昔ほど国際情勢に関心を持たなくなってしまったが流石にアラムコのIPO(新規株式公開)は気になる。
不安定な今後の世界経済に大きな影響を与えることになりそうだからだ。
オイルマネーが20世紀後半から今世紀はじめまで大きな力を持った。核とともに大国のはざまで存在感を発揮した。しかし、巨万の富を持った中東の石油産出国の次のリーダーたちは温暖化や資源枯渇の問題で危機を感じている。国家のあり方、政治も経済も改革に動いているが、それがこのアラムコのIPOだ。思ったようには進んでいないが、なんとかムハンマド皇太子の面目は保たれた形のようだ。

コラム:アラムコIPO、サウジの石油依存強める皮肉 - ロイター

公開価格が仮条件レンジの上限に決まり、時価総額は約1兆7000億ドルとなった。ムハンマド皇太子は、政府系ファンドのパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)へ回せる資金が幾分増えた形だ。このPIFを通じて、サウジは石油に依存する経済構造の改革を望んでいる。IPOをともかくも実現したことで、企業価値2兆ドルで上場する計画を断念し、売り出し株を当初の5%から1.5%に引き下げたムハンマド氏としても、多少は面目を取り戻した形だ。

外国人に売却されたのは結局ごく一部で、隣国のクウェート、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ首長国の政府系ファンドなどが引き受け手となった公算が大きい。


このコラムの最後は極めて現実的な言葉で終わっている。そうならないことを願いたい。
国民の資産が瞬時に価格が揺れ動く株式に投資された以上、サウジは金融市場全般の健全性を改善するよりも、最大限の石油生産を確保することに力を注ぐかもしれない。その場合、アラムコのIPOは脱化石燃料に向けて前進するどころか、むしろ化石燃料依存を強めてしまう。


米中貿易交渉とともにしばらくは目が離せない。

#アラムコIPO
#米中貿易交渉
という2つのカテゴリをたててみる。