双蓮華をNTへ更新した先日。
「先日」と言うだけの日数はとうに経ってもう2019年が終わろうとしていますな~

このツイートを覚えているだろうか??


元から構想はあって、あとは文章に表現するだ年内にはやっておこうとは思いつつ……何かとすることもあったりとで先延ばしになって年末ということでいよいよ書くことにしました!


Ep5開始時に書いたHrと魔法戦士のテーマに取り上げた初のPSO2小説から随分経ち、そこからを見ると違った設定があります…

前回の使用武器はゲーム内と同じで多種の武器を使う設定にはなっていますが、今回は双蓮華のみとさせていただきます…!
双蓮華がテーマなのと、よくよく考えると一般のNPC含めたアークスは武器1種類で戦ってもいるし、テクニックに関しては特質する1属性とかとか。

・一般のアークス。
・双蓮華と全属性のテクニックを使う。

これらを踏まえて始めることにします(*・ω・)ノ







“あの日”“あの人”に託された武器と共に。



「金なら出せる。定期的ですまないけど、また調整とあわよくばの強化を頼む…!」
「ロビーにあるショップじゃ対応外になったと言って門前払いだ。今はもうジグさん、貴方しかいないんだ。」
頭を下げる白髪に襟足は一束に縛って下げてある長髪の姿。恐らく目を瞑っているのだろう。

「お主がこの武器に対する並々ならぬ想いと使い続けたい意思があるのは分かるがのう。これも今となっては限界を超えておるぞ。」
「やれなくはないが、武器は自分の身を守る手段にもなり得る。いつかそれが仇になって自分の命を落としかねん…。大切な人もじゃぞ。」
歳はかなり取っているであろうキャスト。言葉は正論でそれ以上に重みが違う。
“刀匠”の肩書きをもつ刀工、ジグ。
武器を重んじるアークスにとって知らぬ人はいない。
様々な武器と使用するアークスを見てきたその経験談で死に行くアークスを思い出したのかもしれない。

それでも自分が延命し続けているようなその武器に注ぐ想いや、いくら創世器と言う規格外の武器でも平気で壊してしまう某六芒もいる中で、このような者がいるとやはり武器職人としても断ることは出来ない。

「……金はいらぬ。1週間後じゃのう~」

「本当か?!ありがとう!!」
工房に鳴り響く声、下げていた頭が上がり、下げていた時と比べると人が変ったような雰囲気に身を纏わせた上半身が地上から垂直になる。
眼帯で隻眼にもかかわらず、その眼は誰よりも輝く赤みを帯びた瞳。さっきとは別人かと思う程に。

「いつもより長いね。」
「金はいらないみたいだけど、何かしらのお礼はするつもり。それじゃ、1週間後。」

その1週間アーテルはこの128番艦テミスに滞在することにした。






外宇宙の地球という星で発見されたエーテル。
幻創種なるものの出現から少し経ったときに、アークス界で大きな変換期を迎えることになる。
武器に使う素材が変更されたのだ。
今までとは違い、とにかく丈夫でフォトンの流動性が上回る素材が発見されて、一般のアークスにも浸透させて徐々にシフトさせる計画が打ち出された。
俗に言う“新生武器シフト計画”。

その計画に乗らないアークスもいた。
半分肩身で半分持ち主が分からない業物を探し続ける・使い続けると誓うアークス:アーテル。
一本はカタナに見えても柄でフォトンを用いて繋ぎ合わせ使う二本一対のダブルセイバー:双蓮華。
それでいて、剣を持ちつつ全属性のテクニックをも撃てるあまり見かけない体質ではあるものの、攻撃力と言う点では他と比べて大きく劣る部分もあり、大した影響力もなく日の当たるところにはいないような存在。

武器開発や進歩があると必然的に置いて行かれる開発がストップした旧式武器。
それに呼応するかのように敵の強さも上がっていき、戦闘も苛烈さを極める昨今。
アーテル以外にも旧式を使い続けるも、やはり強くなりすぎた敵に対しては武器の破損に直面して新生武器にしたり、或いは命を落とすアークスも…
閃機種が良い例である。閃機種と旧式の硬度はあまり変わらないレベルの個体がいたりもする。

そこでアーテルは旧式を使い続ける為に、強敵の戦闘は自身のフォトンを常に双蓮華に滞留させて“武器の保護”すると言う手法で破損させない工夫で立ち回っているのが現実である。


「流石に限界かもな~」
ジグに依頼し終わって双蓮華を預けた後、市街地中央にある中枢とも言える建物のエントランスで佇んでつい吐露が。
閃機種は初めて対峙した時はマザーシップ内。潜入したフォトナーの迎撃として出撃命令。
何もできなかったことを思い出し、全力で攻撃したら武器が破損するだろうと言う感覚を感じた瞬間に今の状態では勝てないと確信したことを不意に思い出す。
倒せないならテクニックでの牽制、或いは周りで危ないアークスの支援だけでもと思い徹し、立ち回りを切り替えて迎撃戦から撤退戦へ。
アーテルが含まれていた部隊の損害は軽微で済んだことは記憶に新しい。
表には出るものではなく、同じ班に属したアークスだけが知り得る見えない功績であった。


(今まで複数人ですることを一応は1人で対応して出来てきたけど、あまりに強すぎる存在は自分の対応が出来る枠を超えて一気に窮地になってしまう)
(あの武器を手放すことは出来ない。ずっとだ。“武器の保護”を使うといつも以上にフォトンを使うしな~)
(もっと鍛える必要があるのか…?)

アークスの中でも後継クラスではない複合クラスは表立つ力や功績がない故に「弱い」烙印が押されつつ、スポットライトが当たることは無い。それでも誰かが見た評価はさて置き、自分の為・今の自分が出来ることをやるだけ。コレが自分の適性で前線で誰かを守れることも出来る誇りだから。
「弱い」なりにもやれることはある。
“あの時”に死んでいった“あの人”に託された。そして実質的な持ち主や出所を知るまで“あの武器”を共にしようと誓ったあの日あの時からずっと。


「まあ、今は獲物もないし、テミスじゃ知り合いもいないし、1人でしっかり休むか~」
嗜好品である黒くて苦い汁を飲み終わった後にそう思い立ち上がる。







1週間後。

古びた路地を歩くアーテル。
あの“刀匠”がこんな路地でその路地に溶け込むような建物で工房を構えるのも少し見合ってもないとは思いつつ、でもジグさんはここが良いんだろうなぁーとか自己完結しつつ工房をへ歩を進める。

「来たぜ~」
「俺だ。アーテルだ。」

工房内を歩くとどうやら椅子で寝ている。
遅くまでやっていたのだろうか?
起こすのも悪いと思いつつ、周りに目をやると、
「白錫クラリッサⅢ…か。」
「確か守護輝士さんの武器だっけな?」
武器設計の知識は双蓮華を知る上で多少は身に付けたことはあって、資料を見ただけでも凄さが分かる。

「今のオラクルの技術でここまで出来るとはな…!」
改めてジグの偉大さを知ることになる。

「おお…来ておったか…」
目が覚めたようだ。
「今丁度ね。」

「出来上がったぞ!」
寝起きのテンションから一変。アーテルに見せようとするときの煌めきは若ささえも放出される。

「そのままの双蓮華だが…名前はそのままになるのう。」
「ああ…!そもそも双蓮華と言う名前も不確定なんだけどぁー」

その強化や調整された武器を手にする。
「うん。いつも通りだ。」

「当り前じゃ。誰が調整したと思っておる?」
「まだフォトンアーツ等を放ってみないと分からない部分もあるだろうし、違和感に気付いたらまた来ると良い」

「相変わらず通信はしないんですよね…?」

「ああ。話があるなら直接来るんだ。」

通信なんぼの世界なのにしないってことは、古典的以上に古典的。
それでも“らしさ”があって妙に納得してしまう。

「ああ、そうそう。お礼にこれを。」
「テミスではメセタで買えない酒を持ってきた。」

「おお~!コレは懐かしいのう。ジャンを思い出してきおったわ。元気にしておるかのう?」

「そう、その爺さんと旧知の仲だし酒の情報は聞いててね~。」
「話が長くなるからあんまり関わらないようにはしているけど、この酒を渡したことは話しに行くよ。」
「色んな星や船行き来してるからね。これぐらいのことはさせて欲しい。」

「どうじゃ?一緒に飲まんか?」

「寝起きに酒は良くないんじゃない?あと、俺はその酒は飲めない…」
「そんじゃ、もう行くわ!シップ移動便の時間がもうすぐだ。」

「そうか。その双蓮華は旧式としてワシが出来る最大限じゃ。それでも今の硬い部類の閃機種には敵わぬ。それをやりくりするのはお主次第じゃ。」

「ああ…!何とかやってみる。」
「強くも影響力もないアークスに、忙しいはずなのに、時間と技術を頂いて感謝してるよ。」
「そんじゃ、また。」

鞘を背に装備していつもの足取りと後ろ姿をジグは見て工房を出るのを確認。
即座に酒を開栓してそれを飲む。

「お主の強みを知る人が少ないだけじゃぞ。」

朝だというのに酒が妙に進み、美味しさが更に補正さるかのような笑みを浮かべるように飲むのであった。






帰るオラクルは4番艦。
途中ウォパルを通り過ぎるので、そこで試し撃ちをしようかと。
フォトンアーツやテクニックの空撃ちだ。
アークスシップ内では治安維持で強制的に使用禁止されているので、その為だ。

フォトンアーツなしでの素振り、双蓮華を握りつつテクニックの空撃ち、青白いフォトンを纏ったモーションアシストがあるフォトンアーツの空撃ち、“武器の保護”は確かに向上している。

「いつも通り…はそうだけど、何か僅かに違和感あるけど慣れれば大丈夫か。」
報告するまでもないかと。

4番艦帰船。






そうして数週間が経つ。

アーテルはいつも通りな地味な任務を1人でこなす。
常に戦いの最前線に立ち、最大の脅威となり得るエネミーを常に対峙する気高く強いアークスでもないのでいつも招集や大きな任務に関わることは無い。
逆に関わった場合は相当ヤバい事態なんだろうなと感じるほどに。

1つだけ他のアークスと違う部分は、「ソロライセンス」を持っていることだ。
ソロライセンスは基本的に2人以上のパーティを組んで臨む任務を1人で行ける許可証みたいなもの。
本来はバリバリに強いアークスが取得しており、1人で危険な状況になっても打開することのできることを求められる。
アーテルは腕っぷしは低いにしろ、持ち前の「近接武器を持ち全属性のテクニックを撃つ」ことが出来ることで1人に対する汎用性と戦闘の視野が広く即時的確な判断と行動が出来る項目の一点突破で取得できた経緯がある。
稀に出くわした壊滅的なパーティを持ち前の複合クラスを上手く使い、1人で救ったこともある。
アーテルの強みを知っている人は少数はいて、必要とあらば共に緊急任務へ行ったりと。少なからず少なくても絶大の信頼を寄せている者はいるのだ。

2人以上のパーティが義務づけられる任務は1人で赴くことが出来て、1任務単位で受けとる報酬も全取り出来るのが特典。
他のアークスから見れば経済力はある方だった。


いつも通りな地味な任務。
惑星に降下して探索任務を行うこと。
今回はアムドゥスキアの龍祭壇エリア。
2人以上のパーティでないと侵入できないエリアを1人で行く。
この惑星やエリアだけに限らず行方不明のアークスも数人確認されており、その捜索も入っている。

襲い掛かるエネミーはやや時間がかかるにせよ、フォトンアーツやテクニックを上手いこと使って極力省エネな立ち回り。蛮勇でもなく引き際はしっかり。
鉱石物や水質系、それらを採取して依頼主に渡したり稀に大きな発見があったりと。
地味なことでもを何も文句も言わず、やる分はやる。日々コツコツする任務の継続。それらで積みあけられた各所からの信頼は厚いものがあった。

「良し。メリッタさん、ここの座標での探索は終わったけど、他になかったっけ?」

「あ、はい!大丈夫だと思いますー。」
神経を張り詰めるであろう大規模な任務でイレギュラーがあるとややパニックになったりと、まだ未熟さがあるオペレータ:メリッタ。
このような任務の方が性に合っているかもしれない。

「ど、どうしましょう?そのまま帰えるならキャンプシップに通信しますよ?」

「んー、もう少し回ってからにするよ。」
「練習と言うかそんな感じで。」

「あ、分かりました。また何かあれば繋いじゃってください!」

通信を一旦切る。

やることが済んだら、すぐに戻らずにジグが現状旧式で施せる最大のクラフトでありオプションであったり。
体に馴染ませつつ、“武器の保護”をより強靭にする為に。
一般的に見れば“武器の保護”は使わない中で、独学で取得。
フォトンを使い続けては意識と神経をやや尖らせる必要があるが、フォトン吸収効率が良いアーテルは容易に出来るところまではなっている。

龍祭壇の各所にある立方体のオブジェクトは硬い。
龍族には悪いが、それを斬ろうとしたり当てたりの感触を確かめつつ精度を上げる。
肉体的なトレーニングでななく瞑想に近い。
意識は神経をやや尖らせるが、極力無意識に近い形に収めたい為に。




「さて、時間も時間だし、ここまでにして帰るかな~」
張っていた気を抜くと疲れているのが分かる疲労感。


通信をメリッタにつなごうとした時、遠くから近づくものがあった。
あまり見えない。

「んー?ファンジかな?久々に見たな。」
「そろそろ帰ろうとしたし、ここは撒いておくかー。あえて捕縛されるのもメリッタさんが座標を探す手間もあるし。」
とりあえず、走る。走るというよりテクニックを使って飛ぶの方が近い。

その間に通信をする。
「メリッタさん、多分ファンジに追いかけられてる!撒きたいから送る座標までキャンプシップをよこしてほしい!」
「え?ファンジですか?こちらではそのような反応はありませんが?」
「こっちの目視ではファンジに見える!モニターで送る!」
「いつもとは少し紫がかっているようにも見えるけど。」
ファンジと思しきものの追跡から撒こうとテクニックで飛びながら移動するアーテルとメリッタの通信。

「ダーカーのような、そうでないような…?」
「え?」
「あ、いえ、ファンジはダーカーと言う識別で反応を見ているんです。で、でも…コレは違いますね…」
「何かおかしいですよー?」

「・・・・・・。」
沈黙が流れた。
今までとは違う何か。
知らないこと分からないことは恐怖になり得る。

「あ、あの!私、上の方に見てもらいますね!」
「その必要はないかな~」
メリッタが言い終わる瞬間に遮るかのようにアーテルの返答。

「行き止まりだ。」
「この壁は向こうにも通じてないっぽいし、壊せそうにない!」
「よく見るファンジでもなさそうだけど捕まってみることにする」

「す、すみません…私が誘導していれば。」
「いや、追いかけるファンジ側なのに逆に誘導されたに使いかもしれない。」

「とりあえず通信は繋げたまま捕まりに行くから、そのあとは座標の特定をよろしく頼む。」
抜刀して柄と柄をフォトンで結合する。何が起こるか分からなくなったので、戦闘を考慮したのだろう。
「わぁーっ、気を付けてください!」

やや紫がかったファンジはアーテルの元へ辿り着き、取り囲んで消えた。

「………え?」
無意識に出たその一文字。
メリッタである。
囲んだであろうその瞬間、アーテルとの通信が切れのだから。

「もう一度コチラから…」
何の音もなく通信が切れたことは異常だと誰しもが分かる。
仮にファンジであってファンジでないモノで殺されたとしても何かしらの音や声が発せられるはずなのだから…
繋がらない。何度やっても繋がらない。メリッタは彼の名前しか口から発していない事態を周りのオペレータが気付く。









はい、前編です!!!!
本当は今年のうちに全部一気に書き上げたかったけど、かなり長くなるのと書く時間が書くことよりも優先する事項の連続とかの理由で…何かすみませんとしかw

後編は年明けですね。
続きが読みたいとあれば嬉しいですし、後編も途中まで書いている状態なのでそれなりに早いうちに投稿されると思います(*・ω・)ノ
楽しみな方は楽しみに~





さて、ついでにこの記事で言うのもなんですが今年最後の記事にするので、少し挨拶?でも。
2019年。
振り返ると上半期は全国を駆け回る感謝祭兼ABT予選2会場回るという、詰まりに詰まった半年。
感謝祭以降は持っている魔法戦士【Fi/Te】としての旧式武器のほとんどを更新。その中にも双蓮華をも新生にする決断と実行。

楽しむことは楽しみ、考え直すことはしっかりと向き合って実行に移す。故の力と自分と周りの人間を社会的に守る最終の境界線の突破。

PSO2史上、とても濃い1年だったと思われますな( ˘ω˘ )
Epも変わり目まぐるしい変化や時には停滞があったPSO2。

変わらず周りの理解等もあり、魔法戦士的に無事に年を越せそうでありがたき。
Fiの変わったサブクラスを使う方がいたりとで絶滅することもなく、いる人はいる。

来年もまた変わらぬスタイルを貫き、魔法戦士で天下をとったる!!!!

とまー、半分冗談と半分本気の発言は置いておいてここまでとします。




良いお年を(*・ω・)ノ