老年期に達した自分と同じ世代の人達が、次々に自分の勤務する老人ホームに入所してくる。
77歳だから当然のことだ。
彼らは様々の老人病を持っており、老人らしい顔、知力、気力、体力になっている。
老人医学は、老人病を治す医学であるとともに、老人病にならないために自分を鍛える医学でなくてはならない。
ぼくは自分と同じ年代の男女を診察し、快適な生活を送れるように、知恵を絞る。
寿命が延びた現代において、認知症や車椅子生活にならずに80代、90代を生き抜くには、知恵が要る。
自己鍛錬が要る。
認知症も飲むだけで簡単に治る薬はない。
だから頭を鍛えながら生きることを学ばねばならない。
それなのに、多くの人は引退したがり、気楽な生活に憧れる。
ぼくもある時期、そうだった。
引退して、小説を書いて暮らそうと思っていた。
しかし、文筆業も簡単にできるものではない。
70歳で、牧師と開業医を引退した。
待っていたのは、空しい日々。
生きているとは言えない生活。
畑仕事も、忙しい生活の合間にやるのはいいが、朝からやっていたら空しい。
専業農家の方ならそれでいいが、自分は長年、医院や教会で、人を相手の仕事をしてきた。
だから、毎日畑を耕したり、草むしりをしても、手ごたえが感じられなかった。
生きているとは言えない空しさ。
それで、旅行にも出かけた。
休暇中の旅行はいいが、毎日が休暇になったら、面白くない。
ぼくはノイローゼになりかけた。
その頃、高槻市に新しい老人ホームができるので、勤務しないかと言われた。
働く場所のあるのが嬉しくて、喜んで勤務した。
引退してから、新しい仕事に着くまで3月ぶらぶらした。
でもその3月間の経験は貴重であった。
それから7年経った。
今も嬉々として働いている。
その上に、上田医院を継承してくれていた息子が今年の1月4日に亡くなったので、再び上田医院をやるようになった。
電子カルテや調剤薬局や、以前とは開業医のやり方も随分変わっているが、医師と患者の関係は変わらない。
自分を鍛え、健康に老後を生き抜く医学を切り開いて行かねばならない。
そのように思いながら、週4日診察している。
毎週1日は農作業をしている。
最近は、午前中だけにしているが、朝の7時から、畑仕事を始めている。
体を鍛えるとともに、気分転換になる。
静かな林の中にいるとリラックスできる。
そして季節の作物を収穫する喜びがある。
自分の中に百姓の濃厚な遺伝子があることを感じる。
駅の階段は歩いて昇る。
大部分の人は、エスカレーターやエレベーターを利用している。
人は安易な道を選ぶ。
そして、確実に年と共に弱って行く。
老衰してゆく。
鍛えることで、老後も元気に生き抜くことができる。
そのことを生き証人として実証したい。
それを医院を通して多くの人に教えたい。
それがぼくの老人医学だ。
77歳だから当然のことだ。
彼らは様々の老人病を持っており、老人らしい顔、知力、気力、体力になっている。
老人医学は、老人病を治す医学であるとともに、老人病にならないために自分を鍛える医学でなくてはならない。
ぼくは自分と同じ年代の男女を診察し、快適な生活を送れるように、知恵を絞る。
寿命が延びた現代において、認知症や車椅子生活にならずに80代、90代を生き抜くには、知恵が要る。
自己鍛錬が要る。
認知症も飲むだけで簡単に治る薬はない。
だから頭を鍛えながら生きることを学ばねばならない。
それなのに、多くの人は引退したがり、気楽な生活に憧れる。
ぼくもある時期、そうだった。
引退して、小説を書いて暮らそうと思っていた。
しかし、文筆業も簡単にできるものではない。
70歳で、牧師と開業医を引退した。
待っていたのは、空しい日々。
生きているとは言えない生活。
畑仕事も、忙しい生活の合間にやるのはいいが、朝からやっていたら空しい。
専業農家の方ならそれでいいが、自分は長年、医院や教会で、人を相手の仕事をしてきた。
だから、毎日畑を耕したり、草むしりをしても、手ごたえが感じられなかった。
生きているとは言えない空しさ。
それで、旅行にも出かけた。
休暇中の旅行はいいが、毎日が休暇になったら、面白くない。
ぼくはノイローゼになりかけた。
その頃、高槻市に新しい老人ホームができるので、勤務しないかと言われた。
働く場所のあるのが嬉しくて、喜んで勤務した。
引退してから、新しい仕事に着くまで3月ぶらぶらした。
でもその3月間の経験は貴重であった。
それから7年経った。
今も嬉々として働いている。
その上に、上田医院を継承してくれていた息子が今年の1月4日に亡くなったので、再び上田医院をやるようになった。
電子カルテや調剤薬局や、以前とは開業医のやり方も随分変わっているが、医師と患者の関係は変わらない。
自分を鍛え、健康に老後を生き抜く医学を切り開いて行かねばならない。
そのように思いながら、週4日診察している。
毎週1日は農作業をしている。
最近は、午前中だけにしているが、朝の7時から、畑仕事を始めている。
体を鍛えるとともに、気分転換になる。
静かな林の中にいるとリラックスできる。
そして季節の作物を収穫する喜びがある。
自分の中に百姓の濃厚な遺伝子があることを感じる。
駅の階段は歩いて昇る。
大部分の人は、エスカレーターやエレベーターを利用している。
人は安易な道を選ぶ。
そして、確実に年と共に弱って行く。
老衰してゆく。
鍛えることで、老後も元気に生き抜くことができる。
そのことを生き証人として実証したい。
それを医院を通して多くの人に教えたい。
それがぼくの老人医学だ。
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