2006年07月22日
2006年07月08日
2006年07月01日
DEFILED企画@大久保HOT SHOT
2.INFECTED MALIGNITY
3.BUTCHER ABC
4.DISCONFORMITY
5.WOUNDEEP
6.DEFILED
7.324
324がかっこ良過ぎ
2006年06月17日
2006年05月27日
KOYAANISQATSI Echoes@新宿LOFT
スラスラのレコ発は終了した後、ダッシュで素早く新宿LOFTへ移動するも、ライブが始まったのは到着してから30分くらい後だったんで、特に急ぐ必要も無かったですな。
お客さんは、大満員だったスラスラのレコ発に比べるとやや少なめな感じ。まぁ深夜なんでこんなもんだろう。周りをよく見ると、俺と同じようにスラスラのレコ発からハシゴしてきている人もチラホラ。
1.MERZBOW
というわけで、一番手はジャパノイズの帝王MERZBOW。久々に観たが、以前のような2台のラップトップのみで音を出すスタイルではなく、ラップトップに加えてアナログシンセ(多分)や自作ノイズ発生器などを使用したスタイルになっていた。デジタルとアナログの融合を狙っているのだろうか?このスタイルに以降してからまだ期間が浅いのだろうか、なんだかライブの内容は散漫な気がした。しかしながら、このスタイルで今後どんなサウンドへ進化していくのか気になるところではある。
2.VERMILION SANDS
2番手には早くも企画主である彼らが登場。以前のようなレゲエ色は減退し、ジャーマンロックを感じさせるような反復が続くダブ・ロックへと変化していた。なんとなく初期CANを思い起こさせるような。初めて観た時程のインパクトは無かったが、今回も彼らにしか出せない濃ゆ〜い音を出しておりました。しかしながら、前回のワンマンに比べると持ち時間が短くて物足りない!
3.ECD+イリシット・ツボイ
3番手はこの人達。ライブの評判は凄く良いし、音源も結構気に入っているにも関わらず、なかなか彼らのライブが観れないでいたが、この度ようやく観ることが出来た。いやはや、評判に違わず素晴らしいライブだった!「ヒップホップ」というジャンルの原点と可能性を同時に見せ付けられた気がする。尖鋭性とエンターテイメント性を見事に両立させていて感心。
4.RISE FROM THE DEAD
この時点で既に3時過ぎ。眠いよー。周りには睡魔との闘いに負けていく人々の姿も・・・。そんなわけで、もはやあまりマトモに観ることは出来なかったんだが、なんとか自分を奮い立たせて最前へ。2人組での打ち込みブレイクコアに時々ハードコア的な曲展開があったり、みたいな感じ。絶叫するNAOTO氏はかっこよかった。
というわけで、この日はスラスラのレコ発とハシゴして2つのライブを観に行ったわけだが、それぞれに違った「濃さ」があってどちらも退屈することなく楽しめたと思う。
でも、やっぱオールナイトはキツいなぁ〜。
SLIGHT SLAPPERSレコ発ライブ@新大久保EARTHDOM
仕事で長期放置してました。最近は学生時代のように時間が沢山あるわけではないので、なかなかブログに時間が割けない!
そんな事はとりあえず置いておいて、スラスラのレコ発。メチャクチャ人入ってて、始まる前からかなりワクワク。
1.NOISE A GO GO GBN
1番手はこの人達。このバンド名を名乗りだしてから観るのは初めてだったが、別にGORE BEYOND NECROPSY時代と変わらないロックンロール・グラインドだった。1番手ということもあってか、あんまり盛り上がらず。
2.THE SPROUTS
2番手は神戸のショートカットファストコアバンドTHE SPROUTS。観るのは2年前のEWFBF以来か。なんとなく、以前観た時のようなキレが無かった気が。
3.MELT-BANANA
この辺りから盛り上がりがヤバいことに!一気に前に大量の人が押し寄せ、モッシュ発生!物凄い大盛り上がりだった。それにしてもAGATA氏(Gu)の独特のギタープレイは凄いな。
4.COMPLETED EXPOSITION
4番手は大阪のBa×2、Dr×1のMAN IS THE BASTARD編成のPOWER VIOLENCEバンドであるこの人達。ド迫力の暴力的POWER VIOLENCEでめちゃくちゃカッコイイ!ボーカルが小さめなのがやや残念ではあった。
5.STRUGGLE FOR PRIDE
avexから話題の新作が出たばかりのストラグル。この日は彼ら目当てと思われる客が多く、暴動のような凄まじい盛り上がりを見せていた。それにしても音がデカい!
6.SENSELESS APOCALYPSE
トリ前はこの人達。凄まじい盛り上がりを見せたストラグルの後であったにも関わらず、こちらもメチャクチャ盛り上がっていた。前回観た時はツインギターの片割れが抜けた直後で、しかもギターのトラブルも頻繁に起きていたりしてかなり悲惨なライブだったが、この日のライブは凄く良かった。ギターが1本になったせいか、以前よりもスピード感があってパンクっぽくなった気がする。
7.SLIGHT SLAPPERS
で、本日の主役。スラスラの登場!最初から最後まで盛り上がりっぱなし!俺もバカみたいに暴れてたんで、ほとんどライブ中の記憶が無い。とにかく、楽しくて凄い盛り上がってて凄い良いライブだったのは間違い無い。
というわけで、お客さんが沢山入ってて、どのバンドも凄く良い演奏をして、それに応えるかのようにお客さんがメチャクチャ盛り上がって、という感じの素晴らしいライブだったと思う。
そして、このライブの後、次なるライブの為に新宿LOFTへ・・・。
2006年05月03日
SUPER DUB vol.2@恵比寿LIQUID ROOM
先日に続いて再びダブのイベント。
この日は同じ恵比寿のガーデンプレイスの方で、スカ・レゲエ系の豪華なイベントがやっていたので、お客さんはやや少なめかな。
1.LIKKLE MAI innabandstylee
元DRY&HEAVYのボーカリストLIKKLE MAIのソロ。「innabandstylee」ということで、完全フルバンド体制でのライブ。ソロアルバム『ROOTS CANDY』ではダブ・レゲエに留まらない幅広さを見せていたけど、このライブでは楽曲をかなりライブ用にアレンジしてダブ・レゲエ色の強い演奏を聴かせていた。野外で聴きたくなる様な開放感のあるサウンドで気持ちいい感じ。MCで「夏フェスに出る」みたいな事を言っていたが、何に出るんだろう。
2.こだま和文
2番手は日本ダブ界の大御所こだま和文氏。ターンテーブルとトランペットのみの簡素なセットによる演奏。アブストラクトなトラックの上でこだま氏のトランペットが鳴り響く、躍らせるというよりも聴かせるサウンド。「あっち(ガーデンプレイス)で凄いのやってるのにこんな所におるなんて、君らおかしなやっちゃなぁ。ありがとう。」というMCが印象的だった。
3.LOVE GROCER
で、トリはUKのダブユニットLOVE GROCER。サックス×2、トランペット、トロンボーン、DJ、MCという変わった編成。試聴した限りでは、「ホーンセクションをフィーチャーした哀愁溢れるダブ」という感じだったが、ライブではかなりハイテンションで躍らせるダブサウンドを披露。MCの人がとにかく動き回り、客を煽る!この人面白すぎ!電気グルーヴのピエール瀧を彷彿させるな。途中、ターンテーブルに何度かトラブルが起きてたが、この人の機転の利いたMCがかなり場を救ってた気がする。理想的なフロントマンかも。
というわけで、人はちょっと少なめだったけど、なかなか楽しかったです。お目当てのLIKKLE MAIが観れたのが良かったな。あと、途中のMOODMANのDJの時、低音が凄まじくてビビった!あんな凄い低音は初めて聴いたわ。地面揺れてたし。
そうそう、前回のIRATION STEPPASと今回のコレを観に行って思ったが、どうも俺はDJって苦手みたい。やっぱり生演奏が好きだ。LIKKLE MAIを観て実感した。
2006年04月30日
IRATION STEPPAS JAPAN TOUR 2006@代官山UNIT
UKからNEW ROOTS系の有名所IRATION STEPPASが来日!ということで、「あんまりよく知らないけど何か凄そう」みたいなノリで観に行ってみた。
オープン時刻は17時だが、着いたのは18時頃。でも人はまばら。で、ここから21時半までずっとDJタイム。3人のDJがひたすらダブをかけまくる。なかなか楽しめたが、ちょっと長過ぎでは?という感じも。
1.REBEL FAMILIA
で、21時半を過ぎた辺りで、ようやくフロントアクトのREBEL FAMILIAが登場!2人組のダブユニットで、結構いい評判を聞いていたので楽しみにしていた人達。ベースとミックス&プログラミングによる、凄まじくヘヴィーで激しいダブサウンドで、かなりの強烈なインパクトだった。ベースの唸るような低音と、時にブレイクコアばりに暴走するビートは、かなりハードコア好きにもウケそうな感じ。
2.IRATION STEPPAS
22時半を過ぎたところで、やっとトリであるIRATION STEPPASが登場。Mark Irationがターンテーブルを操り、マイクで客を煽る!Dennis Rooticalはデジカメで客を撮影!・・・ってベースはどこへ?と、そんなことはさておき、気持ちよい感じの楽曲を次から次へとかけつつ、懸命に客を煽るMarkのエンターテイナーぶりが面白かった。23時を過ぎたところでまだ終わる気配が無いので、ここで途中退出。mixiで読んだ誰かの日記によると、どうやらライブは24時半まで続いたとか。
というわけで、飽きるほどダブを堪能できたのは良かったんだが、ちょっとこのタイムテーブルはどうなの?って感じ。翌日は平日なのに、24時過ぎまでのライブはキツいでしょ。終盤はフロアにお客さんがほとんど居なかったらしいし。
2006年04月29日
TOKYO-DEATHFEST 2006@渋谷CYCLONE
TDFに行ってきました。
起きるの遅かったり、ユニオンで中古盤漁ったりしてから入場。既に3バンドが終わっていて、Putrid Pileが演奏中だった。
客入りは正直微妙なところ。この手のイベントにしてはチケ代がやや高めなのと、去年のDISGORGE(US)みたいな大物バンドが出演していないのが原因か。とは言っても、INTERNAL SUFFERINGもデスメタル界ではかなりの大物だと思うが・・・。知名度の問題っすかね。
お客さんは外人が多くて、曲間では英語の野次が飛び交う、賑やかというか騒がしい感じだった。
4.Putrid Pile
というわけで、俺が会場に入った時に演奏してたのがこのバンド。バンドっていうか、1人しかいない。ギターとボーカル以外は全部打ち込みの1人デスメタルバンド。なんかウケる。
5.DISCONFORMITY
お次はこの人達。観るのはなんと約3年振り!3年の間にメチャクチャ成長してかっこよくなった。盛んにライブ活動を行い、CDもリリースし、雑誌にも載ったりで知名度もアップ。大人気で大盛り上がりのステージでした。ってか、早くも貫禄が。これからの日本のデスメタル界を背負っていけそうな予感。
6.Viral Load
休憩を挟んでこの人達。なんか調子悪そうで、MCでボーカルの人が謝りまくってた。ちょっとイマイチだったかなぁ。
7.Infected Malignity
日本の若手デスメタルバンド。演奏が激ウマ。特にドラムが凄い。若いのにこんなに上手くて将来的にどうなっちゃうんでしょうか。末恐ろしいですな。今後に期待だ。
8.DISAVOWED
トリ前はオランダのこの人達。この人達も演奏激ウマでした。とにかく演奏が安定していて凄い。楽曲もかっこいいし、申し分無い。時間の都合で尻切れトンボ気味にライブが終わってしまったのが残念。
9.INTERNAL SUFFERING
本日の大トリ。コロンビアの暴走ブルータル・デスメタル・バンド。他のバンドと比べると演奏のカッチリ感はやや希薄で(それでも演奏は上手かったけど)、ブルータリティーを前面に押し出した凶暴かつ獰猛なライブで会場を圧倒。正にバケモノ。特にボーカルのディープなデス声は凄い。なんとなくNAPALM DEATHのバーニーを彷彿とさせた。やっぱ世界トップクラスのデスメタルバンドは違いますな。
正直なところ、全体的に盛り上がりに欠けるところもあったけど、久々に濃いデスメタルのライブが堪能できたんで、まぁ満足。
2006年03月26日
DECONTROL DRIVE@新大久保EARTHDOM→fangsanalsatan extra@下北沢SHELTER
この日は観たいライブがカブっていたので、思い切ってハシゴしてみた。なんとか上手い具合に目当てのバンドが観れたんで、ハシゴ成功かと。しかし、ハシゴって面倒で疲れますな。
1.MORTALIZED
まずは、新大久保EARTHDOMでのライブから。一番手からいきなりこのバンド。恐らく多くの客がこのバンド目当てだったと思うのだが、何故にこの時間?と思ったら、メンバーさんの仕事の都合だとか。仕事では仕方が無い。観るのは2003年の夏の小岩DEATH FEST以来かな。相変わらずのハイパー・テクニカルなサタニック・グラインドで観客を秒殺!演奏上手い!バスドラの音がちょっと変だったのが残念なところ。それと、やはりこの出順のせいかイマイチ盛り上がり切らなかった気がする。次回来る時は是非トリで!
2.DIE YOU BASTARD!
2番手はこの人達。観るのは1年ぶりくらいか。相変わらずブラストがメチャクチャ速い!演奏も安定しているし、安心して観れるバンドだなと。演奏もMCも良かったと思うが、客の盛り上がりはイマイチだったのが残念。
3.boris
ここでEARTHDOMから下北沢SHELTERに移動。ちょうど前のバンドが終わり、borisがセッティングしているナイスタイミング。ワンマンの時ほどでは無いが、なかなか結構な客入り。で、今回のライブは公式には初のboris(※このバンドは表記が小文字か大文字かで音楽性が違う)でのライブということで、普段BORISで演奏しているようなロックな楽曲は一切演奏せず、ドローンやアンビエントテイストを含んだ実験的な楽曲を演奏。BORISの時以上に凄まじい轟音で演奏され、完全に彼らの世界に引き込まれた。特にラストに演奏された『flood』は圧巻!1時間半で4〜5曲ほどの演奏だったが、個人的には去年の12月に行われたワンマン以上に素晴らしい内容だったと思う。これからも定期的にborisでのライブも行ってもらいたい。
というわけで、borisのライブが素晴らしく、ハシゴした甲斐のあるライブだった。でも、もうよっぽどの時じゃない限りはハシゴはしないと思う。疲れるし、何よりもお金がかかる・・・。
2006年03月12日
ARTIMUS PYLE JAPAN TOUR 2006@新宿ANTIKNOCK
沖縄帰りのトロピカルな気分から抜け出すべく、思いっきりハードコアなライブへ行ってきた。
会場は去年の10月以来となる新宿ANTIKNOCK。やや遅れ気味に到着したが、そこは時間押しが当たり前のアンチ、当然の事ながらオープン予定時刻を20分以上過ぎてもオープンしていない。しかしながら、会場前には結構な行列が。
1.CROW
まず1番手はCROW。音源は持っているが、ライブを観るのは初めて。音源を聴く限りでは、日本語ボーカルが印象的なメタルクラストという感じだが、今回のライブではボーカルの声が枯れ気味で、音源に比べるとちょっと微妙な印象。調子が悪かったのかな?バックの演奏はさすが兵揃いだけあって良かった。特に辰嶋さんのドラムは良い。
2.屍
2番手は屍。最初の1〜2曲目まではなんだか調子の悪そうな(特にドラム)演奏だったが、3曲目あたりで一気に良くなり、そのまま最後まで素晴らしい演奏。お客さんもバンドの熱演に応えるかのようにヒートアップ!このバンドはドンドン「濃く」なっていく気がするな。上手くやればENVYぐらい人気出るんじゃないかって気がしなくも無い。
3.AGE
3番手は新潟のAGE。ライブは初見。ロックンロールテイストを含んだがメタルクラストだが、とにかくメチャクチャかっこよかった!ギターのリフがいちいちかっこいいし、ボーカルも楽器隊に負けない強烈な声。お客さんも盛り上がりまくりで、客席で観てたARTIMUS PYLEのベースの人も思わずダイブ!
4.GAUZE
トリ前は問答無用説明不要のGAUZE。この人達はダメなはずが無い。何度観ても凄過ぎる。日本の宝ですな。しかしながら、なんだか今回のライブはちょっと長めで、終盤お客さんがちょっとヘタってたような気もするな。盛り上がり具合はハンパなかったが。
5.ARTIMUS PYLE
そしてトリはアメリカのARTIMUS PYLE。音楽性はHis Hero Is Goneなんかに近い感じだが、時折挿入されるスローパートにはGRIEFとかのスラッジ・コア的なものを感じさせる。GAUZEの後という事で、最初はお客さんも静観という感じだったが、彼らの熱い演奏に突き動かされたのか後半は暴れる人も増えてなかなかの盛り上がりに。あんまり有名なバンドじゃないんでそれ程期待していなかったんだが、予想以上に良いバンドだったんで得した気分。しかし、この音楽性はストレートなHCのファンよりも、スラッジやカオティックな音楽が好きな人の方に受けそうな感じなんで、そういうタイプのバンドとも共演する機会があれば良かったのにとちょっと思った。
というわけで、個人的には新潟のAGEを観れたことがこの日の収穫。また東京に来たら観に行こう。しかし、地方にはまだまだ凄いバンドがいるもんですな。侮れんね。
2006年03月05日
INDEPENDENCE-D [SHOCKROCK DAY]@新木場STUDIO COAST
更新が遅れまくりまして大変申し訳ない。実は私、このI-D3日目の翌日から5泊6日の沖縄一人旅に出ていたので、全くレポが更新できなかったのだ。
というわけで、もう1週間も経ってしまったが、今回はINDEPENDENCE-D [SHOCKROCK DAY]のライブレポートを。
複数のステージでバンドが演奏するフェス形式のイベントということで、今回はレポートの形式もいつもと違う体験記っぽい感じにしてみる。
まず、会場のSTUDIO COASTの最寄り駅である新木場駅に到着すると、既に大量のV系ファンと思われる女の子達(以降、『バンギャ』と表記)がズラリと。この時点で既に去年よりも明らかにバンギャの数が多いことがわかる。
で、会場に到着。予想通り客層のほとんど(7〜8割)がバンギャ。普通の格好をしてる一般人の方が少ないような状況。かなりの気まずさ。
ところで、ここで今回の4つのステージについて説明しておく。今回はメインのホールにステージが2つ、バーカウンター横の小部屋にライブハウス規模のステージが1つ、会場入り口付近に野外のステージが1つ、という具合に全4つのステージが設置されている。会場の広さの序列は『メインホールのメイン=メインホールのサブ>野外>小部屋』という感じ。どのステージも音質はなかなか。他に比べると野外ステージの音質はやや劣るが、それでも野外にしては良い方かと。で、メインホールに出演するバンドはほとんどV系。メタル系やその他は小部屋と野外に隔離される形に。
ではライブレポートに戻ろう。ロッカーに荷物を入れたりしているうちに、メインホールのメインステージでトップバッターの蜉蝣のライブがスタート。しかし、会場を熱狂的なファンが完全に埋め尽くしており、部外者は近寄れない雰囲気。しかもステージもロクに見ることが出来ないので、仕方なく外に出て、同行していた友達としばし歓談。
その後、フロアから大量の蜉蝣ファンが出てきたので、再びメインホールへ。サブステージでノルウェーのSILVERというバンドを観る。MOTLEY CRUEなんかを彷彿とさせるグラマラスなルックスのロックンロールバンド。ノルウェーではかなり人気があるらしく、ライブもなかなか魅せる感じ。でも、この手のバンドとしてはもうちょっと華が欲しいのが正直なところ。
で、今度はメインのステージでBORIS。次にメインステージに出演するkannivalismというV系バンドのファンがステージ前を占める中、『あくまのうた』でヘヴィーに始まり、黙々とヘヴィーロックスタイルの楽曲を演奏。途中までかなりいい感じの演奏だったが、『KOROSU』で一瞬演奏が止まりかけるようなミス。こういうミスはテンション落ちるからやめてくれー。
次は野外ステージにてEDGE OF SPIRIT。つい先日までEXTREME THE DOJOのオープニングアクトで東名阪を周っていただけあり、かなりテンションの高いいい演奏。ガラの悪いMCでガラの悪い客が盛り上がる、今イベントで最もガラの悪いライブ!それにしてもこの人達、ここ最近はARCH ENEMYだとかの来日バンドの前座を積極的に務め、メキメキと実力が上昇している。時流もメタルコアに向いてきた事で、今が飛躍のチャンス。頑張ってほしい。ってか、こういう人達をメインステージで演奏させろよ。
メインホールに戻ってみると、ちょうどkannivalismのライブが始まったところ。しかし、またしても熱狂的なファンが溢れんばかりに会場を埋め尽くしているので退散。因みに、この後このバンドがステージで問題を起こし、タイムテーブルに遅れが生じたらしい。困ったことだ。
再び野外ステージへ。ANARIONというバンドが演奏中。なんだかモサい感じのメタル。ボーカルがハイトーン。ドラマーがやけに細身。ピンと来ないけど、一応終わりまで観る。
そのまま野外ステージ。今度はINTO THE MOATという、アメリカの若手カオティック・ハードコアバンド。複雑な曲構成を難なくこなす驚異の演奏力!これは凄い。楽曲は複雑ながらも、ところどころでメタルコア的なモッシュパートがあるので結構ノリ易い。まぁ、THE DILLINGER ESCAPE PLANのフォロワーと言ってしまえばそれまでなんだけど、ライブは良かった。
更に野外ステージ。デンマークのデスラッシュバンドHATESPHEREが演奏。ステージ前には今までで一番多くのお客さんが集結。数日前に行われたライブは「同時期に来日していたTHE HAUNTEDよりも良いライブだった」と言われる程の好評判だったので期待していたが、期待通りかなりかっこよかった。特に長身のボーカルが繰り出すステージングが良かった。盛り上がりまくってメンバーも終始嬉しそう。
HATESPHEREのライブ中にちょっと小部屋のステージへ。静岡のダーティー・ロックンロールバンドSTUPID BABIES GO MADのライブが終盤に差し掛かっていた。ちょっとしか観れなかったけど、かなりかっこよかった。あんまりお客さんが入ってなくて残念。最後はギターを思いっきりぶっ壊してた。
メインホールのサブステージでPULLING TEETHが演奏しているのと、野外ステージでUNITEDが演奏しているのをちょこっと確認した後、再び小部屋のステージに戻って名古屋のETERNAL ELYSIUMを観る。やっぱりお客は全然入っていないが、渋〜い演奏を聴かせていて良かった。しかし、持ち時間20分は短い。
外で軽く飯を食ってBALZACをチラっと観た後、サブステージでCHURCH OF MISERYを観る。BALZACとムックという人気バンドに挟まれたせいもあって、フロアにいる客のほとんどがムック待ちの女の子達という状況の中での演奏。しかし、彼らは黙々といつも通り(いつも以上かも)のヘヴィーでドゥーミーな演奏を爆音で叩きつけ、ムック待ちの女の子達をキョトンとさせていた。持ち時間のせいで2曲しか演奏しなかったが、個人的にはこの日のベストアクト。それにしても、意外とデカいステージが似合うバンドなんだなと思った。
その後、去年も観たムックを観ようと思ったが、会場がほとんど彼らのワンマンライブ状態のような雰囲気になっていたので、気まずくなってフロアを出る。来た客のほとんどがムック目当てなのかと思わせるようなフロアの混雑ぶり。う〜む。
小部屋のステージでドイツのメタルコア系のバンドDEADLOCKを観る。メタルコアなんだかミリタントなんだかイマイチはっきりしないような音楽性で、あんまりピンと来なかった。
で、メインステージにて今イベントのトリ、フィンランドのTHE RASMUS。しかしフロアは閑散とした状況。先ほどまで会場を埋め尽くしていた女の子達はどこへ行ったのやら。ライブは正にプロのステージといった感じで素晴らしかっただけに、ステージ前の状況が非常に残念。でもそんな状況でも手を抜くことなく演奏したTHE RASMUSは偉い。ってか、去年のLOUDNESSの時もこんな状況だったなぁ。
今回は去年に比べて文句が。
それはV系のバンドに関して。まず出し過ぎ。イベントの規模とバンドの集客力を考えてほしい。今回出てたV系のバンドだけで、ZEPPくらいは埋められちゃうじゃん。しかもムックに至っては武道館でやるバンドですよ。そりゃ、客層の7〜8割はバンギャになるわ。やっぱり人気とイベントの規模を考えると、ムック辺りの人気バンドを出すのはちょっと限界だろう。出すにしても、出演発表を遅らせるとかしないと。
あと、いくら『SHOCK ROCK』って言ってV系を出すにしても、ある程度バンドの音楽性は考慮してほしい。他のバンドの音楽性を考慮すれば、ある程度はヘヴィーな音楽性のバンドを呼ぶべきだと思う。だからムックとかメリーとかならヘヴィーだからいいんだけど、kannivalismとかはちょっと違うんじゃないかなと。出すなら陰陽座とかD'espairsRayとか12012とか、そういうタイプのバンドの方が、非バンギャな人だって入り易いだろうし。
良い点としては、会場の環境面、っていうかフード関連の充実。去年は酷かったけど、今年は凄く良かった。
というわけで、なんだかんだ言いつつも、結構このイベントには期待しているんで、もし来年も開催するなら主催者の方々は頑張ってください。
2006年02月25日
HOUSE OF LIQUID@恵比寿LIQUID ROOM
2日連続LIQUID ROOMでライブ鑑賞。
この日はメインにイギリスからTHE BAYSというバンドが出演。このTHE BAYSというバンドは、ベース+ドラム+キーボード+サンプルの4人から成る、人力テクノ系のバンドだが、彼らは「音源を一切リリースしない」、「楽曲は全て即興演奏のみ」、という特異な信条を掲げて活動している。つまりライブだけしかしないバンドというわけだが、その実力によって彼らの名は世界中に知れ渡っており、数々の世界的大型フェスに出演し、ハービー・ハンコックなどの大物ミュージシャンなどとの共演も果たしている。
1.FLYING RHYTHMS
まず最初にFLYING RHYTHMSが出演。初期の頃の音源と比べると、最近の彼らのライブは「躍らせる」というよりも「陶酔させる」方向にシフトしているように感じる。この日のライブも、ノリやすいビートは少なめで、より過激なダブ加工によるドープな音空間の創出に主体が置かれているように思えた。
2.BUFFALO DAUGHTER
2番手にはBUFFALO DAUGHTER。もう結構ベテランだと思うが、観るのは初めて。ギターとドラムの生楽器によるバンドサウンドと、2台のシンセが創るデジタルサウンドを融合させた特異な感じのサウンドだった。しかし、なんだかライブの進行がダラダラしているように思えたが、いつもあんな感じなんだろうか。
3.THE BAYS feat Richard Barbieri + DJ KRUSH
いよいよメインの大トリ登場。今回はTHE BAYSのパーマメントなメンバー4人に加えて、元JAPANで現PORCUPINE TREEのRichard Barbieri(syn)と、日本が世界に誇るDJ KRUSH(dj)の2人がゲスト参加した6人編成。
「6人編成で即興演奏?ホントにできんのかよ?」と一瞬思ったが、そこはベテラン集団、見事にまとまった演奏を披露。急遽参加が決まったと思われるDJ KRUSHも、随所でかっこいいスクラッチをキメていた。
冒頭で彼らのことを「人力テクノ系のバンド」と記したが、実際には(彼ら自身もインタビューで言っている通り)「DJをバンド編成で実演するバンド」だと思った。彼らの演奏は、DJが様々なジャンルのレコードをかけて観客を踊らせる様子と似ているのだ。
基本的にはハウス的なサウンドが主体の演奏で、同じテンポが続くためにややダレ気味な部分もあったものの、途中で民族調のリズムやドラムンベース風の演奏(ドラム凄っ!)を繰り出すなどして、観客を大いに沸かせていた。1時間弱ノンストップの演奏で、ライブ終了後は物凄い歓声が起こり、10分間程アンコールを叫ぶ声が会場に鳴り響いたが、結局アンコールはなかった。
全体的に素晴らしい演奏ではあったが、文句が全く無いわけでもない。ゲスト参加したDJ KRUSHだが、スクラッチ以外ではあまり何をやっているのかわからなかった。せめてヒップホップ風のリズムなどを持ってきて、彼のプレイが活きる展開を作ってくれればよかったと思う。あと、Richard Barbieri(syn)もイマイチ何をやってるのかわからなかった。そもそも、即興演奏でウワモノの音を作るメンバーが4人(syn+key+sample+dj)もいるのはちょっと多過ぎのような気も。そこらへん、もう少し工夫してくれたらもっと良かったと思う。
というわけで、THE BAYSの素晴らしい演奏が観れて大変満足。
あとは、Richard Barbieriが次はPORCUPINE TREEで来日してくれることを祈りたい。
因みに、この日のライブは多くのミュージシャンや音楽関係者から注目されていたようで、「有名ミュージシャンを見かけた!」との声もチラホラ。俺は見かけなかったんだけど。
2006年02月24日
Endless Summer Jam Special vol.2@恵比寿LIQUID ROOM
久々にNATSUMENのライブを観に行ってきた。
以前にNATSUMENのライブを観たのは約2年前の渋谷NESTで、まだ彼らが音源も出していなかった頃。確か、前身バンドのBOAT時代からのファンである間接的な知り合いのオススメで観に行ったのだ。
それから2年の間に彼らは2枚の音源をリリースし、大規模な夏フェスにも出演するなどの活躍を経て、現在では邦楽ファンの間ではかなり有名なバンドになったわけである。
今回、2年ぶりに観に行ってみようと思ったのは、先日ディスクユニオンで彼らの新作がかかっているのを聴いて、かなりかっこいいと思ったから。
1.ナスノミツル+勝井祐二+中村達也
オープニング・アクトは、NATSUMENと縁のあるベテラン・ミュージシャン3人による即興演奏。
序盤は勝井氏のサイケデリックなバイオリンが乱れ舞う、やや緩やかな展開。ダブ風な時などもあったり。演奏が進むにつれ、次第にロックっぽい力強い演奏になっていく。勝井氏のMCを挟んだ後半では、かなりまとまったパワフルな演奏に。終盤、勝井氏のバイオリンに合わせて中村達也の力強いロールが入ってくるところがかなりかっこよかった。
2.NATSUMEN
そしてメインのNATSUMEN。今回は正式ドラマーが怪我をしているため、サポートとしてもう1人ドラマーが入ったツインドラム体制。バンドは9人編成の大所帯に。
変拍子を多用した変態プログレ的な演奏だが、3人の管楽器隊が絡むので、やや渋さ知らズオーケストラにも近い雰囲気を感じた。会場であるLIQUID ROOMの音質のせいか、どうにも9人が一斉に音を出すと音の塊のようになってしまって、メロディーラインが聴き取れない部分が多く、ちょっと微妙な演奏だったと思う。
というわけで、個人的にはメインのNATSUMENよりもオープニング・アクトの方が良かったかなという印象。大所帯のバンドは難しい。
NATSUMENは5月のROVO@野音にも出演する予定なので、その時に期待したい。その時にはドラマーの怪我も治ってるだろうし。
2006年02月18日
EXILE on O STREET@新大久保EARTHDOM
新大久保に新しく出来たライブハウス『EARTHDOM』のオープニングイベントに行ってきた。チケット代はなんと1000円!
このEARTHDOMは、去年の今ぐらいまで西新宿の小滝橋通り付近に存在していた新宿D.O.Mというライブハウスが諸事情で立ち退かなければならなくなってしまったために、場所を移動して復活したものだ。
場所は表通りの目立つ所にあり、駅からも近いため、かなり良い立地だと言える。建物内は非常に広く、東京都内のアンダーグラウンドなバンドをサポートするライブハウスとしてはかなり大きい方に入るだろう。
フロアの形は初台WALLに似た縦長の造りだが、ステージはやや低めで、フロア後方に段差があるわけではないので、客が大入りの時はバンドを後ろから観るのは困難かもしれない。
ハコの音は非常に良い。高円寺20000Vに近い爆音と音圧でありながらも、なかなかクリアな音質であり、ハードコアな音楽を聴くには最適な環境だと思う。
今回は出演バンドが9バンドと多いので、レポは短めで。
1.NO VALUE
1番手は女性ボーカルを擁するファストコアバンドNO VALUE。ライブを観るたびにドラマーの激烈ぶりに目が行くが、最近は他のメンバーの演奏のキレも増してきているように思える。ボーカルの女の子がセクシーで可愛い。
2.CHARM
2番手は日本脳炎のボーカルを擁するCHARM。初見。対バンなどから勝手にストレートなファストコアバンドかと思っていたが、実際には、アップライトのベースを使用し、U.G MANにも通じる変則的なハードコアを演奏する、ちょっと風変わりなバンドだった。
3.FUCK ON THE BEACH
説明不要のFUCK ON THE BAECH!ハイテンションの演奏!しかし今回はベースにトラブルが発生し、ライブが長時間中断するなどのハプニングに見舞われる。その代わり、つよっしー(Vo,Gu)による大日本プロレスについてのMCが聴けたり。
4.NO THINK
メンバーが何人か抜け、しばらく活動していなかったNO THINKだが、最近になってメンバーチェンジを経て復活!ツインボーカルによるファストでグラインドなライブは相変わらず。しかし新加入(?)のドラマーがヤバい!ブラストが速いぞ!
5.FREAKS
久々に観るFREAKS。いい感じの演奏でなかなかの盛り上がり。こうして他のファストバンドと比べると、結構ロックっぽいんだなぁと感じたり。ここのボーカルさんの派手なステージアクションが好きだ。
6.EXCLAIM
大人気!大盛り上がりでした。しかし、相変わらず曲が速過ぎて、音源聴いてないと何やってんだかよくわからない。気が付けばメンバー4人中3人が金髪に。
7.FORESIGHT
そろそろ終盤。客も疲れたか、盛り上がりは今ひとつ。個人的にはここのドラマーさんは結構好きだ。この人が入ってからグッとかっこよくなった気がする。
8.SENSELESS APOCALYPSE
トリ前は静岡から駆けつけたグラインドコアバンドSENSELESS APOCALYPSE。結構東京には頻繁に来ているのに、何故か観るのは久々。最近ギタリストの片方が抜けてしまったようで、なんだか演奏に違和感が。しかもこの日はギターにトラブル続発で、ちょっと残念なライブでした。
9.SLIGHT SLAPPERS
トリを飾るのはこの人達!怪しいマスクを被って登場したボーカルに大盛り上がり!お客もバンドも大暴走で、ギターが2、3回くらい宙を舞っていた。3月には新作が出るようだが、最近のライブではあぶらだこやLOCUSTにも通じる変態ファストサウンドに変化してきていて、なかなか内容にも期待できそう。
というわけで、メンツ的には見慣れたバンドばかりなんで新鮮味は無かったが、これらのバンドを1000円で観れたというのが非常に良かったと思う。
そして、EARTHDOMの今後に期待!もう移転しないで下さいね。
2006年02月05日
LIVE GHOST@BankART1929Yokohama
というわけで、3日放置していましたが、ようやく書きます。
この日は日本のアシッド・フォーク系(でいいのかな?)の6人組バンドGHOSTのライブを観に、はるばる横浜は馬車道まで行ってきた。まぁ、「はるばる」って言いながらも、高円寺とかに行くのと大して変わらない程度の移動時間なんだけど。
会場である『BankART 1929 Yokohama』っていうのは、左上の写真を見てもらうと解かるとおり、なかなか趣のある建造物なのだが、実はこの建物は元々1929年に建造された第一銀行の建物。現在は銀行としては使用されていなくて、NPO法人や横浜市の運営によってアートスペースなどとして開放されている。
GHOSTは今までも教会跡や廃墟や倉庫などの特殊な空間をライブスペースとして使用しており、今回はこの『BankART 1929 Yokohama』に白羽の矢を立てたというわけだ。GHOSTがこの場所を使用するのは2回目とか。
1.GHOST
今回のライブは前半がインストの即興演奏、後半が歌物の楽曲という2部構成が取られた。
まずは前半の即興演奏。はっきりとしたメロディーはほとんどないが、どことなく神秘的な雰囲気に会場が包まれる。始まりは静かな雰囲気であったが、次第に音量が上がり、打楽器が激しく打ち鳴らされて勇壮な演奏に展開。会場の音響的特性(天井が高いので音が良く響く)によってか、音が天から降ってくるような感じで、天変地異の前触れのような荘厳な雰囲気の演奏だった。
後半はオリジナルの楽曲を演奏。こちらはメロディーのしっかりした歌物の楽曲で、前半に比べると取っつき易い内容だった。ボーカルがなんとなくHydeを思わせるが、ボーカルの人の年齢を考えると、Hydeのネタ元でもあるex-JAPANのDavid Sylvianの影響を受けているのかもしれない。全体的に牧歌的な雰囲気だが、かつてWHITE HEAVENやYBO2などに在籍し、サイケデリック・ギターの名手としてその名を世界に轟かせる栗原ミチオ氏によるギターが、サイケな雰囲気を醸し出していて印象的だった。アルバム『Hypnotic Underworld』収録の『Escaped and lost down in medina』を栗原氏のギターが唸りまくる凶暴なアレンジで演奏した時があったが、個人的にはこれが後半のハイライトかな。
今回は演奏以外でも特記する事項が多い。例えば先ほど少し触れたが、会場の音響的特性が演奏に与えた影響は大きかったし、特殊照明チームOVERHEADSによるサイケデリックなライティングも素晴らしかった。また、田口製作所による特殊な球形スピーカーによって、会場のどこにいてもそれほど音の聞こえ方が違うという事がなかった。全楽器の音の分離も良く、PAもかなり良い仕事をしていたと思う。
というわけで、今回のライブはバンドの演奏だけじゃなくて、照明やPAなど様々な要素の面で総合的に面白いライブだったと思う。この『場』でしかできないライブということで、非常に貴重な体験だった。こういう試みは良いね。なんとなく大友良英のANODEを思い出しました。
2006年02月03日
WORD IS OUT!@渋谷O-NEST
卒論執筆と連日の試験でなかなかライブに行けなかったが、ようやく全てが片付いたので、久々にライブに行ってきた。
会場は渋谷NEST。ここに行くのは約2年ぶりくらいかもしれない。このハコはフロアとステージの間に柵が無いので、バンドと客との間に隔たりが無くて凄い好きなハコなんだが、最近はなかなか行く機会が無かったんで、久々に行けて嬉しい。
1.KIRIHITO
まず1番手はギターとドラムの2人のみによるベテランバンドKIRIHITO。観るのは2年ぶりくらい?相変わらずのポップかつ奇天烈な感じのサウンド。ベテランだけあっていい演奏ですな。
2.CICADA
2番手はCICADA。観るのは初めて。音源聴いた限りではテクノっぽい音だと思ったが、実際には3ピース編成による、ソリッドなギターを前面に押し出したややポストロック的なサウンド。ギターの音がデカ過ぎて耳に痛いのが難点。
3.U.G MAN
トリ前はU.G MAN。この企画の中では唯一のハードコアバンドで、ちょっと浮き気味ではあったものの、結局1番盛り上がったのは彼らだったかも。ハイテンションかつ暴走気味な演奏で、凄く良かったと思う。アンコールもあったり。
4.CHAOS JOCKY(山本精一ユニット)
そしてトリは鬼才ギタリスト山本精一によるユニットCHAOS JOCKY。以前この名義でライブをした時は、MOSTの茶谷雅之をドラムに迎えた2人編成だったようだが、今回はさらにMOSTのベーシスト西村雄介を加えた3人編成。まぁ、MOSTからPHEWと山本久土を抜いた編成ということですな。ディレイを巧みに駆使したメロディアスなポストロック風の演奏(ちょっとROVOっぽかったかも)から静かに始まって、スペーシーな轟音ギターによるノイジーなHAWKWINDといった趣の演奏に展開。以前この名義でライブをした時はもっと暴走的な感じだったようだが、今回はそういった事は無くかっちりした演奏で、ちょっとインパクトには欠けたような気がしないでもない。しかし、内容はかなり良かった。やっぱ山本精一は凄いギタリストだと思う。
というわけで、なんとなく地味な印象のイベントだったが、久々に渋谷NESTには行けたし、久々に山本精一のギターをじっくり聴くこともできだし、まぁそれなりに満足。
2006年01月14日
BREAK ME FAST Vol.10@下北沢SHELTER
おお、ココに書くのすっかり忘れてた。最近は卒論やらなんやらで忙しくて。
で、この日のライブは東京の人気HCバンドBREAKfASTと名古屋の雄NICE VIEWの2バンドのみ出演のツーマン。企画したのはBREAKfAST。
当日は雨は振るわ風は吹くわ寒いわで、かなりの悪天候だったが、お客さんはたくさん入ってた。なんだか女の子が多かった気がする。
1.NICE VIEW
一番手はNICE VIEW。2〜3曲演奏する毎にNO WAVEチックな即興(?)を挟みつつ、特にMCも無いまま20〜30分くらいの怒涛の演奏。相変わらずハイテンションなドラムの人(赤髪のモヒカンになってた!)がいい感じ。ブラストが速いぞ!ツインボーカルの絡みもかっこ良過ぎる!サウンドももはや「オルタナティブ・ハードコア」としか表現できないような、独特の雰囲気があって良い。しかし、ツーマンのわりにやや短めか?と思ったら、どうやら最後にお楽しみがあるとか。
2.BREAKfAST
そして、企画主のBREAKfAST。2年ぶりくらいに観たけど、以前に観た時よりもかっこよかった。ファストなイメージが強いけど、今日はファンキーな感じの曲をいっぱいやってた気がする。このバンドも既定の枠に当てはめにくいオルタナティブなバンドだなぁ。演奏時間はNICE VIEWに比べるとかなり長めだったような気が。
3.BREAKfAST+NICE VIEW
ここで特別ゲストである赤い疑惑のアコースティックライブを挟み、いよいよ最後のお楽しみへ。ステージに目をやると何故かドラムが2台向かい合うような形で設置されてる。一体何をするのか?と思っていると、客側から見て左側にBREAKfASTのメンバー、右側にNICE VIEWのメンバーがお互いを睨み合うような形になって交互に演奏!おおっ、なんか2年前に吉祥寺WARPで観たSTRUGGLE FOR PRIDEとABRAHAM CROSSの合体ライブみたいだ。終盤には両バンド一緒に「フールの誕生」とかもやったりして、バンドも客も大盛り上がり!
今年初のライブだったんだけど、凄い楽しかった!両バンドを余すことなく堪能っていうよりも、むしろこの企画そのものを堪能したって感じかな。特に最後の合体バンドは凄い面白かったと思う。こういうのはもっとやって欲しい。
2006年01月01日
こんにちは2006年、そして2005年を振り返る。
明けましておめでとうございます。どれくらいの人がこのブログを見ているのかわかりませんが、今年もチョコチョコと私のショボいライブレポートなんぞを書いていこうと思っているんで、どうぞ宜しくお願いします。
年末はこのブログに何も書いていなかったんで、今回のブログでは2005年の印象に残ったCDとLIVEを振り返ってみようかなと。
まずはLIVE編。昨年は28公演、のべ122バンドのLIVEを観に行った。就活の関係で例年よりも少ないが、なかなか良いLIVEを観ることが出来たと思っている。
●CONVERGE (2/4@渋谷CLUB QUATTRO)
大好きなバンドなんで、観れただけでも嬉しい。『THE SADDEST DAY』をやってくれなかったのは残念だが。
●PIGMEN (2/19@下北沢リンキーディンクスタジオ)
この日はやけにかっこよかった。
●SEEIN'RED (3/27@横浜F.A.D)
ハードコアの生きる伝説を垣間見た。
●GREENMACHiNE (7/9@新宿LOFT)
めちゃくちゃヘヴィーで良い演奏だった。ワンマン希望。
●非常階段 (9/18@浅草KURA-WOOD)
2年前のGUILTY CONNECTOR+T.MIKAWA@高円寺20000V以来、久々にノイズのライブで感動した。
●AFRICAN HEAD CHARGE (10/3@代官山UNIT)
アフリカン・ダブ地獄。重低音がスゲェ。
●FUCK ON THE BEACH (10/8@高円寺20000V)
個人的には、今まで観たFOBのライブの中で一番かも。
●ROVO (11/5@恵比寿LIQUID ROOM)
激しくトランスしました。翌日のライブの方がもっと凄かったって聞いてちょっとヘコんだ。でも、この日も充分凄かったけど。
●BORIS (12/17@下北沢SHELTER)
死ぬほど大好きなバンドなんで。
●GAUZE (3/27@横浜F.A.D 10/1@新宿ANTIKNOCK 12/23@池袋手刀)
この人達はダメなライブはしません。 全部良かった。
今度はCD編。昨年は多分100枚以上のCDを買ったけど、ほとんどが中古で、新作を買うことが少なかった。それでも例年よりは増やしたつもり。プログレやジャズなどの未開のジャンルに結構手を出してみた。最近は新しいジャンルに手を出すのが凄い楽しい。
●ANEKDOTEN 『Waking The Dead , Live In Japan 2005』
スウェーデン産叙情派暗黒プログレバンドの、今年日本にて行われたライブを録音、編集したライブ盤。初期クリムゾン風メロトロン・ロックを現代的に昇華させた感じ。全体を支配する陰鬱だが美しいメロディーが素晴らしい。メロトロンの神秘的な響きが凄く良い。
●BORIS 『PINK』
日本のヘヴィーロックバンドBORISの、久々の大文字(このバンドはバンド表記が小文字か大文字かで作風が違う。最近は曖昧になってきてるけど。)名義でのリリース。『HEAVY ROCKS』に比べるとキャッチーさが減退したけど、とにかくメンバーが拘り抜いたと思われる全体の音の質感が凄い。このバンドは次々と音源がリリースされるけど、どれも凄い良くて追っかけ甲斐がある。アートワークの拘りっぷりもお見事。
●DEATHSPELL OMEGA 『Kenose』
バンド名からして凄そうな、フランス産カルトブラックメタルの3曲入りミニ。3曲入りだが36分。もはやブラックメタルの枠に収まりきらなくなってる。『ENEMY OF THE SUN』の頃のNEUROSISをブラックメタルにしたらこんな感じかも。宗教的な荘厳さとブラックメタルの暴虐性を兼ね備えたヤバい作品。40ページにも及ぶブックレットも凄い。
●DEVOURMENT 『BUTCHER THE WEAK』
テキサス産デスメタル(TXDM)の代表格バンドの2ndフル。相変わらずの暴虐無人なブルータルっぷり。
●DREDG 『catch without arms』
アメリカの新進ロックバンドの最新作。このバンドはとにかくメロディーが良い。タイプはちょっと違うけど、SUNNY DAY REAL ESTATEとかを彷彿とさせる透明感というか。前作は神秘的で近寄りがたい雰囲気があったが、今作はかなりキャッチーで一般向けな感じになった気がする。 今年はDEFTONES等と共にTASTE OF CHAOS TOURにも参加するらしいので、遂にブレイクなるか?そして来日はあるのか?
●NIGHTMARE 『scatterraw』
あれ、これって今年だっけ?まぁいいや。大阪産ベテランハードコア。もうなんか「剥き出し!」って感じ。この生々しさが良いね。様式化されない力強いエネルギーを感じる。
●PORCUPINE TREE 『DEADWING』
英国産次世代サイケプログレバンドの最新作。哀愁漂うメロディーが素晴らしい。ex-JAPANのリチャード・バルビエリのキーボードが非常にいい味出してる。リーダーのスティ−ブ・ウィルソンがOPETHをプロデュースして影響されたせいか、はてまたアメリカ進出を狙ってかメタル化が進行しているけど、非メタラーでも全然聴けると思う。結構日本人受けするバンドだと思うのだが、日本ではなかなか大手メディアに注目されないのが残念。
●STUPID BABIES GO MAD 『burn up the world』
昨年度の発狂ロックンロール大賞。日本のバンドらしいいなたさがステキ。レコ発見逃して激しく後悔。今年のINDEPENDENCE-Dに出るらしい。
2005年12月23日
消毒GIG Vol.136@池袋手刀
多分今年ラストのライブということで、日本が世界に誇る真のハードコアバンドGAUZEによる恒例企画『消毒GIG』に行ってきた。
会場の池袋手刀は去年の夏頃にVOMIT REMNANTSの企画を観に行って以来だから、かなり久々。ここは結構広めでしかも音も良いので、割と好きなライブハウスではある。行く機会が少ないのが残念。
休日でしかもメンツも良いとあって、お客は満員。会場が手刀でよかった。これがアンチノックだったらギュウギュウで大変だったと思う。
1.屍
というわけで、一番手を務めたのは屍。のっけからかなりヘヴィーな音を出していて、気合いが伝わる。ギター、ベース共に迫力のある音を出しているが、何故か今回はドラムの音が軽めで、他の楽器の音に埋もれがちだった気がしたのが残念。盛り上がりが微妙だったので結構冷静に観てたのだが、こうしてじっくり聴いてみると、ジャパコア、グラインド、TRAGEDYスタイル等の要素が上手くミックスされたオリジナリティの高いバンドだなと改めて思った。
2.FUCK ON THE BEACH
この日はヤケにロウでノイジーな演奏だった気が。スピーカー傍だと何の曲やってんのかわからんような状態だったが、前方のお客は大暴れ。ラストの定番『FUCK ON THE BEACH』は好評につき2回演奏してた。
3.SLIGHT SLAPPERS
最近、徐々に路線を変更しつつある彼ら。今まで観たライブではイマイチ何をやろうとしているのか理解できなかったが、今回のライブではちょっと解かったかもしんない。間違ってるかもしれんが、ひょっとして『あぶらだこ+ファストコア』みたいな事をやろうとしているのかな?変則的な曲展開や怪しいギターのメロディに何となくあぶらだこ的な雰囲気を感じたんだけど。それはともかく、この日のライブは凄くぶっ飛んでてかっこよかった。まぁ、彼らがぶっ飛んでるのはいつものことなんだけど。
4.EXCLAIM
トリ前はこの人たち。観るのは今年の3月以来かな。ボーカルの人が相変わらず浅野忠信系のイケメン。めちゃ盛り上がってたが、曲を知らないと何やってるんだかわからん。まぁ、『NO SKATE NO THRASH』が聴けたから良しとするか。
5.GAUZE
で、トリは勿論この人たち!何故か他のバンドに比べると音が小さいのが気になったが、彼らの素晴らしい演奏の前にはそんな事は関係無し!相変わらず曲間無しMC無しの硬派なライブ!客の盛り上がりも他のバンドの倍以上凄かったし、ホントに良いライブだった!『最後のお願い』をやらなかったのがチト残念だったが。
というわけで、ライブ納めに相応しい、素晴らしい内容だったと思う。俺は久々に服が汗でビショビショになるくらい暴れてしまった。叫びすぎて喉も痛いし。