フォール・コンセンサス効果中小企業の価値算定

2009年06月29日

そのコーヒー、ちょっと待った!

早嶋です。

ランチに良く行くレストランがあります。そのレストランであるお客さんが店員さんにたずねます。

 お客さん「コーヒーありますか?」と。
 店員さん「当店ではランチの時にはお出ししておりません」と。

このお店、良く考えているなぁと思います。まずメニューは4種類、ステーキが880円で他のポーク、ハンバーグ、チキンは680円です(ただし、ご飯の大盛りは50円増し)。お店の回転率は非常に良く1テーブルあたり3回転ぐらいです。

では、この情況で食後のコーヒーを提供することが良策か否かを考えて見ましょう。ただし、前提としてランチ時間の売上の増減のみで考えます。

【前提条件】
席数:22席
平均客単価:700円/人
平均稼働率:80%(常に8割程度席が埋まっていると仮定)
平均回転率:3回/時間(席あたり1時間に3回転と仮定)
売上=客単価×客数
  客数=席数×稼働率×回転率×営業時間
ランチ営業時間:11時30分から15時(ラストオーダー14時30分)

【コーヒー無しの場合(デフォルト)】
前提条件を基に、このレストランのランチ時間の売上を計算します。
この場合の売上は11万2千円です。

1)客数を求めます
客数=席数×稼働率×回転率×営業時間より
  =22席×80%×3回/時間×3時間
  =158.4
  ≒160人

2)売上を求めます
売上=客単価×客数
  =700円×160人
  =112,000円

【コーヒー有の場合】
前提条件を基に、このレストランでコーヒーを出した場合の売上を計算します。
100円でコーヒーを提供して、客単価が800円になると仮定します。一方、コーヒーを出すことにより、お客さんの滞在時間が長くなりますので、回転率が3回転から2.5回転に低下すると仮定します。計算を簡略化するために、全てのお客さんに適用しましょう。
この場合の売上は10万4千円です。

1)客数を求めます。
客数=席数×稼働率×回転率×営業時間より
  =22席×80%×2.5回/時間×3時間
  =132
  ≒130人

2)売上を求めます
売上=客単価×客数
  =800円×130人
  =104,000円

【考察】
さぁ、どうでしょう?コーヒーを出すと一見客単価が100円上がって売上が増えそうですが、滞在時間がその分増えてしまうので客数が減少してしまうのです。上記のシミュレーションでも売上が11万2千円から10万4千円に減少します、およそ8%ダウンです。コーヒーの粗利が高ければ別の議論をする必要がありますが、利益で見てもコーヒーを出したほうが減少すると予測できるでしょう。

一連の流れの中に、コーヒーを出すという仕事が追加されるので作業効率の低下も招くかもしれません。

100円のコーヒーで一見、アップセルが出来るかもしれませんが、このレストランのように稼働率と回転率が非常に高いところでは、逆に売上減につながることもあるのです。

そんなことを考えながらポークカツ定食、ご飯大盛りをほおばっていました。

【関連サイト】
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biznavi at 13:31│Comments(0)TrackBack(0) マーケティング 

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