しんごりんの読書日記~知識を深め人生を豊かにし皆が幸せになるために~

教養・自己啓発・ビジネス・哲学・絵本・小説・経済・経営など様々な本を読んで 独断と偏見、勝手気ままに適当に書評しております。 また読書を通じて世界を広げていきたいと思っております。

タグ:満足度

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日本一の覆面調査員(ミステリーショッパー)が明かす100点接客術
著者:本多正克


この手の本では珍しい。
著者は接客接遇のマナー講師でもないし、カリスマショップ店員でもない。
高級ラグジュアリーで働いている訳でもなければホテルの支配人などサービス業に勤めている訳でもない。


著者は普通の消費者の感覚を持ち続ける覆面調査員である。
そのお客様の視点で身近なサービスがちょとスペシャルになる方法が本書で披露されている。


・忙しい時は全体を見渡す
・自分の持ち場以外も見渡す
・投げられたボールは、放っておかない
・最後にはズバリ答えを出す
・あいさつは「やっているつもり」になりがち
・お客様を最後までお見送りする
・姿勢の良い人はお客様の受けよい
・1点だけを見つめると相手に強いメッセージを与えてしまう
・何度も来店しているのに「言葉の距離」が埋まらないと大切にされていないと感じる
・最低5回は感謝の言葉を伝える
・持ち物に気を配る
・お客様がひいきにしているものや考え方を否定してはいけない
・気付いたことは感じたことをそのまますぐにメモを取り記録する
・優秀なスタッフには、あるガッチリとしたストーリーがある
・お客様にちょっとしたコツを披露する
・一つの質問に対して、三つの切り口で話す


お客様にに与える印象を良くし、ちょっと感動し嬉しくなる。
それが積もり積もって他社と差別化され、贔屓顧客になっていただける。


そんな色々なコツ、技術がふんだんにもりこまれているので、サービス業に従事している方、マネージャー、経営者など、自社ブランドを向上させたり人材育成、教育に悩んでいる方は読んでみると多くの気づきが得られると思う。


4

「一緒に働きたい」と思われる 心くばりの魔法 〜ディズニーの元人材トレーナー50の教え〜
著者:櫻井 恵里子


誰もがその応対や世界観の素晴らしさに魅了されるディズニーランド。
そのキャスト(スタッフ)を育成してきた著者が書いた心くばりの魔法の本。


コミュニケーションの礎ともいうべき心くばりの大切さ、重要性を教えてくれます。
一つ一つ丁寧に書かれており、ディズニーで働くだけでなく、幅広く世間一般でも同様にに使うことができる技術だから非常に参考になります。


50のテクニックの他に付録として巻末には25もの気持ちが伝わる魔法のフレーズも載っているので、日々意識して使うようにする事で、日常でも使え、そうする事で印象をグッと上げる事が出来る配慮もなされています。


現代のストレス社会の中ではどうしても自分中心に物事を考えてしまい、他者の気持ちに配慮しにくくなってきています。
しかし、自分の行動や言動をほんの少しだけでも変えてみる事で誰からも好かれる事ができます。

コミュニケーションが円滑になり物事もうまくいき、自然と周りも笑顔になりストレスも大幅に緩和されると思います。


皆んな誰しも気づいていてそうするべきだとは思っている。
だけどできない。

そんな悩みを抱えている方が是非読んで、全部やろうとはせず、出来る範囲で自身に取り入れてみるだけでも十分効果があると思います。

 

5


世界一のメートル・ドテルだけが知っている、好感を持たれる60のコツ


フランス料理のレストランでお客様にサービスを行うスタッフは、役職により3段階に分かれているそうです。
基盤となるのがコミ・ドランという役職。
キッチンとホールをつなぐ役割で料理を運んだり、シェフ・ドラン(後述)のサポートを行う。

次にシェフ・ドラン。
シェフ・ドランはコミ・ドランで3年ないしは4年の経験を積んだ人間が、実際にお客様にテーブルサービスをするという役職。

メートル・ドテル(後述)の補佐もしますし、メートル・ドテルがいない場合は、メートル・ドテルと同じ仕事をしなければいけない。
コミ・ドランがいない時には、その仕事もこなさなければいけないという職業です。


そして本書のタイトルにもあるのがそれらを統括するメートル・ドテルという職業です。
お客様に接し、サービスをする最高責任者です。

お客様のご注文を伺うのもメートル・ドテルの仕事。
オーダーはシェフ・ドランは基本的に取りません。

お客様へ料理の説明もそうですが、食事中のケア、お見送りも大事な仕事。
そしてレストラン全体でお客様へのサービスをチームで行い、そのリーダーシップを取るという
重要な業務を行うのがメートル・ドテルです。


そのメートル・ドテルとして日本人として初めて世界一に輝いた方が本書の著者、宮崎 辰さんです。

レストランのサービスですが接客をする立場としてお客様に対する接し方は全ての接客業を行う方々はもちろん、対人関係で悩んでいらっしゃる方々にも参考になると思います。

私は接客やCS向上のための本を沢山読みましたが、今現在では一番勉強になったと思います。
テクニックを書かれていますが、それよりもお客様と接する前の事前準備であったり、応対する上で一番大切な気持ちの部分が凄く大切なんだと改めて感じさせてくれる内容です。


またどんな接客を題材にした本にも書かれているファーストインプレッション(第一印象)よりもラストインプレッション(最後の印象)がより大切だと書かれており発見もあります。

ファーストインプレッションがそこそこで良いというにも本書ならではだと思います。
内容を読むと成る程と納得させられます。


他にも本当に本当に大切な事が書かれております。
一つ一つはそれ程難しいものではないと思いますが、ここに書かれている事を全て常に行う事は並大抵の意識ではできないと思います。

ただ特別な人間だけができるというものでもないので、毎日毎日意識して心がけていく事で身につける事が可能な内容となっているので私のような凡人は励みにもなります。


一度は手にとって読んで頂きたい一冊です。 

4


新幹線お掃除の天使たち 「世界一の現場力」はどう生まれたか?

以前にも何度か読んだのですが、もう一度初心に戻る為? に読み返してみました。

本書は「テッセイ」 こと鉄道整備株式会社(JR東日本グループ会社)の新幹線にまつわる話が書かれています。
東京駅の上越新暗線は折り返しに12分かかるそうですが、降車で2分、乗車で3分、 実際に清掃にかけられる時間は僅か7分。

新幹線に乗った事がある方はご存知かと思いますが、短時間でテキパキと清掃をする様は素晴らしいなどよく感じていました。
ただ本書を読むとただ「清掃」ただ「綺麗」にしているだけではなく、様々な思いやりが詰まっていて、新幹線の旅を気持ち良く過ごして頂く気配りが分かる内容で少し心が温まります。


 また、ただ読むだけでもいいと思いますが、接客業などされていらっしゃる方にはタメになる事も数多く書かれています。
直接的な仕事内容ではなく、お客様の事を考えた結果を行動に移し、結果非常に喜ばれ感謝される接客や清掃が出来ている所など、技術面というよりは考え方の部分が非常に勉強になります。


こういう仕事が出来る部分が日本という国を良くしており、海外の方からも称賛される所以だと思うので日本人としても誇り思うし、同じような仕事が出来るようになりたいと日々奮闘する毎日です。
 

4


銀座

99%の新人が3ヶ月で知性と気配りを身につける銀座の教え

著者:日髙利美


顧客満足を高めたい、接客の質を良くしたい、気配り上手になりたいなどなど。

銀座という一流のお客様が、一流のサービスを求めて集う街で認められ
何度も通って頂ける、ファンになって頂く、最高の気配りについて書かれている書である。


本書ではどんな方でも三か月あれば殆んどの場合一人前の接客が出来るようになるという。

私も経験があるのだが、いくら研修をしても「この方は向いていないな」とか「ちょっと接客はさせられない」
と思った事はないだろうか?

私自身も人見知りだし、自分から話すタイプではないので人の事を言えないのだが、
研修云々よりも、元々の性格や資質で、判断すてしまう事が多々ある。


しかし、本書では、どんな方もできないのではないという。

周りの人の働きかけ一つで立ち振る舞い、話し方、顔つきも変わってくると説かれている。
「いやいや、そうはいってもダメなものはダメでしょ」と思っている方は一度本書に目を通して欲しい。

お客様への接し方とスタッフ、従業員との接し方など、改めて自分自身と何が違うのか、
どんな事が出来ていて、どんな事が足りていないかを振り返るきっかけにして欲しい。


人から信頼を得るには自分から何かを提供する事。
提供し続ける事。

お客様のどんな些細な事でも耳を傾け、興味を持ってきちんと話を聞く。

スタッフに対して「ありがとう」と言う。

陰口は言わず、正々堂々と正面から意見を言い合う。


信頼関係とはお互いが同じ目線で誠実に対話し良く見て良く話しをして
気付いて、いたわり、優しく、想って、応援する事によって築かれる事だと思う。


中身を見ると、一つ一つはありふれていて普通の事だと正直に思う。
ただどこまで出来ているだろう。

少し面倒がって疎かにした事はないか?

お客様は良くみ見ている。
スタッフは良く見ている。

何より自分自身を騙す事は出来ない。

些細な事を完璧にどんな場面であっても継続して誠実に行っていく事。

原則、本質の芯はそのままに、場面、お客様によって応対をしていく事。


出会いは一期一会。


後悔せず、一度きりかもしれないが、一生の付き合いになるかもしれない大切な時を。
最高の時間を過ごしていく為に心掛け実践していきたい。




 

5


ダウンロード (7)

サービスが伝説になる時 新装版

装丁のかっこよさ、シンプルでスタイリッシュに惹かれて手に取った。
中身はというと…。


私は物覚えが悪く、中々本に書かれている事を覚える事が出来ない。

最近は大事な所、印象に残った所などに マーカーで線を引きながら読んでいるのだが、
ページをめくる事に線を引かなければならない箇所ばかり。

それだけ大事な事が本書には多く詰まっている。

この手の満足度、CS、ホスピタリティのジャンルの本をいくつか読んできたが、
一貫してお客様に対してどうあるべきか。

伝説のサービスとは如何にして出来上がっているかが書かれている。


本書はお客様に喜んで頂く為の接客の哲学書である。


そしてその哲学を実践し成功している企業がノードストロームという会社である。

この会社の全従業員は毎日お客様の為に、というビジョンの元働いている。

これだけであればどの企業も当たり前の事だ、と思われるかもしれないが果たして本当にそうだろうか?

口では顧客の為と言っておきながら、利益を追求したりしていないだろうか?
行動と言動が一致しているだろうか?

本当にお客様の事を考え、そのお客様と一番近くで対応しているスタッフが
お客様の事だけを真剣に考えられる環境を作っているだろうか?

スタッフに本当の意味で権限移譲しているだろうか?


一つ話しは変わるがこの会社で本当に良く考えられているなと思う仕組みを紹介したい。

この会社は同業種での給料水準よりも高く設定されている。
お客様に近い層や若い世代の従業員に。

対して上層部になればなるほど、水準は低くなっていくようである。

これはお客様を第一にすると理にかなっていると感じた。
若い世代のやる気に対ししっかりとした評価をし認めてあげる事により、
それがお客様へ対しての接遇にも大きく変わってくる。

上層部になればなるほど、お客様との接点は少なくなっていく。

こう書くと質の良い上層部は他社へ流れてしまうのでは?
と思うかもしれないが、この会社、この仕事に対してロイヤルティの高い従業員が
この会社ではしっかりと育つ環境が整えられている。

また、役員などであれば固定給ではなく、会社の業績や株などで還元すれば、より会社の為、従業員の為
お客様の方に目が向くのではないかと思う。
余談ではあるが、こうした事も質の良い会社が醸成される要因だと感じた。




本書が章が7つに分かれているが、どこを開いても素晴らしい知見、心構えがちりばめられている。

本当に接客に携わる方、経営者は読み込んで実践したいと思えると思う。


企業の最大のコストはお客様を失う事である。
信用は取り戻せない。


誠実に真剣におもてなしをする事が必要である。
安い価格で提供しているからサービスが悪くて良い訳ではない。

どんな値段であっても最高のホスピタリティを提供し続けていく必要がある。
それはお金をかければ良いという事ではない。

お客様の話しに耳を傾け、気づき、積極的に対応し考え続ける必要がある。

その環境をスタッフが自然と行えるようにする為にリーダーがいる。

リーダーの顧客はスタッフである。
リーダーはスタッフに奉仕するのである。
スタッフはお客様に奉仕するのである。
そのお客様は最大の広告である口コミをする。

お客様は大事な財布の中からお金を出して、最高のサービスをする企業へ賛成票を出す。
その賛成票を多く集めた企業がエクセレントカンパニーとして愛され大事にされ成長し続けていく。

一つ一つは何気ない事かもしれない。

その何気ない事を毎秒毎秒行う事は至難である。
その何気ない事を全ての事柄で行う事は至難である。
その何気ない事を全てのお客様へ行う事は至難である。

その至難な事だけを行い、その他大多数のお客様にとって不必要な事は行わない。

最高難易度の事かもしれないがやる価値はそれ以上にある。
従業員もそんあ仕事が出来る事は誇りに思えるはずである。

その誇りを持って接客されたお客様も自分の事を誇りに思うはずである。


私の稚拙な文章で本書の良さが失われてしまうのが残念ではあるが、読んで頂ければ、
そんあ文章の事など忘れてしまえると思う。

本書は約20年前に書かれており、今回新装版として出版されている。
やはり本質を書いてある書というのはどんな時代でも変わらず普遍的なものなので無くなる事はない。

本質だからずっと生き続ける。
何度読んでも新たな発見がある。

接客でなくとも人生の指針にもなる書である。



 

5
ダウンロード (6)

売上が劇的にアップ! お客様を虜にして離さない「ファンづくり」の法則

著者:中村 悦子氏

ファンクラブコンサルタントという肩書きを持つ中村さん。
この仕事を始めたきっかけというのが印象に残った。

中村さんの娘様が宝塚にいらっしゃった時に娘様の「ファン」を増やしたい という思いで
「ファン」の作り方、どうしたら娘様の事を好きになって応援し続けてくれるか、という事を
真剣に考えて行動し、成功体験も失敗体験も書かれている書。

私はこの「娘様の為に」という事で始めた取り組みというのは信頼出来ると考えている 。
というのも企業であれば利益優先だが、家族、取分け自分の子供というのは無償の愛からくるもので
その「娘のため」というのは本当に必死で見返りなく、ただただ純粋に応援したいからという
想いがあったのではと勝手に解釈した。


本書を読めば簡単に「ファン」がつくと思ってはいけない。
そういう気持ちは頭から出して読んでほしい。

「お客様」から「ファン」になって頂きたい。
それは絆を深める事であり、絆は一朝一夕でつくられるものではない。

ただ間違えて欲しくないのは、絆というものは突拍子もない変わった博打のような事をする必要もない。
相手の事を想って、相手の目線にたって、感じられら事、気づいた事を粛々と行っていく。
これだと思う。



さて、本書だが1ページ事の字数も少なく、行間もたっぷりあり上下の余白もあるので
すごく読みやすくできている。
こういう所にも気遣いが行き届けられているように感じる。
「読みやすい 」というのは必ずしも書評として良い事ばかりではなく、内容が薄く単純な事ばかり
書かれている場合にも捉えられるが、本書はそんな事はない。


ファンとはどのようにして作られるのか、口コミを増やす場合にはどうすればよいのか、
「うさぎファン」と「かめファン」という概念とそれぞれの特徴、など
仕組みや構造と今からすぐにでも取り組むべき内容が書かれており読んだ後に
どう行動すればよいかが明確である。

よく精神論や一般論だけを並べた本があるが、じゃあ実際にどうすればいいのと思うものも多い。
また理想論で実際は無理だよという内容の本も少なくないが本書はそういった事もないようにフォローされている。

後は著者が感動したお店のサービスやその反対にイマイチだったお店も分析していて
成功と反面教師にするべき内容も書かれている。

しかも一次対応が悪く、その後も調べる為に実際に利用し「やはり良くなかった」とまで
書かれている事も、本当に勉強熱心で日々考えられていらっしゃるのだと感銘した。



実際に接客に立っている方、マネージャー、オーナークラス、どんあ立場の方も
読むとそれぞれ違った発見があり実践していく事でお店がよくなり働きやすく、
働いているスタッフも笑顔になり、その笑顔のおかげで、お客様もファンになってまた
お店にきてくれる。
そうしてお店にも利益になると感じました。

 
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