クリスマスそしてユダヤ教のハヌカ、自然信仰ペイガンやウィッカン(魔女)、カナダ先住民たちの冬至の祭、ゾロアスターの太陽の祭り・・・。冬至(Winter solstice)前後のトロントは、さまざまなスピリチュアルコミュニティがいっせいに顔見せします。

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そんなスピリチュアルイベントの縮図が、毎年ケンジントンマーケットで冬至の夜に行われる「光のフェスティバル
Kensington Market Festival of Lights)」です。(注 2010年の時点で、名前が変わりKensington Winter Solsticeケンジントン冬至パレードとなっています。だんだん宗教色が薄れ、誰でも参加できる子供のためのランタン作りとパレード参加が人気のようです)

 

ちょっとした観光名物にもなっている「光のフェスティバル」、仮装してランタンを持ち、パレードし、踊ったり歌ったりするカーニバルだと思っているトロントニアンも少なくありませんが、これは、1年で一番夜が長い冬至を境に太陽の降り注ぐ時間がどんどんのびていく新しい始まりの日をお祝いする、ネオペイガン信仰の人々にとっての特別な行事でもあるのです。

 

sunパレードの中に、カラスのマスクと衣装をまとった人を見かけます。これは北米先住民の冬至伝説である「太陽を盗んだカラス」をたたえる人々。人間の男が太陽を自分だけの宝物にして、箱の中に閉じ込めてしまったのを、子供に化けたカラスが「お父さんちょっとだけ見せてよ・・・」と甘えて、まんまとそれを盗み出し、空に戻した日とされているのです。

 

太陽のマスクをつけ松明を持った人はミトラ教の太陽神。それから、良い子にはお菓子を届け悪い子には炭を置いていくというイタリアの魔女ラ・ベファーナに扮した人もいれば、トロント周辺に住む本物のウィッカン(魔女)たちも参加しています。

 

アレキサンダーパークでは火を囲んで、ダンスやペイガンの儀式などが行われます。北米発祥のクワンザというアフリカ系のお祝いは、アフリカのシンボルカラー、赤、黒、緑の三色キャンドルに火を灯します。そして、焚き火のまわりでザクロやドライフルーツを食べるのはゾロアスター教の伝統。ゾロアスター信者にとっても冬至は重要な「生まれ変わった太陽の祭り」の日です。

 

歩行者天国にしたストリートで、燭台(メノラー)にたてた7本のキャンドルをともし囲んで歌をうたうのは、ユダヤ教ハヌカを祝うグループ。ケンジントンマーケットにはシナゴクが2つあり、多くのユダヤ人が集まります。ユダヤ教ではハヌカ自体、“光の祭典”と呼ばれているそうです。そして、そこを通り過ぎると、次の角にはイエスの降誕シーン再現のパフォーマンスをするクリスチャンの若者たち。

 

1年で一番闇の長い真冬の夜空を、無数のランタンの光や炎が照らし出します。サイケデリックな光景に酔うのか、皆が本当にポジティブなエネルギーを呼び寄せているのか・・・なんだか不思議な癒し効果のある夜です。光が再び地球に返って来る前夜祭、宗教どうしの争いさえも不思議に思えてくるのです。

 

ケンジントンマーケットについてもっと知りたい?

http://www.toronto2g.com/ethinictown_kensington_market.htm