ガレージスタジオ

オリジナルデザインTシャツの web shop【ブーツ&スティックス】のダイアリー

2009年09月

脱Procrastinator

 
なんだか9月も予定が押し押しのまま終わりになってしまいそうです。
そして10月も BOOTS&STICKS はもちろんのこと、それ以外の予定も結構入っています。
締め切りが決まっているものもあり、また決まっていなくとも今からの季節が最適なので
やるなら今、というものもありで、分身の術を使いたいくらいの(使えないけど)
スケジュールになってきました。

もう自分は Procrastinator だから・・・、などとは言っていられなくなってきました。

とりあえず、今週の前半は「オリジナルのタグを作れ。」という天からの声、というか
天からの声のようなものというか・・・、まあ、わかりやすく言うと、マネージャーからの
指令があり、タグに入れるロゴのための版を作ります。
タグ用の枠
相手がタグ、とちっこいので、
版の枠も小さいです。
これは接着剤を塗って
乾かしているところです。

水曜日くらいには版は完成すると思います。

もうひとつ、「真鍮の小さな家 - ロウをけずって原型を作ろう」のワークショップから
2週間が経ちました。
サブマリン・ダイナーワックスatガレージもう自分は Procrastinator だから・・・、などとは
言っていられなくなってきているので、
こちらもやらねばなりません。
この原型は10月17日の工房からの風までに仕上げればよいのですが、その工房からの風に新作の
Tシャツを着て行きたい、という天からの声を
小耳にはさんでしまったような気が・・・。

とりあえず今日は、例のやりかけのまま持って帰らせてもらった原型を
ガレージの作業場まで持っていきました。
 
脱Procrastinator、やればできる!・・・・・かも。
 
 

Procrastinator


Procrastinator、この言葉を覚えたのは15年くらい前、ニューヨークにいた時に
通っていた、先生はみんなアメリカ人といううたい文句なんだけど
実はポーランド人だったりブラジル人だったりした英会話学校で、です。

過去記事→あとあとわかったこと 変わったアメリカ人 あとあとわかったこと2

動詞は procrastinate 、これに似た意味を持つ言葉は?とポーランド人の先生
アンドリューに訊かれたカメルーン人のクリストファーが「 postpone.」と即座に答えた
のまで覚えています。

その後、一回も使ったことはありませんが、この言葉ははっきりと覚えています。
クリストファーの顔も思い出せます。

このふたつの言葉の意味は「先送りにする」ですが、ニュアンスがちがいます。
postpone は「延期する」に対して、procrastinate は「ぐずぐず引き延ばす」です。
で、procrastinator は「ぐずぐず引き延ばす者」です。

        *

そういえば、「真鍮の小さな家 - ロウをけずって原型を作ろう」のワークショップから
ダイナー(ワックス)9/20一週間が経ちました。

家で作業の続きをやるために持ち帰らせてもらった
ロウのかたまりは、一週間前のままです。



今思い出しましたが、アンドリュー先生がクリストファーのあと、僕に訊きました。
"How about you?"

僕は答えました。"I'm typical procrastinator."

純也さんの器

 
昨日から gallery らふと で開催の「秋迎えの喜び」展に行ってきました。

昨年の工房からの風でお会いして以来、すっかり中本純也ファンである私は、
作品はもちろんなのですが、中本さんにお会いするのを楽しみにしていました。
気持ちいいんですよね、話をさせてもらっていると。
なもんで、去年の工房からの風では出展ブースで話し込んでしまって長居をしてしまい、
えらく迷惑をかけてしまいました。
だからというわけではないとは思いますが(そう信じたい)、覚えていてくれました。

今回も色々と興味深い製作秘話を聞くことができましたが、中でも驚いたのが、
窯を作りなおすという話です。
ご自分で窯から自作するというのは以前から聞いて知ってはいたのですが、
今のを壊して別のを作るなんて、ねえ。
次なる高みをもとめて旅は続く、ということでしょうか。

なんでも一個4キロもする耐火レンガを積み上げて奥行き4〜5メートルの窯、
そして高さ、やはり4〜5メートルの煙突をひとりで作るのだそうです。
「楽しいですよ。」とご本人はおっしゃいましたが、その口調がこともなげなので
(「自転車に乗るのって、楽しいですよ。」と同じレベルの「楽しいですよ。」)
この人のスケールはどんだけなんだろう、なんて思ってしまいます。

そして話の中に垣間見える暮らしぶりから、作品に対する純粋なこだわりと、
人間の持つべき(あるいは人間が持っていたであろう)豊かさを感じます。
その辺が話をさせてもらっていて気持ちのいいところなんですが・・・。

中本さんの鉢と皿
今回選んだのは、左と手前の皿の2枚。
これで純也さんの器が3枚になりました。(むふふ)

使っていくうちに
どういう風になっていくか楽しみです。

そういえば、昨日の帰り際、(この皿で)楽しませてもらいます、と言おうとしたら
純也さんに「楽しんでください。」と先に言われてしまいました。

完ぺきに気持ちを読まれていました。(この人のスケールはどんだけなんだ。)
 
 

ゴーギャン展・忘却の果て

 
先日の日曜日、ようやく東京国立近代美術館で開かれている
ゴーギャン展を観に行くことができました。

油彩のいいところはタッチが残っているので、今回の場合ですと、
100年以上前に描かれた絵なので、そこから100年以上前の作者の息づかいが、
そして100年以上の時間が感じられることです。
この感慨が、古もの好きにはたまらないですね。
(もちろんただ古ければいい、というわけではありませんけど。)

以前にもゴーギャン展を観ているのですが、その時もそうだったし、今回も
やはりそうだったのですけれど、版画が印象に残りましたね。(油彩じゃないんかい!)

基本的にハンコ、ステンシル、版画など印刷系が好きなんですかね。
(プリンターには魅力を感じませんが・・・。)

今回、はずかしながら初めて知ったのが、ゴーギャンの版画には自摺りのほか、
友人のルイ・ロワが摺ったものと後年になって四男のポーラ・ゴーギャンによる
機械摺りの3種類あるってことでした。(22年前は何を観てたんだって話ですよね。)

解説によりますとゴーギャン本人は気に入っていなかったようですが、
僕はステンシルを使って赤や黄色の彩色をほどこし、濃度の高い黒インクで
細部が黒く潰れてしまっているハイコントラストのルイ・ロワ版が、
インパクトがあって好きですね。
ゴーギャンの版画
ルイ・ロワ版のポストカードです。

版画のカードはこの2枚だけでした。



インパクトといえば、今回、彫刻が一点だけあったのですが、ちょっと不思議に
かっこいいポーズで、横から見るとなんともいい形なんだけれども、なんともいえない
不気味さもあるって感じの人物像で、これも印象に残りましたね。

けど、22年前の図録を見るときっちり同じものが載っているではありませんか。
ということは、以前にも観ているということなんですが、まったく覚えておらず、
すごく新鮮でした。(22年前は何を観てたんだって話ですよね。)

残念だったのは、今回の目玉、本邦初公開の大作の手前にビデオのブースがあって
それを見てしまったことです。(順路的にそこを通らないと次には行けないので
まあ、ふつう見てしまいますよね。)
それは大作を解説している映像なのですが、僕としてはそんなのを見ずに
いきなりバーンと「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」を
観たかったです。
ある意味、ワクチンを打たれたみたいで感動が薄らいでしまったような気がします。

そういえば、先の彫像は Oviri という題名なんですが、解説には、「ゴーギャンは
この彫像を墓碑にしてほしいと望み、現在タヒチの彼の墓にはブロンズのものが
置かれている。」とありました。(やっぱり本人も気に入っていたのですかね。
妙にいいですから。)
どんなところに、またどういうふうにそのブロンズ像が置かれているのか
実際に見てみたいし、実物を目の前にすると、やっぱり感動するんだろうなあ・・・などと思っていましたが、ちょうどその日の夜 NHK でゴーギャンの番組をやっていて、
その番組の最後のほうでまさにそのお墓が映っていて、それを見てしまいました。
またワクチンを打たれたって感じです。

でも、まあ大丈夫。
タヒチにほんとに行けるかどうかもわからないし、もし行けたとしてもまだまだ先に
なるから、その時にはワクチンは完ぺきに切れている(つまり忘れている)でしょうから。

というか、そんな像が置いてあることも忘れているかも知れません。
それどころか、タヒチにゴーギャンの墓があることすら覚えていないということも・・・
あるかも知れません。(この可能性が一番高い。)
 

Less is more, but・・・.

 
Less is more.(より少ないことは、より豊かなこと。)
建築家ミース・ファン・デル・ローエの言葉です。

プロダクトデザイナー、ディーター・ラムスは、
Less but better.(より少なく、しかしより良いものを。)と言っています。

シンプルで形の良いものを目指す、ということでしょうか。
以前からこれらの言葉が心の中に掛けてあります。
BOOTS & STICKS のTシャツも目指すのはここだな、と思っています。

                    *

先週の土曜日、gallery らふとさんでのワークショップ、長南芳子さん
「真鍮の小さな家 - ロウをけずって原型を作ろう」に行ってきました。

その名の通り、2.5cm角くらいのロウをけずって家を作り、それから型を取って
最終的にはロウで作った形どおりの家が真鍮で出来上がってくるという、
「ぼくたちにもそんなことができるの!?」的な夢のようなワークショップです。

当日お隣だったhuiziさんが工程を詳しく書いてくれています。
こちらからどうぞ。→布とお茶を巡る旅・真鍮の小さな家

何日も前から先の二つの言葉を気持の正面に掛けて、どういうものを作るかを
考えました。三日ほど考えて、外付け煙突つきの家かなー、くらいのイメージが
出来てきたころ、マネージャーにどういうのを作ればいいのかを相談したところ、
即「そりゃー、サブマリン・ダイナーでしょ。」と返ってきました。

鶴の一声に目が覚めた私は、先の二つの言葉を気持の正面に掛けて(さっきも言った
ような・・・。)ダイナーのイメージを思い浮かべます。
ひとつ道筋が見えるとパキパキと決まっていきます。
前日の金曜日には、だいたいこんな感じかな、というイメージができました。

が、その日、何気なくこの本を見てしまいました。
オキーフの家
オキーフの家
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この中の一枚の写真を見て、それまでに出来ていた「だいたいこんな感じかな」の
イメージがパキパキと変わっていきました。

それは一軒のバー、もしくはデリの写真で、キャプションには

エルナンデス、ニューメキシコ
アンセル・アダムスは、彼の有名な月の出を撮った写真で、
カメラを180度まわしたとき、この景色を見たにちがいない。
  とあります。

凹んだコカコーラとか 7up の看板とともに写っているその店と、オキーフの家と、
「だいたいこんな感じかな」のイメージが合わさっていきました。

ひとつ道筋が見えるとパキパキと決まっていきます。(さっきも言ったような・・・。)
今度は「これを作りたい!」という大決定のイメージができました。

これを持ってワークショップに行ったのですが、そこでまた別の問題に気がつきました。
大決定のイメージを時間内に具現化する腕がない・・・。
頭でっかちで欲張りすぎていろんな要素を詰め過ぎたっつーことです。

「やはり無理か・・・」(自分でも薄々わかっていました。)と思っていたら、
時間内に終わらない場合は持って帰ってうちで作業を続けてもよい、
と言ってもらえたので持ち帰りました。
ダイナー(ワックス)9/14
まだ大まかな形しか出来ていません。
あそこを階段状にして、こことここに看板つけて
ちょっとひっこんだドアを作って・・・と
やること満載です。(どうやって作るんだ?)


最初に言った "Less is more." や "Less but better." はもちろん心の中に掛っています。
掛ってはいるのですが、今はその上に "Less is more, but・・・." が掛っているような・・・。
 
Less is more, but・・・.(シンプルな方がいいのはわかってんだけどねー・・・・。)

わたしの言葉です。
 
 
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オリジナルデザインプリントTシャツショップ【ブーツ&スティックス】の店長によるブログです。仕事場であるガレージスタジオより、B&S的な日々を、綴っていきたいと思います。オリジナルTシャツのコンセプトは〈僕の着たいTシャツ〉デス。

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