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トロント100民族のヒーリング

カリスマ漢方医から魔女ヒーラー・・・エスニックトロントでみつけた心とからだの健康法、世界のヒーリング、スピリチュアルワールド、不思議グッズについてのジャーナル

復活祭

24 Apr

54. 地震の神さまのイースター

senor_temblores



やっと春の兆しを感じはじめたイースター(復活祭)の週末。いっせいに木々の緑が芽吹く日はもう明日かあさってか・・・といったところ。イエスキリストの死と復活を祭るクリスチャンでなくたって、生命や自然の“再生”を感じわくわくする季節です。

トロントにいると、カルチャーや教派ごとに、けっこう違った形でイースターが祝われるのをじっさいに見たり聞いたりすることができますが、今年はやはり、地震の神様をまつるイースターに想いが行きます。

数年前のこと、ケンジントンマーケットの近くに住むペルー人のヘスス アンヘロさんという知り合いがいました。(このおじいさんの名、英語読みだとジーザスエンジェル。「ヘーイ、ジーザス」とか「ちょっとはやくしてよジーザス」とかいう会話になるとなんか罰当たりな感じがしましたが・・・しょうがないですね)

このおじいさん宅の台所に、十字架に磔にされた黒い肌のキリスト像が赤い花で飾られ、お神輿のように街中にかつぎだされている写真が貼ってありました。それはペルーのクスコでイースターの週に行われる大イベントということで、どう見てもイエスキリストなのですが、その像は「地震の神様(タイタチャ・テンブロレス Taytacha Temblores)」と呼ばれていました。

インカで古くから信仰のあった地震の神さまが、磔にされたイエス・キリストの姿でクスコの守護神となっているのだそうです。1650年の大地震のときにイエスが十字架にかけられた油絵を教会から運びだしたとたん、激しい揺れがおさまったと伝えられており、その時に、「イエスさまは地震の神様に違いない」ということに。仮の姿というよりは“習合”、イエスさまでもあり地震の神様でもある、というほうが正しいのでしょうか。

このタイタチャ・テンブロレス像はクスコ大聖堂にまつられていますが、毎年、復活の日曜日にさきがけた月曜日に教会から運び出され、街の広場へ向かって行進します。大聖堂は昔はインカの神様に捧げた神殿だったところに建てられており、赤い花で像を飾るのも、アンデス地方の古代の習慣で司祭や指導者のミイラを飾ったのと同じようにしているそうです。像はもともとは、白い肌のイエスキリストでしたが、お祈りにきた人が灯すろうそくで、何百年もの間に黒く煤けたのだとか。

日本とおなじように環太平洋火山帯のうえにのっかったペルー。地震の怖さを身をもって知り、平和が続いても地震のことはぜったいに忘れることはありません。破壊と再生を繰り返してきたアンデスやインカの伝統を受け継ぐひとびとの守り神、それがタイタチャ・テンブロレスです。



kent_bosaizukin「緊急地震警戒速報の音
がこわいけどママが作った防災頭巾をかぶっていればちょっと安心」という東京にいるまだ3歳の甥のことを想い、日本の被災地の復活とみんなの元気復活を祈りつつ、「地震の神様」のポストカードをとりだしてみるイースターの朝でした。

7 Apr

36.パームツリーの葉のお守り

椰子の十字架

 

 

 

 

 

 

 

パーム サンデー(椰子の葉の日曜=聖枝祭)のお昼過ぎ、オリーブの枝とパームツリーの葉を2枚ずつ持って教会から帰ってきたローザさんと義理の母。

椰子の葉をパチン、パチンとはさみで切って、それを折ったり巻いたりして十字架の形にし、そこへオリーブの枝を小さく切ってちょこんと挿したものをいくつか作ってテーブルの上に並べていた。

私が精神世界やお守り、薬草などについて、いつも質問しまくりメモしているのを知っている義理の母は、「あなたはチャーチに行かないけど、これはお守りだから、よかったら一つか二つ持っていって車の中とかドアのところに飾っとくといいよ。聖水を振りかけてあるから効くかもよ!家内安全、安全祈願、身代わりになってくれるともいうから」。

十字架の上のイエスさまを象徴しているのだろうけど
・・・機能的には神社のお札だ。

で、もらってきて暖炉の上に置いてある。

パームサンデーは、キリスト教の復活祭1週間前の日曜日の祝日。イエスが、ロバに乗ってエルサレムに来た日。群集はナツメ椰子やオリーブの枝を振ったり、脱いだ服や椰子の葉を道に敷いて迎えたという記録が残っているそうだ。カトリックでは受難の主日と呼ぶ。

キリスト教がいろいろな地域に広まると、ナツメ椰子がない国もあるから、パームサンデーを祝う聖なる枝葉はいろいろバリエーションがある。ネコヤナギの枝とかシュロの葉だとか、花をつけた枝などなど。

飾っておいて枯れてしまったパームのお守りは、そのまま乾燥させておいて翌年のアッシュウェンズデー(灰の水曜日、復活祭りの46日前)に教会に返すと、司祭が燃やして灰にする。義理の母たちの教会はローマンカトリックで、そこでは教会に残っていた前の年のパームツリーや信者が返納した十字架形の葉をいっしょに燃やし、その灰を使って信者のおでこに十字架を描くという儀式がある。

イースターが近いトロントの風物詩。椰子の葉、シュロの葉、オリーブやネコヤナギの枝、それからウサギやタマゴの形をしたチョコレートや飾りが街中にあふれている。ついに春がやってきた!

椰子の葉クロスの折りかた クリックすると拡大します

(シュロの葉などを使ってもよい)

折りかた

多国籍シティのホリスティックヒーリング
カナダ トロント
神秘と科学が共存する都市


カナダのオンタリオ湖畔にひろがるトロント市は、ナイアガラの滝から1時間半ほど北へ行ったところにあります。このブログをはじめた頃は、「世界170カ国から移住してきた約100民族が同居する都市」だったのですが、いまや200を超える民族が暮らす、ますます多国籍なコスモポリタンシティとなりました。

トロント住民の半分が外国生まれというだけあって、この街にはさまざまな言語や食文化に加え、各国に伝わる昔ながらの健康法や病気治療法、スピリチュアルヒーリング、神秘的なおまじない、占いなどがあふれています。⇒ 続きを読む(エスニックタウン紹介もこちら)


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