2007年01月18日

ライブハウス探索(2)

さて、夏にライブをやると決めたからには、本格的に場所を探さなくてはならない。 昔のバンド仲間でもある妻に相談してみると、ネットで面白いライブハウスを見つけてくれた。

   『 高円寺 グッドマン 』

妻は 「さよなら人類」 で有名な 『たま』 の大ファンなのだが、叩き物?担当の石川さんのHPで紹介されていたのを思い出したという。 このライブハウスは、普段はジャズのセッションなんかをやっているみたいだが、月に1回、デモ審査なしで誰でも出れる 「フォークその他なんでもいっぱいDay」 なるものを開催しているらしい。 新人に対するチャンスの場、アマチュア同士の出会いの場という意味か・・・ 石川さんもデビュー前によく出ていたらしい。

そこで先週、さっそく偵察に出掛けた。

高円寺には昔ちょっと住んでいたことがある。 懐かしい駅前を通り過ぎ、線路沿いの細い道を進むと、赤ちょうちんの飲み屋の裏に小さな雑居ビルがあった。 この2Fが、最近荻窪から移転してきたという 『グッドマン』 だ。 外階段を上り、喫茶店のようなドアを恐る恐る開けると・・・

 「・・・。」

はっきり言って、今まで見たライブハウスの中で最高に・・・(けっして悪い意味ではない)だった。 っていうか、ライブハウスというよりただのスナック(?)。 安キャバレーのような赤いベルベットのソファとカーテンは、昔のヤクザ映画に出てきそう。 (昭和にタイムスリップか?) ちょっとたじろいだが、入口付近に立っていた店員らしき地味ぃ〜なお兄さん(けっして悪い意味ではない)に1700円(ドリンク付き)を支払った。 暗い店内はほぼ満員(7〜8人)で、カウンター席(2つ)だけが空いていたので、そこに座った。 30分ぐらい遅れて行ったため演奏はすでに始まっていて、サラリーマン風の男性がエレキギター1本で、おとなしく 「WILD ONE」 を弾き語っている。  

 「スゴイ所に来ちゃったなあ・・・」

そう思いながら初めは何となくソワソワした気分だったが、演奏が進むにつれ、この一種異様な 「特殊空間」 が、意外と心地良くなっていく・・・ 

ジャズバー(ライブバー)っていうのは、案外こんなもんなのかもしれない。 若者だけが集う俺の知ってる 「ライブハウス」 もまた、俺の狭い世界の中だけの常識なのかもしれない・・・

さて、演奏はつづく。
 
くたびれたサラリーマンはジェフ・ベックのソロを伴奏なしで弾いて出番を終え、次に登場したのは、三味線弾き語りのかわいらしい女性。 たどたどしいピアノで平原綾香も披露してくれた。

つづいて、エレキギターで切ない女心をコミカルに弾き語る石川さんのようなオバチャン。

浜省(たぶん)を熱唱する超ガタイのいい男性・・・

7〜8人いたお客さんは順番に 「次、私の番・・・」 と前へ出て演奏し始める。 この人たちは単なる客ではなく、全員が出演者なのだ。 純粋な客は俺だけ。

つづいて、中近東の蛇使いのような音楽を奏でる年齢不詳のオジサン。 ピエロの悲哀?や弁慶の悲哀?を詠ったオリジナルを披露。

つづいて、「冷蔵庫を開けたらカエルが住んでたよ〜♪」 みたいな摩訶不思議なオリジナルで笑わせてくれた岸辺一徳のようなオジサン・・・

誰をとっても個性的な面々が赤暗い照明に照らされ、まるで店は妖怪屋敷(けっして悪い意味ではない)のようだった。 一人3曲ずつなので、見ているほうも全然飽きない。 まさに竜宮城のように時が過ぎていった・・・

演奏は皆そんなに上手くはない。 でも、それを恥じている様子も全然ない。 それぞれが思い思いに音楽を歌を楽しんでいる。 「いいなあ」と思った。

今まで見てきたライブとは全然違った。 対バン同士が 「勝ったな」 「負けたな」 と意識したり、客の盛り上がりを気にしたりするライブではないのだ。 出演者は全員ソロだし、「寂しいもの同士、支えあいましょう」 みたいな暖かい雰囲気があった。 軽いカルチャーショックと言ってもいい。 なんと言うか、これはこれで完結しているのだ。 中には名刺を配って自分の音楽活動を宣伝している人もいたが、大部分の人たちは多分、何かに向かう道の途中ではない。 単に今、音楽を楽しむためにここに来ている。 スナックでカラオケを歌うのと同じような気楽さで。

こういう店がもっとたくさんあったらいいのに。 音楽を演奏しあって、語り合って・・・ 始まりも終わりもない、時間が止まったような空間が。

グッドマンには(少なくとも「フォークその他なんでもDay」には)、上から見下ろす偉そうな音楽じゃなく、やる人も見る人もごちゃ混ぜになった素朴で身近な音楽があった。 その気になりさえすれば、いつだって演奏する側になれる・・・ そんな気にさせてくれる夜だった。

全員の演奏が終わると、店員のお兄さんが 「次回は2月○日です。出る人いますか?」 と声を上げた。 3〜4人が 「○○出ま〜す」 とエントリーしていた。 出演者(客)同士は仲が良さそうだったし、きっとコアになってる人たちは常連なのだろう。

マスターが俺に 「どうです? 出ませんか」 と声をかけてきた。
一瞬迷ったが・・・ 「また今度」 と俺。 意気地なし!

でも・・・

よし、ここに出よう! 来月とは言わないが、3月か4月か、なるべく早く。 常連さんたちと仲良くなれたら、俺も何ヶ月か通っちゃおうかな? 

これでプチ・デビューを果たしたとは言えないだろうが、プチプチ・デビューぐらいにはなるだろう。 知らない人の前で演奏するんだからね。

最初のステップとしては最高だ。 オリジナルじゃなくてもいいみたいだし、お客さんも呼ばなくていい (ってか狭くて呼べない)。 これだけやりやすい環境はそうそうないぞ。

今できることを、サクっと、サラっと、やっちゃいましょう。
そうしましょう、そうしましょう!


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blues40 at 06:10│Comments(5)clip!ライブレポ 

この記事へのコメント

1. Posted by コマっち   2007年01月19日 00:48
いいお店を見つけましたね
じつは私の住んでる街にもよく似たライブハウスがあって、そこは毎週水曜日を「飛び入りライブデー」と銘打って、自分でギターを持ってくれば、1人15分の持ち時間でタダで歌わせてくれます。
くわしくはこちら↓
http://www.baumkuchen.net/~ue/wakaran/
私たちコマサクも、今年中には出演者として参加してみたいなと(相方には相談してませんが)野心を持っています。
みごと出演できた際には、またレポートを交流しましょう。
2. Posted by takuya   2007年01月19日 11:58
>コマっちさん
良さそうなお店ですね、明るい感じで。
『グッドマン』のほうはかなり・・・です。
(けっして悪い意味ではないですが)
是非、レポートし合いましょう!

あと、お礼を言い忘れましたが、「マイクリップ」ありがとうございます。 私のほうも「コマサク活動日誌」、マイクリップしましたよ!
3. Posted by コマっち   2007年01月20日 13:33
おおきに。
4. Posted by 天下井 泉   2007年07月13日 09:24
くたびれたサラリーマン(グットマン常連)
です。

あなたも不思議な世界に一歩足を踏み入れましたね!
5. Posted by takuya   2007年07月13日 16:32
>天下井さん
あ、いやいや、全然くたびれてませんよね!(汗) ブログのエンターテイメント上の演出ってことでお許し下さい・・・

昨日は素敵なブルースをありがとうございました。 天下井さんって、レパートリーの幅が超〜、広いですよね。 次回も楽しみにしています。

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