5分で分かるタイビジネス。

日系企業を取り巻く海外ビジネス環境は年々厳しくなっており、海外ビジネスのあり方そのものを考える中堅中小企業がここ最近では多くなってきたように感じます。 海外では知識レベルによって人を評価するローカル社員も多く、経営スキルではなく知識レベルによってローカル社員から信用されない現地法人の社長も散見されます。 会計・税務・労務の専門家が貴社の知識面でのサポートを当ブログにて行うべく、各種法律を基礎とし実態と比較しながら(実態よりに)執筆しています。 また、グループ全体のリスク管理の観点からも記載することが多いため、タイビジネスだけではなく日本も含めたグループ全体のリスク管理のためにもご確認いただければ大変嬉しく思います。

今回は外国人事業法の改正案(関連会社間のコンサル等)についてです。あくまでも関連会社間へのコンサルティング等を行う場合が対象であり、第3者への提供の場合は対象外ですので注意が必要です。これまで規制のために事業活動に制約があった場合、活用を検討してみてはいかがでしょうか。早ければ数カ月後に発効となる可能性があります。

 

タイは国内企業の競争力維持と保護を目的として外国人事業法を制定しています。一定の業種では、企業の外国資本の比率に上限を設けています。販売業やサービス業はこれに該当するため、BOIや外国人事業許可を取得している場合や一定額以上の資本金設定をしている場合などを除いて、タイ資本51%以上とすることが必要求められています。外国人事業法の違反には、3年以下の懲役または10万~100万バーツの罰金のいずれか、もしくは両方の罰則があります。

 

現在の外国人事業法は1999年に制定され、第1種から第3種に区分され、通常日系企業が営むことが多い販売業やサービス業は第3種に規定されています。第3種は全21業種が規定されていますが、第3(21)にサービス業全般が規定されています。DBDのアナウンスによると、サービス業のうち関連会社に対する会計、法務、賃貸、貸付、コンサルティングサービスなどが対象となります。

 

あくまでも関連会社へのサービスとなりますので、第3者にコンサルティング等を実施する場合はこれまで同様の規制が残ります。議会承認及び発効前となりますので今後の動向に注視が必要となりますが、議会承認がスムーズに通れば910月頃ないしは年内に発効される可能性もあります。

 

例えば、これまで地域統括会社の設立を計画していたがBOI申請が通らなかったケース、BOIITCで関連会社へのコミッション計上が出来ないケース、関連会社への貸付をするのに外国人事業許可を申請したが通らなかったケース、などでは法改正の内容を活用して新たな事業展開をすることもできるかと考えられます。ただし100%外国資本の別会社を登記する場合には、会社の登記、維持・管理にかかるコストが発生しますので、収益・費用の計画を立てて検討をする必要があります。

 

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Bridge Note (Thailand) Co.,Ltd. の長澤です。

今回はサンプル品、デモ商品の提供・貸与時の会計・税務処理についてです。いわゆる試供品のように不特定の顧客に提供する場合や、一定の顧客に提供する場合など、ケースによって取り扱いが異なります。パターンごとに税務リスクが存在しますので、営業サイドとしては実施する前に会計スタッフや会計事務所との確認をすることが望まれます。

 

通常は販売するような商品の一部をサンプル品として無償で、あるいは有償で提供するケースはあるかと思います。特に営業上は、無償あるいは通常よりも安く提供することで次の営業機会につながるということで提供するのは一つの営業手法といえます。一方で会計や税務上は通常の商売とは異なるため、取り扱いに留意が必要となります。

 

まず、継続的にサンプル品として提供する類のもので少額のものについては、販売促進費や接待交際費などでの計上が考えられます。ある会社には販売し、別の会社にはサンプル品として提供するというものではなく、本来の商品の販売を促進する目的で関連した、あるいは雑貨のようなものを提供する場合です。特定の顧客ではなく、広く顧客や見込みの顧客に提供した場合には、販売促進という目的に照らして妥当なモノ、金額であれば会計上も税務上も費用・損金処理が出来ると考えられます。一方で特定の顧客に提供をした場合には、接待交際費の取り扱いが考えられます。販売促進費とは異なり接待交際費は税務上損金として認められる上限があります。年間の上限額は、総収益または払込資本金のいずれか大きい方の0.3%かつ上限1,000万バーツとなります。贈答品は個別の取引ごとに相手1/1回あたり2,000バーツまでという上限額もあります。

 

次に、ある会社には販売し、別の会社にはサンプル品として提供するようなケース、つまり本来は売上が上がるものを無償ないしは低価格で提供するようなケースになります。このような場合の留意点としては、低廉譲渡の指摘があります。本来売れるものを無償あるいは低価格で提供する場合、税務署の視点としては法人税及びVATが過少に申告されていると考える可能性があります。棚卸資産計上し、本来販売できるような商品をサンプル品として提供する場合には、最低限の処理として本サンプル品について通常の取引同様にInvoice, Tax Invoiceを発行してVAT申告する必要があります。その場合でも価格によっては低廉譲渡の指摘の可能性は残ります。

 

また、類似するケースでデモ商品の貸し出しなどが考えられます。貸し出しの場合には所有権は自社に残り、一定期間経った後に返却される、あるいは販売に切り替わるようなものとなります。デモ商品の貸し出しについては、条件・期間を書面で交わしておくことが望まれます。期間の取り決めが無く、長期で貸し出しをする場合には、売上処理となり上記同様に無償提供したものとして低廉譲渡の指摘を受ける可能性が考えられます。

 

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今回はタイから日本に帰任する際、駐在員の交代の際の手続きについてです。ビザ・ワークパーミット、個人所得税、登記簿変更、歳入局/社会保険事務所の登録変更、BOI、銀行など多岐に渡りますが、変更漏れの無いように参考として頂ければと思います。なお、帰任後の住所が日本でなく他国の場合、税務上の取扱いなど異なる部分もありますのでご留意ください。

 

<ビザ/ワークパーミット>

ビザ、ワークパーミットは有効期限が切れれば自動的に消滅となりますが、有効期間までの 期間が長い場合にはキャンセル手続きをするのが一般的となります。 また、今後追加の人員が来る際にワークパーミット取得をし、その際に資本金/人数等 の要件で追加出来ない場合は、先にワークパーミットのキャンセルを行う必要があります。 資本金、人数の要件で問題がない場合には自動的に消滅とするケースも見られます。

 

ビザはキャンセルとするとパスポートのビザページにキャンセルの印が付きます。ワークパーミットは労働局に返却するか、キャンセルの印のついたもの受け取るかいずれかが選 択できます。ビザのキャンセルから 7 日以内の日付で出国日を指定する必要があります。 ※超過して滞在する場合は厳密には不法滞在となりますが、実際には 1 500 バーツのペ ナルティの支払いで済むケースが多くなっています。

 

<個人所得税>

 帰任時に、当該年度にかかる確定申告を行う仮申告の制度がありますが、現在ではあまり使 われずに、通常と同様に 3 月末までの確定申告を行うケースが多くなっています。 還付がある場合で、既に銀行口座がない場合には会社や他の方が代理で受領することも可 能です。なお、他国では出国時に Tax ID の取消が必要なケースも御座いますが、タイでは 取消は不要となります。

 

帰国時点で日本の転入届を提出することで、日本の居住者となりますので、帰国日以降に支給される給与・賞与は日本での課税となります。特に賞与については、賞与の算定期間がタイの勤務にかかるものである場合でも支給日時点で日本の居住者の場合、タイの個人所得 税の課税所得には含めずに、日本の課税所得として取り扱います。

 

<登記簿の変更>

登記簿で取締役となっている場合には、登記簿の変更が必要です。株主総会を開催(書面対 応可能)して、商務省に変更の届出が必要となるため、手続きに 2-3 週間ほど要します。また、 交代の場合には新任者のパスポートコピー、署名が必要なため新任者が日本に滞在中に手 続きをする場合には通常郵送で書類の送付が必要となります。

 

<歳入局/社会保険事務所 >

歳入局は商務省/登記簿の取締役変更が兼ねますが、社会保険事務所は別途手続きが必要です。2-3営業日で対応可能です。なお、タイでは 取締役は社会保険に加入しませんので、個人の脱退手続き等はありません。

 

<BOI>

BOI企業で退任する取締役が連絡先として電話番号・メール等の登録がされている場合、 BOI に変更の手続きをする、メールの転送設定をするなどの手続きが必要となります(頻繁に連絡は来ませんが、定時報告などでメールが届くケースがあります)。

 

<銀行サイン権の変更>

銀行によって変更手続きは変わりますが、一般的には旧サイナーと新サイナーが同日に窓口に出向き手続きをするのがスムーズのようです。別々の日に出向くことも可能なようですが、後から追加の書類を求められているケースがみられますので、同日での調整が可能であれば、同日で対応することをお勧めします。なお、旧サイナー/新サイナーが窓口に出向かずに書類することは原則不可の場合が多いようです。また、インターネットバンキングの利用者登録 をしている場合にはそちらも変更が必要となります。

 

<個人の銀行口座>

本来はワークパーミットを保持していないと銀行口座も保持できないため、帰国時には閉鎖することとなっていますが、実際には閉鎖をしていないケースもみられます。ただし、取 引が発生しない場合には年間使用料が発生するケースや閉鎖されることがあります。

 

<社宅>

社宅の解約で契約期間満了前に解約をする場合には全部または一部が敷金は返ってこないのが一般的です。会社で敷金を支払っている場合、会計上は通常資産計上していますので、返ってこないことが判明したタイミングで費用に振替が必要です。

 

<その他>

在留届をしている場合にはその除外申請を行う必要があります。日本での転入届等日本側での手続は他国の帰任時の取扱と相違ありません。また、その他のライセンス・資格者として登録している場合や参加している会合等の脱退や連絡 先当の変更も必要となります。

 

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