2005年03月20日

WORKSHOP「あたらしい○○をつくる」

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ワークショップ

「あたらしい○○をつくる」



企画:BOICE PLANNINGメンバー
日時:2005.3.20 Sun.,3.27 Sun.
会場:東京都現代美術館

ここ東京都現代美術館に展示されている現代の作品群も一見分かりにくいものもあるが、背景を少しヒモ解いていくと、そこには壮大な物語があり、表象以上の物を感じることができるはず。現在の作家をみるのであれば、時は今・場所は日本・性別は_・年は_と、現在の設定から読み解けば良い。
このワークショップは「手先を鍛えるためや、なんとなく作る気軽さを与える」といった目的ではなく、「作るモチベーションを体感してもらう」ということを目的とした。


work28ワークショップ前日の様子・紹介の為の展覧会(ハイビジョンルームにて会期中に展示)の搬入。丸橋の作品が重い。


work02同じく前日。ワークショップの材料を会場まで運ぶ。一人一台台車を運ぶ。


work03今回のプログラムはシャッフル(コミュニケーション)が大きなテーマとなっているので変形の椅子取りゲームを行う。その準備を、普段アーティストの講演やオープニングをやる講堂にセッティングする。椅子がカラフルなので良い空間になった。


work04ハイビジョンルームは現代美術館の企画展と常設展の間のスペースにある。ちょうど2つの企画展の最終日に近かったこともあって、人が沢山来た。これも前日の展示風景。ワークショップの準備の後なので少し疲れが見える・・。


work05当日。続々と参加者が集まってくる。参加者は2回とも20名ぐらい。
「あたらしい果実」ってことで参加者にはネームプレートを渡し、好きな名前、出身地、趣味などを書いてもらう。本当は65歳の女性でも「名前:スパイク 出身地:サモア 趣味:魚投げ」なんて事も。


work06最初に例のフルーツバスケット。半分ぐらいの人はルールを忘れているので説明。


work07そのうち、乗ってきたらネームプレートの内容へ。「日本人じゃない人」「趣味の欄を青のボールペンで書いた人」さらに、「朝ご飯は和食の人」「最近失恋した人」と思えば「フルーツバスケット!」で全員入れ替えなど。自己紹介の場面。佐藤・山下が参加者に混ざって座っている。


work08実はフルーツバスケットの最後の方までボイスのメンバーは司会の加藤と記録の市川以外は参加者に混ざっている。サプライズで途中に「ボイスプランニングの人」。寒いからやめようって案も有ったけどそうでもなかった。


work09フルーツバスケットに続くショートプログラム。目隠しをした瓶に用意された素材を入れてゆく。瓶の中身は見えないが、テーマになる言葉が書いてあり、一掴み入れたら次の人に回してゆく。色々な思惑をシャッフルしてゆく。


work10できあがったものたち。24本の瓶ができあがる。すごく納得のモノから、「こいつさえこれを入れなきゃ」ってものまでいろいろだが、いろいろな物語が見えてくる。瓶の目隠しを取った時には歓声があがった。


work11体も頭も暖まってきたところで本編のプログラム開始。全体の大きな説明をしたあとに、箱が配られる。中には手がかりとなる物が入っている。プログラム1はその物が関係する物語の主人公がみた空を描く。そしてその空の絵と最初に入っていた物はは箱に戻され、他の人へとまわる。


work12箱がまわってきて最初に入っていた物と空の絵が次の手がかりとなる。今度は星座を作る。
皆、前の箱の持ち主が何をおもって作ったのかを想像して真剣になる。


work13「星座を考える」
ちなみに自分にまわってきた箱に入っている物には手を加えてはいけないルール。なぜかというと現在の情報環境にあわせて。パソコンでインターネットして情報をみているような感覚に近い方が今っぽいかな。っていうのが事前のミーティングで全会一致だったので。


work14入っていた物・空・星座と手がかりが増えてきたところで板に地図(物語の相関図でもよい)を作る。もちろんその前にはシャッフルされている。説明する雨宮と後に加藤。


work15地図はカラフルな粘土で作る。造形的にも面白い物がいくつかみられる。


work16自分で考えた物語の壮大さに悩む。


work17今度は方眼紙を使って設計図を描く。ここまで来ると最初に入っていた物もただの物ではなくなって物語の一部となってくる。あとはここまでくると、自分のアクションが次回以降の人にどんな影響が有るのかも楽しみになってくる。



work18ホットメルトの使い方を教える横手山。
彼の写っている写真はほとんどがホットメルトを持っている。お気に入りらしい。


work19うーん。本人は区画整理された町並みを作ったらしいが、後にクモの巣が関係ある物語として解釈されていた。


work20最後にツール(乗り物とかも含む)を作り、最後にシャッフル。箱の中にできあがった世界を読み解いてゆく作業。
自分を含めて様々な人が関わって作り上げた世界をどう認識してゆくのか、そしてその世界をどの視点で見つめるのか。短時間にしてはハードな問いだと思うが・・。


work21考える。「これなんだろ?」


work22現美の武内さん、写ってないけど森さん、鎮西さんも飛び入りで参加。皆に混ざって作業をする。楽しんで参加していた。ように見えた。


work23どーですか?と米原。読み解きが終わったらそのできあがった物語をもとに自由制作。


work24自由制作には午前のプログラムの残った材料も使いたいとの要望有り。


work25ボンドに苦しむ丸橋。年配の方も積極的に手が動く。とても早い。


work26自由制作も終わり、テーブル毎に分かれて各自にプレゼンしてもらう。ここは丸橋・佐藤班。このプレゼンがすっごく面白い。自分が作ったのは最後の自由制作だけなのだが、自分に与えられた断片をとても魅力ある物語に仕上げる。結構感動。ユーモアもあり、スピード感ある物、本当に壮大な物語。と色々なものが出てきた。


work27こちらは雨宮・山下班。こちらも面白かった。手先が器用で自由制作が上手い人もいれば、手先は全くだが、できあがった全く意味の分からないものがその人のプレゼンでどんどん深い意味を背負ってくると鳥肌もの。
さらに最後には各班代表で全員の前でプレゼンしてもらう。ここではお楽しみとして箱の中に入っていた物一つ一つの作者にもコメントをもらう。「そんなつもりじゃなく作ったんだけど、その部分は結構同じ事思っていた」とか、興味深いし、時にはそのギャップに爆笑。


すでに開始から8時間ぐらい経っているにも関わらず参加者一同もっと聞きたいというオーラが出ていたが、終了の時間が近づいた為、最後にまとめの時間。
「すごく短い時間であったが、(ほぼ見知らぬ)隣人とのコミュニケーション(あるいはディスコミニュケーション)によって社会を作り、それを自分なりに理解し、立場を決め、その視点を手がかりとして物を作る。さらに言えばできあがった作品もその設定された社会によって見え方も深さもすべて変わって見える。」一人の作家によるワークショップではなく任意団体であるボイスプランニングで行うワークショップで組み上げたこのプログラムの意図は少なからず参加者には伝わっていたように見える。

<まとめのコメントとして>

「ものを作るときに一番最初に止まってしまうのは手ではなくて頭の方。[身の回りにある沢山の情報→作品]という思考のプロセスがわからなくなる。なので、このワークショップは手先を鍛えるためやなんとなく作る気軽さを与える。といった目的ではなく、つくるモチベーションを体感してもらうということを目的とした。」

「今美術館に展示されている現代の作品群も一見分かりにくいものもあるが、背景を少しひもといてゆくとそこには壮大な物語があり、表象以上の物を感じることができるはず・現在の作家をみるのであれば、時は今・場所は日本・性別は_・年は_と現在の設定から読み解けば良い」

といったところで終了。
単に教えるという感じではなく、作り手のこちら側にも大変実になるワークショップだった。

(編集:雨宮)

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