深夜のTVで旅行気分

  昨夜は恒例のNHKのBSで素敵な町を訪問した。一つは、アメリカの南部の街チャールストンだ。南北戦争の頃の南軍の要の町である。およそ200年経った今でも町はそのまま保存されているような博物館のような町である。
アフリカから連れてこられた黒人達が大量に売られたのもここチャールストンの奴隷市場である。そういったものを隠すのではなく、堂々と歴史として置いているのもこの町の魅力なのかな。白人と黒人が上手く共存している感じ。それは決してニューヨークの共存とは大きく違うような気がする。実にのどかである。建物も4階建て以上はダメ。いわゆるオフィス用の建物がないのである。人は公園で寝そべり、そうそう、懐かしいシガーバーなんてのがあちこちにあり、町最古のランドマークになり観光客や住人のたまり場でもある。タバコの葉っぱが有名な町で、堂々と葉巻をくべらせ、昼間から地ビールを飲んでいる様は楽園にさえ見える。カメラは黒人教会にも入った。これはハーレムと同じ雰囲気。皆、超めかしこんでハモンドオルガンに合わせてゴスペルソングを歌う。実に良い。町中には白人と黒人が入り乱れ、ソウルフードレストランにも沢山の白人が食べに来ていたのには驚いた。ロスやニューヨークはやはりサイズが大きすぎるのであろうか。そして住むのに家賃が高すぎるのだ。貧富の差は大衆の心をもてあそび、悪意を生む。アメリカに住んでいる時に行きたかったものだ、チャールストン。実に良い感じ。
 もう一本は朝の2時半ぐらいから始まったビートルズ発祥のイギリスのリバプールという町である。大昔、いろいろな荷物をリバプールからいろいろな国へ運んだという港は今はその役目を終え、歴史的な感じを醸し出している。古いビルが整然と並ぶダウンタウン。小さな八百屋などが路上で商売をしている。そこからバスで3〜40分行くとジョン・レノンやポール・マッカートニーが育った住宅地がある。学生達が日本の中高生と同じ制服を着ているのには驚いた。そうなんだ、やはり日本はイギリスのまねをしているんだな、これは。町中の人がビートルズを誇りにしている様はアメリカ南部ブルースの町で見たエルビス・プレスリーの発祥の町と良く似ている。ミュージシャンが町中の人と溶け込んでいる様は実に良い。我が町横浜はジャズの町なんているが、どこへ行ってもジャズなんてまるでなし。人々もジャズをよりどころにしているわけでもさらさらない。まあ、自分達が作って育てた音楽じゃないからだね。そうするとやはり横浜はゴールデンカップスか?でもそんなに時代が変わったせいか、カップスのことを大事にしている様子はない。
 まあ、一番日本と違う点はチャールストンもリバプールも人が極端に少ない、ということである。日本はどこに行っても人でいっぱい。特に東京、横浜はありえない大混雑ぶりである。何かよその町を見てうらやましがるのもはっきり言って良くないことだと思う。だが、今流行りのもろアメリカのパクリのようなモールやチェーン店の開発だけは止めてもらいたいような気がする。
 それにしてもいなかがにしていろいろな町に行けるこのTVの世界、たまらんねー!

群馬のライブ終了

 病み上がりの体を押して群馬に向かった。面白い会場で、県庁の中にあるレストランというか、大きなCAFEというか、とにかくお堅い場所でのライブとなった。久しぶりなので、上手くできるかと心配していたが問題なし。バンドのメンバーも良い音を出してくれた。トランペットの類家君はツアー中で、大阪から新幹線で参戦、翌日は一番の飛行機で広島へ行くという何という体力、頼もしい限りである。
 今日は朝早くから警報、つなみ警報だという。心臓が止まるほど驚いた。もうすぐ正月だというのに、穏便に穏便に何もないことを祈るしかない。

音源のチェックに

 週末に久しぶりに仕事だと思ったとたん、風邪が治らない。去年の今頃も確か2週間ぐらい治らなかった。普通、風邪でこんなに寝込むものかなー?先日のミューザ川崎のライブの音源のチェックにスタジオへ出かけた。手前みそになるが、いいんだなー、これが。バンドの気合いも十分、そして録音までが熱いのである。パイプはパイプらしく、ハモンドはハモンドらしく、実にみずみずしい良い音である。これをレコード会社の人達とミーティングしてマスタリングに入ろうかと思う。発表できるのはおそらく4月になるのかなー?それにしても、いわゆるオーソドックスなジャズ、というかハーレムスタイルで僕のベストだと言えるかもしれない。早く完成できれば楽しいな。
ps:昨夜のニュースステーションで先輩のサックスプレイヤー渡辺貞夫さんが映っていた。83才、演奏もさることながらその足取り、しゃべり方が20年前と変わりなし、恐ろしい体力の持ち主である。あっぱれ!

BSの番組を見て

   NHKのBSの深夜に放送している洋楽80年代という番組が、昨日は、70年代に変わっていた。凄い凄い。宝の山だ。70年代というのは、これほど多くの素晴らしい音楽が生まれたんだとあらためて驚いてしまう。ティナ・ターナーが細くて、踊りまくって歌いまくっているではないか。ゲロンパは無茶無茶若くて元気だ。ツウィンボーカルでやっていたことは僕は知らなかった。これがまた実に良い味を出している。一番感動したのは、マービン・ゲイの長いコンサートバージョン。ステージの合間にシカゴの黒人街の景色が流れる。それが昔よく行ったニューヨークのハーレムのようで最高のヒップな感じだ。そう、あの頃、僕は、オルガンが上手くなりたくて弾きまくっていた時代である。皆、熱いんだなー。それは別に黒人に限ったことではなくて白人の若者達もとにかく熱くていかした音を創造していた時代なのかもしれない。ジャズに限れば、今は暗黒の時代である。バークリー音大みたいなわかりにくい実に商業的な学校がジャズに入ってきてジャズからブルースを追い払ってしまったからなのだろうか?ジャズは、貴族的なお金持ちがやる道楽である芸術作品ではないということである。日々の生活を即興で正直に表したものがジャズそのもの。特に僕が弾くハモンドオルガンなんて楽器は黒人たちの宗教音楽の源ともいえる楽器なのだから。ドロドロ、コテコテでなければ意味がないんだ。こういうTV番組を見ると、心が熱くなってくる。そして、もう一度元気を出して音楽を愛してくれるファンと共に精一杯皆と生きよう、と思えるわけである。
 スーパー資本主義なんてくそくらえだ。皆が平等に楽しく暮らせることが一番大事に思う。そういう意味では東京オリンピックもねー、あんまりスウィングしない気もする。より正直なオルガンが弾けるためにまた来年は小さなライブハウスにでも出演してみようかな。

素晴らしいジャズの白黒映画を見た

  いやいやケッサクである。昨夜の深夜1時半、NHKのBS放送、を見ていると突然画面が白黒に切り替わった。タイトルも非常にいかした名前だったが、残念ながら忘れてしまった。主人公は、おってん音楽研究所の教授を務める面白くて誠実な男。大きな屋敷に、10人ぐらいの仲間と暮らしている。いろいろな楽器があり、録音にも造詣が深く、日々音楽的な実験を繰り返しているわけである。彼達が十年もの間そういった音楽的な研究をしている間に世の中の音楽はどんどん変わっていったという筋書き。場所はニューヨークのど真ん中。いわゆる黒人たちの力によりジャズが猛烈な勢いで町をアッカンしたのである。だから映画にもきらめくジャズのスターが登場してくるのだ。トミー・ドーシー、ベニー・グッドマン、そしてルイ・アームストロングとライオネル・ハンプトン、このハンプトンの熱気あるソロには脱帽だ。名前は忘れたが、黒人のコーラスグループや白人のスーパースター、どんどん眠気が増してしまった僕は一番良いところでTVを消してしまったのが、悔しいなー。あんな時代にいわゆるヨーロッパ音楽とジャズの違いを明確に研究している、それがまたドンピシャに当たっているんだなー。日本のジャズ雑誌とは大きくかけ離れている、まいった、まいった。さすがジャズを生み出したアメリカという国だ。それにしても、その当時の黒人音楽家のプレイは凄すぎる。オリンピックの金メダリストのような爆発的な演奏だ。ナイトクラブに集まるお客さんも黒人に交じり、白人の人もいっぱいいるではないか。やはりこういう音楽を聴いているとジャズはリズムということが良くわかる。
 昨今のアメリカを始めヨーロッパ、日本で何となく流行っているヨーロピアンジャズ、天才キース・ジャレットの影響だと思うのだが、こればっかりでは面白くない。やはり、いろいろなビートの上でブルースが感じられるメロディーをアドリブしていく演奏こそ人々を熱狂させ、天国へ導くものだと改めて勉強になった。
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