凍えるような雨でも春が進んでいくキッカケになる。
先週にはあまり色彩が感じられなかった庭も、雨後には生命が蘇る。
ウメやマンサクの花くらいの庭に、珍しくラピスラズリの青い球が目に飛び込んできたが、これはジャノヒゲ(リュウノヒゲともいう)の実だった。

ジャノヒゲ


野鳥が次回用に食べ残したのだろう。
こんな冬の庭も雨が2日も続けば、いきなり春らしくなる。
春一番を告げるクロッカスが咲き出した。

クロッカス

つぼみの固かったツバキの品種も次々と咲いてくる。
原種のヒメサザンカ、桃色の有楽、赤い色が少し混じる秋山、白玉椿や侘助も。

有楽秋山

白玉椿侘助


ヒヨドリが冬の間にやわらかい新芽をかじったのだろう先端の葉はまともな形をしていない。
サンシュユの黄金色の花も咲きかけている。

サンシュウ

ウグイスの初音も聞けば、目立たぬウグイスカグラの小さな星型の小花も、いつの間にか咲いている。

ウグイスカグラ


屋根からの落雪で、再びほとんど棒状になってしまったガマズミにもわずかに残った小枝に新芽が見えてきた。
この寒い山麓も確実に春に入っている。

春先には大きな展覧会も目白押しだ。
日本ではとても無理と思われていたボティチェリ点が開かれている。(都立美術館 4月3日まで)

ボッティチェリ展

いつか鎌倉で観たモランディの本格的な展覧会も開かれている。(東京ステーションギャラリー 4月10日まで)

モランディ展


いずれも日伊国交150周年記念の目玉となる特別展だ。
それに昨年見逃してしまったヘレン・シャルフベック展も最後の展覧会が終わろうとしている。(神奈川県立近代美術館葉山館 3月27日まで)

シャルフベック展


このところ都会の展覧会絵ハガキが、押しなべて150円が相場のようになってしまったのはどうしたことか。
バブル時代でも100円を越えなかった絵葉書が、いつの間にか150円が当然とされているのが気に入らない。
一度に大量に売れることのない私販の観光用の絵ハガキが、新作ポストカードのバラ売りを1枚150円としているのは止むを得ない面もあるしご自由にだが、公立の美術館までこの値段に合わせているとしたらとんでもないことだ。
美術館の事業部が少しでも売り上げを伸ばそうとするならば、おかしな商品開発をするより、まずは絵ハガキを100円に戻すべきだろう。
例えば、ボッティチェリ展では厳選して2枚しか買わなかった絵ハガキ(計300円)が100円ならば5枚(計500円)は買っただろう。
この200円の差は大きい。
妻は、以前はコレクション用と使うため用と2枚ずつ買っていたが、最近はぐっと買う枚数を減らしたそうだ。
美術館では普及課があるように美術の普及を重要なテーマとしているくらいだから、少しでも多く、安く売るのが当然と思うが、横並びに150円として種類も部数も少なくさせているのがわからない。
高価になりかなり専門家向きになった図録を買わなければ、知人の便りにも使え記念品としては一番売れるはずの絵ハガキが冷遇されているように感じるのは焼成だけではないだろう。
原価20円もしない絵葉書が150円という売値をつけられ、売れない商品とされてはかなわない。
高価な図録を買わせるためとしたら、これもおかしなことだ。
地方ではまだ100円もある展覧会用の絵ハガキ(葉山のシャルフベック展では120円)は、都会でも100円にして種類も売り上げも伸ばしてほしいものだ。