榎谷から雨乞岳へ
平成19年3月3日 天候 曇り時々晴れ
榎谷出合 9:40
二股 10:05
雨乞岳 11:50
稲ヶ谷二股 12:35
榎谷出合 13:10
榎谷・・・鈴鹿スカイラインの滋賀県側料金所跡地のすぐ上流にある谷。古いエアリアには黒点線でルート表示があって気になっていた谷でした。スカイラインが通行できる時は気づかずに車で通りすぎてしまうような狭い谷の入口ですが、ゲートが閉まっている今が逆に行き頃と雨乞への登路として入ってみました。
沢の入口には大河原の何たらの森という標識があり、意外に整備された沢なのかと一瞬は思いました。入口すぐの低い滝を右岸から越え、それなりの踏み跡は続いておりますが、別に手が込んだ施設が設置されているわけではないまま、突然という感じで写真の標識が設置されている。
見てみると何やら人の名前が沢山書いてあって、この辺りが大河原の人達の分収林地区ということがわかったことと、標識の地図によると「榎谷」え・の・き・た・に と思っていた読み方が何と「も・み・た・に」と書かれている。「もみ」といえば「樅」という漢字が当てはまるところでしょうし、謎です。とにかく、えのきじゃなくも・み・谷ということみたいです。
その「もみ谷」は山道も安定し全く難所もないまま同量の二股となって、どっちに行こうか迷うところですが、基本的に尾根道派の私の嗜好よろしくどっちもどっちなら真ん中の尾根を直進、帰路に黒点線ルートのある「もみ谷」右股を降りてくればよいからと思って。この「もみ谷」中間尾根は藪も特に無い使える尾根でした。1つ発見があったのですが、地形図で等高線が狭いみ合う様子とおりの急登続きのまま、雨乞岳南尾根へ登り上げるのかと思われましたが、かなり上部でいきなり尾根をトラバースしてくる古い山道跡が交わっており、小さな鉄のプレートが残置されていて消えかけの字で「雨乞岳へ」と書かれおりました。
おー、これは古道を発見したかと嬉々とした気分でトラバース道にルート変更して登りかけますと、すぐに谷の形状を失った「もみ谷」の左股に吸収されてしまい古道は終了。でも、なぜかこの辺りのみ比較的傾斜のゆるんだ地形だなぁと思っていると、何やらトタン屋根の一部やヤカンに洗剤のゴミなんかが土に埋もれかけた状態で見つけられ、何mか上の平坦地には石を積み上げた建物の基礎らしき跡もあったことから、昔の造林小屋跡地だったと思われました。
雨乞岳南尾根へ出ききると、直前までの植林から一転してブナ林への変化が鮮やか。南雨乞岳の北面でやっと本日初めて残雪の固まりを見るほどの雪解けの早さ。眼下の清水頭の緩やかな稜線は一面の緑、その中を2人の人影が奥の畑峠から清水頭へ歩いていくのが見えた。雨乞岳頂上の大峠の沢は何とか溶け出さずにぎりぎり雪原を保っていましたが、池の中にいるイモリはどこから沸いてくるのでしょうねぇ。
下山は、稲ヶ谷道。確か2006シーズンには見当たらなかったルート表示のための赤黄組み合せビニールテープが馬鹿丁寧に10数mおきに巻き付けてある。しかも、前からあった古テープを剥がす徹底ぶりで。
稲ヶ谷中間の二股?というか三股?地点(鉄製標識のあるところね)にて、行きにやり残した「もみ谷」の下降に取りかかりましょうと右手の低い尾根を乗り越しにかかると、そのまま「もみ谷」へ降りずに尾根直下をトラバースする明瞭な踏み跡に誘われてしまい、赤杭の続く尾根筋を降りてしまうこととなっちゃい、「もみ谷」下降は失敗に終わってしまう中途半端さで山行は終了したのでした。
今日のルート