2010年09月06日

マックス・ヴェーバーによる支配の3類型−「支配の社会学」から−

 支配の3類型というものがある。マックス・ヴェーバーによると、支配(国家権力)の正統性の根拠には3つの分類(純粋な型)があるという(マックス・ヴェーバー「支配の社会学」(世良晃志郎訳、創文社))。

・合法的支配:制定規則による合法的支配。形式的に正しい手続きで定められた制定規則によって、任意の法を創造し、変更しうるという観念による。最も純粋な型は、官僚制的支配。継続的な仕事は、主として官僚制的な力によって行われるが、最高権力者は、君主(世襲カリスマ的支配)であるか、国民によって選ばれた大統領(カリスマ的ヘル(主人))であるか、議会団体によって選挙されるかである。

・伝統的支配:昔から存在する秩序と支配権力の神聖性、を信じる信念に基づく。最も純粋な型は家父長制的な支配。命令者の型は「主人」であり、服従者は「臣民」であり、行政幹部は「しもべ」である。

・カリスマ的支配:支配者の人(パーソン)と、この人のもつ天与の資質(カリスマ)、とりわけ呪術的能力・啓示や英雄性・精神や弁舌の力、とに対する情緒的帰依によって成立する。永遠に新たなるもの・非日常的なるもの・未曾有なるものと、これらのものによって情緒的に魅了されることが、この場合、個人的帰依の源泉なのである。最も純粋な型は、預言者・軍事的英雄・偉大なデマゴーグの支配である。専ら純粋に指導者個人に対して、彼の個人的・非日常的資質の故に、服従が捧げられるのであって、彼の制定法上の地位や伝統的な権威に基づいて服従が行われるのではない。

 簡単に言うと、
・合法的支配とは、正当な手続きにより定められた法律により支配や権威の正統性が担保されるとするもの。
・伝統的支配とは、昔からある伝統や風習、家柄、身分によって支配や権威の正統性が担保されるとするもの。
・カリスマ的支配とは、個人的資質(パーソナリティ)により大多数の大衆の心を捉え、大衆的帰依による圧倒的な支持と賛同を集めたカリスマ的為政者によって支配や権威の正統性を担保するものである。

 このうち、カリスマ的支配というものが厄介なのである。
 アドルフ・ヒトラーや毛沢東などの事例を見ればわかるが、カリスマ的支配は理性ではなく、情緒的なものによる支配であり、心酔した大衆による熱狂的な支持をもたらすので危険である。小泉純一郎元総理の場合もカリスマ的支配に近いものを感じる。当然、日本は法治国家であり、合法的支配のもとにあるが、あまりにも小泉純一郎個人に情緒的帰依を行った人が多かったような気がした。

 この支配の3類型を念頭に民主党代表選挙を見てみると面白いのではないか。そう思って、今日はマックス・ヴェーバーの類型を紹介してみました。

Posted by blog_de_blog at 07:19│Comments(0)TrackBack(0) 政治 | 社会

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