マンガ『じゃりン子チエ』第1巻より。

 ヤクザをどつくのが趣味の父親テツを持ち、大阪の西荻地区でホルモン屋を小学五年生ながらに経営する竹本チエ。物語の始まりではお母さんが家出をしてしまっています。
 父テツに内緒で、母と公園デートをしたチエちゃん。道頓堀にかかる橋の上で、お母さんと別れた後、 猫の小鉄といっしょに、お母さんから離れつつ、顔をうつむけてチエちゃんはこう思うのです。 

「なんでやろ・・・・・・・・・・・・ウチお母はんに会うのうれしいのに帰りはいつも元気なくなる・・・・・・・・・・・・ウチ・・・・・・・・・なんで・・・・・・」

 しかし、チエちゃんは日本一根性の座った少女なのです。次のコマでは顔を上げ、拳を固めながら、こう言います。

 「あかん 明日考えよ  ほんなら また 元気が出る 

  明日は また 明日の太陽が ピカピカやねん」 


この場面の背景には、映画『風と共に去りぬ』の看板があり、このセリフは作中の以下のパロディであることがわかります。

 After all, tomorrow is another day. 明日は明日の風が吹く

しかし、きどった感じの映画のセリフよりも、自らの血と肉から振り絞りだしたような関西弁のセリフのほうが、落ち込んだときには効果がありそうです。今日を悩むよりも、明日に生きたいとき、胸の中で呟きたい『じゃりン子チエ』の中でも珠玉のセリフ。高畑勲監督の映画版でも同じシーンで私は泣きました。


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