以前、大学の友人と泊った宿でのこと。

フロントで受付を済ませると、なんだかいい香りが…。

「…ん?香水にしてはやわらかい香りだなぁ」

そんなことをぼんやり思いながらキョロキョロ廊下を眺めていると、
いたるところに色とりどりの花が…。
そして花の近くには必ずアンティークの家具が置いてあったのでした。

華やかではなかったけれども、そのどれもに存在感があり、
アンティーク家具(古いもの)と花(最近摘み取られた新しいもの)の
妙にマッチした感じがとても素敵に見えました。
部屋が適度に薄暗かったのもよかったのかも。

千利休の利休七則の一つに
「花は野にあるように」
ということばがあります。

意味合いは少し違いますが、この宿主のもてなしの心が
すーっと私たちの心に素直に伝わり、居心地のよい一日を過ごすことができました。






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