先日、お稽古の時、師匠がこんな質問をされました。
続き薄茶で、薄茶点前のおしまいの場面でのこと。
「もう一服いかがですか?」と亭主が聞かれ、
客はたいがい
「十分でございます」とか「結構でございます」と
答えますよね?それを受けて、亭主は
「では、おしまいをいたします」とあいさつすることが
ほとんど。
では他に対応の仕方ってあると思う?
一同「・・・」
こんな時はね、
お客様がお茶がいらないのであれば、
「お白湯はいかがですか?」と尋ねるのよ。
と師匠が言った。
一同が「なるほど~!」と感心していると
師匠がまたまた私たちに問いを投げかけた。
「それじゃ、お白湯がいらないとお客様が仰ったら?」
「・・・」
一同閉口。
その時は、
「お水はいかがですか?と尋ねるのです」
(えっ?水差しから茶碗にお水入れてお客様にあげるの~?)
亭主には常に客を気遣う「おもてなし」の心が
必要だということ。
師匠がまだ20代の頃、師匠の尊敬する師匠から
教えていただいたそうです。
マニュアル通りのお点前すら、まだ満足に出来ない私には
なかなか難しいですが、お茶の「働き」=「機転」の素晴らしさを
実感したお稽古でした。
前置きが長くなりましたが、今日は樂家四代のみの覚書。
四代吉左衞門・一入(いちにゅう)
おおらかな作風のものも見受けられるが、晩年にむかうにしたがって
長次郎茶碗の伝統に根ざす一入特有の作振りをみせるようになる。
釉技において黒釉に朱色の釉がさまざまに混ざり合う鮮やかな
朱釉を完成させた。
代表作に黒楽平茶碗「西湖」、黒楽茶碗「カノコ斑」「金毛」「山里」、
赤楽茶碗「玉」「つるし柿」など。
ではまた。
2011年09月
23
9月
20
9月
「そちらはお見受けするに楽茶碗ですが、何代目のものですか?」
「こ、これは・・・ええっと・・・」
私がお茶のお稽古でいつも言葉が詰まってしまうやりとり。
もちろん、その時、手にしているのは、お稽古用の「写し」の楽茶碗。
でも、それぞれ特長があるはず。
しかし、樂家の歴代の特長がわからず答えられない。
このままではイケナイので、自分自身の覚書として
今日は3代目まで調べてみます。
初代・長次郎(ちょうじろう)
楽焼を創設。千利休にしたがい赤楽茶碗、黒楽茶碗をつくった。
造形の根底には利休の侘びの思想が濃厚に反映されている。
装飾を極限にまで抑えている。
代表作に黒楽茶碗として「大黒」「俊寛」「ムキ栗」「禿」「面影」、
赤楽茶碗に「無一物」「一文字」「太郎坊」など。
二代吉左衞門・常慶(じょうけい)
造形的な動きをあらわし、大きく沓形に変形を加えた黒茶碗などがある。
長次郎の時代の赤黒の二種の釉に加えて白釉(香炉釉)を考案した。
代表作に黒茶碗として「黒木」「ホトトギス」、黒楽筒茶碗「長袴」、
赤楽茶碗に「古手巻」「菊之絵赤楽茶碗」、そのほか「香炉釉井戸形茶碗」など。
三代吉左衞門・道入(どうにゅう)
別名「ノンコウ」と称され、のちに樂歴代随一の名工とされる。
黒釉や白釉や透明釉をかけあわせ、装飾的な効果を出した。
茶碗も大ぶりで、明るく軽やかな個性を表現している。
代表的な作品にノンコウ七種、ノンコウ加賀七種として編纂された
作品がある。
ノンコウ七種→黒楽「升」「千鳥」「稲妻」「獅子」
赤楽「若山」「鵺」「鳳林」
ノンコウ加賀七種→黒楽「桔梗」「青山」「霞」「此花」「香久山」「善福寺」「今枝」
その他、黒楽「残雪」「木下」、赤楽「寒菊」「山人」
ちなみに写真はお気に入りの楽茶碗です。師匠からいただきました。
黒楽茶碗 長次郎写 三代佐々木昭楽
「こ、これは・・・ええっと・・・」
私がお茶のお稽古でいつも言葉が詰まってしまうやりとり。
もちろん、その時、手にしているのは、お稽古用の「写し」の楽茶碗。
でも、それぞれ特長があるはず。
しかし、樂家の歴代の特長がわからず答えられない。
このままではイケナイので、自分自身の覚書として
今日は3代目まで調べてみます。
初代・長次郎(ちょうじろう)
楽焼を創設。千利休にしたがい赤楽茶碗、黒楽茶碗をつくった。
造形の根底には利休の侘びの思想が濃厚に反映されている。
装飾を極限にまで抑えている。
代表作に黒楽茶碗として「大黒」「俊寛」「ムキ栗」「禿」「面影」、
赤楽茶碗に「無一物」「一文字」「太郎坊」など。
二代吉左衞門・常慶(じょうけい)
造形的な動きをあらわし、大きく沓形に変形を加えた黒茶碗などがある。
長次郎の時代の赤黒の二種の釉に加えて白釉(香炉釉)を考案した。
代表作に黒茶碗として「黒木」「ホトトギス」、黒楽筒茶碗「長袴」、
赤楽茶碗に「古手巻」「菊之絵赤楽茶碗」、そのほか「香炉釉井戸形茶碗」など。
三代吉左衞門・道入(どうにゅう)
別名「ノンコウ」と称され、のちに樂歴代随一の名工とされる。
黒釉や白釉や透明釉をかけあわせ、装飾的な効果を出した。
茶碗も大ぶりで、明るく軽やかな個性を表現している。
代表的な作品にノンコウ七種、ノンコウ加賀七種として編纂された
作品がある。
ノンコウ七種→黒楽「升」「千鳥」「稲妻」「獅子」
赤楽「若山」「鵺」「鳳林」
ノンコウ加賀七種→黒楽「桔梗」「青山」「霞」「此花」「香久山」「善福寺」「今枝」
その他、黒楽「残雪」「木下」、赤楽「寒菊」「山人」
ちなみに写真はお気に入りの楽茶碗です。師匠からいただきました。

黒楽茶碗 長次郎写 三代佐々木昭楽