかかわらず、死刑判決を出した。これまで最高裁の死刑判決に反対意見がつくことは55年の三鷹事件(冤罪を訴えていた)にまでさかのぼる。いわば、死刑という重大な判決を出すには誰の目にも死刑をもって望むしかないと考えられるときのみに限られていた。それが今回、反故にされた。

以前も書いたが、事実関係の審理も、素人目にも十分になされているとは言えず、恐ろしい限りである。

国連総会も死刑執行の一時停止決議(2007年)を可決している。死刑廃止は世界的普遍的潮流であると思う.

命がこんなに軽くていいはずがない。

biwako_strawbale at 23:53│Comments(0)TrackBack(0)clip!

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