2005年11月17日
製造間接費の世界へレッツラゴー!2
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第7回タイトル:「製造間接費の世界へレッツラゴー!2」
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★ 目 次
1. ごあいさつ
2. 正常配賦さまさま
3.あとがき
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(1)ごあいさつ
------------------------------------- ---------------------------------
前回お話した格言「難問は、自らの心が作り出す」について。
検定試験に限らず、国家試験でも誰も解けないような難問は出題されます。
このとき、そのような難問が出題されても、合格のためには解ける必要はなく
誰しもが解ける基本的な問題を確実に得点できていれば合格できます。
つまり、難問について解く必要はないのですが、これが解けないと不合格に
なってしまうと勘違いしてしまい、頭が真っ白になって、普段解ける問題をも
おとしてしまい、不合格になってしま うのです。
わたくしにも同じ経験があります。このメルマガを読まれている貴方様だけは
決してこんなことがないように、難問が出題されても、とばして、解けるところ
から確実に得点を稼いでいってください。
----------------------------------------------------------------------
(2)目 次:どっちを選ぶかはっきりしてよ!
----------------------------------------------------------------------
前回は、造船業を例に製造間接費勘定に集計された金額が、戦艦ヤマトと
タイタニック 号にそれぞれいくらずつかかっているのか、直接的かつ個別に計算できないので、何らかの基準(例えば船の大きさ等)で、これらの金額を
負担(配賦)させようということについてみていきました。
以下の設例で、いまいちど確認いたしましょう。
<設 例>それぞれが負担する製造間接費の金額はいくらか。
・製造間接費の金額は1,200,000円であった
(内訳:組立加工機械減価償却費1,000,000円 雑費200,000円)。
・戦艦ヤマトの組立加工時間は5,000時間、タイタニックの組立加工時間は
5,000時間であった。
・製造間接費の配賦基準は、組立加工時間とする。
この場合、製造間接費1,200,000円は、戦艦ヤマト5,000時間とタイタニック号5,000時間の1:1の比率で按分して負担させることになります。
(計算式)
戦艦ヤマト→1,200,000円×5,000時間÷(5,000時間+5,000時間)=600,000円
タイタニック号→1,200,000円×5,000時間÷(5,000時間+5,000時間)=600,000円
となり、それぞれが、600,000円ずつ負担することになります。
ここで、製造間接費1,200,000円は実際発生額です。 このような実際発生額を
各製品に配賦することを「実際配賦」といいます。
しかし!実際配賦には以下のような問題があります。
第1の問題:製造間接費は、種々雑多な費目で構成されるため、製品が完成しても
製造間接費の集計に時間がかかるため、完成品の原価を計算できない
という問題
第2の問題:製造間接費の実際発生額や実際配賦基準数値は毎月変動するので
実際発生額を配賦すると、同じ製品でも製造した日により配賦額が
異なってしまう。
そ こで、実際配賦に対して、「正常(予定)配賦」というものがあります。
では、この「正常(予定)配賦」とは、どんなものでしょうか。
簡単にいえば、あらかじめ経営者が1年間の予想する販売量から生産量を決定し
(基準操業度といいます)、その生産量のもとで許される製造間接費の金額
(製造間接費予算額といいます)を見積もり、この見積もった金額を1年間の
正常(予定)生産量で割って求めた「正常(予定)配賦率」をもって、製造間接費を各製品に配賦しようというものです。
<算 式>
正常(予定)配賦率=経営者が予定する生産量のもとで許される製造間接費の金額
÷
経営者が予定する1年間の生産量など(基準操業度)
では、設例でもって、この正常(予定)配賦をみていきましょうね。
<設 例1>以下の正常配賦率を求めなさい。
・年度の初めに、経営者は1年間の当造船所の生産量を戦艦ヤマト1隻と
タイタニック号1隻と見積もった。
・戦艦ヤマト1隻を建造するのに5,000機械加工時間、タイタニック号1隻を建 造する のに5,000機械加工時間を要すると見込まれた。
・経営者は、この合計10,000機械加工時間のもとで許せる製造間接費予算の金額を
1,000,000円と見積もった。
(解 答)
1,000,000円÷(5,000機械加工時間+5,000機械加工時間)=100円/機械加工時間
経営者は戦艦ヤマトとタイタニック号の2隻を1年間の造船所の生産量と
見積もっており、その2隻を建造するのに合計10,000機械加工時間が必要と
見積もっています。
この機械加工時間(基準操業度)のもとで、製造間接費を1,000,000円に抑えた い
のですから、1機械加工時間あたりの製造間接費の金額が、100円と計算できます。
<設 例2>
実際の生産にあたり、戦艦ヤマトが5,000機械加工時間、タイタニック号が5,000
機械加工時間かかったことが判明した。
戦艦ヤマトとタイタニック号が負担する製造間接費の金額を計算せよ。
戦艦ヤマト→100円/機械加工時間×5,000機械加工時間=500,000円
タイタニック号→100円/機械加工時間×5,000機械加工時間=500,000円
上記のように、製造間接費の実際発生額の集計を待たずして、実際操 業度が判明すれば製造間接費の配賦額が計算でき、その後の原価の計算が可能となります。
<設 例3>
製造間接費勘定に、加工機械減価償却費1,000,000円と雑費200,000円の
合計1,200,000円が集計され、実際発生額が判明した。
この場合の製造間接費配賦差異を算定しなさい。
(解答)
正常(予定)配賦額1,000,000円−実際発生額1,200,000円=−200,000円
製造間接費勘定には、借方に実際発生額1,200,000円が転記され、貸方には
正常(予定)配賦額1,000,000円が転記されるので、貸借差額が20 0,000円
生じます。
この差額が、「製造間接費配賦差異」といい、その中身には、「予算差異」と
「操業度差異」があります。
ちなみに、製造間接費の配賦額の計算において、実際配賦と正常(予定)配賦が
ありましたが、原則は「正常配賦」なので、このことも知っておいて下さいね。
この理由として、「正常配賦の理論」というものがあります。
(製造間接費の正常配賦の理論)
製造間接費は固定費(どんなに生産しても金額が一定の費用)が多く含まれている
↓
その固定費は生産能力の維持費であると考えられる
↓そして
生産能力の維持費は生産能力の規模に依存
↓
生産能力の規模は正常(予定)生産量によって規定される
↓よって
製造間接費は正常生産量に結びついて発生するので、正常生産量の製品へ
均等に配賦されるべきである。
これをもう少しわかりやすくすると・・・
製造間接費には固定費が多く含まれている→設例での加工機械減価償却費1,000,000 円
↓
加工機械減価償却費1,000,000円は、1年間に10,000機械加工時間の作業が可能な
機械を購入したために発生した(生産能力の維持費)
↓
生産能力の規模である10,000機械加工時間は、戦艦ヤマト1隻とタイタニック号1隻の2隻の生産という正常(予定)生産量によって規 定されている。
↓よって
加工機械減価償却費1,000,000円は、戦艦ヤマト1隻の生産に必要な5,000
機械加工時間とタイタニック号1隻の生産に必要な5,000機械加工時間の合計10,000時間の機械加工作業を可能とする加工機械を購入したために発生するので
正常生産量の製品へ、均等に配賦されるべきであると考えられる。
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あとがき
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みなさには、なんとか分かりやすく、工業簿記のお話しをしたいと思って
いるのですが、さすがにメルマガでは限界がありますね。
しかし、すこしでも本質的理解ができるように頑張ってお話をさせて頂きます。
がんばれ!受験生!がんばれ!自分!
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1. ごあいさつ
2. 正常配賦さまさま
3.あとがき
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(1)ごあいさつ
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前回お話した格言「難問は、自らの心が作り出す」について。
検定試験に限らず、国家試験でも誰も解けないような難問は出題されます。
このとき、そのような難問が出題されても、合格のためには解ける必要はなく
誰しもが解ける基本的な問題を確実に得点できていれば合格できます。
つまり、難問について解く必要はないのですが、これが解けないと不合格に
なってしまうと勘違いしてしまい、頭が真っ白になって、普段解ける問題をも
おとしてしまい、不合格になってしま うのです。
わたくしにも同じ経験があります。このメルマガを読まれている貴方様だけは
決してこんなことがないように、難問が出題されても、とばして、解けるところ
から確実に得点を稼いでいってください。
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前回は、造船業を例に製造間接費勘定に集計された金額が、戦艦ヤマトと
タイタニック 号にそれぞれいくらずつかかっているのか、直接的かつ個別に計算できないので、何らかの基準(例えば船の大きさ等)で、これらの金額を
負担(配賦)させようということについてみていきました。
以下の設例で、いまいちど確認いたしましょう。
<設 例>それぞれが負担する製造間接費の金額はいくらか。
・製造間接費の金額は1,200,000円であった
(内訳:組立加工機械減価償却費1,000,000円 雑費200,000円)。
・戦艦ヤマトの組立加工時間は5,000時間、タイタニックの組立加工時間は
5,000時間であった。
・製造間接費の配賦基準は、組立加工時間とする。
この場合、製造間接費1,200,000円は、戦艦ヤマト5,000時間とタイタニック号5,000時間の1:1の比率で按分して負担させることになります。
(計算式)
戦艦ヤマト→1,200,000円×5,000時間÷(5,000時間+5,000時間)=600,000円
タイタニック号→1,200,000円×5,000時間÷(5,000時間+5,000時間)=600,000円
となり、それぞれが、600,000円ずつ負担することになります。
ここで、製造間接費1,200,000円は実際発生額です。 このような実際発生額を
各製品に配賦することを「実際配賦」といいます。
しかし!実際配賦には以下のような問題があります。
第1の問題:製造間接費は、種々雑多な費目で構成されるため、製品が完成しても
製造間接費の集計に時間がかかるため、完成品の原価を計算できない
という問題
第2の問題:製造間接費の実際発生額や実際配賦基準数値は毎月変動するので
実際発生額を配賦すると、同じ製品でも製造した日により配賦額が
異なってしまう。
そ こで、実際配賦に対して、「正常(予定)配賦」というものがあります。
では、この「正常(予定)配賦」とは、どんなものでしょうか。
簡単にいえば、あらかじめ経営者が1年間の予想する販売量から生産量を決定し
(基準操業度といいます)、その生産量のもとで許される製造間接費の金額
(製造間接費予算額といいます)を見積もり、この見積もった金額を1年間の
正常(予定)生産量で割って求めた「正常(予定)配賦率」をもって、製造間接費を各製品に配賦しようというものです。
<算 式>
正常(予定)配賦率=経営者が予定する生産量のもとで許される製造間接費の金額
÷
経営者が予定する1年間の生産量など(基準操業度)
では、設例でもって、この正常(予定)配賦をみていきましょうね。
<設 例1>以下の正常配賦率を求めなさい。
・年度の初めに、経営者は1年間の当造船所の生産量を戦艦ヤマト1隻と
タイタニック号1隻と見積もった。
・戦艦ヤマト1隻を建造するのに5,000機械加工時間、タイタニック号1隻を建 造する のに5,000機械加工時間を要すると見込まれた。
・経営者は、この合計10,000機械加工時間のもとで許せる製造間接費予算の金額を
1,000,000円と見積もった。
(解 答)
1,000,000円÷(5,000機械加工時間+5,000機械加工時間)=100円/機械加工時間
経営者は戦艦ヤマトとタイタニック号の2隻を1年間の造船所の生産量と
見積もっており、その2隻を建造するのに合計10,000機械加工時間が必要と
見積もっています。
この機械加工時間(基準操業度)のもとで、製造間接費を1,000,000円に抑えた い
のですから、1機械加工時間あたりの製造間接費の金額が、100円と計算できます。
<設 例2>
実際の生産にあたり、戦艦ヤマトが5,000機械加工時間、タイタニック号が5,000
機械加工時間かかったことが判明した。
戦艦ヤマトとタイタニック号が負担する製造間接費の金額を計算せよ。
戦艦ヤマト→100円/機械加工時間×5,000機械加工時間=500,000円
タイタニック号→100円/機械加工時間×5,000機械加工時間=500,000円
上記のように、製造間接費の実際発生額の集計を待たずして、実際操 業度が判明すれば製造間接費の配賦額が計算でき、その後の原価の計算が可能となります。
<設 例3>
製造間接費勘定に、加工機械減価償却費1,000,000円と雑費200,000円の
合計1,200,000円が集計され、実際発生額が判明した。
この場合の製造間接費配賦差異を算定しなさい。
(解答)
正常(予定)配賦額1,000,000円−実際発生額1,200,000円=−200,000円
製造間接費勘定には、借方に実際発生額1,200,000円が転記され、貸方には
正常(予定)配賦額1,000,000円が転記されるので、貸借差額が20 0,000円
生じます。
この差額が、「製造間接費配賦差異」といい、その中身には、「予算差異」と
「操業度差異」があります。
ちなみに、製造間接費の配賦額の計算において、実際配賦と正常(予定)配賦が
ありましたが、原則は「正常配賦」なので、このことも知っておいて下さいね。
この理由として、「正常配賦の理論」というものがあります。
(製造間接費の正常配賦の理論)
製造間接費は固定費(どんなに生産しても金額が一定の費用)が多く含まれている
↓
その固定費は生産能力の維持費であると考えられる
↓そして
生産能力の維持費は生産能力の規模に依存
↓
生産能力の規模は正常(予定)生産量によって規定される
↓よって
製造間接費は正常生産量に結びついて発生するので、正常生産量の製品へ
均等に配賦されるべきである。
これをもう少しわかりやすくすると・・・
製造間接費には固定費が多く含まれている→設例での加工機械減価償却費1,000,000 円
↓
加工機械減価償却費1,000,000円は、1年間に10,000機械加工時間の作業が可能な
機械を購入したために発生した(生産能力の維持費)
↓
生産能力の規模である10,000機械加工時間は、戦艦ヤマト1隻とタイタニック号1隻の2隻の生産という正常(予定)生産量によって規 定されている。
↓よって
加工機械減価償却費1,000,000円は、戦艦ヤマト1隻の生産に必要な5,000
機械加工時間とタイタニック号1隻の生産に必要な5,000機械加工時間の合計10,000時間の機械加工作業を可能とする加工機械を購入したために発生するので
正常生産量の製品へ、均等に配賦されるべきであると考えられる。
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あとがき
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みなさには、なんとか分かりやすく、工業簿記のお話しをしたいと思って
いるのですが、さすがにメルマガでは限界がありますね。
しかし、すこしでも本質的理解ができるように頑張ってお話をさせて頂きます。
がんばれ!受験生!がんばれ!自分!
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