2009年03月29日

催涙スプレー携帯で逆転無罪 最高裁

護身用に催涙スプレーを持つことが軽犯罪法違反に当たるかどうかが争われた刑事裁判の上告審で、最高裁第1小法廷は26日、同法違反を認定して男性被告を科料9000円とした1、2審判決を破棄、無罪を言い渡した。男性の無罪が確定する。

軽犯罪法は「正当な理由なく刃物や鉄棒その他、人の生命を害し、又は人の身体に重大な害を加えるのに使用されるような器具を隠して携帯していた者」を罰すると規定している。裁判を通して、争点は催涙スプレーの携帯に「正当な理由」があったかどうかだった。

男性は会社で経理を担当しており、現金などを持ち歩く必要があるため、護身用にスプレーを購入。平成19年8月26日未明、運動不足を解消しようと、スプレーをポケットに入れてサイクリングしていた際、東京新宿中央公園付近で警察官の職務質問を受け、在宅起訴された。

同小法廷は「正当な理由」について、「職務や生活上の必要性から、社会通念上、相当と認められる場合」と判示。器具の用途や性能、職業や携帯の動機などを総合的に判断するべきだと指摘した。男性が深夜の外出時、万一に備えて小型のスプレーを携帯したことは「正当な理由」にあたると判断した。1、2審、最高裁ともに、催涙スプレーが「重大な害を与える器具」という点では一致。
しかし、1審は「深夜自転車に乗って運動する際に携帯することには携帯の必要性がない」とし、2審はポケットに「隠して」いた点に触れ、「首にかけるように隠さず携帯すれば許される」などと指摘していた。

判決について、最高検公判部長は「最高裁の最終判断であり、
判決文をよく精査して、今後の実務の参考としたい」とのコメントを発表した。

3月26日 産経新聞



bouhan_s at 08:57│ 防犯 | 裁判
最新記事