モロー博士の島(The Island of Dr. Moreau, 1896)
H.G.ウェルズ 著
H.Tsubota 訳
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前書き
1章
2章
3章
4章
5章
6章
7章
8章
9章
10章
11章
12章
13章
14章
15章
16章
17章
18章
19章
20章
21章
22章
あらすじ
海難事故によって遭難し漂流するエドワード・プレンディックは奇妙な船に救出される。 動物を満載したその船は名も無い小さな島に向かい、そこでプレンディックはモローという名の科学者と出会う。 モローはこの島である「実験」を行なっていたのだ。やがて島はカタストロフィーへと向かっていく。

訳者あとがき
「モロー博士の島」は1896年に発表されたH.G.ウェルズの2作目の科学ロマンス小説(ウェルズ自身の命名)である。 ウェルズはインペリアル・カレッジの前身にあたる師範学校で「ダーウィンのブルドッグ」の異名を持つヘンリー・ハックスリーの指導を受け、その作品にはダーウィニズムの影響が強く見られる(ダーウィンの「種の起源」が発表されたのは1859年)。

本作もその一例で人間と動物の境界の消失が大きなテーマになっている。ダーウィニズムによる「人間もいずれは理性を失い獣に変わる可能性がある」という主張に不安を感じる当時の人々の様子が想像できる。また倫理無き研究を行い、その結果自らを滅ぼす事になったモロー博士は未だに科学者のカリカチュアとして有効さを失っていないだろう。

ウェルズ自身は社会改良主義者だったらしい。そのため(当時の知識人としては珍しい事ではないが)社会主義や優生学に対しては支持の姿勢を取り、レーニンやスターリンとも親交があった。後にジョージ・オーウェルから「現代の世界を理解するにはあまりにまともすぎる」と評されている。

そんなウェルズだがその墓碑銘は "I told you so, you damned fools.(言わんこっちゃない、くそったれ)" だったと言う。

翻訳の元となった原書はProject Gutenberg から入手したものを使用している。校正の段階では中村融さんによる翻訳「モロー博士の島」(創元SF文庫)を参照させていただいた。

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