ガレージスタジオ

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2012年02月

ジーンズの話(アーキュエイト・ステッチ)

1873年に生まれたリーヴァイ・ストラウス社の「ウェスト・ハイ・オーバーオールズ」とは、
どのような代物であったのか。
生地は2種類、ひとつは10オンスの生成り色のキャンバス地(おそらくは麻の平織り地と思われる)、
もうひとつは9オンスのブルー・デニムで、もちろん綿織物で綾織地でした。

デザイン的には、細いウェストバンド(ジーンズの最上部のベルトにあたる部分)は
かろうじてあるものの、ウォッチ・ポケットや左後のポケットもありませんでした。
バック・ヨーク(お尻の上の逆山形の切り替え部分のパーツ)も、まだありません。
前のポケットの形は、現在のようなスクープト・ポケット(丸くえぐった形)ではなく
ほぼ斜めの直線に近いカットで仕上げられていたのではないか、ということです。

もちろん要所にはリベットが打たれていましたが、このようなシンプルなズボンに
最初にアクセントがくわえられたのが、同じ1873年の右後ポケットのステッチです。
ということは、発売当初はこの飾りステッチはなかったということですな。
ただし最初から飾りだったのではなく、冬用の裏に毛布を張った「ブランケット・ラインド
・オーバーオールズ」のポケットが洗うと表地と裏地が別々に浮いて右のおしりの部分が
ゴワゴワしてしまう、これを防ぐためにステッチを施したっつーわけです。

このステッチは、例のアーチがふたつ繋がっているリーヴァイスのシンボルともいうべき
ステッチで、「アーキュエイト・ステッチ」もしくは、「ダブル・アーキュエイト」と呼ばれていて、
アーキュエイトは「弓形の」とか「アーチ形の」という意味で、2本のラインで表現されているところから
この名前があるということです。
これは、リーヴァイ・ストラウス自身の提案によるもので、ロッキー・マウンテン・イーグルの翼を
イメージしたものだそうです。

これは、1873年以降、第二次世界大戦中(この間は、縫糸節約のためペンキで
アーキュエイト・ステッチを描いたペインテッド・ステッチでした。このジーンズは
「大戦モデル」と呼ばれている)を除いて今日まで続いています。(よね。)

この「アーキュエイト・ステッチ」が商標登録されたのが1943年のことで、
それ以前は、他のメーカーもヒップ・ポケットに「アーキュエイト・ステッチ」を
配することは珍しくはなかったそうです。

たしかに↓この本の資料写真のなかにも
完本ブルー・ジーンズ完本ブルー・ジーンズ
著者:出石 尚三
新潮社(1999-12)
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ラングラー・ジーンズ「11MW」のヒップ・ポケットに
「アーキュエイト・ステッチ」が施されているものがあります。
(ラングラーなのにリーヴァイス?みたいで、今みると変な感じです。)

もちろんリーのカウボーイ・パンツも同様だったらしいのですが、
リーの場合でいうと、1944年(リーヴァイスが「アーキュエイト・ステッチ」を商標登録した翌年)から
ヒップ・ポケットのステッチは、今やリーのシンボルとなている「レイジーS」となりました。
(Sの字が横になってビィヨーンと伸びたような感じになっているステッチです。「〜」←こんなの。
これは、ロング・ホーン種の馬の口許が、時にこのような形になることがあるらしくて
「ホースマウス」という別名もあるそうです。)

リーヴァイスに話はもどりますが、ジーンズが今の形になるより前に、この「アーキュエイト・ステッチ」
があった(発売したのと同じ1873年からですから)っつーのは、ちょっとおどろきでした。
それに、この「アーキュエイト・ステッチ」、最古にしてすでに完成された形で、すごいですよね。

これらは、うちにあるリーヴァイスではないジーンズです。
DSC08628DSC08647DSC08648
カーブがきつかったり、ゆるかったりですけれど、「っぽい」感じです。
(やっぱ、違うくするといっても、デザインとかバランスからいって、こんな風になっちゃいますよねー。)


ジーンズの話(リーヴァイスのはじまり)

前回のつづきです。

その後、リベットを打った作業ズボンは評判になり注文が増え、評判になれば真似もされる、
ということで、デイヴィスは特許を申請しようとするが、奥さんが大反対、(いつの時代もねー、
まあ、当時の特許申請料は68ドル、当時の1ドルは1万円くらいだったらしいので、
無理もないか)という話になっている(一般的には)らしいのですが、
この本の著者の出石氏は、少しちがうのでは・・・とおっしゃっています。
完本ブルー・ジーンズ完本ブルー・ジーンズ
著者:出石 尚三
新潮社(1999-12)
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デイヴィスは特許を申請しようとするが、簡単に特許が下りるかどうかわからない。
つまり、生地の上にリベットを打つこと自体はすでに誰もがやっている(幌やテントで)。
作業ズボンに打ったところに新機軸があるのだが、他の誰かが同じようなことをやっている
可能性だってある。・・・ということです。

そこでデイヴィスは、あの有名なリーヴァイ・ストラウス社に力を貸してもらおうと考え、
(デイヴィスは、リーヴァイ・ストラウス社から生地を買っていて、少額ながらも取引は取引、
なにか力になってもらえるのでは、と考えたらしいです)リーヴァイ・ストラウス社に手紙を書きました。
1872年7月2日のことだそうです。
内容は、「自分の名前で特許を取ってくれれば、権利の半分を差し上げる」的な感じです。

結果としては、やはりすんなりとは特許は取れず、デイヴィス個人だったら無理だっただろう
ということで、リーヴァイ・ストラウス社に申請を代行してもらおうというデイヴィスの考えは
正しかったっつーことです。

では、リーヴァイ・ストラウス社とデイヴィス、両者の権利関係はどうなったのか。
これは、リーヴァイ・ストラウス社のほうが一枚上手で、新設される鋲打ち作業ズボン部門の
生産監督者としてデイヴィスを招いた、つまりデイヴィスは、リーヴァイ・ストラウス社の
社員となったということです。

デイヴィスがネヴァダ州リーノを引き払って、一家でサンフランシスコにやって来たのが、
1873年4月26日。
新しい鋲打ち作業ズボン「パンタルーンズ」(「オーバーオールズ」という名前では、まだなかった)が、
初めて市場に登場したのは、1873年6月2日だった、ということです。めでたし、めでたし・・・。




ジーンズの話(リベット)

前々回の記事の補足なんですが、
『リーヴァイスは「オーバーオールズ」と呼んでいた』っつーところの「オーバーオールズ」は、
「ウェスト・ハイ・オーバーオールズ」を略しての「オーバーオールズ」です。

オーバーオールズというのは、読んで字のごとく上半身と下半身を包む作業服
(いわゆるツナギです)のことなのですが、腰までの作業着という意味で、
「ウェスト・ハイ・オーバーオールズ」と称したんだそうです。
でも、これでは呼ぶにはちょっと長すぎるので、「ウェスト・オーバーオールズ」、
そして、さらに短く「オーバーオールズ」となったっつーことです。


では、リベットの話です。

ブルー・ジーンズと呼ばれるための最低必要条件は、
ブルー・デニムを使用していること、
デザインの特性として「ファイブ・ポケット」であること、
要所要所に補強の目的でカパー・リベット(銅製の鋲)が打たれていること、だそうです。

なかでも最後のカパー・リベットこそが、ジーンズをジーンズたらしめている根源ということです。
理由は、ジーンズの源が生まれた1870年頃、またそれ以前にデニム地の作業ズボンは
あったらしいし、前にふたつ、後にふたつ、前右側にウォッチ・ポケット(コイン・ポケット)で
「ファイブ・ポケット」にしても、当時は懐中時計の時代でズボンにウォッチ・ポケットをつけるのが
ごく常識であったから、このふたつの条件はジーンズの独創ではないっつーことらしいです。

じゃー、誰が最初に作業ズボンにリベットを打ったのか。
リーヴァイ・ストラウス・・・ではないんですよ。(僕は、てっきり彼がジーンズの原型を作ったのだと
思っていました、恥ずかしながら)彼は実業家で、当時のリーヴァイ・ストラウス社は、
サンフランシスコでは知らない者がいないくらいの洋品雑貨を手広く商う店であったらしいです。
サンフランシスコで金が発見されて以来、急激な人口増加と、生活物資の供給不足で
物価は高騰し・・・、早い話が、リーヴァイ・ストラウス社は、ゴールド・ラッシュの頃大儲けして
でかい会社になっていったっつーことです。

話をもどします。誰が最初に作業ズボンにリベットを打ったのか。
19世紀後半、ネヴァダ州リーノの町で仕立屋を開いていた
ジェイコブ(ヤコブ)・W・デイヴィスっつーひとがいて、
馬用毛布、幌やテントなどを作っていたらしいのですが、ある時
(っていうか↓この本には「1870年12月」としっかりと書いてありますが・・・)
完本ブルー・ジーンズ完本ブルー・ジーンズ
著者:出石 尚三
新潮社(1999-12)
販売元:Amazon.co.jp
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丈夫な作業ズボンを作ってほしいとの注文があり、当時もっとも丈夫な生地だった生成りの
10オンスのキャンバス地(幌やテントもこれで作っていたらしい)で丈夫な作業ズボンを仕上げ、
値段は3ドルで、作業ズボン一本3ドルは、いささか高い金額であったらしいし、注文を受けた時に
「ポケットのあたりがすぐに破れてしまう」という話を聞いていたので、サービスの気持ちから、
作業場にころがっていたリベット(幌やテントを作る時、補強に使っていた)を
ポケットの補強のために打った、これが最初らしいです。

つづく



僕のジーンズの話

先日のジーンズの話(赤耳)の、この写真のジーンズはどこのなのか、という
うれしいご質問をいただきましたので、よろこんでお答えしたいと思います。
DSC08612
えーーー・・・、
右のが、AVIATIC ので、
中の2本が、ハリウッド・ランチ・マーケットので、
左の2本が、スタジオ・ダ・ルチザンのです。

その時、みんな日本製だといいましたが、AVIATIC は日本のではありませんでした。
どれも20年以上前というのは、その通りなんですけれど・・・。
AVIATIC は、上野にあるQUARTERって店で見つけました。
たしか、その時、店員さんがイタリアのだって言っていたような覚えが・・・。

ハリウッド・ランチ・マーケットは、代官山のほうにある超有名な店ですよね。
20数年前はよく行っていました、仕事中に。
(撮影で使うための)小道具を探さなければ・・・なんていいながら・・・。

あの頃、ダ・ルチザンのジーンズは、東京の店にはなかったと思います。
(今は、原宿のほうにショップがあるみたいだし、上野のジーンズ屋にも
置いてあったりします。)
当時、ダ・ルチザンの存在を教えてくれた奴は、通販で買っていました。
(ダ・ルチザンは大阪にある、こだわりのジーンズメーカーです。)
その頃、僕がダ・ルチザンのジーンズを見つけたのは、三重県の四日市に帰省している時で、
実家の近くのジーンズショップに置いてありました。
その後、その店はなくなってしまいダ・ルチザンも見なくなりました。
(っつーか、その店がはいっていたテナントビルそのものがなくなってしまったんですけどね。)

そんなこんなから20数年、このジーンズたち、よくもっていますよね。
細かいところは直しながらですが、まだちゃんと穿けますもん。
あっ、そーそー、マネージャーも1本か2本、ランチ・マーケットのを持っているはずです。
あれ、穿けるんじゃないかなー。あれ?(状態はいいけど)穿けないのか・・・。



ジーンズの話(ジーンズ)

そーいえば、ジーンズジーンズっていっているけど
(そーいえば、いつからかわからないけれどジーパンとはいわなくなりましたね)
ジーンズって名前はどこから来ているのだろう?・・・とは別に思っても
いなかったのですが、最近おなじみのこの本に載っていました。
完本ブルー・ジーンズ完本ブルー・ジーンズ
著者:出石 尚三
新潮社(1999-12)
販売元:Amazon.co.jp
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話し出すと1567年頃からのことになって長くなるので、一言で言うと
「ジーン」という生地で仕立てたパンツだから「ジーンズ」なんだそうです。

以上




でも、ほんとはもっと語りたいので色々いいます。
(こんなことをいろいろ書いているうちにジーンズがマイブームになってきました。)

日本でいうチノパンは、チノという生地で作ったパンツだから「チノーズ」、
「フランネルズ」といえば、フラノ地のズボンということで、生地の名前に
複数の "S" をつけるとズボンの名称ということになるのだそうです。
なので「ジーン」という生地で仕立てたパンツだから「ジーンズ」です。

じゃあ、なんで「デニムズ」ではないのか。
デニムもジーンもとても丈夫でよく似た生地だったけれど、
19世紀以前(ジーンズの原型ができたのが1870年くらい)の人たちにとって
デニムはジーンに比べてはるかに広い用途(馬車の幌やテントなど)を持った生地だったので、
デニムズといってもすぐにズボンだと思い浮かべることができなかったから、
一方、ジーンは丈夫なズボンの生地を代表するようになり、ジーンズというと
ズボンを思い浮かべることが可能だったから、らしいです。

では、そのジーンとはどんな生地か、といいますと、
1567年頃(やっぱり言いたい)「ジーン・ファスティアン」という生地が登場し、
この「ジーン」は、イタリアの港町ジェノヴァのことで、「ジェノヴァ風ファスティアン」
という意味だったそうです。

ファスティアンとは、さらに古い歴史を持った厚手の生地だそうで、エジプトのカイロの近くにファスタットという都市があり、この地域で織られていた生地をそう呼んだのではないかということです。
荘重なファスティアンに対して軽快な改良版が「ジーン・ファスティアン」だったということです。

これが、1590年頃からイギリスでは「ジーン」という単独の生地名として使われるようになり、
ここにきてようやくファスティアンとは別種の生地だと認められたっつーわけです。

デニムの語源は、フランス語の「セルジュ・ド・ニーム」(ニーム産サージ、サージはウールの
しっかりとした綾織地)だそうです。
で、1593年頃から南フランス、ラングドック地方に位置するニームで織られるようになった
「ファスティアン」がさらに発展して「セルジュ・ド・ニーム」となった可能性は高い・・・
ということは、「ジーン」と「デニム」は異母兄弟のようなものである・・・らしいです。
ルーツはおんなじってことですね。

ところで、「ジーンズ」という呼び名を初めて公に使ったのは、ラングラーだったそうです。
1947年のことで、その時、リーは「カウボーイ・パンツ」、リーヴァイスは「オーバーオールズ」と
呼んでいたそうです。
この「ラングラー・ジーンズ」は、のちに「11MW 」の品番で知られるようになるのだけれど、
これは、11オンスのデニムを使ったメンズ・ウェスタンの意味だそうです。
ジーンではなくデニムを使っているけれども、それ以前からカウボーイの穿いていた
作業ズボンのことをジーンズと呼んでいたところから、他社の「カウボーイ・パンツ」に対抗して
「ラングラー・ジーンズ」の名称が生まれたのではないか、ということです。

ちなみに、リーヴァイ・ストラウス社が公式に「ジーンズ」の名称を使うようになったのは、
1955年以降のことだそうです。




針山

↓これ、去年の10月だったかに、知人から譲り受けました。
DSC08039クケ台っつーんですね。(さっきネットで調べました。
名前は聞いたことあったけど、こーゆーものだったんだ。)
布をはさむ洗濯ばさみのでっかいようなの(これは、かけはりって
いうらしい)をつけて使う裁縫道具です。
針山とそのかけはりはありませんでしたが、
けっこう古いものらしく使い込まれた感たっぷりで、
古物好きの私的にはそれだけでも十分でした。
が、せっかくだからとジーンズ大修理のときに洗濯バサミをかけはりのかわりにして使いました。

洗濯バサミでははさむ力が弱く若干使いづらかったですが、まあ、なんとかなりました。
けど、針山はあったほうがさらに使いやすいだろう(当たり前)ということで、針山を作りました。

DSC08641計画は、茶色の布にコーヒー豆の出がらし(なにやら
コーヒー豆の油分が針にいいらしい)をいれて
綿をはさんで青い布でくるむ、です。



DSC08644
計画実行中。




DSC08646出来上がりです。
完成度はいまいちだけど、
使えることは使えるでしょう。

あとは「かけはり」をつければ、
楽しいジーンズ大修理ができる・・・はず。


ジーンズの話(アタリ)

「赤耳」の続きです。

この本には「アタリ」という言葉が出てきます。

完本ブルー・ジーンズ完本ブルー・ジーンズ
著者:出石 尚三
新潮社(1999-12)
販売元:Amazon.co.jp
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「アタリ」というのは、これは純然たる日本人愛好者の用語らしいのですが、
ジーンズの凹凸の凸の部分が凹の部分より早く色落ちして白味をおびる、
この白くなり始めている部分のことだそうです。

で、赤耳の場合、外縫い目に一定の幅(折り返された縫い代の幅)で白い線が入るということです。
DSC08613
僕はあまり気にしていなかったのですが、
いわれてみれば、なんとなくはいっているような・・・。

この本によりますと、この線のことを「トラックス(tracks)」
(鉄道軌道という意味だそうです)と呼んでヴィンテージ・マニアの
間ではとくに高く評価するのだそうです。(へぇ、なんだか「やったー」って感じ。)
たしかに赤耳でないジーンズをみるとこんな線はありませんでした。

あと、赤耳についてもうちょっというと、旧織機で織ると生地幅が狭いので、
裁断するとジーンズの端がちょうど生地の端にきて、生地の端というのは強くて
ほつれることがないから、そのまま外縫い目にミシンをかけるだけでよい、
強度も高いし生産効率もすぐれていて、新織機の場合は、裁断したあとほつれないように
縫わなくてはならない(テイラー用語で「そらがかり」というらしいです)、
このほつれ留めをしてから外縫い目をかけるわけで、その分効率が悪いっつーわけです。
ただ、生産効率をあげるために縫い代を割らないでどちらか片方に重ねてしまう
「片返し」というやり方もあるみたいです。

うちにある赤耳でないジーンズもこの「片返し」でした。しかも生地を重ねて
二枚まとめてほつれ留めされていました。

「アタリ」にもどります。
これはジーンズショップの店員さんに聞いたのですが、「アタリ」にも場所によって
名前があるらしいです。「トラックス」のほかに、太ももの上の前部分に出る線を「ヒゲ」、
膝の後は「ハチノス」というそうです。(知らなかった。)
いわれてみれば、最近(でもないか)のダメージ加工のジーンズってそうなっていますよね。

そういえば、このダメージ加工なんですけれど、「こんなことしなくても穿きこめば
こうなるんじゃないの?」と常々思っていたので、あるショップでジーンズを見ていた時、
ついポロッと口から出てしまったことがあります。
ショップの人によりますすと、「穿きこんでも(店にあるジーンズを手に取って)
このようなメリハリのある色落ちはしないんですよね。」ということでした。
(このお店がコム・デ・ギャルソンだったから説得力がありました。)

またそれてしまいました。もどります。
DSC08616この辺に出る「アタリ」を「ヒゲ」というらしいです。
なんとなく猫のヒゲみたいな感はありますね。

膝の後に出るという「ハチノス」は、
うちにあるジーンズにはありませんでした。

この本では、「トラックス」以外の「ヒゲ」や「ハチノス」という言葉は出てきません。
DSC08618先に書いたように凹凸の凸の部分の色落ちを「アタリ」という
のですけれど、この本には、『窯変という言葉がある。釉の具合、
火の具合、温度の具合、灰の具合・・・ありとあらゆる偶然の組合せ
によって、思ってもみなかった効果のあらわれることである。「アタリ」
とはたとえてみればこの窯変に似ているかも知れない。』とあります。

さらに、『「アタリ」は穿く頻度によって変化の度合いも変わってくるし、穿く人の足の恰好や座り方の
癖、さらにはベルトや靴までもが関係してくるであろう。結局のところの「アタリ」という微妙なジーンズ
特有の変化は、一人ひとりが自分のジーンズに描くアートにも似ている。』とあります。

こう言われると、この色落ちがちょっと愛しくも思えてきます。
まあ、それはともかく、この「アタリ」がジーンズの最大の魅力であることは確かですよね。


ジーンズの話(赤耳)

ジーンズをすそクルクル、ロールアップすると必然的に見えるのが、インシームとアウトシームです。

なんていうとジーンズ通みたいですが、この本にそう書いてあったので使ってみました。
完本ブルー・ジーンズ完本ブルー・ジーンズ
著者:出石 尚三
新潮社(1999-12)
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インシームとアウトシームってトップ・サイドとアンダー・サイド(これも受け売り、
前身ごろと後見ごろのことです)をつなぐ内側(内股部分)と外側の縫い目のことなんですが、
すそを折り返すと表側になって、縫い目というか縫い代が見えてきます。
ここで気になるのがアウトシームで、セルヴィッジかそうでないか、です。
セルヴィッジとは生地の織り端の耳の部分です。
(赤耳と呼ばれていて、Akamimiは、この本によりますとアメリカの
ヴィンテージ・ジーンズ業者の間では英語化しつつあるらしいです。)

DSC08612「赤耳」です。
これらはリーヴァイスのではないです。
(じつはリーヴァイスを今まで一回も穿いたことがありません。)
旧式の織機(後で出てきます)で織った生地を使った日本製で、
みんな20年以上前のですが、当時は本家のリーヴァイスより
こっちのほうがよかった・・・と僕は思います。(今もいいです。)
左の2本は、同じ会社のものですが、シャレ(だと思います)で青耳にしています。
(こーゆーところ、気にしますね。)

この赤耳は、デニムの生地幅と関係していて、大手デニム製造会社のコーン・ミルズ社は
1983年までは29インチ幅のデニム生地を織っていてリーヴァイ・ストラウス社向けには
生地の端に赤い線を織りこむのが慣例となっていたらしいです。
そして、この生地が XX (ダブル・エックス)と名づけられていたということです。
83年以降は生産効率を高めるために織機を新しくして61インチ幅の生地 XXX (トリプル・エックス)
を織るようになり、リーヴァイ・ストラウス社では86年以降はすべてこの生地を使うことになったので
生地幅との関係から「赤耳」は消えることになったそうです。

ここで織機の話なんですが、83年までの旧式のは「シャトル織機」で
それ以降の新しいのは「シャトルレス織機」で、当然のことながら新式のほうが
比べものにならないくらい速くて幅の広い生地を織ることができ、しかも仕上がりが
緊密でムラがない、いいことづくめっつーことです。

しかーっし、
「ヴィンテージ・ジーンズ愛好家に言わせると、あまりに均一すぎて味わいに欠ける、となる。
昔ながらの織機で仕上げたデニムのほうがはるかに人間的で、表情が豊かになる、という
のである。」・・・です。

まあ、なんだかんだ言いましたが、ここに赤耳が出る=旧式織機で織られた生地ということです。
それだけのことなんですが、好きな者にとっては最重要事項です。



言葉変換フィルター

以前、畳を張り替えてもらった時のことなんですが、畳の上に乗っている箪笥類は
どうすればいいのだろう?ということになりました。
僕たちであらかじめ別の部屋に運んでおいたほうがよいのか、それともその辺のことも
畳屋さんがやってくれるのか、わからなかったっつーことです。

もちろんこんなことは畳屋さんに訊けばいいことなので、義母が訊いてきてくれました。
畳屋さん→義母→マネージャー→僕の順で伝わった話は、
「箪笥を持ち上げて、そのまま畳を張り替えるまで持ち上げておく機械があるから、
うちはなにもしなくてもいいみたい。」でした。

僕は、「へー・・・、そんな機械があるんだ。どんなのが来るんだろう?」と興味津々でした。
想像では、小型のフォークリフトみたいなのでフォークの部分がクワガタムシのハサミみたいに
なっていて、ガシッと箪笥をはさんで持ち上げてキャタピラで移動する・・・みたいなのが、
(箪笥が4つなので)4台来る、でした。(「そのまま持ち上げておく」わけだから4台必要ですよね。)

どんな装置が来るのかかなり期待していたのですが、当日畳屋さんが持ってきたのは、
プラスチックでできた短いスキー板みたいなの数枚と、畳を四分の一くらいに切って
ガムテープでぐるぐる巻きにしたマット数枚、それだけ。
「これって機械というより道具じゃん・・・。」

このようにうちの言葉変換フィルターは機能します。


これはつい最近の話なんですが、義母が新潟のほうに旅行に行きました。
帰りのバスの到着地点まで迎えにいったマネージャーの話では、
義母が寺泊からカニを送ってくれたということでした。

あっちのほうのカニといったら越前ガニかなあ・・・なんて言っていたのですが、
翌日、その荷が届いてそれを開けた義母→マネージャー→僕の順できた話は、
「昨日、越前ガニって言ったけ?松葉ガニだっけ?・・・届いたのはズワイガニだってさ。」でした。
(どれもおんなじなんだけど・・・。)

マネージャーは、それだけいうとPTAの用事で娘の中学に行ってしまいました。
マネージャーが出かけると、入れ替わりで義母が例のカニのはいった
DSC08603←箱を持ってきてくれました。






このようにうちの強力言葉変換フィルターは機能します。


獅子座だからって

娘(中3)は、小さい頃から「あんたのその自信はどこから来るの?」と言いたくなるくらい
根拠のない自信があって、まあ、これも性格のうちなのかなーなんて思っていたのですが、

獅子座獅子座
著者:石井ゆかり
WAVE出版(2010-06-30)
販売元:Amazon.co.jp





この本で、いやいやそれは星座がそうなんだよ、ということがわかりました。
(とはいえ、僕的には、占いは読み物としては面白いかなという程度なんですけれど・・・。)

娘は獅子座で、この本には、獅子座の「自信」は経験に基づくものではなく、
自分という存在の全肯定に根拠を置くもの、とありました。
(抽象的ではあるけれど、根拠はあったっつーわけです。)

でも、当然ではあるけれど、それがいつも当てはまるとは限りません。
娘は、只今受験勉強の真っ最中で、3月2日に埼玉県の公立高校の入試を控えています。
今回もその根拠のない(いや、自分という存在の全肯定に根拠を置く)自信で
乗り切るであろうと思っていたのですが、さすがに高校入試となるとちがうみたいで、
それともうひとつ、これこそ性格だろうと思うのですが、「ダメだったらどうしよう」的な
ネガティブ思考(これをポジティブに考えるなら「想像力が豊か」だけど・・・)
が出てきて、先日は弱気になっていました。(まあ、いわゆる極度の心配性。)

「あれもやらなきゃ、これもやらないと・・・、でも時間がないー」(けっこう欲張り)なんて
言いつつ泣くものだから、「義務感でやるんじゃなくて、自分がやりたいと思うものからやったら」
とアドバイスするも「そんなわけにはいかないー」(取りつく島なし)と言うし、
そのうち泣いてる時間ももったいないなどと言い出してさらに泣くという
号泣スパイラルにはいってしまって・・・、さてどうしたものやらと思っていたら、
マネージャーが来て、一言。

「私立に決めて楽になっちゃえば、いーじゃん。」

ヒューーー・・・・・・(娘が谷底に落ちてく音)

そんな・・・、いくら獅子座だからってねぇ・・・。





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オリジナルデザインプリントTシャツショップ【ブーツ&スティックス】の店長によるブログです。仕事場であるガレージスタジオより、B&S的な日々を、綴っていきたいと思います。オリジナルTシャツのコンセプトは〈僕の着たいTシャツ〉デス。

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