昨年、菩提樹で「中国」の民話や、民謡の特集をしたことがご縁で、中国の曲や、中国の作曲家のヴァイオリンコンチェルトの録音をすることになりました。
安井正規さん(中央の方です)が、とても親切に、辛抱強く、録音に付き合ってくださいました。
日頃、オルガンやシンセサイザーなどのキーボード奏者として、ご活躍の安井さん。
マイクや機材を片手に、いろいろな指示をしてくださいます。
今回のCD制作は、某大学の中国語の授業の教材に使われるそうです。
私も、初めてのヴァイオリンコンチェルトに挑戦。
中国のメロディーらしいゆったりとした冒頭部分から、中国のお祭りをイメージさせるようなテンポの速い部分など、演奏していても楽しかったです。
メンデルスゾーン、ベートーベンなど、メジャーなコンチェルトとは全く違い、曲調が少し色っぽくて、曲の色彩が原色のイメージです。
CDの完成が楽しみです。
また、菩提樹の演奏会でご紹介できればと思います。
2012年03月
3月29
3月12
昨日は久しぶりの休日。
知多半島に美味しい魚を食べに行きました。
店内には、たくさんの人が訪れていて、一大アミューズメントパークのようでした。
たくさんの、美味しそうな海産物。
その中に、ふっと春を思わせるような、たくさんのあさりが!!
昨日から、漁が解禁になったそうです。
雪も舞う、とても寒い日となりましたが、少しづつ、春の訪れを感じることができ、嬉しくなりました。
話は変わりますが、先日、中学校の卒業式にも出席する機会があり、久しぶりに
「仰げば尊し」
を聞きました。
いろいろな卒業式の歌がありますが、やはり、この曲を聴くと自分の卒業式を思い出し、ジーンときます。
「仰げば尊し わが師の恩~」
退場する卒業生の涙を見て、
先生、また、共に学んだ友達に感謝をし、卒業するという気持ちは、今も昔も変わっていないのだなと、とてもうれしく、一緒にもらい泣きしてしまいました。
春は別れの季節でもあり、出会いの季節でもあります。
やわらかく暖かい陽がふりそそぎ、花が咲き乱れ、どんどん春を感じる出来事が増える「春の訪れ」は、
なんとなく人の心をリセットして前向きにする力、また気持ちを新たに次に挑戦する気持ちにする力があるのだなとしみじみ思います。
3月3
一昨日、先輩、後輩たちと一緒に、恩師のお墓参りに行ってきました。
私の恩師といえる人は、何人かいらっしゃいます。
一番は、私のヴァイオリンの師匠、近藤フミ子先生(この先生も他界しています)
そして、昨日お参りした、コントラバス奏者でもいらっしゃった横江佳憲先生です。
小さいころから、発表会など聴きに来てくださり、また、恩師が毎年行っていた合宿、
合奏会などで指導してくださった先生です。
幼い私たちに、アンサンブルの楽しさ、そして「礼をつくす」ことの大切さ、言葉遣いなど、音楽以外のことまで、教えてくださいました。
厳しい恩師の批評のあと、必ず、褒めてくださったのが横江先生でした。
発表会で、メンデルスゾーンのヴァイオリンコンチェルトを演奏した時のこと、
例のごとく、厳しい批評に落ち込んでいた私に、先生は
「まきちゃん、素敵なヴィヴラートだったね。いい音だったよ」
近づいて言ってくださいました。
その後から、私はヴィヴラートに自信を持つようになり、今の音色を出せるようになりました。
落ち込んでいた時、褒めてくださったタイミングが、絶妙でした。
自信を失いかけていた時の、その一言!
この声掛けが、どれだけ大切か、どれだけ、この言葉で救われたか。
今、指導者の立場になり、つくづく感じます。
また、横江先生に頼まれ、十何年前?になりますが、古川為三郎記念館で、
お話をしながら、ヴァイオリンデュオで演奏をしたときのこと。
横江先生が聴きに来てくださり、私も緊張して話をしながら演奏をしていました。
「この曲は、皆さん、よく知っている曲ですよね!」
話し言葉の中に言ってしまったようで、演奏後、先生は、怒って飛んできました。
「まきちゃん!この曲は、よくご存じの曲と言わなくてはだめだよ。いくら演奏をがんばっても、話をしっかりしないと、興ざめするよ」
と。
今、菩提樹でも話をすることが多い私ですが、この言葉を話すたびに、先生を思い出します。
「恩師、人生の先輩に敬意をもって接すること、礼をつくすこと」
こんな人間として基本的な教えを親のように教えてくださったのが、横江先生でした。
師弟関係など薄れてきた今日この頃、
こんなことを書いていては、時代遅れだとか言われそうですが、
ふっと、横江先生のお墓参りをしながら、子供のころに返り、
親以外で、親身になって指導していただいたり、叱咤激励してくださった先生がいてくださった幸せを今更ながら、感じた一日となりました。
先生に敬意をこめて。
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