前回の記事で書いた「男鹿真山伝承館」の隣には、「なまはげ館」が建っています。
かなり立派な建物で、こちらは確か11年前に来たときにはなかったと思います。



「なまはげ館」では、なまはげに関する様々な展示を行っています。
なまはげそのものについては、
前回の記事「泣く子はいねがー!男鹿真山伝承館なまはげ実演 」
で多少詳しく書きましたので、そちらをどうぞ。なまはげ実演の動画もあります。

ということで、今回は、内部の展示をざっと紹介。




館内には数多くのなまはげが展示されています。



特に、一番奥の、各地域のなまはげが勢揃いしている様子は圧巻。




一口になまはげといっても、各集落ごとに姿はかなり異なり、
独自の風習もあります。



二百年前のなまはげの様子。
こちらは信州・東北・北海道を巡り、特に秋田には長く住んだ、
江戸時代の民俗学者・菅江真澄が描いたものの複製です。




「なまはげ館」の近くから出土した、縄文時代の石器。
なまはげの面に形状が似ています。
もし、これが本当になまはげのルーツだとしたら、
漢の武帝の時代(武帝がなまはげを連れてきたと地元では伝えられています)を軽く凌駕する、
途轍もなく古い起源を持つ風習という事になります。

まあ、パプアニューギニアや宮古島など、南方系文化と共通するところがあり、
縄文文化の有力なルーツの一つが南太平洋ということなので、
案外的外れではないかも?



最近、韓国の人気ドラマ「IRISアイリス」の収録が秋田で行われ、
なまはげも登場したそうで、こちらはそのドラマで使われたなまはげ。
おかげで一時「なまはげ館」に、韓国人旅行者がどっと押し寄せたそうです。




館内では自らなまはげになることができる、
「なまはげ変身コーナー」もあります。
変身するのはほとんどがカップルかファミリーですが、
私のように一人で変身しても、
ちゃんと係の人が写真を撮ってくれるのでご安心を(苦笑)

このほか、館内には、彫刻師によるなまはげ面製作実演コーナーや、
各種お土産・資料の販売コーナーがあります。



私はこんな本を買いました。写真がふんだんに使われ、
解説も地区ごとに詳しく書かれた、極めて良質な資料です。