空手パンチの決め手は「腕力」ではなく「脳力」、英研究
AFP=時事 8月17日(金)19時24分配信
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パレスチナ自治区ガザ地区ラファのワリド空手学校で学ぶ子どもたち(2009年7月9日撮影)。 |
【AFP=時事】空手名人が素手で瓦を割れるのは腕力があるからではなく、実は「脳の力」が決め手だとする研究結果を英インペリアル・カレッジ・ロンドン(Imperial College London)の研究チームが英医学誌「Cerebral Cortex(大脳皮質)」最新号に発表した。
ローマに存在する「グラディエーター講座」
同大医学部のチームが、黒帯の空手家12人と新人12人の2つのグループの「突き」を比較したところ、黒帯取得者には肩と腕の動きでピーク速度を調整する能力があることが分かり、高加速でより強い衝撃力を生み出していることを突き止めた。
次に、2つのグループの脳スキャン検査を実施。パンチ力の強い黒帯グループの空手家の脳では、脳内の情報処理領域間の信号を伝達する白質の構造に変化があることが分かった。この変化は空手の経験年数が長いほど多かった。
研究を行った同大のエド・ロバーツ(Ed Roberts)氏は「空手の有段者は、パンチの動作を調整しながら何度も繰り返すことができる。こうしたレベルのパンチは、新人では生み出せない。この能力は小脳(運動制御をつかさどる部位)の神経回路の微調整に関連すると考えられる」と述べた。空手の技を習得していく過程で、脳の活動パターンが適応し技も向上していくとみられる。【翻訳編集】 AFPBB News
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