
ギリギリ迄仕事に忙殺されつつもなんとか脱出。会社から下北沢The Gardenまで、音速で向かう。下北は久々で雨が辛うじて止んでる頃で良かった。
時間的には1、2曲しくじるかもしれないけど、なんてったって、Lew Lewisなのだ!恐らく最初で最後になるかもしれないな、と感じながら直前まで、猛烈に行くか、行かないかで迷い、悩んだ。昨日の対バンのEddieさんのブログで、突然の出順変更が、日本の現在の交通事情と、あくまで観客が色んな場所から色んな想いで集まってくるのに、肝心の本人を観れないで帰るという事だけは回避したいという、意図なんだということを理解して、行く事を決断した。
まぁ、マジでパブにフラリと立ち寄る感覚で地下のフロアに行ったら、スタッフが、蒼白な俺の表情を察して、2曲目!と教えてくれた。良かった。とにかく、日曜まで、全くと行っていい程、今回のバンドに関することとか、18日、19日のギグについて、情報がとれなかったんだが、ドアを開けた瞬間、あのハープの音が飛び込んで来た!フロントにルーが、強盗的なサングラスと黒のジャケットと帽子で、マイクとハープを鷲づかみにしていた。ステージ向かって右隣にはスパーコが、ロンドンマフィアを髣髴とさせる出で立ちで、でかいベースを抱えて立ってた!ギターとドラムはシャーラタンズだし、
それでも、数曲、演奏が終わる迄、気が気じゃなかった。
たまに"Hi!"と"はぃ"の中間ぐらいのニュアンスで、曲間にルーが短く合いの手を入れる。喋りはギターの人が本当にステージの進行を補うような感じで、二言三言挟んだりとかするぐらいで、ひたすらレパートリーをどんどん演奏していく。既に来ていた友達に後から訊いたら1曲目は"Lucky Seven"だったそうで、日本の今回の地震の被災者に対して、開演前に黙祷までしたそうだ。2曲目の間に、モードがようやく切り替わって、想ってたより狭いけどいい感じのステージの周囲をウロチョロしながらベストポジションを模索して落ち着くべき場所をみつけた。とにかく何の変哲もないロッキンブルーズに他ならないんだけど、ギターのウォーレンのリフはシャープだし、音も無駄がない。初めて観る事ができたスパーコのベースも、全く問題なく、ドラムの人がほんっとうに愉しそうな表情で、演奏しながらニヤリとするのが印象的だった。
ルーも、白髪になってるけど、チンピラ然とした佇まいは、凄まじく恰好よく、歌も適度に荒れてて、かえってらしく聴こえた。こういうバンドは一分の隙もない演奏をされると逆につまらないし、かといってあまりにボロボロでも嫌だなぁと想っていたのだが いい意味で杞憂に終わって嬉しかった!終演後にもらったセットリストは結構テキトー(苦笑)だったけど、"Watch Yourself"とか、1stに入ってる必殺曲はほとんどやったし、やるかもしれないな、と想ってたフィールグッドのナンバーも"Going Back Home"をやったし、"Down at the Doctor"を何故か"Down To The Doctor"と唄ってたし!お客さんもいわゆるモッシュを起こすような派手な動きは若干1名を除いてなかったけど、曲間に挟み込む声援も、スマートで気が利いてたし、本当にルーの音楽を聴きたくて、ルーを観たくて来てるんだなぁというのが伝わってきて、嬉しかった!
とにかくハープで喋るような感覚でステージで叩き上げたんだなっていうのが伝わる強烈なブルースハープの演奏のなかに、幾人ものブルースマンの影が見え隠れしてた。一時間強、二時間弱の時間のなかで、できることを目一杯やってくれた。アンコールも二度あったし、"日本でやれて嬉しい"とか"Fantastic!"とかいって嬉しいのが如実に伝わる台詞を連発してた。この日は公私を問わず、色んな事がありすぎたんだけど、思い切って決断して観に来て良かった!終演後は短い時間だったけど友人と凝縮呑みして、帰路についた。さいこう!

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