2008年08月

2008年08月17日


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さしもの暑かった夏も
終わろうとしています。

8月の10日過ぎから
マルバルコウソウが咲き始めました。
初秋の花です。


botanica_kura at 21:19コメント(0)トラックバック(0)雑記 

2008年08月13日


中村達志さんは
雲をテーマに描き続けている日本画家です。

常に変化する雲。
私たちをとりまく物や事も流動的で実体がなく、
あらゆる存在は雲のように変化しながら
消滅と生成を繰り返している・・・

雲に惹きつけられるのは、そんな思いに重なるから。
毎日「雲日記」をつけ
昨日とも明日とも違う「今日」を生きた証として
日々空を描いているといいます。

私も、中村さんの雲の絵に
すでに何年も前に出会っていました。
高知市内にある喫茶店「メフィストフェレス」の
壁面に展示されていた、大きなふっくらした雲の作品。
今思い起こせば、それが中村さんの作品でした。

今回「ぼたにか」には、雲と植物のスケッチを
取り合わせた爽やかな小品が出品されています。


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中村達志さんは、1967年高知県生まれ。
東京芸術大学で日本画を学び、大学院後期博士課程修了。
近年はテンペラの技法で作品を制作しています。
材料には、「土佐ジロー」の卵の白身を使っているとか。
最近は植物を描くことも多く、下の「コスモス」は
テンペラ画による作品。

コスモス







牧野植物園の会場には、椿や山桜を描いた大作が
出品されています。
はじめて布絹にテンペラ技法で挑戦した作品です。
ぜひ、ご覧になってください。



ちなみに、これは今日の仁淀川にかかる空と雲です。

雲





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2008年08月11日


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後藤義雄さんは、千葉県成田市在住の画家です。
お年は83歳。東京美術学校を卒業され
油絵をなさっていたのですが
10年ほど前に大病をされ、それからは道ばたに咲く
野草を描くようになったと伺いました。
色紙に面相筆と水彩で描かれた素朴な草花は
そのまま図鑑として役立ちます。


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ウワミズザクラ

先日お見えになったお客様が、この絵をご覧になって
「初めて上溝桜を見ました」と喜ばれました。
源氏物語の野分の巻に、紫の上をたとえて
「春の曙の霞の間より、おもしろき樺桜の咲き乱れたる心ちす」
という表現があり、ある注釈書で
樺桜は「ウワミズザクラ」を指すとされているとのことです。
樺桜については諸説あるようですが
植物画の見方には、見る方によってさまざまな背景があり
面白く感じました。


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ヒトツバタゴ(別名ナンジャモンジャ)



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後藤さんは、余技で柿渋工芸もなさっています。
和紙を芯にして、柿渋を何十回も塗り重ねる丁寧な仕事です。
ご自身の作品を飾る色紙掛けも作られます。
年月を経ると、さらにいい色になるそうです。
実直に仕上げられたワイン籠・銘々皿・吊り花籠・炭入れなどの
柿渋工芸品は販売もしています。





botanica_kura at 23:50コメント(0)トラックバック(0)「ぼたにか」通信展覧会など 

花の画家合田紀代さんは
花や葉の輪郭線が幾重にも重なり
独特の透明感溢れる作風で知られています。

我々には馴染み深い合田さんのスタイルですが
ここに至るまでには
試行錯誤の長い道のりを経ていると伺いました。

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クルマユリ


2003年、牧野植物園で「合田紀代花水彩画展」が
開催されました。
200点あまりも出品されていて
壁面いっぱいに花々が飾られた会場は
美しさとエネルギーに満ちていました。
そのボリュームに圧倒された記憶があります。
ご本人も大変パワフル。
お目にかかるたびにこちらも
元気になります。

合田さんは1942年高知県生まれ。
現在は千葉県木更津市にアトリエを構え
毎年7月、ヤマユリが咲く頃、川村記念美術館で
個展を開くのを恒例にしています。
また、年3回牧野植物園で水彩画教室を開催、
その都度、愛車を駆って遠路高知に帰省されています。

今回の「百花りょう乱展」は
牧野・ぼたにか共にすべてユリで統一。
カノコユリ、コオニユリ、スカシユリ、ヤマユリ
いろいろな種類のユリの花を描いた
作品が堪能できます。
昨年10月「ぼたにか」開設3周年記念の個展をお願いし、
いの町の友草正親さんが漉いた未晒しの和紙に描いた
味わい深い作品をご紹介しました。
今回も未晒しの和紙に描いた作品が出品されています。

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ゆり1

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牧野に展示している12点の作品を掲載した
新しいカレンダー「ゆり」も販売しています。
黒い表紙で、とてもおしゃれな小型のブック式です。


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2008年08月09日


まるで物語絵巻のように、優美で幻視的なモチーフが
横に長く展開してゆく作品。
この独自の様式は「連歌」に共通するところから
「連画」と呼ばれています。
初めて見る伊藤哲さんの、新鮮で美しい世界でした。

長さは1メートルから3メートル以上
最長25メートルほどの作品もあります。
古典を題材にした気品溢れる作品は
海外で評判が高いのも頷かれます。
牧野植物園の会場では、古今和歌集の歌をテーマにした
肉筆の大作がご覧になれます。

「ぼたにか」には横幅1メートル程(額含む)の
オリジナル版画4点が出品されています。
「彩版画」と名付けられた特殊な技術で
仕上げられた版画です。
日本画家として活躍されている伊藤さんは、
もともと東京芸大大学院の版画専攻。
版画工房の職人さん達と打ち合わせを重ねて
出来上がったこのオリジナル版画は、
ほんとうに美しい仕上がりです。

彩版画とは、特殊顔料インクの研究開発、高度なデジタル技術
(ジクレー)とシルクスクリーンの融合によって、細部までこだわりの
色彩表現がなされた版画だそうです。
さらに箔打ちは職人さんが手作業で行っていると
うかがいました。
会場に展示された作品は
金と銀の箔の美しさが際だち、版画を超えていると思うほどです。
沢山の方に見ていただきたい、と心から願われます。


以下の画像は「ぼたにか」に展示されている
オリジナル版画。それぞれ春夏秋冬をイメージしています。

春夏





「あけぼの」            「午後の風」
彩版画               彩版画 
春のもっとも良い情景        昼下がり、陽光に包まれた庭先に咲く
とされる明け方の景。        立葵の花。その間をゆったりと舞う蝶。



秋・冬

右は「秋麗(あきうらら)」
左は「冬日」


企画展初日にお目にかかった伊藤さんは
私が作品から想像していたイメージより
遙かに気さくでアクティブでした。
「ぼたにか」の前を流れる仁淀川で
カヌーをしたことがある、とのお話に
驚いたり喜んだり。
蔵の高い軒に蜂の巣が大きくなっているのも
発見してくださいました。



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2008年08月07日


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「花の魁」
シルクスクリーン版画
春に先駆けて花をつけた梅、
枝の流れが美しい作品です。


アランさんは、よく「日本人よりも日本人らしい」
と評される日本画家です。
アメリカ ワシントンD.C.生まれ、来日してすでに25年以上。
自然の息吹を視覚化したような、おおらかさと
繊細さを併せ持つ画風で、屏風・掛け軸などの作品を
制作し、自らを「屏風絵師」とも称しています。
台東区谷中に住み、アトリエは道行く人に見えるように
ガラス張りにしているとか。

HPのプロフィルに次の言葉を見いだしました。
「子供の時から植物を描くのが大好きだった自分にとって、
一番の師匠はこの美しい自然を創造した神であると言えます。」
植物学者牧野富太郎先生が
「自分は天然を師とし、天然の教場で学んだ」と言われたのと
重なる言葉ではありませんか。
なんだか懐かしい思いがします。

初めて、自然を題材の中心として
創作活動をする仲間を日本で見いだしたアランさんは、
カーネギーメロン大学芸術学部絵画科を卒業後、1982年来日。
東京芸術大学日本画科で加山又造先生に師事。
修士課程を修了しました。
そして、絵画の奥行きを表現するのにとても適した
立体的な画面、「屏風」に出会います。
牧野植物園の会場ではその本領を発揮した
大作がご覧になれます。
「ぼたにか」展には版画6点を出品されています。

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「夢の木」
シルクスクリーン版画


詳しくはアランさんのHP(http://www.allanwest.jp)
をご覧下さい。
また、そのお人柄や、日本文化論、そこはかとなく
漂うユーモアを味わえるブログ
「アランウエストさんの風景」(環境goo・スローな風景)
も、ぜひお読み下さい。

私はこのブログを読んで、すっかり心惹かれ
ご本人にお目にかかるのを
楽しみにしていました。



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2008年08月04日


今年は殊のほか暑い夏となりました。
蔵の側のスダレギボウシも黄色に変色して
雨が欲しそうです。
しばらくブログの更新をお休みしている間に
「ぼたにか」では新しい企画展がスタートしました。

百花りょう乱ー花の画家5人展
2008.8.1(金)〜8.31(日)

アラン ウエスト(日本画家/版画・東京)
伊藤哲(日本画家/版画・千葉)
合田紀代(画家/水彩画・千葉)
後藤義男(画家/色紙絵・千葉)
中村達志(日本画家/テンペラ画・高知)

牧野植物園の「百花りょう乱ー描かれた花々」展(8.2〜9.7)と
同作家による連携企画です。
牧野会場では肉筆の大作を中心に展示、
「ぼたにか」では同作家の小品や版画、ポストカードや画集、
アートグッズを販売しています。

8月1日の初日には、4人の作家が
「ぼたにか」に在廊されました。
翌8月2日は牧野植物園の催しがスタート、
作家の皆さんがオープニングに
立ち会われ、解説も行ったそうです。

それぞれ、持ち味の異なる描き方で、
作品を見ていると興味が尽きません。
次回から順次、5人の作家を
ご紹介したいと思っています。

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これはDMに使った中村達志さんの作品。
「コスモス(宇宙/美しい調和)という花」
テンペラ技法



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