図書館のねずみ

南アルプスの伏流水を使った香り高い珈琲を啜りながら、じっくりお気に入りの本が選べる本好きのためのささやかなサロン、ブックギャラリー&カフェ風信。現在は店舗移転の為、日々奮闘しております。書店では扱っていないような古書、絶版文庫を集めています。

2011年05月

車が足りない!

降り続ける雨の中、今年のダービーは本命オルフェーブルが快走。
JRA前、野毛坂通りのヤマボウシの白い花も雨に良く似合って美しい。
初冬に狂い咲きしてしまい実をつけた樹を心配したが、青い実をつけたまま満開白花をつけている、不思議な光景が見られた。
と、書いたところで、トーフ屋がラッパを鳴らして路地を通る。
このよころ、野毛にはなじみの懐かしい風景。
雨は、明日までやみそうもない。

明日は、当店の古い車を被災地支援の病院に引き渡すことになっている。
被災地では車を流された人たちが、欠かせぬ足として自動車を求めている。
中古車市場も品薄で値上がり気味という話なので、、当方の査定0評価の車を使ってもらうことになったのだ。
自動車の販売店では、古い車はすぐ査定0という評価をするが、まだまだエンジンは絶好調で何の支障もない。
見栄えはしなくても、十分使える車が廃車ではもったいない。

毎日新聞社が被災者支援のために作った「希望新聞」に写真付きで載せてもらうと、すぐに3人の方から問い合わせがきた。
IMG3


どの方にも差し上げたいのだが、車は1台しかない。
津波に襲われた岩手県立山田病院を支援している横浜の病院のお医者さんから、ぜひ避難所を診療して廻る足として欲しいとのことなので、ここで使ってもらうことにした。
そのお医者さんは、先週山田町から帰ってこられたばかりだそうだ。

被災地では三陸鉄道はずたずたに壊され、ほんの一部だけしか復旧していないし、バスの使用も限られている。
車を流された人たちには買い物、用足し、通学通勤の足がないのが実情だ。
車の買い替えで、査定0となった車はぜひ被災者に届ける運動を起こしてもらいたい。
各陸運局の名義の書き換えや、被災地まで車を届けるボランティアも必要だ。
(今朝の新聞には今秋より東北道常磐道など全車両無料化検討中という記事が出た。今夏にしてもらいたいもの。)
行政書士などに頼むと3万円上もかかるが、書類さえ揃えばだれでも手続できるものだ。
中古車販売店も手慣れた仕事で、援助してもらいたい。
見かけは悪くても実用車としてまだ使える車を提供してもらいたい。
どこかで手を挙げてくれないか。
今後仮設住宅に移るころには、ますます車が必要になってくるだろうから…。

雨もますます激しくなって来た。
お客さんは、まだ、だれも来ない。

シャコ(蝦蛄)はどこへ行ったのか?(ヨコハマの最高のすしネタはシャコとアナゴである)

5月も下旬になるとシャコを食べたくなる。
生きたシャコをゆで、殻をむきながらかじりつく。
この時期、卵がたっぷり入った大きなシャコに当たったらもうけもの。
シャコのツメなど取って食べている暇はない。

寿司屋の重要なネタ、江戸前の特大サイズのシャコは、金沢の小柴の名産だったが、とんと取れなくなって3年間禁漁していたが、やはり数は激減したままだという。
最盛期には188万枚(10匹くらいで1枚)出荷したという小柴ブランドのシャコは、今も不漁が続く。
東京湾の海水温度の上昇や塩分濃度の低下が原因といわれるが…、よくわからない。

かつて未だ埋め立てが始まるずっと前の小柴港(地名は柴という)は、隠れ里のような土地で、船でしか行けない山で囲まれた陸の孤島だった。
トンネルができ、やっと金沢文庫の浜と行き来できるようになっても、海沿いの細い道を越えたどり着く、隠れ里の趣があった。
富岡の美しい浜も柴も本牧も埋め立てられ、横浜の自然の海岸線は金沢八景のごく一部になってしまったが、漁港だけはわずかに残っている。

東京湾の神奈川沿いには、羽田、子安、本牧、柴、金沢の漁船が、まだ東京湾のアナゴ、スズキ、タチウオ、スミイカ、マコガレイ、カザゴ、ギンポなどを追っている。
三番瀬、木更津沖や湘南のハマグリはかなり復活しているという嬉しい報告もあるが、江戸前の寿司ネタが増えるのを願うばかり。

埋め立て後の小柴には近づかぬようにしているが、「寿司かねへい」の握りは健在だろうか?
シャコパンやアナゴパンはまだあるだろうか?
小柴のシャコの殻むきやツメを取る神業は伝えられているだろうか?、気になる。


寿司屋の書いた本も、寿司屋のかみさん・佐川芳枝さんの文庫本などいくつかあるが、ここではそのさきがけ、師岡幸夫「神田鶴八・鮨ばなし」(新潮文庫に入った)と、最新のスシ本早川光「鮨水谷の悦楽」(文春文庫)をおすすめします。

神田鶴八鮨ばなし

鮨水谷の悦楽

お腹がすいているときは読まぬほうが良いかも。

もう1冊、シャコ全盛期の東京湾の漁業を知るには、大野一敏「東京湾で魚を追う」(草思社)がある。

東京湾で魚を追う






福島の牛や馬は・・・

うなぎ屋「清泉」の桐の木が見事に花をつけた。
2階屋根の上を軽々と越えて、枝枝野先端に紫色の特徴ある形の花が満開だ。
この木とて、まだ30年もたっていないのではないか?
さすが、桐の木、成長が早い。
もう、目通り直径40僂剖瓩鼎い討い襦
花嫁が持参する桐ダンスくらいは充分できるだろう。

福島近郊を旅すると、車窓からこの時期見て楽しめるのは、水田際に植えられた桐に花の光景。
会津地方では、ちょっとした空き地があると桐の木を植えるようだ。
さすが、桐箪笥や桐下駄の産地。


ところで、原発事故で世界的に有名になってしまったFUKUSHIMAの動物いる光景が映し出されると悲しくなる。
原発から20勸米發如強制的に避難させられた酪農家の牛、牧場の馬、ペットの犬猫など、エサを与えられずに痩せ細った姿は残酷だ。
人間不信と地震の恐怖で、飼い主を見ても仲々近づかない猫。
ペットは今頃になってやっと連れ出されるというが、家畜は殺処分という。
計画的避難をする20劼魃曚┐身售杪爾任癲牛は殺処分という。
この言葉が恐ろしい。
なぜ、圏外の牧場に移すことができないのか。
その手間、労力だけを考えて永田町でなされる判断はかなり疑問だ。
名前まで付けて家族同様に育てている牛や、馬を養鶏・養豚場の大量飼育と同じく考え、お金で解決している行政の決定の仕方がよくわからない。
一方で、気仙沼の沖合では漂流している犬を救って、再び飼い主に出会うことができたニュースもあった。
犬は一か月くらい食べなくても何とか生き延びる力があるようだ。
このギャップが恐ろしい

福島原発から20劼魃曚┐詒售杪爾硫搬卸弍弔陵鑁晴函∨匸譴凌佑燭舛糧瓩靴澆呂匹譴曚病腓いことか。
緊急避難ではない、この「計画的」という言葉がむなしく響く
近郊や他県の牧場に協力・支援を求めて牛や馬も移すことは可能だと思うが、政府の決定に町や詩や県は対抗できないようだ。
計画停電もほとんど計画性を感じさせないものだったが、机上で考えた原発非常事態という御旗を盾に、有無をも言わせぬ計画的避難。
もっと地元の実情に合わせた村中心の計画に変更できないものか。
動物愛護団体の声が聞かれないのも変だ。

この美しい飯館村は、本屋が村になくなるのを心配して、村で本屋を作ったということを聞いたことがあるが、この先見的な村の考えを国は生かしてもらいたいが・・・どうか。
また、千年の歴史を持つ南相馬の「野馬追い」の伝統を持つ馬の産地を、守ることができるのか。
菅政権では無理か。
今回関連本なし。

樹の花の季節

玄関扉に絡まるハゴロモジャスミンはほぼ満開状態。

ハゴロモジャスミン

特に雨上がりの日などは花の香りが店内にまで流れ込んでくる。

この連休から6月頃にかけては、白や紫色の樹の花の見ごろとなる。
郊外の雑木林では、ミズキの白い花があちこちで見られる。
この季節、武蔵野の林の白い花といえば遠くから見てもミズキとみて間違いない。
もう少しすると低木にはエゴノキやウツギの白い花が咲きだす。
たまに高木で大きな葉の上に豪華な花を見ることがあるが、これはホオノキ。
下から花は見えない。
こぼれ落ちた大きな花びらで花を知ることになる。

ホウ


二階の窓辺にこの木やトチノキ、オオヤマレンゲを植えれば、10年後には見事な花とその香りを楽しむことができる。
でも、ホオやトチは巨木になるから相当に広い場所が必要。
枝や幹を切ることはおすすめできないので、街中の庭木としては不可。

アンデルセンや北欧文学の翻訳、近代文学の評論で知られる山室静さんの柿生のお宅には、書斎の窓辺にホオノキが植えられ、特有の灰色の幹と大きな葉が涼しげだった。
山室さんはこの樹をことのほか愛され、その書斎は朴の木山房と称していた。
この大きな葉は山の暮しには欠かせない。
オムスビなどを包むキョウギ(経木)がわりにはピッタリ。
飛騨地方ではホオバミソとして使われる。
葉にも良い香りや殺菌作用があるようだ。

まだ、夏のように下草がビッシリ生えていないこの時期は、森の散歩には一番良い季節だ。
山では野鳥の声や姿も楽しめるバードウイークは、日本の森の美しさを改めて知ることになる。
日光や上高地ではズミの白い花、

ズミ


丹沢ではシロヤシオの森、尾瀬ではムシカリの白花やトチノキの原生林、屋久島では朝もやの中のシャクナゲの花に出会える。

気軽に入れる日本の森のガイドブックもいくつか出ている。
淡交社刊の東日本・西日本に分けた二分冊もあるが、おすすめは山と渓谷社刊の「日本の森ガイド50選」(ビデオ篇もあり)。

日本の森

この1冊で代表的な日本の森を知りことができる。

当店刊の「樹の花」の絵葉書もついでにおすすめ。(5種セット500円)

樹の花


ヤマフジやキリの紫色の花に触れるのを忘れてしまった。
またの機会に。

街角のフローラ(2)

店の扉に絡んだハゴロモジャスミンが咲きだした。
入口のレモンバームの芽生えは大きくなり、威勢が良い。
毎年のことだ。
当店の春の到来。

この街にも探せばいくつかの野の花がみられる。
1.キュウリグサ。極小の青い花がわが世の春を謳歌している。懐かしいきゅうりの香り。
キュウリグサ


2.バス停のイスの下には、カタバミの濃い黄の花。小さな株にしては立派な花をつける。こんなところではだれにも気づかれずに実になるだろう。これが、高山に咲く花だったら珍重されるだろうに。
カタバミ


3.近くの成田山の参道の崖にはタチツボスミレの花園。薄紫のスミレ色が風にそよぐ。
タチツボスミレ


4.石垣一面にふえたピンクの花は?外来種・園芸種が庭から逃げ出したのか。水気のない石垣や会談で時折見かける。昔イタリアのシエナの古い塔を上ったとき会談に貼りついていた花に違いない。名を調べなくては・・・。
ナマエシラズ



岸田衿子さんが亡くなってしまった。
追悼を込めてお店にあるいくつかの本を並べてみた。
4行詩「ソナチネの木」を含む「あかるい日の歌」(青土社 昭和54年刊)を再読しよう。
「小鳥が一つずつ 音をくわえてとまった木 その木を ソナチネの木という」
あかるい日の歌


動物園下の当店のベストセラー?
「かばくん」(絵・中谷千代子)は絵本作家としての代表作。
「かばくんのふね」も魅力的。
かばくんのふね



子どものための詩画集「木いちごつみ」や、童話「かえってきたきつね」「スガンさんのやぎ」「ジオジオのかんむり」が代表作。
エッセイ集「風にいろをつけたひとだれ」には、珍しく北軽井沢の生活の一部をかいま見ることができる。

砂糖凉子さんの「お話会とお話の会」パート2を開きます。
5月14日(土)午後2:30〜4:00
参加費 1000円(コーヒー付き)
今回は参加費を東日本大震災の義捐金にいたします。
プロフィール
ウェブサイト
お店のウェブサイト
http://home.netyou.jp/33/fushin/
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