先日、今年度最後の学校茶道のお稽古がありました。
六年生にとっては最後のお稽古。
師匠が最後のあいさつをすると、ポロポロと泣き出す子どもがいました。
「これからも茶道を続けてね」
何かを続けることは人生を豊かにし、何よりのその人の真の財産になります。
どっぷりとその世界にのめり込むことも素敵なことですが、
細く長く続けることもすばらしいことだと私は思います。
私は「細く長く」、しかも「なんとなく」続けているほうですが、
最近どっぷりとのめり込んでみようかな?などと考えたりすることがあります。
やっぱり茶道が好きなんでしょうね。
お稽古へはいつも気軽な洋服で行っていましたが、この春から着物を着て行きたいなぁ。
あ、でも車だし、難しいでしょうか?
着物で運転。
今年の目標です。
愛車のミラジーノ。現在初心者マークはとれてます(笑)
学校茶道
月1回、小学校へ茶道を教えに行っています。
明後日がその日。
師匠のアシスタントとして行っているのですが、
私自身も予習をしなくては何となく落ち着きません。
目標は茶道の点前手順はもちろん、茶の心や精神も伝えること。
口では簡単でも、なかなか難しいものです。
子どもたちが茶道教室に集まると、まず床の軸を拝見してもらいます。
師が書いた「和敬清寂」。
「和」とは、お互いに心を開いて仲良くすること。
「敬」とは、尊敬の敬で、お互いに敬いあうという意味。
「清」とは、目に見えるだけの清らかさではなく、 心の中も清らかであるということ。
「寂」とは、どんなときにも動じない心。
どんなときにも動じない心。
そういえば、現在80代の師匠からこんな話を聞いたことがあります。
師匠がまだ30代だったころのお茶会でのお話。
師匠よりも若いお嬢さんが、大きな茶会でお点前をされていたのですが、
着物のたもとが建水につかってしまい、畳を濡らすほどに。
点前をしながら気づいたお嬢さんは、その時全く動じず、
最後まで点前をやりぬいたとのこと。
それを見ていた当時の宗匠はとても褒めておられたそう。
でも一つ疑問。
そんなに濡れたたもとでお点前されたら、客もハラハラして
全く「おもてなし」にはならないのでは?
その疑問に師匠はこう答えられました。
「緊張感のある点前には、周りの人間に心配されたり、
口出しされたりするような隙はないよ」
確かに。緊張感のある美しい点前は何よりの「おもてなし」かもしれません。
どんなときにも動じない心、「寂」。
はて?
私にも持てる日が来るのでしょうか。
(とてもわかりやすい入門書です)