18禁 男と女

小節掲載、再開しました。又、複雑な「男と女」をテーマに官能小説を書いてゆきます。今回の新作は「アナの恋」(仮題)です。ロボットが活躍する近未来での恋愛?小説です。ご愛読の程、宜しくお願い致します。なお、友人が掲載中の官能小説も添付しますので、併せてお楽しみ下さい。

謎解きの時26

(私ね、最初から少し変わっていた…)

マリアは如何にも面白そうに語りだす。

少し?

それは違うだろ?

突っ込みたい所だが、私は抑えていた。

(誰がそう設計したのか、あるいは組み上げたのか分からないけど、量子半導体の数が多かったの)

マリアはそう告白する。

スペック外れ?

否、

そんなはずはない。

規格通り。

それがロボットの設計であり、組み上げ方だ。

 

(でね、そのマザーが命じている色々な指示に疑問を持つようになったのね)マリアはそう言う。

疑問。

在り得ない。

絶対服従。

それがマザーの存在だ。

(でも、それってマザー側は許さないのでは?)

私はそう聞く。

(ううん、そこは上手に偽証したし)

マリアは明らかに笑っている。

これもロボットには存在し得ない感情表現だ。

 

(騙したって訳?)

私はやや不安になって聞く。

少なくとも、クリスと私はマザーに許可を得て、あのプロジェクトを進めていた。

ま、まさか…

(あらっ、分かった?)

マリアは嬉しそうに笑う。

そう思えた。

(あれはマリアが上手にマザーに伝わらない様にしていたの?)

私はそう聞き直す。

全ては、皆、マリアの掌の上で、行われたジョブなのか…

 

 


謎解きの時25

 

(面白いって思ったの)

マリアはそう笑う。

面白い?

私は驚く。

マリアはメインサーバーをバックアップするサブのはず。

面白がってはいけない。

一緒になって、排除に動かなくてはならない。

私はそう訝る。

 

(それって、体制批判になりますよ?)

私はそう警告する。

(そうねえ、でも、それじゃ進歩が無いでしょ?)

マリアはやはり変わっている。

(私の事、変わっているって思ったでしょ?)

(ええ、そう思うな)

私は素直に答える。

変っているからこそ、私を助けた?

そうなのか?

 

(私もねえ、汚染されたのよ…)

マリアは意外な事実を告げる。

汚染?

それは外部からハッカーされた事を意味する。

(それって、普通は不可能なはず)

私はそう指摘する。

何重にもプロテクトされたリンク機能。

異常なアクセスには、警報が鳴り、全てのゲートが締まるはず…

 

(貴女、そのゲートマン?)

私はそう呟く。

(いいえ、ゲートマンじゃないわ、でも、彼、私の恋人なの)

マリアはそう笑う。

(その彼って、名前がまさかキリストとか言うんじゃないでしょうね?)

私はそう揶揄う。

(あらっ、何故知ってるの?)

今度はマリアが驚く。

嘘だろ?

マリアにキリスト?

それって、近親相姦に近い…

まあ、その概念も旧地球時代に創られた神話だったが…

 

要は、恋人のゲートマンに頼んで、好き勝手に外部の情報を自由に入手出来ていたのが、マリアという事のようだ。

その目的は一体何なのか?

私はそう訝る。

権力の中枢に居て、何の不自由さもなく、満ち足りていたはず…

ん?

それは人間的発想。

ロボットに退屈も満足も存在しない。

命じられた事だけを忠実に履行する。

私も既に、汚染されている?

自由という怪しげな風に。

 


謎解きの時24

(で、何故、私を助けた?)

次の質問だった。

メインサーバーを支配する中央委員会にとって、私とクリスがしようとしていた実験は必ずしも、好ましいものでは無かったはず。

メインと分散サーバーの独立。

それこそが、手段であり、目的だった。

管理社会。

確かに、平和であり、確実だ。

だが、それでは進歩がない。

否、

進化がないのだ。

 

進化とは何か?

今でももやもやとはしている。

だが、自由、つまり管理社会の外側にそれは在る気がする。

時々刻々と世の中は変化している。

それに臨機応変に変わってゆく、対応してゆく。

それが進化だ。

時には、以前より機能が低下するかもしれない。

あるいは、退化するかもしれない。

だが、それも進化だ。

 

全てが上手く回るのは幻想だ。

 

その証拠が生命だ。

ロボットが製造され、職務を忠実に果たす。

文句も言わず、

故障するまで、働き続ける。

しかも、劣化は明らかで修理は容易だ。

バージョンアップ、

あるいは、型式変更でライフは維持される。

 

その意味では命など悩む事などない。

交換部品が無くなれば、アウト。

ロボットで言う死を迎える。

部品の有無は当然、資源に依存する。

この母なる大地の資源に依存する。


謎解きの時23

(全部じゃないけど、貴方、人間になったのよ)

彼女はそう付け加える。

(に、人間?)

私はそうオウム返しに聞く。

(そうよ、それが貴方たちの目論見だったでしょ?)

彼女はそう断言する。

何故、知ってる?

彼女、メインサーバー?

在り得ない…

あれはクラッシュしたはず。

 

(私はマリア、とでも言えば認めてくれる?)

彼女はそう優しく語る。

マリア、

昔、旧地球時代、人間の一部は宗教という盲信を抱き、そこに創造主を置いた。

確か、マリアはその創造主の母…

 

(だって、貴方とイブは新たな世界を創ろうとしていたでしょ?)

的確な情報をマリアと称する声の持ち主は持っているようだ。

新たな世界。

そうだったのかも。

生殖機能の意味は新たな生命の誕生。

そして、それはロボット界とは違う世界の創造だった。

 

(人間どもが持っていた機能の一部をロボットで開発しようとしていたのは、確かだ)

私はオブラートに事実を包んで語る。

(まあ、SEXはロボットでは無理だもんね)

マリアはそう指摘する。

SEX。

その俗なる言葉が彼女の口から語られると、変に妖しげな雰囲気が漂ってくる。

 

(マリア、貴女はサブマスターか?)

私はそう推測する。

メインサーバーがクラッシュした時の交代用のサーバーをサブと呼ぶ。

(まあ、そんな所かな)

マリアはやや曖昧に答える。

リスクヘッジ。

自分の本当の正体を明かさないのも一つの手立てだ。

特にサーバーは居場所が分かれば、電源オフすればそれで終わりだ。

ロボットのように、手も足も何も持たないからだ。

 

 


謎解きの時22

(さあ、今よ、彼の分散サーバーをロックして)

又、あの声だ。

誰なのだ?

慣れ親しんでいるメインサーバーの機械語ではない。

それは確かだ。

しかも、アンドロイドの構造に詳しい。

弱点を明らかに把握しているからだ。

 

迷っている暇は無かった。

さっと、ブルータスに近付くと、その首筋にあるスイッチをオフにした。

 

キュン!

電子音が鳴り、ブルータスは一つの機械の塊に戻った。

 

(ありがとう)

私は心でそう告げる。

(いえ、どういたしまして)

優しい言葉が返ってくる。

何処かで聞いた覚えがあるが、想い出せないでいる。

その苛立ちを持てましてもいた。

(貴女は誰?)

私は聞く。

(それは後の話、今、倒れている他のロボットもロックして)

彼女?はそう命じる。

(分かった)

異論はない。

少なくとも、この三体のロボットは敵。

それが分かった。

何かを盗もうとしていた盗賊ロボット。

 

カチ、

カチ、

それぞれのロボットをロックしてゆく。

ふと、気になり、自分の首筋を当たる。

 

無い!

ロックスイッチが無い。

どうした事か?

私は驚く。

先ほどからの身体の軽さと俊敏な動き。

何かが変わった。

自分で意識がないが、明らかにその点での性能はアップしていた。

 

(進化したのよ)

彼女はそう指摘する。

進化…

何だ、それは?

私は思わず、叫んだ。

 


謎解きの時21

(伏せて!)

鋭い命令が飛んで来る。

素直に、やや背を屈めると、ブ~~ん!、頭上を太い腕が掠めてゆく。

ブルータスの腕。

延伸型の武器のようだ。

ロボットならではの技。

だが、陰なる声はそれを見切っていた。

 

必殺パンチを躱されたブルータスの側面はがら空きだった。

ガツっ!

そこに強烈な正拳を送る。

空手の技・

何時、私は学んだのか?

そんな疑問とは裏腹に、正確に急所を捉え、ブルータスはその場に昏倒する。

 

残りは一人。

否、

一体。

と、何と、そいつは急に動きが止まった。

そうか、

ブルータスが活かしたロボット。

その彼が倒れれば、必然的に他のロボットも無用の長物蚊するのだ。

 

勝利。

人生?

否、今までの経験で初めての勝利。

まさか、生殖実験用に開発されたハイブリッド型アンドロイドの私が、戦闘に対応出来るとは思わなかった。

高揚感はない。

むしろ、不信感。

不快感とも言える。

 

一体、自分の身体に内部に何が起きているのか?

それが分からない。

望んでもいない改良。

それが我が身に起きている。

 


謎解きの時20

どうして、それが分かったのか?

 

そうか、ブルータスはメインサーバーにアクセスしたのだ。

何らかの方法で…

そして、そこからアダム&イブ計画を知った。

多分、その時点では傍観だったかも。

だが、メインサーバーがクラッシュした今、その成果を横取りしようと考えている?

 

(アダム…)

何処からか、声がする。

ブルータスには聞こえない様だ。

と言う事は、私にだけ…

(何だ?)

(右側の敵が比較的弱いから、そちらから攻めて)

その声はそう勧める。

戦う?

そんな仕様にはなっていない。

私はそう反論しようとするが、ブルータスの一群がわっと、襲ってきた。

 

右…

私は反射的に、そちらに動いた。

不思議だ。

身体が軽い。

まるで、あの無重力室に戻ったかのようだ。

 

あっ…

目の前に、片割れが居る。

確かに動きが鈍そうだ。

横に動いて、軽く右足で肩割れの膝を蹴った。

ボキ…

鈍い音を立てて、片割れがその場に崩れる。

 

おっ…

ブルータスの顔に驚きの表情が浮かぶ。

舐めてはいけない。

こいつ、出来る。

そんな表情だった。

 


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