演劇を語る前に映画のこと

たとえ演劇の世界に長く身を置いているからといって、演劇のことが分かっているわけではない。分かっていない自分が分かってきた。
最近映画について書かれた本をよく読む。舞台の人間だけれど、見た舞台の数より見た映画の数のほうが圧倒的に多い。高校生の時は日に２〜３本の映画を見ていた。カナダにいたから、テレビで、英語で、字幕ナシで見ていた。「武器よさらば」「アンネの日記」「裏窓」「マーニー」書き出したらきりがないほどの名画を毎日のように見ていた。
淀川長冶さんの本に始まって、川喜多かしこ、武田泰淳、和田誠、池波正太郎など各氏の映画をめぐる四方山話を読んでいると、映画の知識が増えるばかりか、かたがたがどれほど映画が好きだったのか伝わってきて、その色合いの違いが面白い。私も書いてみたいが、とてもそれだけの技量はない。でも好きな女優の出演作品の、彼女の演技や心意気について、そのうち書いてみるのも悪くないと思ったり・・。
アンナ・マニヤーニ、グレタ・ガルボ、デイートリッッヒ、ヴィヴィアン・リー、ドリス・デイ、ああその他もろもろ・・・。おお、たかが女優、されど女優。
生きていることはすばらしい。こんなステキな女優たちの残された映像を見ることが出来るのだもの。ただ、現実に周りにいる、虚像の中ではない人々のことも忘れずに大事にしなければ、何のための映画ぞ、ということになる。難しい、映画も現実も、同時に愛さなくてはならぬとは。

今度は初めての本読み！！

全部のキャストが決まって初めての本読みがあった。
ジム役の内田君とアンサンブルの関川さんは11月の芝居があって11月半ばまで出られない。全部で今年は9名の出演者。ベテラン4人、中堅の上一人、中堅の下一人、そして20代の若手3人。今日集まったのはそのうちの7名というわけ。今年はアンサンブルを強化して去年2人でやっていたところを4人で踊ったりうたったりするという。ナルホド本読みのときに分かったが、演出家もなかなか考えていて、もしかすると面白くなりそうな予感も。もともと少人数で書かれたミュージカルだが、それは、ほれ、オフブロードウェイだかオフオフブロードウェイ用の、予算の少ないプロダクションのためのもの。増やしたらそれだけ派手で動きも大きくなるのは当然だ。
初めての本読みはそれ自体にドラマがあるもので、歌の上手い人、芝居の得意な人、コントの好きな役者などそれぞれの個性が否が応でも露出する。勿論性格もね。初めてのときは特にそうだがお互い間尺をはかりながら、「フン、なかなかやるじゃん」「へ〜、このひとこういう人なのかあ。」　「まだ、本気出してないな。」などと、それぞれが勝手なことを思いながら進んでゆくものなのだ。でも、今年は全体が良いアンサンブルになりそう。仲良くやれるのはいいことだ。馴れ合いは困るけど。さて、いよいよ始まった稽古。2人を除いて11月の半ばまで、基礎を築いていかないと。ちょっとした、大工さんのような仕事だね、演出家や制作というものは。いや〜、実に面白い。

第1回目の歌稽古があった！

毎年新しいキャストを迎えての歌稽古。今年も津田先生はものすごいパワーで一人一人を指導してくださった。芸大出のインテリでオペラ歌手の彼は、おごることなく丁寧に、相手をたてながら、誉めながら稽古を進める。スノブでないところが彼の人格を表している。しかし、それにしても、歌を生業としている人の声はでかい。新入りのキャストたち、新人もベテランも、彼に圧倒されながら稽古が続く。いつか津田先生にも出演していただきたいものだが、ミュージカルなんて、ちゃんチャラおかしいだろうか。周りに最近増えてきた声楽家の方々を思い浮かべるに、なんとなく皆似ている。どこが？う〜ん、声で発散させてるトコかな・・・。人は自分を表現しないと病気になる。俳優もおそらく、表現すべきものを多く持っているほうが強い。
最近、古い映画を立て続けに見ている。俳優も、監督も、カメラも音楽も、皆今より濃い気がするのはなぜか?いや、今もいるのだ、濃い人間は。私の周りにいないだけ。

早めの情報！！！

ホームページを更新している真っ最中ですが、それより先に第4回公演
『クリスマスの贈り物』の情報を。2005年12月22日(木)〜25日(日）、
中野ザ･ポケットにおいて6回公演を行う予定です。キャストは一部変更あり
ですが、何度見ても心が満たされるこのミュージカル。一度、劇場に
おいでください。これは今年で3回目、5回は続けて公演していくつもり。
ロング･ランミュージカルになるにふさわしい、質の高い舞台です。
どうぞ、ヨロシク。

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いよいよ始まった！第4回公演『クリスマスの贈り物』の稽古に突入！

10月9日(日）

9月14日に第4回公演『クリスマスの贈り物』の顔合わせがあった。
その後出演者の都合などで、キャストが入れ替わりどたばたしたが、10日ほどで
新キャストもすんなりときまり、新たなるスタートとなった。
今年は、六本木のアトリエ･フォンテーヌを卒業して、中野の人気の劇場、
ザ･ポケットで公演する。詳しいことはホーム･ページにリンクしてみてほしいけど、まだそのやり方を習っていない。
出来るまでお楽しみに。待てない人のためにアドレスを書きます。
http://www.rivo.mediatti.net/~an-actor で〜す。ヨロシクね。